お店の繁盛たまごメニューに
こんな考え方があります。
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
連続で代替食関連の
パリの話題を書きましたが、
和食の伝統的な
代替肉といえば
ひろうす(がんもどき)
があります。
雁(がん)のお肉みたいだから
『がんもどき』なんでして、
これ、美味しいですよね~。
僕、大好きです。
この大豆料理を
海外の方にご説明すると、
たいてい
「なんてクレイジーな
手間のかかる料理だ!」
・・・と
おどろき感動されます。
“大豆を蒸して潰し
濾した煮汁を
ミネラルで冷やし固め、
それをもう一度すり潰し
刻んだ野菜と混ぜて
あらためて固め、
今度は油で揚げて
最後に煮込んだ料理”
となるわけですが、
考えてみると
大変な手間ですね~・・・
「蒸したり煮たり揚げたり
なんで?
一度でいいんじゃないの?」
なんて
言われたことがあります。
◆すでにある「途中部品」的な食材
これは
『トウフ』という存在を
知っているかどうかで
手間の印象が大きく変わりますよね。
上記の作り方の前半→『豆腐』までは
すでに世の中に広く用意されていて
入手がカンタンである、
だから、
『いつもの豆腐を
すりつぶして食感を
変えて揚げてみようか。』
なんて発想に
なるわけです。
豆腐を完成状態じゃなくて
いわば「料理のしかかり品」
として考えるわけで、
知らない方には
「すごい。」
となるんですね。
◆知らない『多段階料理』は感動する
こういう
多段階の組み合わせ料理って、
知らない方にとっては
調理方法が
合理的に想像できず
感動を呼ぶ繁盛メニュー
になるんです。
明治期に入ってきた
『カツレツ』が
感動をもって受け入れられたのも、
小麦粉を練って
何時間もかけて発酵させて
それを焼いたもの(パン)を、
すりおろして粉に戻して
肉にまぶして
油で揚げる
という
最初から考えると
めっちゃ複雑な調理工程が
当時の日本人の想像を超えていて
感動と大満足を呼んだからでもあります。
そして令和のいま!
同じ論法で
めっちゃ面白い
たまご料理ができます。
たとえば
この目玉焼き。
中までしっとり加熱され
白身は表層がカリッと
その内側はふるふる食感
めっちゃ美味しいんですが、
これは
温泉玉子を焼いた
目玉焼き。
温泉玉子を
そっと割り込んで
すばやく両面を焼いただけ。
でも、
この調理方法って、
知らないと
なかなか想像できないんです。
何も言わずにふるまってみると
「これすごくおいしい!」
ってビックリされます。
上で書いた
がんもどきと豆腐の関係や
パン粉とカツレツのように、
温泉玉子を
『しかかり品』としてとらえ
それを材料にして調理する。
じっくり時間のかけ方や
熱の通し方が
想像しにくい分
面白い繁盛メニューに
なり得ます。
『温玉調理』は面白い可能性が
いっぱいあります。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。