小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

暑さでニワトリとタマゴはどうなるか?

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

観測史上初のとんでもない暑さ

すごいですね。

まだ6月ですよ。

人間にとってとんでもない暑さの環境

ニワトリさんにとってはどうなんでしょうか?

 

まずニワトリは、

どちらかというと寒さに強く

暑さが苦手な傾向があります。

 

放し飼いの農場でも、

暑い日はずっと日陰です。

 

天然のダウンジャケットを着てますから

そりゃそうですよね~。

 

過去の研究では、夜間で0℃

昼間に31℃程度の環境であれば

それが長く継続する環境でも

特に問題なく産卵も生育も

できることが分かっています。

 

実感的には人間と同じで、

暑さが続くから、というよりは

急に暑くなる、急に寒くなると

コンディションを崩しやすく

卵質に影響が出やすいように感じます。

 

いきなりの環境変化があると

エサを食べる量が減るなど

すこしのあいだ影響が出るカンジですね。

 

ですので、季節の変わり目は

出荷に際し卵の質についても、

気を付けるべきタイミングなんです。

 

それが過ぎると

意外と暑さ寒さ、

環境に慣れているようですね~。

 

◆暑さでいちばん変わるのは〇〇

ちなみにニワトリさんは

汗をかきません。

 

犬なんかもそうですが、

汗で体温調整はしないんです。

 

じゃあどうするかというと

「息を吐く」

暑いときはたくさん息を吐いて

体温を下げるんですね。

 

さて、そうするとひとつ、

問題が起こります。

『たまごのカラが薄くなる』んです。

 

息をするって、

つまり空気中の酸素を取り込んで

二酸化炭素をはく、という行動ですよね。

 

たまごのカラの主成分は

『炭酸カルシウム』です。

 

ニワトリがたくさん息を吐くと、

「炭酸」の部分が呼吸で

どんどん出て行ってしまいますので

炭酸カルシウムが作れない…!

たまごのカラを作る素材が少なくなっちゃうんです。

 

ニワトリがしっかり食べていても

荒い呼吸をしちゃうから

たまごのカラが薄くなるんです。

 

その対策として農場では

通気を良くしして温度をさげたり

飼料でカルシウム含量を増やすなど

いろんな対策をしますが、

 

傾向として、

夏場の卵殻強度の低下は

なかなか避けづらいのです。

 

ですので夏場は、

ご家庭やお店でたまごを扱われる際に

いつもより少しやさし~く

手に取るように

扱っていただけましたら幸いです。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト2022年06月25日