小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

めっきり春らしくなってきました。

 

西洋では来月4月は、イースターがあります。

キリスト教系の祭事ですが

日本でも伸びつつあるイベントで、

 

国によってはものすごい盛り上がりなんですね。

その大きなキーワードが、「たまご」

生命のシンボルで、

復活祭と密接に結びついています。

 

コロナ禍で昨年は中止になっていますが、

例年ホワイトハウスでも

たまごのイベント「エッグローリング」が

ありまして、

なんと!イースターにからんで、

ホワイトハウスでたまごが買えるんです。

もちろん陶器製レプリカのイースターエッグですが。

ホワイトハウス製のたまご!

ってなかなかテンション上がりますね~。

 

大統領主催のこのイベント、

たまご転がしという伝統競技には

本物のゆでたまごを沢山使って

 

その後に食べるんですね。

なんと2万個ちかくの卵が茹でられ、

卵転がしで1万5千個使われて

残りが「イースターエッグ」として

色づけされます。

 

ホワイトハウス製のゆでたまごって

どんな味がするのか、

いっぺん食べてみたいですね。

 

ほかにもあちこちで

たまごを庭にまいて拾う

「エッグハント(卵狩り)」

のイベントが開催されています。

 

ロサンゼルス・レイクチャールズ市の

協会主催の卵狩りイベントは、

なんと!

5万個のたまごをヘリコプターで撒いて

子供がそれを拾いまくるという

世界最大のイースターたまごイベント。

す、すごいですね・・・

このコロナ禍でそんなスゴイイベント

やっても大丈夫なのかなぁ。

とも思いますが、

とにかく楽しそうです。

 

◆お店ではじめるイースター

少し前にご紹介しました、

ウクライナの復活祭たまご芸術品

ピーサンカ

カフェさんでこれをつくる教室を開いているところもあります。

ここまでじゃなくても、

こんなカンジで、

サインペンと、たまごのカラがあればいいんです。

 

ちょっとしたアートお遊びとして、

お店のイベント的にやってみるのも

ご来店のお客様に

春らしいワクワクが伝わって

面白いかもしれません。

 

また、サーティワンアイスクリームや

ディズニーランドの飲食店さんで

毎年やってますが、

 

「ヒヨコやたまごを模した料理」

も、イースターの定番的な

料理になりつつあります。

さりげにたまごのこだわりをお伝えする事もできますし、

あなたのお店のイベントとして、

毎年の恒例にもできるかもしれませんね。

 

ぜひお試しあれ。

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年03月15日

「殺菌水を使っている!怖~い!」なんて

おっしゃる方がいますが、それは間違いなんです。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「産みたて卵」

って言うと、イメージが良いですよね?

でも実は、

生みたてスグのたまごって、

食品としてあまり適さないんです。

 

それは、

ニワトリが単孔類で

お尻のあながひとつだから。

 

ふんと同じ穴から

たまごが生まれるので、

 

中身は新鮮でも

カラ表面にいろんな菌が

付いているからなんです。

 

また、少ない割合ですが

目に見えにくいヒビの入った

たまごが必ず存在しまして、

そういったヒビ卵は

カンタンに菌が内部に入っちゃいます。

 

ですので、

食品向け殺菌水洗浄と

特殊な検査機器でヒビ検査をする

「洗卵選別」

という工程が必要になります。

言うなれば

➀産みたてスグ→ “畜産物”

②それを洗卵選別→“食品”の卵

ということですね。

 

日本で流通する卵の99%は②ですが、

たまに➀を農場さんの自販機などで

直接販売しているケースもあります。

 

未殺菌のたまごを買われた場合は、

たまごを触ったあとで

サラダや刺身など

生ものを触らない。

 

しっかり手を洗浄してから!

にしてくださいね~。

 

◆殺菌水ってなに?

さて、たまご表面を洗うのには、

「次亜塩素酸ナトリウム水溶液」

というものを使います。

 

表面を専用の回転ブラシで優しくこすりながら

殺菌水で洗浄するのですね。

これにより

雑菌

大腸菌など含む食中毒菌

さらに

ノロウイルスや

鳥インフルエンザウィルス

コロナウィルスなども

たまご表面から100%死滅します。

 

すごいですね。

 

じっさい、

抜き取り検査をずーっとやっていて

たまご表面の菌を調べるのですが、

 

外部委託検査でも

菌がでたことはありません。


で、ですね。

「次亜塩素酸ナトリウム

っていう非常に強い

殺菌効果のある消毒剤があって

食品を浸して殺菌するんだって。

怖~~!」

 

みたいな発信をweb上で

されているのをお見かけします。

 

なるほど・・・

たしかに「殺菌する」

なんて聞いたら、

 

「残留してなんだか体に悪そう」

って気がするのは

とうぜんかもしれません。

 

でも、ご安心ください。

どういうものかが分れば、

中学生の理科レベルの知識で

「なるほど。安全だよな。」

とはおっしゃってくださいます。

 

◆次亜塩素酸ナトリウム水って何?

次亜塩素酸ナトリウム、

記号でかくとNaOCl

 

非常に不安定で、

カンタンに言うと

 

乾燥するとスグに食塩(NaCl)と水(H2O)

そして気体の塩素(Cl2)になって

抜けてしまう。

 

そういう物質です。

 

タンパク質と反応した時は

食塩(NaCl)になって

そのまま乾いた時には

塩素(Cl2)がスーッと抜けていくんです。

 

ですので、たまごの場合

乾燥させずに出荷する事は

ありませんので、

 

次亜塩素酸ナトリウム水溶液で

殺菌された卵を食べて

 

体内に殺菌水が!コワイ!

…となる可能性は、ゼロです。

 

聞きなれない物質って

ちょっと不安になりますが、

 

次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、

「食中毒菌を殺す効果が高い」

「あとに残らない」

という、

食品にとっては理想的なもので、

 

ほぼすべての食品加工の現場で

使われていると言っても過言ではありません。

 

「危険だ!」「危険だ!」

と言う方もいらっしゃいますが、

食塩と水が怖いヒトって

少ないかと思います。

 

むしろ死に至る

食中毒をすさまじいレベルで軽減してくれています。

ぜひご安心してたまごを

召し上がってくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 安心安全 2022年03月14日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

鶏卵のシンポジウムに
先日参加しましたら、

だし巻き玉子に関する面白い
研究報告がありました。

 

トレハロースで有名な
株式会社林原・藤新氏の報告で、

 

『市販のだしまき玉子から
最も美味しいものを研究し
再現する手法を考える』

という内容。

 

カンタンに要約すると

美味しいだしまき玉子は

・食感がふわふわで柔らかい

・だしが多くジューシー

が条件である。

もちろん
他の要素もあるけども
まず!ここが重要とのことで

じゃあ、

「どうやったらそうなるのか」

をいろんな形で試したんですね。

 

手法を物性研究したところ、

・だし汁は程ほどの量
がいい(40%)

・巻くのは最低限でイイ
(たった3回)

ということが分かったそう。


◆だし汁は程ほどがグッド!

プロの料理人さんのお話では
『出汁をいかに多くふくませるかも
ウデのみせどころだ。』
・・・という考えもあります。

 

たしかに出汁が多いほど
ジューシーにはなるのですが、
水分が多すぎると

焼くときに外に出ちゃって
けっきょくキレイに
仕上がりにくい

難易度が飛躍的に
上がっちゃうのです。

 

卵が固まる際に
立体構造を保ちにくくなる
んですね~。

 

そこまでムリしなくても
だし比率40%程度でも十分に
美味しくできる
ということのようです。

 

ちなみに研究では
片栗粉などでんぷん1%添加で
非常に保水が良くなるとか。

 

◆調理は手を抜くと美味しくなる…?

おもしろかったのは、

焼くときの
混ぜる回数について。

 

だしまきたまごって、
焼きながら何度も卵液を足して
重なりを作っていく料理なんですが

 

何層あれば
一番おいしいのか?

を調べたところ

 

なんと!

巻き巻きする層の数が
増えるほど固く食感が悪くなり
少ないほどふんわり食感が
美味しい

・・・という結果に。

 

一番おいしかったのは、

焼いて両側から
パタンパタンと
3つ折りが最高

だったとか。

なかなか面白いですね。

 

世のお母さんたちが、
頑張ってていねいに
ステキな重層を
つくりだすと、
結果的に味が落ちるわけです。

たしかに、

玉子焼で有名な
築地山長さんの
たまご焼きの作り方をみても、
巻くのはそう多くありません。

どちらかというと

すごくあざやかな
特殊なオムレツの作り方、
と表現しても良いような
繊細な焼き方です。

 

そういえば
「出し巻き卵巡業」と題して
全国でだしまきたまごセミナー
開催されている
富士田かおりさんご指導の
焼き方も、

「巻くのはたった3回でイイ」

でした。

 

今回の報告は
プロの料理人さんの
技法の感覚が
研究的に実証された
という側面がありますね。

 

余談ですが、

割り入れたたまごを
混ぜる際も、
キレイに混ぜない方が
だしまきは美味しくなります。

これも、
電子顕微鏡を使った
過去の研究がありまして、

白身が均一に混ざっていない方が
部分的にできた気泡に
出しを含みやすく
ジューシーになるんですね。

 

一生懸命混ぜると
だしまきたまごの
味は逆に落ちるのです。

 

理にかなった手ヌキ(?)

があなたの出汁巻き玉子を
さらに美味しくするかもしれません。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2022年03月13日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「美味しいよね!」

と言っても、

いろんな意味があります。

 

単に味が美味しい

食感がスキ

匂いがイイよね…

 

そしてもう一つ

美味しさに関わる重要な要素として

おいしそうに見える「色」

があります。

 

たまご料理の場合は

鮮やかでおいしそう!

となるのですが

 

本日のテーマは、

明後日のホワイトデーに向けて

「白い料理」。

 

ホワイトデーに白いメニューで

女性に美味しいごちそうを、

という意味で

白いメニューを

この日だけ、

作られるお店もあります。

 

なので、

僕たちのお客様には、

たまごで白いメニュー

のご提案、ご提供をしているのですね。

 

2つありまして、

ひとつは

「黄身の白いたまご」です。

江戸時代の飼料に模して、

玄米などを多く食べさせます。

すると、飼料由来の色素が

たまごに入りませんので、

真っ白の料理ができる

面白いたまごになります。

オムライスでも、こんなに白い色味に。


(伝説のダイニングTatsuMaki 人気メニュー)

 

もう一つは、

「白身だけ」の料理。

おなじくオムレツで言うと、

こんなカンジですね。

これは、白身だけをつかった

ギリシャ風スフレオムレツ。

美味しいですよ~。

レシピはこちら

 

すごもり風料理や

つくねの付けダレ、

 

黄身だけをつかった

ぜいたく料理って結構あるんですね。

すると、「白身が余る!」

なんてお店も少なくないんです。

 

そういうときに、

白身だけメニューがあると、

カロリーはとても低いですし

健康アピールとしても

悪くないですよね。

 

少し前に、

アメリカで白身だけ料理の

ブームがありまして、

こぞって外食産業が

白身だけメニューを

打ち出していたことがあります。

これは、健康のため。

肥満が社会的問題となっているため、

「何とかしよう」と政府がプログラムを組んだその影響でした。

 

 

◆白い料理は単価も取れる!

白いたまご料理のメリットは

「ほかの食材の色味が映える」

という点もあります。

 

春野菜の緑がとてもキレイにみえたり

するんですよね。

 

さらに、他にはない珍しさもありますので、

差別化メニューとしても有効です。

 

ご提案したホワイトデー料理や

夏の涼し気に魅せる料理

クリスマスなど

 

そして、ウェディングに

ご活用されるケースもあります。

 

ぜひ、

あなたのお店の差別化に

白いたまごの可能性2つ

ぜひお試しくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年03月12日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

3月11日ですね。未曽有の災害、東北大震災から11年です。

『今日は2011年3月10日かもしれない。』

というサイトがありまして、

 

2011年3月10日つまり震災の前日

そして3月11日、震災当日の

おなじキーワードのツイートを

並べて見せてくれます。

たとえば、「おにぎり」

「買ってみておいし~い!」

みたいな、多様で楽しそうな

キーワードが並ぶ2011年3月10日と、

 

11日にあふれる

被災した方へ向けた

救援のメッセージ。

 

たった一日で言葉の意図が

ぜんぜんちがう。

考えさせられますね~。

 

「失敗学」という学問があります。

過去の大事故や大失敗を

細かに検証し、

未来へ活かすという学問ですが、

 

以前その権威、

東京大学名誉教授、

畑村洋太郎先生の研究の

お話を聞く機会があったのですが、

 

“災害の記憶”って、

「もって30年」なんだそうです。

 

それ以上になると

「世代が変ってしまう」

体験した世代の数が減り

怖さや大変さが伝わらなくなる

のだそうです。

 

東日本大震災からまだ11年

生々しく記憶に残っていますから、

多くの方は、

もし今津波の報があれば

すぐ体がうごくでしょう。

 

ですが、

阪神淡路大震災は27年前

もうちょっとで30年ですが、

 

これをリアルタイムで

体験したことのない方は

地震のときに

『高速道路の下』でいることが

どれだけあぶないことか!

…は理屈でわかっても

 

実感としては、

怖いともあぶないとも

思わないかもしれません。

当時を戦慄させた↑の写真

を知らない次世代の方は、

案外「建物のカゲの方が安心かも。」

なんて思って、

高速道路の下に逃げ込むかもしれません。


たまご、食の分野でも同じことがあります。

「寝てないんだよ!」の

雪印集団食中毒事件が22年前。

 

それからHACCPなど含め

法令も厳しくなり、

今のところ大きな食中毒事件は

起こらなくなって久しいです。

 

ですが、30年経つ、

8年後はどうでしょう・・?

 

僕たちも食品工場の区分になる、

鶏卵選別ラインを持っています。

産みたての鶏卵を洗浄して

ひび割のある卵や

規格外となるたまごを選別除去を

するんですね。

 

当然ルールを守り

商品をつくるのですが、

結局のところ

法令が何のためにあるのか?

というと、そもそもは

雪印食中毒事件の時のような

「まあいっか。」

を無くすためですよね。

 

この事件を覚えてない

人員が中心になったとき…

 

僕たちの選別工場でも

あなたの飲食店でも、

ふたたび

「まあいっか。」が

おとずれるかもしれませんね。

 

・必要な事は、必要以上に語り継ぐ

・自分の失敗をちゃんと掘り下げる

・何のためかを常に話し合う

心掛けて参ります。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年03月11日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

職業柄、

「卵」と入っている

ニュース見出しを目にすると

「おおっ!」と思って

チェックするのですが、

 

この時期多くなるのが、

コウノトリの巣作り産卵のニュース。

今年も我が町に飛んできて巣をつくった

今年はちゃんと卵を産むかなぁ、

…と地域のかたがやきもきしている

そんなニュースですね。

 

コウノトリって、

ほぼ絶滅状態になったのが

昭和の中頃なんですが、

 

その頃に、中国のニホンコウノトリを

もらい受けて

人工繁殖の試みが始まったのですね。

でも、サッパリ上手く行かなかったのです。

 

コウノトリって、

とっても気性が荒くって

 

人工繁殖のために

オスメスを同じカゴに入れると、

繁殖どころかケンカして

相手を突き殺すこともあるくらい

荒ぶるんです。

 

自然だと、

そんなときにメスが逃げるから

突き殺されないんですが・・。

 

で、何度やっても

うまくいかない。

 

さじを投げかけた時に、

その状況を救ったのは、

 

なんと「卵」でした。

コウノトリはオスメスが交代で

卵を温める習性があります。

 

そこで、

ケンカするオスメスのカゴに、

ニセの卵を入れてみたんです。

すると…

ピタッとケンカが収まって

交互に卵を温めるうちに

ホントに仲良い夫婦になっちゃったんです。

 

そして本物のたまごが生まれ、ヒナが生まれたんですね。

 

◆試行錯誤と苦労の結晶

関係者の皆さんからは、

「エッ!?ホントにそれだけで??」

なんて声の驚きが出ていたそうです。

 

だって、

これ、「たまご」に行きつくまでに

めっちゃいろんな試行錯誤をしてるんですね。

なんと最初の人工ふ化

つまりコウノトリの卵が生まれ

ヒナになるまでに、25年もかかってます。

 

『赤ちゃんを運んでくるのはコウノトリ』

なんていわれがありますが、

逆にコウノトリのたまごから

赤ちゃんを

人間が運んでくるのには

ホント大変な試行錯誤と

苦労があったわけですね~。

 

セレンディピティ

という言葉がありますが、

 

僕たちの商売や

あなたのお店のご繁盛も、

 

やる気と知恵、

いろ~んな工夫を

あきらめずに

凝らすことでこそ、

 

ある日ポロッと

たまごのように

ステキな解決策が

生まれるんじゃないでしょうか。

 

コウノトリのニュースを見るたびに、

そして

自社の取り組みで

「ナカナカうまくいかないなぁ…」

というときに、

『苦労の結晶のニセ卵』を

思い出します。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2022年03月10日