鶏卵高騰にとるべき飲食店さんの3つの手段
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
前回に続き
価格高騰の話を連続しております。
現在、
飼料高騰による減産とともに
過去最悪の鳥インフルエンザ蔓延によって
全国1割近くのニワトリが
今年、処分となっています。
ようはたまごが大不足して
需給バランスがくずれ
たまごが高騰しているんです。
「高くて困ったな」どころか
「手に入ってラッキー」の
世の中になる可能性すらありまして、
一度減ったニワトリ数が
ある程度増えるまで
かなり期間がかかりますので、
コロナ禍からの復帰状況によっては
長めの高騰がつづきそうです。
そこで、
ご飲食店さん、菓子業製パンさんが
鶏卵高騰に際して打てる対策を3つ
ご説明します。
その① サイズ差による価格ダウン
ニワトリさんは、寒い時期に快適で
たっぷりのエサを食べます。
すると、大きめのたまごを
産むんですね。
ですので、寒い時期は
大きめのたまごが多くなり、
すなわち相場価格も小さい卵に
比べて安くなります。
その逆に夏場は
小さい卵が多く安くなり
大きい卵は希少で高くなります。
例えば本日の全農大阪相場の
鶏卵価格であれば、
大きいサイズLLのたまごは
小さいサイズMSよりも
キロ当たり16円安くなっています。
サイズが違うと
白身と黄身の割合や
料理特性が変わってきますが、
調理方法やメニューで
調整できるなら
このコストダウンは案外
バカになりません。
その② 規格外卵や破卵・液卵の活用
あまり売物として流通していない
たまごを使う方法もあります。
たとえば、規格外卵。
サイズが一般的じゃなかったり
見た目など規格に合わないたまごや
破卵、つまり
目に見えないヒビが入った新鮮卵は
通常卵よりも安くなる傾向があります。
・必ず加熱で使う
・必ず数日以内に使い切る
など制約はありますが、
メニューやお店の調理方法に
よっては、有効です。
また、意外と割る手間や
カラを取り除く手間って
バカになりません。
液卵と言いまして、
あらかじめ「中身だけ」に
したたまご商品もありまして、
これもしっかり加熱が前提ですが
人件費などの面でコストを
下げるメリットがでてきます。
その③ 良いたまごで付加価値を上げる
最後に、最もおススメの
コスト削減方法をお伝えします。
それは、
「たまごにこだわって
差別化メニューをつくる」
です。
なぜ食材の高騰が困るのかというと
お店の粗利が減るからですよね?
ならばいっそ、たまごで
より高い粗利がとれる
メニューにしてしまえば良いんです。
たまごは、
原価とできた料理の価値に
ギャップが大きくできやすい
「粗利の取れる食材」です。
逆にこだわりたまごにすると、
数円のコストアップで、
百円二百円と高い付加価値メニューも
つくることができます。
高騰の悩みから脱却するには、
むしろこちらを狙ってみるべきです。
また、相場価格が高どまりしているなら
たとえば一個15円のたまご相場のとき
+3円高いこだわりたまごなら
20%コスト増ですが、
相場高騰で一個20円になっているとき
+3円高いのは15%増ですみます。
相場高騰のときこそ、
あえてこだわりたまごに
切り替えやすいわけです。
ぜひ、こんなときだからこそ
あなたのお店のファン化に、
こだわったたまごを
使ってみるべきじゃないでしょうか。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。