トラ皮のたまご
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
中国語で「煮」というと、文字通り「煮る」ことを意味しますが、
「烹」という言葉もあって、
これは「煮る」と「油で揚げる」の両方の意味があります。
訳者さんが、少々戸惑う事もあるのだとか。
ゆで玉子の料理に、
「虎皮蛋(フゥヒイタン)」なる料理があります。
これは、ゆで玉子をサッと素揚げしたもので、表面が香ばしく「虎の皮」みたいになっているからそう呼ばれるのだそうです。
細かな隙間が表面にできるため、
ダシやスープがとても良くしみこんで、
とっても美味しいんですよね。
この虎皮蛋は中国料理なのですが、
実は熊本県の郷土料理でもあります。
昔むかし、熊本に移り住んできた中国の料理人さんが広めた、太平燕(タイピンエン)という春雨スープに欠かせない玉子料理なのです。
面白いですねぇ。
この料理、たまごを煮てさらに揚げるわけですからまさに「烹」の料理ですね。
そういえば日本では、
カウンターでこじんまりと楽しむ和食のお店を「割烹」と呼びます。
煮たり揚げたりする料理がメインだからなんでしょうか?
この虎皮蛋、中国ではホイコーロー的な「甘辛い味付け」が主ですが、日本熊本式のスープ入れとはまた違う魅力とボリューム感があって、とっても美味です。
ちょっとひと手間の料理ですが、ぜひこういった新メニューも面白いのではないでしょうか。
ここまでお読みくださってありがとうございます。