ひとつだけちがう目的を持つ「たまごメニュー」
飲食店様向けに書いています。
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
旧約聖書に「雅歌」という
一巻があります。
ソロモン王が作ったと言われる
「男女の恋」についてうたった内容です。
聖書なのに恋!?ちょっと驚きですね。
たとえば恋人の美しさを
たたえる歌や
恋の情熱を
うたったものなどが
たくさん載っている
作家の阿刀田高氏いわく
「愛の詩集」の趣さえある
聖書中でひとつだけ異質な巻なんですね。
神様は男女の営みを肯定してるんだよ
なんて意味と、
イスラエル民族と神様の関係を
男女に例えて分かりやすく書いてるんだよ
なんて説があるそうです。
つまり、
一般大衆にとって、
「お!聖書って結構面白いじゃん。」
と言ってもらうために、
39巻のうち一巻だけ
割かれているわけです。
なかなか興味深いですね。
僕は旧約聖書について
ななめ読みの知識しか無いのですが、
マーケティング要素というか
顧客の入りやすさを意識して
書かれていることに、
感心します。
飲食店さんのメニューについても
同じようなことがあります。
飲食業の近年のトレンドに
「専門店化」があります。
和洋食べられるファミレスより
たとえば和食料理店
洋食店よりさらに細かく、
鶏料理専門店や
大豆料理専門店
上州料理専門店など
専門店化していく
そんなのが業界進化の
一方向としてありますよね。
ただ、そうすると
「うーん、今日は
揚げ物専門店はちょっとなぁ…。」
なんて意見が分かれてしまう
可能性があります。
そのためにたとえば
とんかつ専門店さんで、
あえて一品だけ
刺身定食や豆腐料理のセットなど
あっさりしたものを入れる。
そうすると、
家族で食べに来たときに
おじいちゃんも、
一緒に食べられたりするわけです。
同様に、
宗教の戒律や
食生活の信条で特定の物が
食べられない事があります。
例えば豚肉は、
ユダヤ教の皆さんは
いっさい食べられません。
冒頭の旧約聖書に
しるされている解釈からですね。
イスラム教の皆さんも食べられません。
ヒンズー教徒の皆さんは
牛肉を食べません。
世界的に見ると3人に一人以上が、
そういった食の制約を持っていらっしゃいます。
菜食主義の皆さんもそうですね。
そして、そんな方々でも
比較的食べられる可能性が高いのが
「たまご」です。
上記に挙げた3つの宗教・信条の皆さんでも
卵料理は食べられる、という方が
かなり多くいらっしゃいます。
ですので、
多種多様な方が住む都市部の飲食店さんは、
たとえば肉料理のお店であれば、
一品だけ卵のみの料理
たとえば天津飯
たとえば玉子丼
たとえばたまごスープを
メニューに入れておくだけで、
連れ立ってきていただける
可能性がグッと高まるかもしれません。
一品だけ目的がちがう
たまご「だけ」メニュー
ちょっと考えてみてはいかがでしょうか?
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。