小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ゆでたまご 記事一覧

クリスマスにもピッタリの
たまごアレンジです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

「フライト」ってご存じですか?

空飛ぶ方じゃない「食事」のフライト。

 

簡単に言うと
食べ比べ」や「飲み比べセットのこと。

ビールやカクテルにウイスキー
またはテーマでそろえた料理が

少量ずつ特別なお皿に乗って
食べくらべながら楽しめる。

それが「フライト」です。

 

もともとはバー用語ですね。

『チーズを地域別に食べ比べる』

『ウィスキーを年代別に飲み比べる』

みたいな楽しみ方。

 

◆フライトの語源は飛ぶじゃなく「集合」

フライト、って言うと飛行機のイメージがありますが、これかなり後の方でできた概念。

もともとの
フライトの意味は、

「鳥や昆虫、天使や矢などがまとまって通過する

これをフライトって言ったんですね。

 

ほら、
ガンなんかの渡り鳥が
集団で移動するじゃないですか。

あれが「フライト」です。

一匹だけ飛んでいても
「フライト」じゃなく
集団ならば“歩いて”通過しても
「フライト」。

でもそこから
第一次世界大戦の際、
航空機が雁のように飛ぶ
「編隊飛行」をするようになって
これが「フライト」と呼ばれ、

さらに
旅客機みたいな単独飛行まで
「フライト」になって今に至るのだとか。

 

だから料理の「フライト」は
『色んなのがいっぱい並んでいる』
ことなんです。

天使など」と書きましたが
矢は分かりますよね。
戦でドワーっと射かけるヤツ。

そして天使集団で飛んでくるんですよ。

宗教画だと、
ほぼ単独行動してませんね。
集団で飛ぶ「フライト」です。

シェイクスピアの『ハムレット』にも、

「お休みお姫様。天使のフライトが、あなたを安息へと歌いいざなうだろう!」

というセリフが出てきます。

 

◆たまごのフライトは面白い!

そして、
米国在住フードクリエイター
アリスチョイさんがイチオシしているのが、「たまごのフライト」。

輪切りにしたゆでたまごの上に、
マヨネーズとマスタードを垂らし
たとえばキムチやハラペーニョ、
ブルーチーズやはちみつ、
玉ねぎの酢漬けピクルスなどを
のせたカンタンな料理です。

色とりどりで
味の違いも食べ比べができて
すっごく楽しいんですよ。

 

@hipfoodiemom1Egg flight!!!! My pickled red onions recipe is linked in my bio and the video is pinned to the top of my page♬ original sound – Alice Choi


ちなみに上記のエッグフライト紹介動画は
150万回再生とめっちゃバズってます。

 

極端な話、

何を乗せてもイイ!

Tiktokで「eggflight」のタグで検索すると
かなり多くの方がSNSに上げてまして
ホント自由な楽しさを感じます。

お子さんともワイワイ作れそうです。

 

◆飲食店メニューでもかなりアリでは

米国の大人気な定番料理に「デビルエッグ」がありますが、
これのさらに簡易版で、しかも楽しい。

いろんなトッピングをすることで
美しくも美味しい、パーティにもお酒にも合う
「たまごのフライト」。

これ、確かにやってみると盛り上がります。

日本のお寿司盛り合わせにも通じる概念を感じますので、日本人にもマッチしているんじゃないでしょうか。

低糖質ですし、
テーマに合わせていろんな可能性がありますよね。

提供の前に作り置きできますので、
飲食店さん、特にお酒が主のお店メニューでも
何か面白いことができそうです。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

小学生の息子が生き物にハマってまして、

「どれだけ長い名前の生き物がいるか?」
を調べて披露してくれました。

プエルトリコヒメエメラルドハチドリ

ウケグチノホソミオナガノオキナハギ

それぞれ17文字の鳥と魚
このあたりが正式なのは
最長になるんだとか。

へー!

じつは卵には
めっっちゃ長い名前の
専用調理器具があります。

Eierschalensollbruchstellenverursacher

って言います。

アルファベットで
38文字。

 

なが~い!

これドイツの発明品で、

直訳すると
「卵殻破断点誘発器」
ようするにゆで卵を割る器具です。

名前だけじゃなく
見た目もロングでして、

こーんなカンジの器具↓

上の丸い部分が
移動する重りになってまして

ゆでたまごに乗せたあと
重りを持ち上げて・・

ストンと落とすと
キレイに殻の上部が割れて
美味しい半熟たまごが食べられる、
というステキ器具です。

発明されたのは百年前の1907年。

フェルディナンド・フライシュマンさん
という方の考案です。

 

ドイツの朝食って、
半熟卵が伝統的なんですね。

エッグスタンドにのせて
ミニエッグスプーンですくって
ゆでたまごをたのしむ、
多くがこの食べ方をしてました。

 

ちなみに「カクテル」は、
このゆでたまごを食べるときに使う
エッグスタンド(コクティエ)が
語源との説があります。

 

それだけ日常的に食べてましたから
ゆでたまごオープナー的な
器具ってすごく
必要になるんです。

 

ただ、
この・・・

えーと
あえてカタカナ読みするなら

アイアシャルソルブヒストルヴォルシャア

でしょうか、
この器具は

上流階級でのみ
使われてました。

そういえば
ルパン三世のカリオストロ伯爵も
初登場時にこの食べ方してましたね。

 

じゃあ、
庶民はどうしていたかというと、

コレを使わず

『コーヒースプーンで
たまごのてっぺんをカツン!』

でおしまいでした。

あとナイフとか。

多少カラが入りますが、
まあいいよ、って感じですね。

なので、この

アイアシャルソルブヒストルヴォルシャア

は欧州ですごく

セレブなイメージ

があります。

このイメージは
かなり飲食店さんの
繁盛に活用できるんです。

 

◆日本の飲食店でもワクワクになる

たまご料理って
日常で食べられているぶん
飲食店さんで提供する際には

「非日常」

をどれだけたまご料理に
感じてもらえるかが
すごく大事なんです。

それにはこの
「卵殻破断点誘発器」

めっちゃセレブ感が
演出できて

なにより
やってて楽しい!

という卵料理の
付加価値アップ器具です。

意外と安価に1600円くらいで
ネットで買えるものも
ありますので、
ぜひカフェさんなどでも
導入してみてはいかがでしょうか!?

あ、検索するときは
「エッグカッター」
で大丈夫です。

 

正式名で探しても

「なにそれ?」

となるだけですのでご注意を。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

 

※余談ですが

Eierschalensollbruchstellenverursacher
は、いちおう3つに区切れて

eierschaleは「卵の殻」
sollbruchstelle  は「破断点」
verursacher は「引き起こす」

という、つまり
『卵のカラに破断点を
つくる機器』です。

それにしても
いちいち書いてられない長さですね~。

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

流行りの勉強のために
いろんなレモンケーキ
買い込んで、スタッフと
食べ比べをしています。

ひとくちにレモンケーキと言っても
やっぱりいろんな多様性が
あるんですよね。

レモンの風味に
焦点をあてて
レモンピールが特徴だったり

ふわふわの焼き上がりが
特徴だったり

酸味が特徴だったり・・

また、
販売しやすいサイズ、
保存性や包装形態価格など

いろんな観点のこだわりが
ありますよね~。

 

再流行している
レモンケーキですが
なるほどトレンドにつながる
気づきが多かったです。

 

さっぱりした酸味の後味は
いまの現代の味覚に
とても合っていると感じますし、

単なる『定番商品』
というだけじゃなく
レモンケーキを
お店の差別化の代表格としたり
ブランドアイデンティティとする
お店さんもでてきています。

いろんな可能性が
まだまだありそうです。

 

さて、

この酸味という特徴。

たまご料理の観点で考えると
非常に興味深いものがあります。

 

それは、

酸味が
お酒とたまご料理の
相性を良くしてくれる

という面白いメリット。

お客様の料理人さんに
うかがったのですが、

じつは
ワインとたまご料理は
あまり相性が良くありません。

たまごの甘みや風味と
ワインの苦味・香りが合いにくくて、

たとえば
オムレツとワイン
合わせようとすると

ワインソムリエさんは
ペアリングに苦労するんだとか。

ですが、
そこに少し酸味が入ると・・

代表的なものでいうとマヨネーズ
がありますが、

 

たまご料理と
マヨネーズの
組み合わせは

不思議なことにワインと
合うんですね~。

ワインの酸味との
橋渡しをしてくれるんでしょうか!?

なかなか面白いです。

 

ワインの本場フランスには

ウッフマヨ

という
ゆでたまごとマヨネーズ
絶品料理があります。

これ僕も大っ好き
なんですよ。

フレンチ定番の前菜だけあって、
ワインやビールのアテに
ピッタリです。

あと、ワインと卵が難しい、というだけであって
ゼッタイ合わないわけじゃないですので、
あえてこの組み合わせで
美味しいペアリングを提案されている
ソムリエさんもいらっしゃいます。

レモンケーキの令和版流行のように、
この組み合わせも
あらたな可能性がひろがるといいなあ、
ひろげてみたいなぁ、
と思いますね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

(関連:【レシピ】仏たまごマヨネーズ最優秀賞受賞の前菜を作ってみよう! | たまごのソムリエ 面白コラム

 

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

大谷翔平さん、ご結婚とのことで
急なめでたいニュースに
フィーバーしてますね。

突然のニュースだったこともあって
ヤフーニュースの
スポーツカテゴリが
大谷選手関連でずーっと下まで
埋まってます(笑)

ご結婚で生活や気持ちが
さらに安定して
野球に集中していける
体制になること
たのしみですね~。


ちなみに、
大谷翔平さんは
めっちゃゆでたまごを
食べるそうです。

 

中日ドラゴンズの
高橋宏斗選手が以前、

『WBCで見かけた大谷選手の食事』

について語ったインタビューが
ありましたが、

「あそこまでゆで卵を
食べる人を初めて見た。
マネしてみたがとてもムリ!」

なんてことをおっしゃっていました。

すんごい量のゆでたまごを
食事のたびに食べるそうで、
なかなか興味深いですね。

 

以前書きましたが、

筋トレの効果を最大限
活かす食事のひとつが
『全卵』をたべること

という研究報告があります。

(関連:ムキムキになりたいなら、たまごは全卵を食べるべき | たまごのソムリエ面白コラム

「米国に渡ってから
すんごくフィジカルが
向上した」

と言われる大谷選手も、
体験的や知識として
たまご食と筋肉の効果
分かって実践しているのだと
思います。

 

ちなみに栄養吸収の
ことだけを考えると、

黄身は生
白身は加熱が
いちばん消化吸収が良い

ことも分かってますので
半熟トロトロゆでたまごが
運動や健康面では
最適なことになります。

 

ゆでたまごは、
世界で最も食べられている
たまご料理ですので、

いろんな国の
レシピがあります。

 

ぼくも毎日たべてますが、
上手くアレンジすると
まったく飽きません。

 

大谷さんがいらっしゃる米国も
イースターのたびに
大統領官邸ホワイトハウスで
数万個のゆでたまごをふるまうくらい
ゆでたまご好きな国ですし、

ぜひ、
ご新婚ご家庭の中でも
いろんな茹でたまご料理を
食べて、

さらに躍進してほしいものです。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

(関連:米国大統領と夫人、官邸のお祭りで「卵使いすぎ!」と愛護団体に非難される | たまごのソムリエ面白コラム

『魅せ方』って
すごく大事ですよね。

テレビの裏側には
美味しそうに見せるプロが
いらっしゃって
学びになります。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

以前「マツコの知らない世界」という
番組に出させてもらって、
究極に美味しいゆでたまごの
『茹で方』をご紹介したのですが、

じつは、
半熟トロトロのゆでたまごって

『茹でたその後』

が難しいんですね・・・

カラを剥こうとしたら、
やわらかくてすぐに
中身が崩れるし、

切って盛り付ける際も、
包丁に付いちゃったり
キレイになりにくいんです。

そこで、
こうやったらうまくいく!
という

卵をゆでた後のコツ

について2つご紹介します。


その① 半熟たまごのキレイな『剥き方』コツ

まず『茹で方』で
剥きやすくする、
その調理のコツは
以前に何度かお伝えしました。

ゆでたまごをツルン!と剥いちゃうコツ その1 | たまごのソムリエ面白コラム

「マツコの知らない世界」でご紹介した『究極のゆでたまご』作り方 | たまごのソムリエ面白コラム

 

そして、ゆでた後
『剥く』際には
こんなコツがあります。

剥くコツ1:
おしりから割って剥く

とんがってない丸い方の
おしりの方には
「気室」という
空気が入った部分がありまして、
茹でるとちょっと凹んでいます。

で、そこからパキっと割ると
中身に衝撃を与えずに
割って剥くことができます。

ちょっとした違いですが、
やわらかい半熟たまごの場合
すご~く大事な
コツなんです。

 

剥くコツ2:
スプーンで割る

半熟たまごを剥く際は、
とにかく力のコントロールが
最重要。

たまごをコツン!と
どこかにぶつけて割る。
絶妙な力加減で。

これってかなり難しいんです。

ですので、
たまごを手に持って
もう片方の手で
スプーンをもって
やんわりコツコツ!と
叩いてひびを入れてやる。

それから剥く。

これが効果
めっちゃあります。


その② 半熟たまごのキレイな『切り方』コツ

そして、
半熟トロトロのたまごを
二つに切ろうと思ったら

大事なコツが一つあります。

それは・・・

包丁をつかわない

ということです。

包丁だとその壁面に
黄身がくっついちゃうんですね。

 

トロトロがイイ。

でもキレイに切れない。

これ、
ずっとジレンマだったのですが
あるTV番組で収録の際
専属のフードスタイリストの
料理人さんにコツを
教えていただきました。

 

半熟をキレイに切るコツは

糸を使います

釣り糸などのはしっこを
固定した場所に結んで、
もう片方を手に持ってピンと張り
掌に乗せたたまごを
スーッと糸に当てていきます。

これだけで、
キレイにたまごが切れるんです。

僕は百均で買った
金属製ピーラーの
歯を外して

そこに釣り糸を結んで
使っています。

めっちゃ便利ですよ!

手間もかからない
なんならまな板も
いりませんので、
スペースの少ない
展示会などでも重宝しています。

ご飲食店さまでも
有効なやり方ですね。

 

以上、半熟トロトロたまごの
調理のコツ2つをお伝えしました。

ぜひ、お試しくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

ゆでたまごがツルン!と剥けない。

そんな悩みの方って多いんですが、

じつは料理本に書いてあるのと
反対のことをやった方が良い
かもしれないんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

最近試食テストなどで
いつも以上にゆでたまごを
作りまくっています。

くいしんぼなので
大満足なんですが、

キレイにむくのって
やっぱり苦労するんですよね~・・・

特に、
半熟トロトロゆでたまご。

 

力を入れずにスルッとむけると
とても効率が良いですよね~。

 

◆ゆでたまごのコツが変わっている!?

ゆでたまごをキレイに作る方法で

「ゆで水に〇〇を加える」

というハックが存在します。

 

僕の手元にある料理本を見ると、

『水にお酢を入れてから茹でる』

と書いてあります。

お酢、
ようは『酢酸』ですね。
つまり酸性にする・pHを下げる目的です。

 

また、

『水に塩を入れて卵を茹でる』

と書いてある本もあります。

塩(塩化ナトリウム)のpHは中性です。

 

そして・・・

ちょっと新しいハックとして、

『水に重曹を入れて卵を茹でる』

というものがあります。

重曹って炭酸水素ナトリウム、
つまりアルカリ性です。

 

「ゆでたまごを作るコツは
茹で水のpHです。」

という点は同じなのに、

酸性にしたり中性だったり
アルカリ性だったり…。

いったいどれを信じれば
良いのでしょうか!?

◆どれもメリットがある

そもそもこれ
何の意味があるのかというと、

酸性にする・中性の塩
→卵の割れ漏れをを防止

アルカリ性にする
→たまごを剥きやすくする

という効果なんです。

 

◆割れ漏れ防止になる

卵を茹でていると
パキッ!と割れて中身が
出てくることがあります。

これは中の空気が膨張して
出てくるからなんですが、
特に冷たい卵を茹でるときに
割れやすかったりします。

そのために空気抜きの穴を
空けると良いのですが、

さらに、
もし卵が割れた際に
瞬時に白身を固めて
漏れを防ぐのが
お酢や塩なんですね。

ポーチドエッグと
おなじ理屈です。

たんぱく質が
酸性や塩によって変性する、
その効果を活用しているわけです。

 

◆ツルンと剥きやすくする

そしてじつは

茹で玉子が
剥きにくいのは、
新鮮なたまごの
卵白が『酸性』だから

なんです。

産まれてすぐの卵は
内部に炭酸ガスをたっぷり含み
白身が酸性のため、
加熱することでカラ内側の膜と
くっついちゃうんですね。

そしてこれは
3日ほど置くと解消されます。

ゆっくりと
ガスが抜けて中性になり
剥きやすくなるんです。

ですので、

ゆでたまごにはやや古い卵

がピッタリなんです。

 

ですが、いつも古めのたまごが
あるとは限りません。

そんなときは、

茹で水1Lに小さじ半分の
重曹を加えてやると

アルカリ性になるため
卵殻と白身の反応を弱めて
カラに中身をくっつきにくくする

すなわちスルッと剥けるように
なるんです。

これは、大量にゆでる
ラーメン店さんなどでも
有効な手法ですので、
もし剥くのに困っていらっしゃるなら
ぜひ一度お試しください。


まとめますと、

割れ漏れを防ぎたいならお酢か塩

ツルンと剥きたいなら重曹

これを茹で水に入れると
ゆでたまごがキレイにできる

ということです。

 

「どっちも必要だなぁ。」

なんておっしゃるアナタ、
両方入れたら
中和して無意味になっちゃいますので
ご注意くださいませ~。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。