小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

鶏さん・鳥さんのコト 記事一覧

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こんにちは。こばやしです。

上の写真は少し前に話題になったものですが、何だか分かりますか?(※クリックで拡大します)

これなんと、すべて鳥。 130万羽のガチョウがいっせいに飛び立った写真です(※1)

スゴすぎ!

この驚きのシーンは、カナダのスコークリーク国立野生動物公園で写真家マイクホリングスヘッド氏によって撮影されたもの。gachou_geese_somany2.jpg

ここまでくると壮観ですね。 にわとりさんが卵を産む、最新の大規模養鶏施設では、一拠点で150万羽が飼育されている拠点もあります。 一斉に行動したらこんなカンジになるのでしょうか。もっとも鶏サンは飛べないですが・・・(^^;)

 

◆ガチョウのたまご
ちなみにガチョウのたまごは、ニワトリさんのたまごよりもよりも大きくて殻も頑丈です。 とくに黄身がデッカイ!大きくタップリなので味わいも濃く、野趣あふれるナカナカ魅力的な風味が楽しめます。

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写真の手前側はガチョウのたまご、奥がニワトリさんのたまごです。 全然ちがいますね!(写真クリックで拡大します)

ガチョウのたまごは日本ではあまり食べられていないですが、世界的には広く親しまれています。 ぜひ機会あれば食べてみたください!おススメですよ!(^^)

※1 野生なので、雁(ガン)と言うべきかもしれません。 ガチョウとガンは同種なんです。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2012年04月27日


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こんにちは。こばやしです。

英語で「チキン」というと、“弱虫”のことを指します。

「鶏は3歩あるくと忘れる」と・・・、バカの代名詞のような慣用句があります。

1537年ポーランドで起きた鶏戦争は、『反乱を起こそうと集まった一般貴族たちにできることは、せいぜい「田舎の鶏を全滅させる」ことくらいさ。』と息巻いた大貴族がバカにして付けた名前。

なんだかあちこちで、蔑まれているようで、ちょっと悲しいですね。(^^;)

ちなみにニワトリさんはけっこう頭良いです。

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写真は私どものお届けするたまごを、木屋平高原で放し飼い飼育で育てていただいている香川さんちの農場です。

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ちゃーんと育ての親、香川さんご夫妻の顔を見分けて寄っていきます。

最初に教えると、たまごを産む巣箱の位置、飼料を食べる小屋、食事の時間・・・、すべてちゃんと覚えます。

ニワトリやカラスなど鳥類の賢さを研究されておられる宇都宮大学農学部の杉田昭栄教授によると、“鶏の短期記憶力は人間とほぼ大差ない”のだそうです。 「3歩で忘れる」と言われるのは、“忘れるのではなく、生存に関係すること以外はもともと覚える興味がないだけ ”なのだとか。

納得です。

意外とかしこいんですよ・・・!

(関連) たまごは頭がいい!?(たまごのジョーク)-たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2012年04月18日

こんにちは。こばやしです。

「タイ」 「鶏」 「300万人」 「3月3日」

何の組み合わせか分かりますか?

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答えは「闘鶏」

タイは、俗に「闘鶏人口300万人」と言われており、アジア有数の闘鶏好き国です。

なぜそんなに闘鶏好きなのか?

それは約450年前、タイを救ったひとりの英雄国王のエピソードから来ています。

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時は16世紀、タイのアユタヤ朝に、ナレースワンという王様がいました。

彼は小さいころから大の鶏好きでした。 当時アユタヤは、隣国ビルマの属国。 苦しむ国民の姿に想いを馳せていたナレースワンはある日こう決意しました。 「闘鶏でアユタヤの行く末を占おう。 アユタヤを示す軍鶏が勝ったら、ビルマからの独立へ向け決起するぞ!」

はたして占いは「アユタヤの勝利」と出、ナレースワンはその通りにビルマからの独立を勝ち取りました。

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現在においてもタイに行くと沢山の“ニワトリさんの置物”を見ることができます。  これは英雄ナレースワン王にあやかったものです。 タイの一部地域では、願掛けをして願いがかなうとニワトリ像をお寺に奉納する風習もあるのだとか。

サテところ変わって日本。 実はひな祭りの3月3日は、「闘鶏の節句」でもあります。 平安時代から、闘鶏をすることで五穀豊穣を祈り占うという風習があるんですね。 占いと闘鶏、ニワトリにまつわるタイと日本の意外な共通点ですね。

(参照:「ニワトリ 愛を独り占めにした鳥」光文社新書)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2012年03月3日

penguin2.jpgこんにちは。こばやしです。

それにしても寒いですね!東京は大雪だとか、お帰りの際にはケガなきようにお気を付け下さいませ。

さて、鶏さんなど鳥類は比較的寒さに強いのですが、そのなかでも格別寒さ耐性の高い鳥といえばペンギンさん。

ごぞんじのとおり、極寒の地、南極に住んでいます。

さて、ここでタイトルの質問。

「ペンギンの卵は、なぜカチンコチンに凍ってしまわないのか?」

お父さんペンギンが暖めているとはいえ、

外気温はマイナス数十度。 地面はヒエヒエです

もちろん木も生えてませんから、「巣」なんてつくれません。  

いくら上から暖めても、これだけ地面から冷やされたんじゃ・・・

大丈夫なんでしょうか・・・?

実はどうなっているのかというと、お母さんペンギン、

「お父さんペンギンの足の上」に卵を産むんです。penguin_tamago3.jpg

そして卵を冷やさないために、ペンギンの足はつま先までフワフワの羽毛で覆われています。

なので、この足の上で卵はあったかぬくぬく、地表の冷たさで凍ってしまうことも無いというわけです。

へー。 なるほど!

・・・・・・。

「じゃあ、温めてるお父さんペンギンは、歩きたいときどうしたらいいの?」

と皆さん思ったかもしれません。

つま先に我が子供である卵を乗っけていたら、歩けない!

どうしたらいいんでしょう・・・。

答えは、

「生まれるまで歩かない。」です。

お父さんペンギンは、子供が生まれるまで60日間直立不動で立っているんです。

すごいですね。 ペンギン父は偉大です。

(参照)雑学おもしろ百科(角川文庫・小松左京)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2012年01月24日

 

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  こんにちは!こばやしです。

  先月末のニュースで、「世界の総人口がで70億人を突破した」とありました。 40年後は93億人を超えると予想されています。 食糧問題も、深刻になってきますね。

  さて、それではニワトリさん。 
世界中で、いったい何羽飼育されているか、ご存知ですか?

答えは、110億羽。
なかなかすごい数です。 牛は13億頭、豚は9億頭くらいですから、実に10倍くらいいるわけです。
牛や豚、ヒツジとちがい、これだけの数が飼育されるにいたったのは、ある「理由」があります。

なぜだと思いますか?

 

◆あらゆる地域で飼われるそのヒミツとは!?
    それは、鶏が宗教レスであること。

shuukyou_kinni.jpg

  世界的に見てニワトリさんは、宗教の戒律による規制が極めて少ない動物なんですね。

  鶏さんが現在のような形式で大量飼育されるようになったのは1800年代に入ってから。 牛さんや豚さんと異なり比較的新しい“経済動物”なので、宗教ができた時代には問題とされるほどの数がいなかったんですね。 食に厳しい制限のあるイスラム教ユダヤ教だって、たまごと鶏肉はオッケーです()。

   くわえて、 『豚などと比べて寄生虫による被害が無く、戒律によって制限する必要が少ない動物であったこと』も広まった一因と言われています。 
以前の日記で、「将来火星基地では絶対にニワトリが飼われる!」という事を書きました。 宗教の壁を超え、いっしょに楽しめる「ボーダーレス食」は、増加し続ける人口を支えるための重要なテーマです。

国際化が進んだ地域なら、お店のメニューだって「どの国の誰が食べられるのか?」を考えた食材組みが、売上のカギにもなるのではないでしょうか。

世界中で愛されるニワトリさん。

これからもその数は増え続けていくことでしょう。

(※)宗派によっても多少異なります。 菜食が基本のヒンドゥー教でも、ゆるめの宗派ならたまごOKだったりします。

(関連:火星でたまごかけごはんを食べる!?-たまごのソムリエ日記

 

(関連):世界総人口、今世紀末には100億人に 国連白書 国際ニュース  AFPBB News

(参照):「ニワトリ 愛を独り占めにした鳥(光文社新書)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2011年11月16日

こんにちは。こばやしです。

「私はちょっとB型で・・・」、と前復興相サンが血液型に触れて釈明した一件、海外メディアは「失敗を血液型のせいにできるのか」とずいぶん驚いていたようですね。

さて、鶏さんには血液型ってあるでしょうか・・・?

調べてみると、ずいぶん昔から研究されていたようです。

60年前の研究ではAtypeとBtypeがあることが分かっており、またその後の文献で「A,B ,C ,D ,E ,F ,G .H,1 ,J ,K ,L ,M ,N ,0 ,P ,Q ,R ,S ,T ,U 及びW の22種類の血球抗原が分類された」とありますので、どうも22種類の血液型分類があるようです。

22種、・・・、ってそんなにあるの・・!?

まぁ、モノの話によると、馬は3兆の血液型があるそうですから、それに比べれば大したことないのかもしれません。(^^;)

さて、この血液型の違い、最近の研究ではウィルスなどの病気に対する抵抗性が異なることも判ってきているようです。

人間の場合はどうなんでしょう・・・!?気になりますね。

(参照)鶏の血液型に関する研究:北海道大学農学部附属農場報告(pdf)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2011年07月27日