小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

選挙番組、以前と比べ

とても面白くなってますね。

 

各社とも、

工夫を凝らしていて

ザッピングしても

どこも見ごたえありました。

 

池上彰さんの選挙特番では、

選挙活動周辺グッズの紹介もされていて、

特に興味深かったのが

いろんな政治家が選挙で使う

『超強いビニール傘』

強風にも強くて透明がウリ

なるほど

顔を見せたい選挙にピッタリで、

名前も「カテール」ですからゲン担ぎにもなる。

お値段は8800円。

 

楽天の販売ショップも、

政治家っぽい使用例写真で

「勝てる雨傘」

とのキャッチコピーまで付いてます。

透明だと高級っぽいイヤミに見えないのもイイですね。

 

そういえば、

米国発で

リキッドデス(死の水)

という名前の飲料がありますが、

これ

見た目がスゴくカッコいい

「ただの水」なんですね。

 

ヘヴィメタやパンクロック

なんかのライブ会場で

 

舞台上の歌手や

応援する人が

軟弱な「水」なんて飲んでいては

カッコつかない…!

 

ってんでできた商品。

さっきのカテールとおなじで

どう「見える」か

みたいな部分がとても

大きい価値になるんですね~。

こちらも普通の水のだいたい2倍くらいの価格

 

どちらの商品も、

一番喜んでくれる人・ターゲットを

思いっきり絞りこんでいる点も

非常に面白いです。

 

さて、

たまごでも、ビジュアルにこだわった卵があります。

千寿菊の花由来の飼料成分で育ってまして、

加熱するとそれはキレイな黄金色になります。

ケーキやカステラなんかでも相当色味が変わるので、

黄金色を演出したい、

縁起モノの特別メニューや

変わったところだと、

お花屋さんのカフェでご使用いただいたりもしています。

花を食べてますから。

 

他にも、

黄身がふたつ入ったたまご

こんなのも、見た目のインパクトと

お得なカンジがとてもありますよね。

 

たとえば婚礼二次会の食材とか

ラッキーな印象を出したい鉄板焼きのお店さんとか

見た目に楽しむ印象を与えたい

そんなお店さんでお使いいただいてます。

 

「見た目」にこだわってみる

ぜひ、そんな卵の使い方も面白いですよ!

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2021年10月31日

こんにちは!

たまごのソムリエ、こばやしです。

 

若者の活字離れ、なんてことが

僕が学生の頃から

言われ続けております。

 

出版物の市場は

ピーク時の半分以下に

減っているそうですが、

じっさいどうなんでしょうね?

 

いまの若い人たちって、

昔よりずっと毎日活字に

触れているように感じます。

 

スマホやSNSのつながりがありますから、

毎日活字を読まない日って

ないんじゃないでしょうか?

 

僕達が若いころは、

ホント学校が終わったら

まったく字を読まない、

 

ゲームセンターだボーリングだと

遊び歩いて帰ったら、

テレビを見て寝る

 

授業以外では「文字」なんて

見たくないね…なんてのも

割と普通でした。

 

今とは雲泥の差ですね。

実際、「国語に関する国勢調査」

世代別データによると、

本を読まない率は60代、70代と

上の世代ほど高くなっているようで、

 

「若者の活字離れ」どころか

「中年以降世代の活字離れ」として

僕たち以上の世代が意識して

活字に触れて行かないと

いけないんじゃないかと思います。

 

本日は「世界観って大事だなぁ。」って思った、本のご紹介を。

 

〇「ヒカルの卵」(森沢昭夫著 徳間文庫)

限界集落の養鶏家が、

卵かけご飯専門店を

森の中に出店するお話です。

 

お人よしの主人公に

次第に周囲の人たちが巻き込まれ、

だんだん「オレたちも頑張ろう。」

…となっていく様子に

とっても心が温かくなります。

 

“「誰かを幸せにする」のが仕事だ”

という真理を思い出させてくれますね。

 

読む人に

「へー、養鶏ってこんなカンジなんだね。」

と感じてもらえる、

業界PRとしても貴重な一冊です。

「養鶏や鶏卵のこだわり」が

たくさん出てきますが、

 

実際に鶏卵業界であった

取り組みなども

うまく取り込まれていまして、ちょっとニヤッとする事も。

 

僕が面白いな、と思ったのは

作中で出てくる

「卵の魅力」の伝わり方。

 

卵の味に関する細かな描写も

出てはくるんですが、

「ああ、この卵かけご飯食べてみたいな。ステキだなぁ。」

と感じるのは

そんな描写の部分じゃなくって、

 

主人公たる養鶏家の人柄や

鶏舎まわりの大自然や

満天の星空、

卵かけご飯専門店を包み込む『世界観』に触れているシーンなんですよね。

 

僕たちが卵を売る際に

伝えて行かなくてはいけないのも、

決してモノとしての卵のスペックじゃなく

 

こういう“物語”や

人柄や想いや理念

といったような

もっと大きな部分なんだなぁ、

と気づかされます。

 

何のために養鶏をするのか。

たまごをお届けするのか

そういう根源的な想いこそが

 

最終の食べて頂ける

お客様の食卓を魅了するのかもしれません。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2021年10月30日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

マサチューセッツ工科大学の研究で、

すごい研究が報告されましたね。

 

がん細胞を一部取り出し

「刻んで」「半殺し」にし

もう一度体に戻す。

 

すると、もとフツーの細胞だった時の

自己壊滅機能が

ガン細胞に復活し、

なんと40%のマウスで

腫瘍が完全消滅したとのこと。

 

すごいですね~。

切り刻んでダメージを与えると

元々の機能に目覚める。

 

なんだか、漫画で

敵に操られていた仲間が

ダメージで我に返る

みたいなカンジですね。

 

しかし、よくこんな方法を思いつきますね。

 

さて、たまごでも

「よく思いついたなぁ。」

となるような、

 

切り刻んで

元のものと合わせると

絶品の味になる

 

そんな料理があります。

 

フランスで定番の“前菜”

たまご料理に

「ウフマヨ(たまごマヨネーズ)」

というものがあります。

名前の通り、

マヨネーズとゆでたまごを合わせた

シンプルな料理ですが、

フランスの料理店ごとにこだわりの味があって

毎年「ウッフマヨ最優秀賞」まであるくらいです。

 

オバマ元大統領やプーチン大統領が

訪れたこともある名店

「オーベルジュ・ドゥシェ・ユー(Auberge d’Chez Eux)」

のウッフマヨは、

 

・ゆでたまご+マヨネーズソース

・刻み野菜を敷く

・上から刻んだゆでたまごをかける

 

という、

2種の「食感のちがうゆでたまご」を

合わせた料理で、

2013年に「ウフマヨ最優秀賞」を

受賞しています。

味付けもシンプルで、

比較的カンタンに作れますが

めちゃくちゃ美味しいんです。

 

コツとしては、半割りにするほうを

熱湯7分の半熟ゆでたまご

刻む(すりおろす)ほうを

12分固ゆでにすると

2種の食感の違いが際立って

絶品です。

 

〇ちがう食感の組み合わせは面白いかも!

こんな風に、ちょっと食感のちがう2種料理を組み合わせる手法は結構おもしろいんですね。

温泉玉子とゆでたまごを合わせたり、

目玉焼きと燻製たまごを合わせたり

個人的に好きなのが、

温泉玉子を巻き込んだオムレツ。

 

作るのにちょっとコツがいりますが、

いろんな食感がたのしめて、

かなり面白いです。

 

可能性のあるたまご調理方法だと思いますので、

ぜひメニュー開発のヒントになりましたら幸いです。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

 

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2021年10月29日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

自分の考えに近い政党が分かる

「投票マッチング」が

SNSで話題になってましたね。

 

政策、ってなると

難しく感じるかもしれませんが、

あなたに「近い」って

いわれると

親近感をもって

選べそうですよね。

 

さて昨日は

「遠い」「わざわざ」

「ど田舎で飼育、生まれる卵」

が価値になる、

という事をお伝えしました。

 

今度は、

「近い」が価値になる

そんなお話をします。


「わざわざ遠くから取り寄せている」

というのは、

飲食店さんではとても素敵な素材の価値になりますよね。

『北海道産の〇〇を取り寄せています』

『フランス産の〇〇を~』

なんて言われると

ついつい頼みたくなります。

 

ですが、その逆に

「顔が見える近さ」

という価値があります。

 

2つメリットがありまして、

1つは

「誰が作っているかわかる安心感」

ですね。

「歩いて5分の距離で生まれたたまごです」

「右曲がってまっすぐ行ったところ」

「ああ、あそこのおばちゃん、イイ人だよね。」

みたいな部分って、

飲食店さんでは大きなメリットになります。

 

香川県にはうどんの有名店が

たくさんありますが、中には

「ウラの畑でネギを植えてるから自分で取ってきて」

みたいなお店もあります。

なかなか究極の安心感になりますよね。

 

2つめに

生産コンディションが

自分の体調にピッタリ合う

 

そんな利点もあります。

 

仏教では「身土不二」なんて

言葉がありまして、

「土と体は切り離せない。」

という意味ですね。

 

自分が住み育っている環境で

土地のものを食べるのが

一番体に良い、

とも言われます。

 

たまごは自然に近い

飼育をすると

暑い寒い

環境によって多少味が

変わりますが、

 

食べる自分の住む地域が

暑ければ、

そこに住む鶏さんも

水を多めに飲み

少しあっさり目の卵になる。

 

涼しい日が続けば

たっぷり餌を食べて

濃厚な味になる。

 

そんな日々の変化と

たまごの風味がピッタリ合う。

それって究極のぜいたくだったりします。

 

僕たちがお届けするたまごは

ぜんぶで14か所

 

たとえば徳島県でいうと

7か所に分かれています。

 

種類によりますが、

いちばん近くのたまごをお届けする

「町単位の地産地消」

ができるんですね。

ストレートに

「ここから10分の距離で生まれたたまご」

という名前で並べます。

しかも、3分だったり7分だったり、

農場からの近さで売り場ごとに

すべて装丁も異なる

ちょっとマニアックな仕様です。

 

飲食店さんにも

「ここから7分の距離で生まれた卵を使ってます。」

なんてPOPを貼っていただいたりしています。

「県内産」くらいだと

「ふーん。」ってカンジですが、

歩いて行けるくらい近いと

やっぱりインパクトありますよね。

 

どこのお客様でもお伝えできる価値ではないですが、

ぜひ、あなたのお店でも

そんな仕入れがあったなら

伝わる繁盛価値として

一考してみてくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(関連:お店のメニューで活きるたまごの『遠さ』 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年10月28日

たまごの味が美味しい

たまごの味がお店に合っている

これはとてもステキですが、

それだけじゃもったいない、と思っています。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

沖縄在住の18歳少年が徒歩で日本縦断を計画

クラウドファンディングで資金を集めたところ

秋冬にその距離は無謀だ

悪いこといわないからやめた方が…

という心配が殺到し

思いとどまるという一件が話題になってますね。

 

「沖縄本島って横浜→土浦くらいの距離しかないから、徒歩でなんとかなりそうって思っちゃったのでは…?」

みたいな意見もありますね。

 

距離って、実際のイメージと

ずいぶん変わる事もあります。

 

本日は「産地」と「距離感」についてのお話を。

 

たとえば、僕たちのお届けするたまごの1つを

「徳島産」とアピールしたとします。

 

県の職員さんなんかは、

「ぜひとも徳島県のアピールを!」

っておっしゃるのですが、

それって

「お店でメリットがあるの?」

というハナシなんですね。

 

たとえば、地場のお店であれば

地産地消のメッセージになって、

ひとつのメリットとなりますよね。

 

では、東京のお店さんでしたら、

「徳島県産!」なんて書いてあっても、

「どこだっけ?」って感じる方も多いんです。

 

それよりは、

「四国産のたまご」

の方が、魅力度たかいですね。

 

以前、東京で催事販売をした際に、

何と声掛けしたら

歩いているお客様が足を止めてくれるのか?

をいろいろ試したことがあります。

 

その際に

けっこう大きな効果があったのが、

「四国のたまごです」

の声掛け。

 

以前、新宿のとある百貨店バイヤーさんに

「関東の人は四国はジャングルだと思っているからね~。」

って言われたことがあります。

 

「四国ってネガティブな情報が少ないから、消去法で価値が高まってるよね。」

とも。

 

災害などもふくめ、

大きなネガティブ情報は、

たしかにあまり多くはないかもしれません。

 

考えてみるとそういった

田舎的な情報ばっかり

PRしてますね。

 

たとえば我が徳島県だと

祖谷のかずら橋とか

鳴門の渦潮とか…

県庁のサイトもトップは

こんなカンジです。

う~ん、これは「ジャングル」だと思われても仕方ないですね(笑)

 

ただ、それがたまごなど畜産に限っていうと、

大きな価値になります。

 

自然だらけ、という地域イメージ

その中で自然を活かす飼育方法

それは、

いろんな説明抜きで

「いいなぁ。」

と思ってもらいやすいイメージが

メニューでも

お伝えできている

 

少なくともお客様のお店で

そうおっしゃっていただきます。

 

「四国徳島の自然を活かすたまごをその日のうちに直送しています。」

というようなPOPをお店でご標示いただくことがありますが、

けっこう受けが良いようです。

 

「そんな遠くから…!」

という印象ですね(笑)

 

メニュー表記の際に

ご参考となりましたら幸いです。

 

逆に「近い…!」

ということを思い切り価値にすることもできます。

これについては続きを明日書きますね~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年10月27日

飲食店さん、そしてお家でもおもてなし料理を作る際に、

より見栄えが良くなる

よりすごく見える

そんなテクニックって必要ですよね。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

27万人フォロワーがいらっしゃる

料理インスタグラマー「ぽんこつ主婦」こと

橋本彩さんが提唱する

「高見え」料理

なる考え方があります。

 

ようするに安価な食材であっても、

よりステキに見える、

より見映えがする料理になる

そんなノウハウですね。

 

とても素敵な考え方だと思います。

特に、飲食店さん、洋菓子店さん、製パン業さん

 

おなじ材料費でお客様に

どれだけワクワクしてもらえるか…

これってスゴく重要ですよね。

 

以前、多店舗展開されている人気パン屋さんのお客さまを訪問した際、新商品の打ち合わせをされていたんですね。

スタッフさんがとても美味しそうな試作パンを作られていたのですが、

そこのT社長は

「これじゃダメだ。」

っておっしゃるんです。

 

「立体のカタチがダメだ。“上からみて”大きく見えない。これで〇〇〇円では、お客様の手は伸びない。」

なるほど。

つまりパンの形が楕円なのか球なのか、

上から見て買うのか

横からみて買うのか、

売り場のえらぶ環境によっても、

どんなカタチが一番ワクワクしてもらえるかが、違うんですね。

カウンター席からお客様に提供するお店さんで、

目線の高さから「はいどうぞ。」ってお出しするので、

すんごくタテに大きな出汁巻きたまごにされているお客様があります。

そこは、

ダイコンのサラダなんかも、まるで東京タワーのように積み上げて提供していまして、食べるお客様も「わー!!」ってカンジの反応です。

 

たまごだけのメリットとして言うならば、

「起泡性」

がとても「高見え」に有効なんじゃないかと思うんです。

 

たまご卵白は泡立てると、

めっちゃふわふわになって体積がブワーって大きくなります。

これって、インパクト大きいんですよね。

これは名古屋にある

bistro 那古野 さんのメニューですが、

「ふわとろ半熟オムバーグ」

という名前で、

鉄板焼きハンバーグの上に、

泡立てたスフレたまごをかけてあります。

食感もふわふわで絶品なのですが、

 

それ以上にスゴイのは

めっちゃ湯気がでてまして

ふわふわを食べながら湯気に包まれながら

すごいインパクトある体験になっている点なんです。

動画のように、そのままでもスゴイですが

スプーンをつけるとすごい湯気がでてきますので、

よりインパクトがあります。

 

江戸時代にもあった料理

「たまごふわふわ」

にも通じる面白さがありますね。

以前もご紹介しましたが、

 

白身を泡立てたメニューって

 

クラウド目玉焼き

スフレオムレツ

スフレ的たまごかけごはん

ふわふわの親子丼

・・・など色々ありまして、

どれもインパクトはすごいです。

メニューの中で

たまごの「起泡性」を取り入れた

単価の取れる

「高見え」メニュー

ぜひお考えになってくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2021年10月26日