なぜ人気飲食店のテイクアウトは売れないのか?
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
僕たちのお客様には、
飲食店さんがたくさんありまして、
コロナ禍のなか
テイクアウトに力を入れていらっしゃるお店も少なくありません。
ですが…
興味深いことに、
店内食事ですごく繁盛しているのと
テイクアウトで人気のお店は
必ずしも一致していないんです。
食事は大人気の繁盛店なのに
お弁当のお買い上げはイマイチ
そうこぼされるお店さん
なぜ同じ料理なのに
テイクアウトもどちらも
人気にならないんでしょうか?
あるお弁当屋オーナーさんと
お話をしていたとき
その理由に気づきました。
もともとテイクアウト専門の
お弁当業からすると、コロナ禍で
町中にいろんなライバルが
誕生したわけですが、
「気になるライバルはそんなに多くないなぁ。」
っておっしゃるんです。
それは、
「どのお店も、自分たちの人気メニュー
を売ろうとしているから。」
とのこと。
お店で人気だからって、
テイクアウトが美味しいかというと
そうじゃないってことですね。
例えば温度。
どうやってもテイクアウトで
持って帰ると、アツアツのできたて状態と
料理は異なってしまいます。
飲食店さんだと、
できたてを素早く提供して食べてらう、
これがとても重要ですが、
お弁当では
「ちょっと冷めても美味しい」
そんなメニューが
大事なんですね。
「レンジであっためればいいじゃん。」
と思いもしますが、
されない人のほうが多いそうです。
そうすると、
レシピそのものの考え方が
変わってきますよね。
たとえば、
キューピーが以前、
「オムレツやスクランブルエッグに
マヨネーズを加えると、
冷めてもしっとり美味しい」
という研究報告を出しています。
低温での食感が変わるんです。
また、塩麹は、やや冷めたときに
もっとも風味が良くなるそうで、
焼き魚やお肉の調味料として
テイクアウトメニューだと、
より活きてきますよね。
あと、
温度のお話とは異なりますが、
「たまご焼き」に
荒く砕いた麩を入れておくと、
たっぷりの出汁をつかった出汁巻き玉子でも
時間を置いても
液だれせずに水分を保持できます。
こんなことも、
できたてをすぐ食べる
店内飲食では
さほど必要ないノウハウですよね。
飲食店さんがテイクアウトを
本気で伸ばそうと思ったら、
「ウチのお店の自慢のメニューを食べてもらいたい!」
というよりは、
「違うお店を出す」くらいのつもりの方が
うまく行くのかもしれません。
オミクロン株のまん延で、
今後どの地域で影響が大きくでるか
不透明です。
ぜひ今後のテイクアウト売上伸長に、
ちょっと考慮してみて下さいませ~。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。