小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

ゆでたまごの茹で水、酸性かアルカリ性か問題

ゆでたまごがツルン!と剥けない。

そんな悩みの方って多いんですが、

じつは料理本に書いてあるのと
反対のことをやった方が良い
かもしれないんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

最近試食テストなどで
いつも以上にゆでたまごを
作りまくっています。

くいしんぼなので
大満足なんですが、

キレイにむくのって
やっぱり苦労するんですよね~・・・

特に、
半熟トロトロゆでたまご。

 

力を入れずにスルッとむけると
とても効率が良いですよね~。

 

◆ゆでたまごのコツが変わっている!?

ゆでたまごをキレイに作る方法で

「ゆで水に〇〇を加える」

というハックが存在します。

 

僕の手元にある料理本を見ると、

『水にお酢を入れてから茹でる』

と書いてあります。

お酢、
ようは『酢酸』ですね。
つまり酸性にする・pHを下げる目的です。

 

また、

『水に塩を入れて卵を茹でる』

と書いてある本もあります。

塩(塩化ナトリウム)のpHは中性です。

 

そして・・・

ちょっと新しいハックとして、

『水に重曹を入れて卵を茹でる』

というものがあります。

重曹って炭酸水素ナトリウム、
つまりアルカリ性です。

 

「ゆでたまごを作るコツは
茹で水のpHです。」

という点は同じなのに、

酸性にしたり中性だったり
アルカリ性だったり…。

いったいどれを信じれば
良いのでしょうか!?

◆どれもメリットがある

そもそもこれ
何の意味があるのかというと、

酸性にする・中性の塩
→卵の割れ漏れをを防止

アルカリ性にする
→たまごを剥きやすくする

という効果なんです。

 

◆割れ漏れ防止になる

卵を茹でていると
パキッ!と割れて中身が
出てくることがあります。

これは中の空気が膨張して
出てくるからなんですが、
特に冷たい卵を茹でるときに
割れやすかったりします。

そのために空気抜きの穴を
空けると良いのですが、

さらに、
もし卵が割れた際に
瞬時に白身を固めて
漏れを防ぐのが
お酢や塩なんですね。

ポーチドエッグと
おなじ理屈です。

たんぱく質が
酸性や塩によって変性する、
その効果を活用しているわけです。

 

◆ツルンと剥きやすくする

そしてじつは

茹で玉子が
剥きにくいのは、
新鮮なたまごの
卵白が『酸性』だから

なんです。

産まれてすぐの卵は
内部に炭酸ガスをたっぷり含み
白身が酸性のため、
加熱することでカラ内側の膜と
くっついちゃうんですね。

そしてこれは
3日ほど置くと解消されます。

ゆっくりと
ガスが抜けて中性になり
剥きやすくなるんです。

ですので、

ゆでたまごにはやや古い卵

がピッタリなんです。

 

ですが、いつも古めのたまごが
あるとは限りません。

そんなときは、

茹で水1Lに小さじ半分の
重曹を加えてやると

アルカリ性になるため
卵殻と白身の反応を弱めて
カラに中身をくっつきにくくする

すなわちスルッと剥けるように
なるんです。

これは、大量にゆでる
ラーメン店さんなどでも
有効な手法ですので、
もし剥くのに困っていらっしゃるなら
ぜひ一度お試しください。


まとめますと、

割れ漏れを防ぎたいならお酢か塩

ツルンと剥きたいなら重曹

これを茹で水に入れると
ゆでたまごがキレイにできる

ということです。

 

「どっちも必要だなぁ。」

なんておっしゃるアナタ、
両方入れたら
中和して無意味になっちゃいますので
ご注意くださいませ~。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。