オシャカになった?江戸のダジャレ文化と商売
先週の出張中に、パソコンのマウスが壊れてしまいました。(ーー;)
「とほほ・・。あ!そういえば、今日は4月8日だな・・」ふと気づきました。
どういう意味かというと、
「おシャカになる」という言葉の語源、これが「4月8日」から来ているんですね。
この日はお釈迦様の誕生日。
むかしむかし、江戸時代の鋳物師は、鋳掛をする際に火が強すぎて失敗することがあったそうです。
火が強かった
シガツヨカッタ
四月八日(しがつようか)・・・、
というダジャレから、失敗すること = 4月8日誕生日→「おシャカになる」となったわけです。
江戸弁ではシとヒが同じ音になることを理解していないと、ちょっと苦しいダジャレですね(^^;)
■ダジャレで元気になる江戸の知恵!
さて、江戸の昔には、このダジャレが立派な文化として成立していました。
「地口(じぐち)」ともいいます。
「食べ物」に絡めてもう少し紹介しますと、
「一斗二升五合」
今でも造り酒屋さんなど、少し古いお店の軒先にかかっているのを見ます。
意味わかりますか?
「御商売ますます繁盛」という意味なんです。
一斗は五升の倍で“ごしょうばい”、二升はマスが2つで“ますます”、五合は一升の半分なので“はんじょう”、となります。
もう一つ。
「春夏冬中」という言葉。
これも小料理屋さんなんかの入口に、時々見かけます。
分かります?
秋が無い。つまり「商い(あきない)中」というワケです。
あはは。
厳しい仕事の中にもユーモアを忘れない心意気、上記の「鋳物業」のような危険な仕事の中ですら冗談を言い合う文化は、人間の肯定的な素晴らしさにも通じると思います。
TVを付けると、芸人さんがユーモアを振りまいています。
マザーテレサさんは「死を待つ人の家」の運営に際して、スタッフに「もっと笑って。」と語っています。「こんな時だからこそ笑うのよ。こんな時だからこそ元気に。」、と。
「震災で大変な時期なのに“笑い”は不謹慎だ」
そんな声もあるようですが、「おシャカになる」の様に、失敗した時や不安で落ち込みがちな時にこそユーモアが必要なのかもしれませんね。
お父さん、あなたのオヤジギャグで日本を元気にする時が来ているのかも!?
(参考文献「小説家の休日」阿刀田高)
(参考文献「読むクスリ」上前淳一郎)
(参考)湯ノ口 弘二氏講演