「朝の鳥」はニワトリさん、では「夜の鳥」は・・・!?
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
鶏さんは、日本書紀の昔より「朝告げ鳥」と言われておりまして、文字通り朝を象徴する鳥だったりします。
では、「夜」を象徴する鳥っていうとなんだと思います・・・!?
「ふくろう・・かなァ。」
そんな声が多そうですが、
古くから「夜の鳥」を表わすもの・・・・・・、それは妖怪だったんですね。
夜の鳥、一文字で書くと「鵺」
「ぬえ」
と読みます。
「古事記」「万葉集」「平家物語」などに登場し、夜にヒョーヒョーと不気味な声で鳴き『これを聞いたものは不吉が訪れる』とされていました。
見た目はというと、
「顔がサル、胴体はタヌキ、手足は虎で尻尾はヘビ」(平家物語)というとんでもないモノで、ものの本によっては胴体がニワトリだったりするようです。
うん、まったく鳥じゃありませんね(笑)
現在は、この“ヒョーヒョーという声”という記述は『トラツグミが夜鳴く声』というのが定説のようです。
youtubeにあったトラツグミの声はこんなカンジです↓
なるほどー、口笛吹いてるみたいな音色ですねー。
夜に聞こえてきたらちょっと気味悪ィかもしれません。
平安時代には鵺(ぬえ)の鳴き声(トラツグミの鳴き声)が聞こえると、「凶鳥の声だ!」として祈祷を行い難事を避けようとしたそうです。
そもそもは
夜に鳴く変な鳥がいる(現トラツグミ) →鵺(ぬえ)と呼ぼう
→鵺(ぬえ)そっくりの声で鳴く怪物がいるらしい →じゃあそっちを鵺(ぬえ)と呼ぼう
という流れでヌエさんが怪物化しちゃったんですね。
ニワトリさんは、朝を告げ天照大神を天岩戸(あまのいわと)から出す役を担った事から、『神に近い鳥』とされています。
たとえば、神社の鳥居は、神に仕えるニワトリさんの止まり木です。
朝鳴く鳥は、神の鳥
夜鳴く鳥は、凶兆を呼ぶ鳥
うーん、
ちょっとした時間の違いでこの扱いの差・・・・・・
理不尽ですねェ・・・・・・^^;
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。