こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
不要不急の自粛、という事で全国のご飲食店さまが休業・もしくは短縮など何らかの自粛をおこなっていらっしゃいます。
食事のご提供を自粛、テイクアウトのお弁当等を販売されていらっしゃる店舗様も少なくありません。
ただ、付加価値の高い高級料理店ほど、テイクアウトとなると一点問題がでてきます。
それは「体験」。
ご来店されるお客様は、なぜいらっしゃるのでしょうか?
それはお店で「非日常」を体験したいから
ひと時を忘れ、お店のステキな雰囲気やサービス、美味しい料理を楽しみたくていらっしゃるのですよね。
ですから、客単価ランチ2000円のお店で
2000円のお弁当をテイクアウトでお出ししたとしても、
家に帰って雑然とした、たとえばベランダに洗濯物が見える部屋で食べたら…お店で感じていた2000円分の満足度は無いのです。
あるご飲食店の幹部さんから教えて頂きましたが、味には
前味
中味
後味
と3つあるそうです。
前味とは、来店したお店の雰囲気、待つ間のシズル感・期待
中味とは料理そのものの味
後味とは、食後にゆったりと気持ちよいひと時をすごせるかどうか
特に、単価の高いお店では料理そのものに加え、“前味”と“後味”2つの「体験」の価値がとっても高いわけです。
ですが、テイクアウトだと、
この2つの体験が無い…
とっても素敵な料理とステキなお店であればあるほど、ギャップが大きくなってしまうのですね・・。
〇なので「体験」を付加価値とする必要が…
ですので高級店ほど、
もしテイクアウト販売をされるのであれば、
①お店で食べる「体験」に少しでも近づける
②別の「体験」ができるメニューにする
の2つが求められるのではないでしょうか。
①は、あなたのお店がもし客単価の高い飲食店だったとすると、高級なこだわりのお弁当をお届けするときに、たとえば最初の注文に「ステキなテーブルクロス」をプレゼントする、それだけでお店の非日常に少しでも近い体験を感じてもらえるかもしれません。いや、お店の雰囲気が少しでも伝わるなら、お花でもステキなナプキンなんでも良いのです。
あなたのお店のイメージをご自宅で感じて頂けるなら、それはすごくステキな事で、コロナ後の来店に強く結びつくんじゃないかと思います。
そして②は、例えばうどん店だったら、お店のステキな技と包丁や機材で切ったうどんよりも、麺棒とセットでうどん玉を提供して「自分で伸ばして切ってくださいね。」というテイクアウトの方がうれしいかもしれません。
ワイワイ言いながら親子でうどんを伸ばす、切る…、たとえ不ぞろいの麺でも自粛要請中に「家族でうどんをつくる」という「体験」が味わえるからです。
ある串カツ屋さんの人気メニューに「自分でつくるポテトサラダ」というものがあります。潰す前のじゃがいもと野菜・ゆでたまご・マヨネーズをすり鉢に盛ってお出しし、自分で好みの潰し具合にして楽しむメニューです。テイクアウト販売でも、面倒くさくない範疇で、楽しさ体験を味わえるものがあればよりファンになってくれるのではないでしょうか。
「乱世の英雄」という言葉がありますが、
こんな状況だからこそ大企業もやらない、
お客さんに喜んでもらえる
新たな取り組みを考える大きなチャンスがきっとあります。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。