小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

AIによる飲食店セルフオーダーシステム

「オートリザーブ」というサービスが

炎上していますね。

画期的なAI電話予約が飲食店に迷惑をかけて大炎上? サービスを運営する社長の見解を全文公開(東龍) – Yahoo!ニュース(https://news.yahoo.co.jp/byline/toryu/20211123-00269446)

 

専用アプリでお店と人数を選ぶと、

機械音声でお店に電話

予約を取ってくれる

というサービスで、

 

Googleマップなどから勝手に

お店の情報を登録しており

休業などの訂正が難しい

 

お店の事前承諾なしに

いきなり自動音声で連絡があり、

一方的な音声のみで質問もできない

主にこんな点が店舗さんで

問題となっているようです。

 

う~ん、

本来はお客の利便性を上げ

お店にも来店しやすいメリットとなる

そんな目的のサービスであるかと思います。

 

決して方向性が間違っている

のでは無さそうなだけに

ざんねんですね。

 

法的な問題については

いくつかのサイトですでに論じられていますが、

 

こばやしが1つ、問題だなぁと思うのは

「お客としてのマナー」

「お店側の気持ち」

に対する部分。

 

糸井重里さんのサイト

「ほぼ日刊イトイ新聞」に

たしかサカキシンイチロウさんの

コラムだったかと思いますが、

 

ずいぶん前に

お客としてのマナーと言いますか、

「お店の人が喜ぶことをしよう」

という点について書かれていました。

「12時過ぎなど忙しい時間に予約の電話はしないでおこう。」

「買い物袋なんかは下げて行かない。手ぶらで来店すると、お店の人は『食事のためだけに来てくださったんだ。』と思ってもらえてうれしい。」

「19時10分の来店予約など、キリの良い時間からちょっとズラすと、ご案内がかぶらなくて喜んでもらえる。」

なんて風な

『お客として、お店に喜んでもらうマナー

について色々書いてあって、

なるほど!とすごく納得したのを覚えています。

 

そう、当たり前ですが、

お店の方も、すごく期待した

お客様に来て欲しいですし、

ワクワクしている方を楽しませたい。

 

なのに、いきなり「電子音声」で

『言いっぱなし』されたんじゃぁ‥‥‥

ガッカリですよね。

 

利便性やお互いのメリット

そういう点じゃなくって、

 

「お客のマナー」として

気づかいが欠如している

 

これが問題の一端

じゃないかと思うんです。

 

そもそも

お客さまは「神様」

じゃなくって、

『美味しい幸せな体験』と

金銭対価の

“等価交換”をする立場

 

つまり飲食店さんとお客さんは

対等な立場です。

来店のときに

それをしたら

「お店のヒトが」笑顔になるかどうか

 

楽しむお客の立場で

考えてみるのも

必要じゃないでしょうか。

 

◆たまご屋にとってのマナーは?

ちなみに僕たち、

卵をお届けする者にも

ちゃんとマナーがあります。

社内で決め事をしますが、

 

たとえば

「配達」のマナーであれば、

「背中であいさつしない」

「ライバルにあたる他取引先の話はゼッタイしない」

「師匠として時には断る」

の三つがあります。

 

『背中であいさつ』とは、

納品した際に

目の前の人じゃなくって

後ろのドアに向かって

「ありがとうございました~。」と

やっちゃうことですね。

 

長くなりましたので、

続きは次回にお話いたします~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年11月26日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

めちゃめちゃ美味しそうな

この回鍋肉と溶き卵

これ実は、ロウでできた

「食品サンプル」なんです。

ビックリですね。

 

食品サンプルの老舗、

株式会社岩崎(イワサキ・ビーアイ)さんが

毎年行っている

食品サンプル社内コンテスト

受賞作品なんです。

(https://www.replicafoods-competition.com/2021result-1)

 

う~ん、すごい!

サイトの受賞作品を見ると

技術の粋を活かしながら

普段の売り物とは違う、

ユーモアたっぷりの

面白作品がたくさんで、

めちゃうちゃ面白いです。

 

さて、

飲食店さんのメニューで、

「卵の黄身」に

とても集客効果がある

というお話を以前にしました。

実際、メニューに卵のシズル写真を出すだけで、

2割の注文数アップになったお店さんもあります。

 

たまご単体で味が想像でき、

贅沢感もある

そんなメリットがあるのですが、

 

ただのたまごだけじゃなくて、

家ではなかなか作れない

温泉玉子だと、

更に高い視覚効果があります。

そして、

上記の「食品サンプル」でも、

たまご料理がとても豊富になっています。

目玉焼きだけじゃなくって、

温泉玉子の食品サンプルもあります。

かなりリアルですよね~。

他にも、いろ~んな玉子料理の食品サンプルがあって、

ちょっと輪切りになったものや、

煮玉子になったものまで

スゴイ技術ですよね。

ほんとバリエーション豊かで

可能性を感じますね。

 

ちなみにこの食品サンプルで

最初にできたものが

「オムレツ」だそうで

たまご屋としてはなんだか

うれしいですね~。

 

また、

ホンモノの「たまごそのもの」を

陳列してアピールする

そんな手法もあります。

これは、僕たちが販売をする際の

様子ですが、

卵を割っておくと、

お客様の足の止め方がゼンゼンちがいます。

これは、飲食店さんの店頭でも有効です。

 

特に、オムライスや玉子焼きなど

調理メニューによっては

 

元のたまごのステキさや

カラのツヤ、

新鮮さなどを見て頂く

機会が少ないこともあります。

 

たまごは、小皿に割って

静置しておくと

表面が乾燥してしまうまで、

3~4時間くらいはそのままです。

 

ランチタイムなど主力の時間に

ホンモノを割り込んで

アピールするのも手かもしれません。

 

たまごの誘因効果を、

サンプルやホンモノで、

ぜひ活用くださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2021年11月25日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

『全米でサンタ不足 子どもからの感染リスク恐れ』という記事が出ていますね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f737c7cb8e9b39ccda826ee7e294e86dfbba7a8f

国際本物ひげありサンタ組合の声明ですが、

 

コロナ禍で亡くなった方や、

感染リスクなどで敬遠され

サンタが減ってしまっているとのこと…

 

う~ん、これは致し方ないとはいえ、

なかなかさみしいハナシです。

 

コロナ禍で生活様式が一変して久しいですが、

『一晩で多くの家を訪問する

おじいさんがマスクせずに

プレゼントを持ってくる』

 

オンラインではなくリアルで

というファンタジーは、

 

もしかして今の時代

子供達にとっても

「ちょっとこわいかも…」

なんてイメージするように

なってくるのかもしれません。

 

ウチには息子が2人いるのですが、

サンタの存在を信じています。

 

いや、夜中に一台のそりで、

という部分は

「それはムリだろう」

という感覚ですが、

 

なにがしかの団体が

子供のために

いろんな人の協力を経て

多くのサンタクロース

という存在によって

プレゼントをくばっていただける

 

そういう集団の存在については

かなり信じています。

 

どうしてかなぁ?

と思って聞いてみたら

その根拠は、

『宅配便』があるから。

 

ネットで注文したものが

家に来る宅配便の

お兄さんによって

手元にやってくる

 

近所のおもちゃ屋さんに無いものでも

ネットの先にあらゆるものが

そろっている

 

これをイメージできるから、

「サンタの協会だってあるだろう。」

と思えているようなんです。

 

最新の流通網によって、

昔からの慣習が

よりリアルに感じる…

なかなか興味深いですね~。

 

そう考えると、

時代の変化は悪くないですよね。

 

たまごでは、

先日「たまごに香りがつく」

というお話をしましたが、

 

フレンチの古い技法に、

「たまごにトリュフの香りづけをする」

という調理法があります。

これ、めちゃくちゃ美味しいんです。

 

ただ…ちょっと手間ですし、

時間も待たないといけない。

 

じゃあ、通販であれば、

たまごが届くまでに一晩かかる、

その時間にじっくり香りづけができるな。

 

そう考えたんですね。

で、こんな商品ができました。

ウチの田んぼで採れたお米のもみ殻を焙煎して、

香ばしい香りと共に封をする。

それを、通販として送っているのです。

 

すぐに香りがつかないので、

通販限定です。

 

僕たちは四国徳島、

田舎からたまごを全国に

お送りしているのですが、

その「遠さ」が

逆においしさになっているんですね。

 

おかげさまで、お米収穫の時期以降、

今年もたくさんご注文をいただいております。

 

これも物流の進化によって

可能になったおいしさ

なんじゃないかと思っています。

 

サンタクロースのように、

夢を届けるレベルまで

高めていきたいですね~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年11月24日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

先日、仕事のついでに

池袋にあるサンシャインシティ

で開催中の『ガシャポンのデパート』

に行ってきました。

すんごい数のガシャポンが集まってまして、

なんと3000面!もあるそうです。

組み立て工場イメージの

参加型の遊び場もあって、

おもわず童心にかえる

ワクワク感がありました!

いろいろ目移りしたんですが、

畜産動物がテーマの

ガシャポンを見つけまして

『なかみまるみえフィギア』

と題して5種が入ってました。

「食べられる動物編」

というサブタイトルが

シュールですね。

 

なんと!

一発でニワトリを引きまして

我ながらツキがあるなぁ、

と思いますね(笑)

こんな風に

それぞれの内容も

面白いのですが、

 

やっぱり

「沢山の中から選ぶ」

という価値がとてもステキだと

感じます。

 

この『選ぶ』

という行為が

じつは、あなたのお店の

ご繁盛につながります。

 

たまごのこだわりと

お店のファンづくり、

繁盛メニューづくりに

役立つ事例があります。

 

ある関東のカフェ兼レストランさんから

ご依頼をいただきまして、

たまごの切り替えのお手伝いをしました。

 

二十数種類のたまごを

比較していただきまして、

その中から、

お店の味

珈琲のこだわりに

最も合うたまごを

お選びいただいたのです。

 

卵自体のそぼくな

味がしっかりしていて、

でも香りは控えめなたまご

 

そんなたまごがいちばん

そのお店の味に合う、

という事がわかりまして、

ハーブ飼料で育てた

たまごをお届けする事になりました。

 

そして、

「23種の中から選んだ、当店の珈琲に最も合うたまごです」

のように、伝えて頂いたのですね。

 

ただ良いたまごを使う

じゃなくって、

お届けしたいお店の美味しさがあって、

 

そのために

「沢山の選択肢の中から卵を選び抜いた」

という価値が

コストを下げながらの

満足度アップになりました。

 

厨房の方だけじゃなく

ホールスタッフの方も

ご一緒に試食して選んでいただいたのですが、

 

結果、ご接客の中でも

「このたまごは、香りがすごく良いんですよ。」

「わざわざ20種類以上から選んだんです。」

なんて、こだわりを

お話いただける、

 

実感のこもった説得力が

お客様の喜びになっているそうです。

 

いい卵、というよりは

いちばん合う卵

の方が美味しさにつながります。

 

選ぶ時間はかかりますが、

単にこだわった卵を使うよりは、

コスト的にも有利な事が多いです。

 

ぜひ、ワイワイ、ワクワクしながら

あなたのお店の味にピッタリなたまごを

僕たちの届ける83種から

一緒に選べましたら楽しいです。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(関連:メニューに「〇〇卵使ってます」と書いても意味がない | たまごのソムリエ 面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年11月23日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

昨日は「酉の日」でした。

 

11月の酉の日って、

全国の大きな神社で

『商売繁盛の市』が立つんです。

 

東京の鷲神社や花園神社、

大阪堺の大鳥大社なんかが

有名ですよね。

境内で商売繁盛の熊手や笹、

招き猫なんかを売る店が

ズラーッと並ぶんです。

 

我が徳島県では

1月8日~11日の

えびすまつりがこれにあたりまして、

毎年僕もお参りして

笹を買ってきて祀っています。

 

コロナ禍からの景気回復だ!

ってんで、今年はかなり

にぎわっているそうで、

とても良いことだと思います。

 

さて、この商売繁盛とたまご。

僕たちは、

卵を通して「商売繁盛」

という価値を届ける

これを目的のひとつとしています。

 

単に美味しいたまごを

お届けするだけじゃなくって、

 

そのたまごで、

飲食店さん、洋菓子店さん、

製パン店さんに来店する

お客様に、どうワクワク

してもらうのか。

ここを毎日考えているんです。

 

その取り組みの中で、

面白い気づきがありました。

 

「玉子料理が美味いから繁盛する」

んじゃなくって、

「繁盛すると、たまご料理がうまくなる」

そんな現象がいくつもあるんです。

 

「エッ!?逆じゃないの?」

と思われるかもしれません。

 

◆繁盛するほど玉子料理がおいしくなる!その理由

それは「香り」です。

たまご生産者さんのPRで

「ウチのたまごは臭みが無い」

なんて特徴を聞きます。

とてもステキなことです。

 

でも……実際に冷蔵庫で

賞味期限いっぱいまで

保存してみたとき、

その卵はどんな香りになるでしょうか…?

 

卵はその殻に一万個の穴が開いていて、

そこからガス交換をします。

その際に『周囲の匂い』を吸収するんです。

 

リンゴやミカン、

キャベツや玉ねぎなど

果物や野菜からも、

すぐにその匂いがついちゃいます。

長く置くほどそうなりますから、

あまり繁盛していない飲食店さんや

卵の使用頻度が低いご家庭では、

冷蔵庫保存中にどんどん

他食材の匂いが移っちゃうわけです。

 

それで美味しくなれば良いのですが、

僕が80種ほどの香りづけを試してみたところ、

ほとんどの場合は違和感のある、

ちょっと残念な風味に

変容してしまいます。

 

キャベツなんかだと、

エーテルっぽい

薬品臭になりますし、

 

試しに緑茶と卵を一緒に

タッパーに入れてみてください。

 

ミント系?っぽい成分だけが吸着し、

まるで「ハミガキ粉」みたいな

香りの卵になります。

 

いやホントに・・・

とてもマズい卵に(笑)

ですから、

冷蔵庫に入れるヒマもなく

毎日大量に

すぐ卵を使い切る

繁盛料理店さんは、

そんな匂いリスクがほぼ

ないわけで、

 

必然的に卵本来の香りを活かすことができ、

お客様にも「卵の風味がおいしいね。」

と言ってもらえるんです。

 

たまごは必ずしも

「生みたてが美味しい」

というわけではありません。

 

ただし、

卵に香りが移りやすい環境であれば、

新鮮なほど美味しいと言えます。

 

逆に言うと、たまごを

ながく保管しつつ

美味しく使おうと思うなら

 

➀香りの強い食材から離して保管する

②密封状態にする・専用の保管容器にする

 

などの方法で、

いつまでも美味しく料理ができるということです。

ぜひ、あなたのお店で

保管方法など、

より美味しくお使いいただけるように

考えてみて下さいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2021年11月22日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

お世話になっているラーメン店さんにお邪魔したら、

扇子が置いてありました。

これは、コロナ禍で

マスクを外した状態で

会話をするための

ツールですね。

なんだか優雅ですね~。

話す際に口元を隠すのは、平安時代のマナーだそうで、

 

コロナ禍で

1000年前のマナー復活!

なんて、なんともワクワクします。

 

食事中の感染防止のためには、

こんな専門の道具もありますが

やっぱり優雅さがちがいますね~。

 

さて、たまご料理も、その味だけじゃなくて

温故知新、古きものの『魅せ方』で

ずいぶん印象が変わります。


〇『世界最古』のイメージを活用してみる

世界最古の料理本は

紀元前一世紀ごろローマの

『料理大全(De re coquinaria)

でして

 

美食家として有名な

アピキウスさんが書いたもの。

 

たまごのレシピがいくつも載ってまして、

「ミルクとハチミツ、塩コショウと

たまごを混ぜて焼き固めたもの」

が紹介されています。

要は「オムレツ」ですね。

つまり、

最古のレシピ料理は
オムレツ

なんです。

 

この『最古』イメージを演出するのは、

あなたのお店のメニューで、

オムレツの付加価値づけ

として面白いかもしれません。

 

ちなみにイタリアでは古く、

オムレツのことを

「たまごサカナ」と呼んでいました。

 

これは、オムレツの形が

なんだか魚っぽいところから来ています。

じっさい、

ポンペイ遺跡では

魚のカタチをした

細長いフライパンがいくつも出土していて、

 

これはオムレツ用なのでは

言われているんです。

 

その頃のローマ料理は、

・コショウなど強めのスパイスをたっぷりつかう

・ハチミツを多用している

・ガルム(塩漬け魚を発酵させた“魚醤”)を使う

・オリーブ、ブロッコリ、アスパラ、チコリなど現代でも残る野菜を使っていた

こんな特徴がありました。

 

ですので、

「最古のローマ風オムレツ」

なんてカンジにメニュー化するなら

➀砂糖の代わりにハチミツを使う

②魚を模した装飾をしてみる

③スパイスをしっかり効かせる

④チコリなど野菜もしっかり添える

 

なんて風に

作ってみると良いのではないでしょうか!?

 

ぜひ、ご繁盛メニューの箔づけとして、

『最古のメニュー』を

ご活用くださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 料理別・たまごのこだわり , オムレツ 2021年11月21日