AIは料理の世界をどう変える?
ある呪文を唱える
たちまち魔法のような現象が起きる。
どんな効果があるのかは
特定の呪文しだい・・・
これ、ファンタジーのハナシ
ではなく、現代のAIの話なんです。
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
AIを活用した絵画が
話題になっていますね。
古今の名画や、ネットに漂う
数百万枚の絵画から学習し、
要望に合った絵を出してくれる。
つい先日には、画像生成AI
「Midjourney」が描いた絵が
美術品評会で1位を取って
大きな話題となりました。
TL;DR — Someone entered an art competition with an AI-generated piece and won the first prize.
Yeah that’s pretty fucking shitty. pic.twitter.com/vjn1IdJcsL
— Genel Jumalon ✈️ Nan Desu Kan (@GenelJumalon) August 30, 2022
いや、コレホントすごいですよ。
「夜明けに 煙に浮かぶ ニワトリ」
みたいなキーワードを入れたら
めちゃくちゃ絶妙なステキ絵画を
生み出してくれるんです。
ステキさは、入力した
キーワードしだい。
つまり“呪文”の質で、
結果が変わるわけですね。
先のコンテスト一位の絵画も
100以上の入力ワードを試して
AIが最もステキな絵を生み出
したものを提出したのだとか。
そうすると、
著作権はどうなるのか
このキーワード(呪文)は
オリジナル著作になるのか、
イラストレーターの職業は
将来どうなるのかなど、
ここ数か月でも
議論百出していますね。
◆食の世界のAI活用も進む
AI活用の流れ試みは
『食』の世界にも訪れています。
AIで最高の味を生み出す。
そんな試みです。
有名なものでは、
11年前から始まった
「シェフワトソン」プロジェクトがあります。
IBM社のAIワトソンと、
料理雑誌のボナペティ社が
組んだ計画で、
ボナ社が持つ一万ほどのレシピを
分類・系統だてることで、
3つのキーワードを入れると
そこから最適な「新レシピ」を
生み出してくれる、というもの。
偏見もないですから
意外性もあってめっちゃ
美味しい、新しい料理を
教えてくれるわけです。
たとえば、
マヨネーズを使った
くちどけトロ~リの
チョコレート、しかも
ビックリするくらいウマい!
コーヒーを使った
だし巻き玉子が絶品!
なんてのが出てくるわけです。
リリース当時、
すごく話題になってまして、
クックパッドがシェフワトソンと
コラボでメニューサイトを出したりも
していました。
ただ、今話題の画像生成AI
で懸念されているような
「プロのイラストレーターが
廃業になるかも・・」
みたいな心配は、
料理のAI活用については
あまり出てませんね。
なぜなら、AIは
調理をしてくれないから。
カニ雑炊にマンゴーを
入れたら旨いデス!
なんてAIに提案されても、
ステキに下ごしらえして
提供するのは料理する人
のウデ次第ですよね~。
その点は、デジタル絵画と
ちょっと異なる点です。
と、するならば、
新たな発想を生み出して
くれるAIは、
プロの料理人の皆さんには
追い風になりそうですね。
◆職人的技術のカバー化も!?
ただ、「キッチンOS家電」
と呼ばれる、調理器具に
直接OSを組み込んでIoT化し、
レシピを直接家電が読み込むことで
料理の腕前を補ってくれる。
こんな技術が猛烈に
伸びています。
スクランブルエッグの
最適な混ぜ方と
トロトロ最高な火加減
こんな、
職人さんが長年かけて
身につけた細やかな技術は
少しずつAIのフォローに
置き換わってくるかも
しれません。
使いようによっては、
修練の時間を、より
クリエイティブな発想に
使うなど、
料理人さんの修行の構造も
変わってくるかもしれませんね。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。