NYで絶賛!ステキな謎の飲み物『エッグクリーム』
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
かつてニューヨークのあらゆる
ダイナー、アイスクリームパーラー
で提供されていた美味ドリンク
「エッグクリーム」
なる飲み物があります。
「エッグ」「クリーム」の
ネーミングからちょっと重そうですが、
わりかし爽やかな飲み物で
きめこまな泡と炭酸に
ミルクの口当たりが特徴です。
いま50代以上の米国人
都市部で暮らした人たちは
このドリンクを飲むと、めっちゃ
強烈なノスタルジーを感じるんだとか。
「うわ~~!これ懐かしい。
めっちゃよく飲んだよなぁ。」
実際とても美味しいドリンク
ですがそれ以上に、すごく貴重な
『付加価値』が上乗せされているカンジです。
日本でいうなら、
なんでしょうね・・?
バニラアイスの乗った
クリームソーダとか
そんなカンジでしょうか。
NYブルックリン生まれ、
マイケルジャクソンの作詞
作曲・音楽プロデューサー
として有名なエリオット・ウィレンスキーさんは
子供の頃をふりかえって
「少なくともブルックリンでは、
エッグクリームを置かない
キャンディーショップは、
重力のない地球と同じくらい
考えにくいことだった。」
なんて書いているくらい。
うーん、すごいですね。
下町ブルックリンが発祥の地
なのですが、記録では、
暑い日にはこの町だけで
一日12000個も売れたそうで、
とにかくすんごい人気だったわけです。
これはステキな魅力だなぁ。
すばらしいなぁ。
そう思い調べてみて
すぐ気づいたんですが
じつは・・・
このドリンク
『エッグクリーム』には
「卵」も
「クリーム」も
いっさい使われてないんです。
ぶっちゃけると
「チョコレートミルク炭酸割りに
上に泡が乗っているだけ」
というシンプルな飲み物。
ええ~~!!?
いや、美味しんですよ。
でも、たまご屋としては
「その名前でいいのか!?」
とツッコミを入れたくなりますね~・・。
◆もともとは卵ドリンクだった!?
じゃあなんでこんな名前に
なったのかというと、
実は起源もハッキリしていません。
「まずしい下町的な場所だけど、
リッチっぽいドリンクを飲む」
という高級イメージ先行のため
「エッグ」とか「クリーム」
という名前を付けた説とか
当時出していた店で客が
「等級A(エー)のクリームで
作ってくれよ♪」みたいな
投げかけをしていたら、
それが訛ってエッグクリームに
なった説もあります。
日本でレモネードが
安価なレモン無し飲料となり
訛って「ラムネ」になったのと
ちょっと似ていますね。
また、
最初は卵を使っていたから
という説もあります。
ただのチョコレートソーダに
卵白をふわふわに泡立ててのせる。
すると、2倍の値段で売れる!
商売の付加価値アップですね。
その後、冷蔵庫が普及したので
「卵白」から「牛乳」に変わったんじゃないか。
・・・という説です。
ホイップクリームを乗せるのも
たしかに美味しそうです!
個人的にはこれを推したいですね~。
なんにせよ、百年の時を超えて
ノスタルジーと共に多くの人を魅了するドリンクです。
今の商売や新メニューのヒントも
その魅力に隠されているんじゃないでしょうか。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。
(参照:What Is an Egg Cream and Why Is It So Jewish? | The Nosher)