小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

今日は、たまごの安全、について少し。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

大雪で大変ですね!

京都の市場では、大雪で野菜が収穫できず

今日の競りが中止になっているようです。

ほか産地から来る野菜も道路積雪で届かないのだとか。

大変ですね!

 

ぼくたちも東海や関東へ出荷するたまごは

そのあたりを通りますので

ちゃんと届くかひやひやしてます(汗)

 

産地間のやりとりが増え、いろんな野菜が食べられるようになった半面、

地域の状況でこういったことが起こりえるのは、

悩ましいかぎりです。

 

さて、生みたてとれたてをすぐに送る

産直、産地直送という考え方があります。

 

たまごの出荷までの工程は

大きく分けると

農場と選別場の2つに分かれます。

「農場」は生産がおこなわれている所

ニワトリさんがたくさんいて、

たまごを毎日産んでくれています。

そして、そこで毎朝集めたたまご、

コレ厳密に言うと

「畜産物」であって、

「食品」じゃないんですね。

 

「産みたて」というと

イメージは良いですが

実際は産みたて直後のたまごは

・菌がついている

・サイズがバラバラ

・目に見えないヒビ割れが一定の割合で存在

などがあるため、

食用としてはあまりおすすめできません。

 

そこで、農場から集めたたまごを

洗卵して、食用として

良いものだけを

選別・計量・包装する

 

そんな機能の「選別場」が必要になります。

次亜塩素酸殺菌水とブラシで

たまごを洗浄する

音波検査で卵ひび割れのチェック

透光して中身をチェック

重量をはかる

サイズごとに分けて包装

こんな事を専用の「機械」と

「人の目」でやって、

 

やっと「食品」となります。

いわば、たまごのエリートのみ!

が料理店や小売店に並ぶんです。

 

ですので、

食品関係業とは切っても切り離せない

保健所さんとのやりとりも、

 

鳥インフルエンザの対策とか

ニワトリさんのことで用事があるときは

家畜保健衛生所の担当者さんがやってきて

 

衛生管理や品質保持とか

「たまご商品」の事で用事があるときは

保健所の担当者さんがやってきます。

 

つまり、洗卵選別を経た卵だけが、

保健所さん対象の「食品」ということです。

 

養鶏場さんによっては、

選別場を持っておらず

農場で生まれた段階で

そのまま袋詰めして自販機なんかで

販売するケースもありますが、

 

これは、食品を売ってるわけじゃなくて

あくまで「畜産物」を売ってるわけです。

 

鮮度は良いですし、

必要な工程を経てないので

単価も安いことがありますが、

 

食べる際には買った人が

自己責任で衛生管理をする必要がありますね。

 

産地直送、いわゆる「産直」でたまごが届く

と言うと、コロンと生まれたたまごを

即容器に詰めて送られてくる、

 

そう感じるかもしれませんが

じつはもうワンクッションある

「洗卵選別」の段階を経たものが

安心しておいしく食べて頂くために

「産地直送」としてあなたのお手元に

届いているんです。

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2021年12月27日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

世界トップ3に入るほど卵好きの日本人。

それだけに、

飲食店さんでのたまごメニューは

「定番」として食べてもらいやすく

利益の源となりやすい食材です。

 

その反面、

ポピュラーであるがため

「けさ家で食べたしなぁ…。」

なんてなりやすいデメリットもあります。

 

いかに「家庭の料理とちがう」という

印象を持ってもらうか、が大事です。

 

ひとつの入り口の工夫として

「呼び名を変えてみる」

ことも有効です。

 

そんなの必要無い、

プロの調理技術で

「食べてみれば分かる!」

 

…のはモチロンその通りなのですが

食べたい気持ちになってもらう

このハードルって結構高いのです。

 

たとえば、

いかにこだわって美味しいとしても、

メニュー表記が

毎朝家で食べている

『目玉焼き』とか

『ゆでたまご』なんてのだと

カフェのメニューで見かけたとき

「食べてみたいな…!」

ってならない人は多いのです。

 

たとえばフランス語で

半熟ゆでたまごは

「ウッフ モレェ」とか

「ウッフ ア ラ コック」(殻入りのとき)

と言います。

メニューでも、

だいぶん印象が変わりますよね。

ちなみにフレンチ定番の

ゆでたまごにマヨネーズをかけた前菜は

「ウッフ マヨ」

 

また、チーズ入りサンドイッチトーストに

目玉焼きを乗せたものを

「クロックマダム」と呼びますが、

個人的に好きな呼び方ですね。

「ハムチーズ目玉焼きトーストサンド」

なんてのよりよっぽど品があるなぁ、と感じます。

 

似たような料理にオランダ名物の

「アウツマイター」がありますが、

これもかなり好きな目玉焼きトーストです。

呼び名もなんかカッコいい…!

 

ちなみに「目玉焼き」は

ドイツ語ではシュピーゲルアイ

タイ語ではカイダーオ

インドネシアではテロール マタ サピ

ロシア語ではヤイチィニーツァ

と言います。やはり、

ちょっと印象変わりますよね~。

 

スパイス調味料や

付け合わせの違いで

「〇〇風」として

呼び名の印象を変えることも

できるんじゃないでしょうか。


あるお茶屋さんの求人で

「販売スタッフ募集」としていて

全く募集が無かったのを

 

同じ業務内容で

「ティーアドバイザー募集」と

しただけで、ビックリするくらい

人が集まった、というハナシを

聞いた事があります。

 

飲食店さんのメニューでも

単に料理そのものの美味しさだけじゃなくって

お客様に与える印象を

名前やストーリーでも

いくらでも変えられる

それによって

美味しさも倍増することだって

ありえます。

 

ぜひ、あなたのお店の

たまごメニューの魅力を

アップしてくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(関連:たまご料理の呼び方を変えてみよう | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2021年12月26日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

今日は12月25日、クリスマスですね!

ですが、僕たちにとっては、

ちょっと違う日でもあります。

 

それは、

当社の「設立記念日」なんです。

46年前、ボクが生まれた同じ年の

12月25日に当社は株式会社としてスタートしました。

 

なんとなく感慨深い日なのですが

社内で何かする、なんてことはありません。

 

なぜなら年の瀬でめっちゃ忙しいから…!

ですので

ちょっと朝礼で話すくらいですね。

 

数日違いで12月21日ご創業の

取引先飲食チェーン店さんがいらっしゃるのですが

 

近いのもあって、覚えているので

お電話した際にそこの会長さんに

「創業日ですね。おめでとうございます。」

ってお伝えしたんです。

 

当社の創業翌年から

お取引が続いていますので

つまり、ほぼ実績のない

できたての会社を

仕入れ先に選んでくださったということになります。

本当にありがたい話です。

 

「ウチは25日創業なんです。」

と言うと、

「お互い、年の瀬の創業なんやなあ。これもきっと、意味のあることなんやろなぁ。」

そう言ってくださったのですね。

 

たしかに…!

考えてみれば、そうですね

 

法人化する前も個人商店「小林鶏卵」の名前で

たまご屋を営んでいましたから、

今と同じように年の瀬は忙しかったはずです。

年明けてゆっくり、

じゃなくってあえて年の瀬にスタートした、

その想いがあるはずなんですね。

 

「待ちきれない!一日でも早く」

とワクワクする想いを胸に抱いていたのかもしれません。

 

新会社として正月を迎えたかったのかもしれません。

 

いずれにせよ先代である父は

鬼籍に入って18年経ちます。

 

46年前の今日、

「株式会社小林ゴールドエッグ」が

できたときに

いったいどんな気持ちだったのか

 

設立されたことの意味を

聞くことはできませんが、

 

こうやって当時と同じくバタバタと年の瀬を迎えながら

当時に思いをはせること自体にも

意味があるんじゃないかなぁ、と思います。

 

先代は生前、

「どこにもない新しい価値をお客さんに提供しよう!」

と強く考えていたふしがあります。

 

どこにでもある卵

という食材でありながら

新たなサービスや

提供の仕方を追求して

自社を伸ばしまして、

 

その延長線上に

「たまごのスペシャリスト」を目指す

当社の今があります。

 

今年のこり、

来年も、その想いに恥じぬ取り組みを

していかねば、と想いを新たにする日でした。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年12月25日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

 

牛乳が年末年始で5000トン余る計算となり

ヘタするとすべて廃棄になるかもしれません

 

岸田首相が「年末は牛乳を飲もう」

と呼びかける事態となっています。

ウチは冷蔵庫に常時4本牛乳パックがある

牛乳大好き家族なのですが、

もっと!料理でも

 

どんどん使っていこうと

思っています。

 

リュウジさん山本ゆりさん、

 

いろんな料理研究家さんたちが

牛乳大量消費レシピを

SNSで公開してくださっているので

どれもこれも目移りしてまして

試すのが楽しみです。

 

 

さて、

牛乳の剰余は深刻なのですが、

連日の報道をみていて

「ああ、よかったなあ。」

と思うことが一つあります。

 

 

それは、悪しき迷信がふっきれた、ということ。

かつて「牛乳は体に悪い」という

迷信が流布されたことがあり、

業界として大変な事態に

 

なったことがあります。

 

今回の騒動をみていると

体に悪い、

なんていう人はほぼいなくて

「体にいいから飲もう!」

という声にあふれています。

 

 

◆デマ本がベストセラーに…!

かつて「牛乳」は“偽科学”によって

大変な目にあっています。

 

16年ほど前に、新谷弘実さんというお医者さんが

「動物性食品を良く食べる人は大腸がんになりやすい。」

 

…とした健康法を主張し

『病気にならない生き方』(サンマーク出版)

という本を出版しました。

 

この本の中で「牛乳を飲むと有害である」

という事をセンセーショナルに伝えており、

 

 

更にこの本が

累計140万部ものベストセラーと

なった事から、

牛乳は危険だという論調が

ネットやTVでも盛んに取り上げられ、

 

以降様々な「牛乳有害説」が

出てくる事態となりました。

 

牛乳はどんどん飲むべきだ!

という考えで育った世代の僕には、

「牛乳は錆びた脂だ。」

「牛乳を飲むと逆にカルシウムが減る」

 

「飲むと骨粗鬆症になる」

「日本人のアトピーや花粉症は給食牛乳のせい」

・・・との断言は

とても衝撃的だったのを覚えています。

 

当時、その数年前から

 

「買ってはいけない」(金曜日出版)など

食品不信をあおる本が

次々と話題になっていまして、

 

牛乳についても

 

テレビで面白く取り上げやすい

雰囲気があったんじゃないかと思います。

 

タレントの松嶋尚美さんがテレビで

「牛乳は有害だから子供に飲ませない」

と話し、話題になった事もありました。

 

 

とはいえ実際のところ医学的な

裏付けデータは一切出ておらず、

研究者・関係者の方々はこぞって反論しました。

 

この本に反対意見を述べるシンポジウムを開き、

 

業界から反論となる公開質問状が出されましたが、

一度付いた悪イメージは簡単に払しょくできず、

 

「牛乳」を検索すると関連キーワード2番目に

「体に悪い」と表示され、

 

その検索先では多くの方が

「飲むべきではない」

という主張を繰り広げていました。

 

様々な要因がありますが、

結果として牛乳消費は

1996年のピーク時から比べて

3割もの減少となってしまう事態に…。

 

◆たまごの迷信も反論し続けるべき

卵でも、根拠ない迷信が出ることがあります。

一日数十キロ食べ続ける換算で

「卵を食べるとはげる」とか

「一日一個まで」とか

 

『ほっときゃいいよ。』

と言う人もいますが、

 

牛乳も、地道な反論があって

今の応援する状況があるんだと思います。

 

たまごも、

根拠ない悪しき迷信に対して

論理的に否定し続けることが

できるかどうか……

ここに10年後の鶏卵の未来がかかっているのかもしれません。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年12月24日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

アフターコロナへ向けて

あなたのお店でも

繁盛のため

いろんな工夫を準備されていらっしゃるかと思います。

 

「繁盛提供食材」として見た場合

卵ってかなり優秀だ

と当ブログで言い続けていますが

 

その代表的な理由が

➀コストを抑えながら差別化メニューが作りやすい

②視覚的に目をひくメニューがつくりやすい

こんな特徴があるから。

さて、そんな飲食店さんの差別化について

ちょっと面白いサイトがありました。

 

それは、日本政策金融公庫の資料サイト

飲食店でどうメニューを魅力的に魅せるのか

のノウハウを紹介しているんです。

写真の撮り方ガイド 飲食店編

エッ!?なんで…?

と思われたかもしれません。

 

正直ボクも、

政策金融公庫さんって

お金貸してくれるところ

くらいのイメージしかありませんでした。

 

ですが小冊子の形で、

飲食店さんのメニューの魅せかたや

飲食店さんのインバウンド対策や

飲食店のアルバイトさんの接し方など

いろんな資料を公開してくれているんです。

こんなカンジで実際見た人の

データを示してくれているので

Twitterでも「わかりやすい!」と

とても評判のようです。

おなじ美味しいオムライスでも、

ちょっと光の向きを工夫するだけで、

「このお店に行ってみたい」

と感じる人が2倍になってるんですね。

 

なるほど…!

 

また、

ただ料理を撮るだけじゃなくて、

 

たとえば

ヨコに日本酒を置いたとき

おハシを置いた時

どっちが「美味しそう!」となるか。

面白いですよね。

お箸や飲み物でこんなに差がでるなんて・・!

 

うな重なら

横にビールを置いた方がいいのか

お新香があったほうがいいのか

お吸い物は・・・?

そんな細かなテクニックも

データと共に紹介されています。

 

おもしろいな~。

ボクもたまご料理の資料に

とっても役立ちます。

 

こだわったあなたのメニューを

より魅力的に見える方法です。

ぜひチェックしてみてくださいませ~。

 

◆価値提供業だからやっている・・・!?

金融業って、けっして

お金を貸すのが本質じゃないですよね。

 

融資したお金で、お店に

繁盛して発展してもらう

繁盛提供が仕事の本質だと思うんです。

 

僕たちが卵を通して繁盛提供を目指すのも

おなじですよね。

そういう意味でも

政策金融公庫さんの取り組み

大変刺激になりました。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2021年12月23日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

ジョー・コロンベさんという方がいます。

500店舗を超える全米スーパーチェーン

「トレーダー・ジョーズ」の創始者

昨年89歳で亡くなられたのですが

その後出版された回顧録で

「もしあの時の

 『特大たまご』が無かったら

今の165億ドルの売り上げ規模も

一万人の社員もいなかっただろう。」

・・・と述べています。

どういう意味でしょう?


60年前、

まだコロンベさんのお店が

10店舗ほどだったころ

売り上げも良くなく、

まわりの大手チェーン店に苦戦していました。

 

そんな時、

オフィスに一人の農場主がやってきたのです。

 

「困っているんです…!」

聞いてみると、農場で

たまたま特大サイズ(Extra Large)のたまごが

たくさん産まれすぎて、

だぶってしまっている。

 

普通より12%大きいけれど、

レギュラーサイズの卵と

同じ価格でいいから買ってくれないだろうか。

 

とのことでした。

農場はそう大きくなかったので

大手ライバルチェーンで

扱うほどの大量では無かったのですが

 

コロンベさんのお店にちょうど良いくらいで

さっそくチラシを打って

大好評で売り切ったのです。

 

ここで、コロンベさんは

気づいたんですね。

 

野菜でも卵でもワインでも、

ちょっとだけ

メーカーでだぶっていたり

少量で仕入れが面倒くさくて

 

大手が手を出さない

手に入れにくい商品は

ほかにもあるはず。

それをお安く提供できれば・・・!

 

それで、

国産メーカー保護のために

高い関税がかかっていたチーズのうち

国産がないため関税から外れていた

「ブリーチーズ」を見つけて

全米一ブリーチーズを輸入して販売したり

 

メープルシロップを

ドラム缶で仕入れて量り売りしたり

 

ワインでもコーヒー豆でも

同じ考え方で

大手がしない手間をかけたことで

そこからお店は急速に繁盛するようになったのだそうです。

 

それがいまや530店舗。

「『特大たまごのテスト』がトレダー・ジョーンズ販売計画の基礎のひとつだ。」

「『特大たまご』がブレイクスルーのきっかけなんだ。」

と回顧録で語っています。


面白いですね~。

ぼくは若いころアメリカに一年ほど

住んでいたことがあるんですが、

トレダー・ジョーズは「安くて面白い物が多い店」の

イメージがありました。

まさか、たまごがきっかけなんて…!

 

このお話のポイントは2つ

「めんどくさい、大手ライバルがしないことをする」

「仕入れも地域も、皆が喜ぶ三方良しになっている」

こと。

 

これって、

小さいお店だからこその

強みを活かしやすいですよね。

 

ぼくたちも

寒い冬の時期は

鶏がたっぷり餌を食べるので

特大サイズのたまごが

余りがちになります。

 

そんなときに

「白身がおおくてとろふわになります!」

と特別なシールや容器で

販売をしたり

メニューごと提案したり

ちょっと面倒くさいことを

すると、ものすごく売れたりします。

 

お客様に合わせて料理別にたまごを作り分けたり

同じ商品でも売り場に合わせて

容器を変えたり

 

面倒くさいところに

できることはまだたくさんあるなぁ

と感じます。

 

ぼくたちも、

コロンベさんの特大たまごのように

あなたのお店の

大きなきっかけになりますよう

精進してまいります。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2021年12月22日