たまごの緊急の保存性について
まん防でお店のたまご在庫が余る…
そんな時たまごを捨てるのはちょっと待ってください
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
4ヵ月ぶりの感染者急増
沖縄など3県でのまん延防止重点措置の適用
となりました。
今後の全国の状況もふまえると
飲食店のみなさま
ご不安かと存じます。
「去年のもっと最悪の状況もあったし
なんとか今回も乗り切れるよ。」
と元気におっしゃってくださる
取引先のお店さんもおられますが、
なんとか実効性のある対策で
早期に納めて欲しいものです。
さて、こうなりますと
どこで急な措置が取られるかわかりません。
また、措置が無い地域でも
お客様の行動自粛で
お店への客足が鈍ることもあります。
年明けに天気の良い日が続き
週末も比較的暖かいとの
予報もでていましたから、
多めにご発注されたお店さんも
いらっしゃることでしょう。
たまごの在庫が消費されない…
なんて事があるかもしれません。
じつはたまごの賞味期限は
本当に食べられる期間より
ずっと短く設定されています。
◆保存温度で大きく変わる卵の賞味期限
鶏卵日付表示等検討委員会
という政府主導の委員会がありまして
イギリスのハンフリー博士の研究に基づき、
「鶏卵の日付等表示マニュアル」が
設定されました。
その中で博士は卵の保存性に
こんな式↓を示していまして
基本的に、全国のたまご屋さんの
賞味期限設定はこの式から換算し
設定したものなんです。
この式にあてはめると、
保存する温度と賞味期限は
こんな一覧になります。
エッ!?長くない?
と思われたあなた、
そのとおりです。
たとえば1月8日、
本日の我が徳島県の気温は、
最低4℃最高11℃
ならば理論上
今日生まれの卵は
55日間生食できる可能性がある
ということですね。
ちょっとビックリですよね。
※ただし、
この賞味期限設定では
誤解や混乱を招く恐れがありますので、
現在は業界内で
「産卵後21日以内の賞味期限に」
となっています。
55日先の賞味をつけたりはしません。
(ウチの場合は産卵後出荷+15日)
あと、
たまごの賞味期限設定って
「生食の場合」のみなんです。
加熱する際の使用期限は、
じつは決まっていません。
スーパーさんのたまごパックのラベルにも
「生食の賞味期限後は、品質を良く確認して充分加熱してご使用ください。」
と書いてあります。
ですので、
賞味期限内に食べて頂くのがベストですが、
それが難しい場合は
➀保管している温度で賞味期限を延ばせる可能性がある
②品質を確認して加熱使用する
この2点を考え
実際の品質をご確認したうえで
在庫をご使用ください。
あくまで緊急的な考えですが
『賞味期限過ぎたから廃棄しなきゃ』
じゃない、ということを
念頭に置かれましたらと思います。
急なまん防措置の中、
大変かと思いますが
ぜひ在庫状況のコントロールに
上の点意識してみて下さいませ。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。