小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

AIは料理の世界をどう変える?

ある呪文を唱える
たちまち魔法のような現象が起きる。

どんな効果があるのかは
特定の呪文しだい・・・

これ、ファンタジーのハナシ
ではなく、現代のAIの話なんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

AIを活用した絵画が
話題になっていますね。

古今の名画や、ネットに漂う
数百万枚の絵画から学習し、
要望に合った絵を出してくれる。

つい先日には、画像生成AI
「Midjourney」が描いた絵が
美術品評会で1位を取って
大きな話題となりました。

 

いや、コレホントすごいですよ。

「夜明けに 煙に浮かぶ ニワトリ」

みたいなキーワードを入れたら
めちゃくちゃ絶妙なステキ絵画を
生み出してくれるんです。

ステキさは、入力した
キーワードしだい。

つまり“呪文”の質で、
結果が変わるわけですね。

先のコンテスト一位の絵画も
100以上の入力ワードを試して
AIが最もステキな絵を生み出
したものを提出したのだとか。

そうすると、
著作権はどうなるのか
このキーワード(呪文)は
オリジナル著作になるのか、

イラストレーターの職業は
将来どうなるのかなど、

ここ数か月でも
議論百出していますね。

 

◆食の世界のAI活用も進む

AI活用の流れ試みは
『食』の世界にも訪れています。

AIで最高の味を生み出す。

そんな試みです。

有名なものでは、
11年前から始まった
「シェフワトソン」プロジェクトがあります。

IBM社のAIワトソンと、
料理雑誌のボナペティ社が
組んだ計画で、

ボナ社が持つ一万ほどのレシピを
分類・系統だてることで、

3つのキーワードを入れると
そこから最適な「新レシピ」を
生み出してくれる、というもの。

偏見もないですから
意外性もあってめっちゃ
美味しい、新しい料理を
教えてくれるわけです。

たとえば、
マヨネーズを使った
くちどけトロ~リの
チョコレート、しかも
ビックリするくらいウマい!

コーヒーを使った
だし巻き玉子が絶品!

なんてのが出てくるわけです。

リリース当時、
すごく話題になってまして、
クックパッドがシェフワトソンと
コラボでメニューサイトを出したりも
していました。

 

ただ、今話題の画像生成AI
で懸念されているような
「プロのイラストレーターが
廃業になるかも・・」

みたいな心配は、
料理のAI活用については
あまり出てませんね。

なぜなら、AIは
調理をしてくれないから。

カニ雑炊にマンゴー
入れたら旨いデス!

なんてAIに提案されても、
ステキに下ごしらえして
提供するのは料理する人
のウデ次第ですよね~。

その点は、デジタル絵画と
ちょっと異なる点です。

と、するならば、
新たな発想を生み出して
くれるAIは、

プロの料理人の皆さんには
追い風になりそうですね。

 

◆職人的技術のカバー化も!?

ただ、「キッチンOS家電」

と呼ばれる、調理器具に
直接OSを組み込んでIoT化し、

レシピを直接家電が読み込むことで
料理の腕前を補ってくれる。

こんな技術が猛烈に
伸びています。

スクランブルエッグの
最適な混ぜ方と
トロトロ最高な火加減

こんな、
職人さんが長年かけて
身につけた細やかな技術は
少しずつAIのフォローに
置き換わってくるかも
しれません。

使いようによっては、
修練の時間を、より
クリエイティブな発想に
使うなど、

料理人さんの修行の構造も
変わってくるかもしれませんね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること2022年09月3日