小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

ニワトリは世界的に縁起の良い「太陽のトリ」

「暗黒の夜を追い払い,
光明の太陽を呼び出す神秘な鳥」

・・・って何だと思います?

ファンタジー映画の世界じゃありません。
じつはニワトリのことなんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

梅雨があけまして、
太陽カンカン照りの夏ですね!
テンション上がります。
そして、

太陽・・といえばニワトリ

なんですね。

 

◆太陽とニワトリのつながりは強い!

「ニワトリ=太陽の関係者」

じつは太古の昔から、
この2つは世界中で
関係づけられてるんです。

 

かつてニワトリさんは
「食用」ではありませんでした。

人間と出会った頃は
セキショクヤケイという種で
ハトよりちょっと大きいくらい

クジャクなど、
もっと大きくて肉もおいしくて
たまごも多く生む鳥が
ほかにもたくさんいたんですよ。

 

にもかかわらず
家畜として広く飼われ始めた
その理由の一つに、

「時間の正確さ」

があります。

 

朝、夜が明けるとかならず鳴く。

ようはアラーム、目覚ましです。

これが、昔の人々にとって
たいへんたいへん
貴重な存在だったのです。

狩猟から農耕化するにしたがい

「規則正しい生活ができるぞ。」

という価値が大切になったので、
めちゃくちゃ必要になりまして、さらに

「あのトリが鳴いたら
かならず太陽が昇ってくるな。」

となり、
「ニワトリって太陽とつながりあるんじゃ・・・!?」
となったわけです。

 

じっさい、たとえば日本では鶏は

「暗黒の夜を追い払い
光明の太陽を呼び出す霊鳥」

として重要視されていました。

最古の歴史書『古事記』では
太陽の神様が隠れ
世界が暗黒となった際に、
常世の長鳴鳥(ニワトリ)を
た~くさん集め鳴かせて、
岩戸の外に出させてます。

 

中世ヨーロッパでも
雄鶏太陽の象徴となってまして

悪魔を追い払うものとして
家の屋根や教会に模型が取り付けられ
ローマでは戦士の兜にも
意匠として必ずつけられていました。

その影響か、
いまでもフランスでは
雄鶏は『勇気の象徴』です。

インドなんかすごくって、
古代インドでは太陽崇拝と結びついて
『霊鳥』として「食べちゃダメ」と
禁止令まで出ていたくらい。

中国でもおなじく霊鳥あつかいでした。

 

◆ニワトリ自身は暑さが苦手

とはいえ、ニワトリさんは
暑いのが得意ではありません。

なにせ天然のダウンジャケットを
年中着込んでますから、
体温調節にはちょっと苦労してまして

夏場は食欲も落ちるため、
環境や飼料の配合にも
工夫が必要になってくるんです。

バテても食欲のわきやすい配合に
するんですが、
これって人間と似てますよね。

 

放し飼いでも、日中はこの時期
太陽を極力さけるように
日陰に集まっています。

『太陽を呼び出す存在』なのに、
なんだかおもしろいですよね。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(参照:英米文学鳥類考 桝田隆宏)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト2023年07月26日