世界で開催、たまご落としコンテスト
こんにちは。こばやしです。
先日、「たまごを落としても割れない方法」というジョークをお伝えしました。
そして、大学時代の「A3用紙一枚を加工して卵を落下の衝撃から守る」という工学課題についてもちょっとだけお話しました。
さて、「たまご落としコンテスト」なるものが、最近結構いろんなところで取り組まれているのをご存知でしょうか?
◆廃材から新機構を作り出せ!
例えば米国のクーパー・ユニオン大学、ここでは、廃材を利用した「たまご落としコンテスト(Egg Drop competition)」が開催されています。 ゴミの山から時間内に廃材を選び、そこから作ったカラクリに卵を入れて、ビルの三階(30フィート・9.1m)から放り投げます。
卵が割れるともちろんと失格、見事割れなかった場合は指定した◎印のポイントに最も近くに落下したチームが優勝となります。 これは以前紹介した“A3厚紙加工”とはまた違ったアタマのひねり方が必要で、大変面白そうですね。 今年の優勝チームは、マクドナルドのストローを通した発砲スチロールのカップにスポーツ新聞紙で羽をつくり、ビニール袋で耐衝撃クッションと減速用のカバーを創りだしたギミックだったとか。
すごい工夫ですね!
そしてトコロ変わって日本でも、倉敷市の高校で開かれた「生卵落としコンテスト」が先日ニュースになっていました。
生卵 3階から割らずに落とせ 古城池高でコンテスト – 山陽新聞地域ニュース(http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2012031809383663)
こちらは“A3厚紙加工”方式。 高さは上記クーパー大学と同じ「9メートル」ですから、何か国際的な基準(?)があるのかもしれません。 優勝の判定は「割れなかった中で最もギミックが“軽量”だったチーム」ですから、これもナカナカ面白く、やりがいがありそうです。
◆グチを出さずに知恵を出す脳をつくろう!
このたまご落としコンテストは、突き詰めると「限られた中で知恵を出す」訓練ですよね。
かつてアポロ13号が月面からの帰りに故障トラブルで“帰還困難”となった際、船内在りあわせの物を組み合わせて装置を造りあげ、奇跡の帰還を遂げたことがありました。 このコンテストは、それを髣髴させます。
「モノがない。」
「時間がない。」
つい、我々が言ってしまいがちな言い訳ですが、「限られているからこそワクワク燃える。楽しい!」とつい脳が考えてしまう・・・・・・その訓練を積んでいるんだと考えると、この体験はスゴイ財産になるのではないでしょうか?
上記のクーパーユニオン大学学長は「これからはローテク・ローコスト・ハイブレイン(高頭脳)の時代だ。」と言っています。 まさにその通りで、これからの時代は「いかにムダを省き消費をおさえ知恵をだすか」ということが、すべての企業にとって求められます。
どうせなら、イヤイヤ取り組むんじゃなくて、ゲーム感覚で取り組む方が断然楽しいですよね?
「この仕事、今日は2時間以内に仕上げてみようかな!」
「資材の余りモン組み合わせて、どれだけ面白いPOPができるかな♪」
なんて、普段の仕事でもワクワク楽しむ方法は無限にあるかもしれません。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
(参照:Cooper Union student compete to make egg-protectors – New York Daily News ・http://www.nydailynews.com/news/cooper-union-engineering-students-compete-construct-a-contraption-egg-breaking-a-fall-article-1.1047820#ixzz1pvrlgI5z)