小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

飲食店さま・洋菓子店さま向けの内容です。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

明日の10月8日は「世界たまごデー」なんです。

 

国際鶏卵委員会(IEC)が制定した記念日でして、

海外の数十カ国で

割と大きなイベントが組まれたり、

有名レストランとオリジナルレシピの推奨など、

面白企画で盛り上がっている国も多くあります。

 

が、日本では…

今のところ、そこまで浸透してません。

 

なぜかといいますと、おそらく

「たまごの記念日が多い」

というのが理由のひとつ。

 

ざっとメジャーなものを書き出してみますと、

 

たまごの日(3月・春分の日)

たまごの日(4月・イースター)

オムレツの日(6月2日)

世界たまごの日(10月第2週)

コロンブスデイ(10月12日)

たまごかけごはんの日(10月30日)

いいたまごの日(11月05日)

たまごの日(毎月5日)

 

コロンブスデイってのは、コロンブスがアメリカ発見をした日のお祝いで、

「コロンブスの卵」のエピソードが由来となった卵の記念日です。

 

他にもマイナーな卵の日がいくつかありますが、

コレ、ちょっと多すぎじゃないんでしょうかね…?

 

たとえば映画の日(12月1日)とか

鉄道の日(10月14日)なんかは年に一日だけですし、

業界を挙げていろんなイベントが組まれていますので、結構ひろく認知されています。

 

鶏卵業界の場合は、

小売店さん中心にキャンペーンがあって

ちょっとずつ認知が進んではいますが、

 

日本養鶏協会→「いいたまごの日(11月05日)

日本卵業協会→「たまごの日」(4月・イースター)

…と、すでに業界内でも団体によって分かれているんですね。

 

正直言って戦力が分散しすぎで

もったいないと感じています。

 

ですが、このちらかり具合が、

飲食店さんではメリットになる場合もあります。

 

それは、お店の都合でどれかをえらべる、ということです。

たとえば、

卵の相場価格で見ますと、

例年6月や10月はまだ

相場価格が落ち着いていることが多いです。

 

仕入れ価格が安くなりますから、

同じたまごメニューでフェアをしても

メニューごとの利益が多く出しやすいです。

 

たまごメニューは工夫次第で粗利が取りやすいですから、

卵の日をきっかけとして、メニューを試してみる

それなら多い方がお店の都合で選びやすいですよね。

 

分散していてややこしいのを、

ぜひメリットとしてお店でご活用くださいませ~。

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2021年10月7日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

先週、2つの面白いニュースがありました。

ひとつは、

“NTTがリモートワークを基本にして、転勤・単身赴任を原則廃止”

 

今って、夫婦共働き世帯が5割を超えていますので、

家族で転勤、ってデメリット多いですよね。

 

30万人のグループ社員全員が対象とのことで、

ネットニュースのコメント欄には、

「うらやましい。」

「大手が始めた事に意味がある。他も追随するだろう。」

と好意的な反応が多く出てました。

 

反面、

「地方へ分散移転→そこからリモートワークなんだから、いまの就業地から転居できない人たちの、ていのいい『本社リストラ』だ。」

という指摘も出ています。

 

もう一つ。

“パナソニック社長「期待の人まで早期退職を…」 組織改編で1千人超が応募”

パナソニックが先月募集していた早期退職に多くが応募し、

楠見社長が「手放したくなかった人財まで退社してしまった…!」っていうコメントを出していたニュースです。

これに対して、「経営陣が無能なんだ。」「自業自得だ。」

なんて反応がネットニュースには並んでいました。

 

その反面、

「あれは追い出す人に気持ちよく去ってもらうための方便だ。」

「社長が道化を演じているんだ。『優秀な人がいっぱい辞めたよ。残念。』ってわざわざ言う事で、辞める人の再就職に配慮しているのでは。」

という意見もでて、バズってましたね。

 

どちらも、一見好意的なニュース

またはネガティブなニュースでありながら、

まったく違う側面が見える

そしてどちらも説得力がある。

そこがとても面白いですね。

 

おそらく、NTTもパナソニックも、

指摘のあるとおり、両方の狙いがあるんじゃないでしょうか。

 

〇プラス面とネガティブ面を両方活かそう!

僕たちも同じように、

狙った事と反対の意味合いも

同時に持たせる

そんなことができます。

 

たまごでは、こんな事例があります。

ある東海地方のお客様です。

自家焙煎のコーヒーが自慢の繁盛店ですが、

「満足度は上げたいが、コストを下げたい。」

とのご要望で、

新たなこだわり卵の導入を検討しました。

一緒に数十種類を試食した結果、

「特徴ある濃厚たまご」から、

「風味の薄いたまご」

への切り替えをしたのです。

 

価格も抑えめのたまごです。

 

ところが、ですね。

モーニングセットにすると、

『一緒に食べると、コーヒーの風味がずっと強く感じられる』

ようになったのです。

それは、

たまごの強い風味がジャマをしなくなったから。

 

たまごがシンプルで特徴の薄いものになったことで、

珈琲の香りを引き立てる

 

『名わき役』になったのですね。

 

味が濃厚じゃないたまご

イコール悪いわけではありません。

また、安いイコール悪い、でもありません。

 

目的は、いらっしゃったお客様に

「美味しい料理」「幸せな体験」

をご提供する事です

 

「濃厚なたまご」も

「あっさりしたたまご」も、

どちらも「手段」です。

こちらのお客様の場合は

「自家焙煎の珈琲が自慢のお店」

ですので

味を変える、

お客様のための理由があったわけです。

 

そして、コストを下げながら

満足度を高められたんですね。

 

コストを下げながら満足度を上げる

「ブルーオーシャン戦略」という考え方の一環です。

 

いろんなたまごがその「手段」になります、

ご興味ありましたら、ぜひ一緒にやってみませんか!?

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2021年10月6日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

芸能人のCM

昨年のギャラ№1は綾瀬はるかさん

一本7000万円だそうですね。

う~ん、すごいですねぇ。

 

それだけ払っても、

費用を上回るスゴイ宣伝効果があるんですね。

 

あなたのお店の宣伝や

僕たちのような中小企業のPRにとって

 

とても私達に手が届くものではありませんが、

ほぼ費用をかけずに

有名人ネームバリューを活かす方法があります。

 

それは、

「歴史上の人物」の活用。

すでに亡くなっている歴史上の偉人は、法的には肖像権はありません。

 

また、歴史上の偉人の著作物

たとえばレシピとか手紙などは、

著作者の死後70年経てば著作権が切れます。

 

たとえばうまくエピソードを活用すれば、

あなたのお店のメニューに深みを与えたり

伝統感を演出したり

そんなメリットが出せます。

 

たとえば…本日は「音楽芸術の日」です。

来月には「オペラ記念日」

12月には「音の日」があります。

関連した『音楽家』にちなんだ卵メニューの活用も、面白いんじゃないでしょうか。

 

その1:モーツアルトの目玉焼き

モーツアルトさんは、

誰かのお家にお呼ばれしたときは、

必ず6玉を頼むほどの、超めだま焼き好きでした。

 

今も4玉以上の黄身の目玉焼きを

「モーツアルト風めだま焼き」と呼びます。

 

さすがにそのまま用意すると

食べきれませんので、

 

小卵で黄身3個とか

企画向けに特別選別した卵4つとか

『うずら卵』で黄身6個、

なんてのが面白くておススメです。

 

その2:天才音楽家で美食家ロッシーニのオムレツ

ロッシーニさんは、グルメが高じてレストラン経営までやった天才音楽家。

24歳で名作『セビリアの理髪師』で名をとどろかせ

37歳で生涯を代表する名作『ウィリアム・テル』を書き

44歳でスッパリ引退してレストランを建て、

76歳で死ぬまで旨いものだけを食べてすごした、

なんともうらやましい方です。

 

「ロッシーニ風」

というトリュフとフォアグラを使った

贅沢オムレツやスクランブルエッグが有名です。

すっごく贅沢感があって、メチャウマです。

 

その3:ベートーベンのトロトロ卵とパンがゆ

意外とグルメな方で、

たまご料理も好きだったようです。

新鮮卵じゃないと

怒って壁に投げつけた

そんな鮮度こだわり派なエピソードも残っています。

ライ麦パンと卵のトロトロスープが大好きで良く食べたとのこと。

 

いかがでしょうか!?

考えようによっては、綾瀬はるかさんよりもよほど知名度の高い方々です。

ぜひ、お店のワクワクに歴史を感じるたまごメニューでひと花そえてくださいませ!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

 

※比較的近年の方は、死後に遺族や財団が著作権を管理している場合もありますので、写真など人と場合によって注意が必要です(マリリンモンローさんとか)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2021年10月5日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

TikTok中心に海外で「エッグクレンジング」

なるものが話題になっていますね。

なんでもメソアメリカの儀式で、

卵を使ってオーラを浄化するというものです。

 

レモン水で洗った卵を、

頭から腕、胴体、足へとコロコロと体全体に転がす

 

そうすると、

あなたの魂や精神、オーラから卵が

すべてのネガティブなエネルギーを取り除いてくれる。

 

その後、卵を割ってみて、黄身のカタチをみて、

泡があればマイナス感情

くもの巣っぽいシワがあれば誰かの嫉妬

そんなものが取り出されたことがわかる…

 

・・・という「儀式」です。

うーん、なかなか興味深いですね。

 

僕がお伝えする

たまごの「ここがイイ!」という紹介は、

論文やデータなど、

根拠があるものだけです。

 

ですので、この儀式が万人に

ホントに効果があるかどうか

は正直わかりません。

 

ただ、自分を癒すひとつの手法として

「たまご」が使われ

拡散され実行されているという点に

面白さを感じます。

 

かつてコロンブスが

アメリカ大陸から持ち帰ってしまった梅毒は

その後ヨーロッパで広まり、

ナゾの新しい奇病だったことから

 

その治療方法として

「ひよこ」を患部にやさしく当てる

という施術(?)が

されていました。

 

たまごやヒヨコ、

ニワトリさんを「癒し」とする考えは

昔っから続いている

ともいえるかもしれません。

 

じっさい、米国のデータでは

ヒヨコの売上・たまごの売上は

社会不安がある年ほど大きくなるとの報告もありまして、

 

金融不安の年や大統領選挙の年、コロナ禍でも

たまご・ひよこの売上が増えています。

 

そもそも生命の源である「卵」を神聖視する文化って世界中にありまして、

「たまごから生まれた」なんていう伝説を持つ英雄がいる国も少なくありません。

 

欧米のキリスト教文化圏なんて、

「卵を信奉する」みたいな土着の宗教を

徹底的に排除して広まったために

聖書にも不自然なくらい「鶏卵」の記述がまったくないのですが、

なのに、そういった卵神聖視の文化とふたたびくっついて

 

復活祭のイースターエッグとか

イタリア謝肉祭の“卵投げ”や

英国の教会主催の“たまご渡し”みたいな

教会主導の「たまごのお祭り」があちこちにあります。

 

つまり、いまTikTokでバズってる

卵=癒される

という考えは、長い歴史の産物とも言えるんです。

 

僕はたまごって『美味しく食べるもの』

だと思ってますので、

エッグクレンジングは

「もったいないな」

という感覚ですが、この

「たまご=癒し」の感覚って有効に使うべき、とは思ってます。

 

たとえば、

『ホッとする』

『昔ながらの』

『ふわっと』

みたいな癒しキーワードと玉子料理って

かなり相性良いんですね。

 

やってみると注文数が伸びるキーワードが

たくさんあります。

 

食材として長く家庭で普及しているとか

健康的な感覚とか

いろんな要因はありますが、とにかく

 

コロナ禍で不安の多い情勢です、

ちょっとでも安心や癒しにつながる

あなたのお店のメニュー要素として、

『たまごメニュー』+『いやし』キーワードで

考えてみてはいかがでしょうか!?

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2021年10月4日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

突然ですが、

「たまご」と「なめこ」の共通点ってなんでしょう?

 

これ、どちらも「発音する口のカタチ」が同じなんです。

つまり、耳の不自由な方からすると、

どちらなのか判別がつかないんですね。

 

現代では、「障害を持つ方の利用しやすさ」が

共感を得られるお店づくりに

とても大事になってきています。

 

昨年、スターバックスは『聴覚に障害がある従業員が手話や筆談などで接客する店舗』を都内に出店、世界的に話題となりました。

 

また、米国のファーストフード・チェーン店Culver’sのように聴覚障害の方がドライブスルーで利用できるシステムを10年も前から導入している大手チェーン店も増えてきています。

 

マクドナルドのモバイルオーダーシステムも、

聴覚障害の方にはすごく評価されていると聞きました。

 

働く方も、利用する方も、

そういった姿勢がファンづくりのひとつの要素になってきているんですね。

 

視聴覚障害だけでなく、

高齢者の方のサポートなども

これから大事な要素になってきます。

 

たとえば、たまご料理で言いますと、

高齢者にとても多い障害

「嚥下困難」にすごく有効なメニューが作れます。

 

つまり、飲み込む筋肉が弱っていて、とてもむせやすい

そんな方に有効なメニュー。

 

たとえばぷるぷる感を高めたオムレツ。

とろふわな食感を飲み込みやすさに特化する事で、

嚥下で苦労される方に、とても喜んで食べてもらえるメニューになります。

たまごスープもそうですね。

嚥下障害の方は、水分がとても取りにくいのですが、

とろみのあるスープはとても飲みやすいんです。

 

たとえば定番メニューで

「お味噌汁」を2種えらべるサービスのお店ってありますが、

 

今後はそこに「たまごスープ」とか

「かきたま汁」なんかを入れると、

高齢の方など嚥下障害の方にも喜ばれるのではないでしょうか。

 

以前は「そういうもの。しょうがない。」

となっていた考えも

「どうにかしよう。困っている人に判りやすく」

という考えになってきています。

 

たとえば、メニューの色づかいで

弱視の方にも読みやすくしたり、

フォントでも難読症の方がすごく読みやすいUDフォントもあります。

ぜひ、困っている方の視点で、

メニューやサービス開発を、

たまごもご利用くださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2021年10月3日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

漫画「ゴルゴ13」の作者

さいとうたかをさんがご逝去されたとのニュースが出てましたね。

 

父が読んでいた「ゴルゴ13」が家にあり、

セクシーなシーンもあるので

十代の頃ドキドキしながら初めて読んだのを覚えています。

世代を超えて愛される漫画ってホント貴重ですよね。

災害を描いた傑作「サバイバル」も好きでした。

 

残念なのはもちろんですが、

注目すべきは今後についてです。

 

何と、連載は継続されるとのこと。

 

連載をしていたビッグコミックの編集部によると、

「そのさいとう氏は生前から「自分抜きでも『ゴルゴ13』は続いていってほしい」という、いわば分業体制の究極とも言えるご希望を持たれ、さいとう・プロダクションを、そのような制作集団として再構築されました」

 

とのことで、

ずいぶん前から分業化をすすめていて

脚本を書くひと

背景を書くひと

メインキャラを手掛けられるひと

みんなで仕上げる形式にしている

以前にも聞いた事がありました。

 

これって、企業でも大事なリスクヘッジですよね~。

 

僕はたまご屋三代目ですが、

先代は57歳で他界しました。

肝臓を患って、

「ちょっと体調悪いから診てもらう。」

って言ってでかけ、そのまま入院ののちすぐの事でした。

 

スタッフも予期しない、早世だったのです。

僕はそのとき愛知県でサラリーマン。

ですので、引継ぎ無し

 

で、29歳の

たまご屋の経験ナシ

経営の経験ナシ

のド素人社長が誕生したわけですが、

 

その後17年つぶれずに

なんとかなって今に至ります。

 

それは、とりもなおさず先代とスタッフのおかげ。

さいとうたかを氏と同じように先代は、

『自分がいなくても会社が回る体制』

を皆で創りあげた上で、

自分一人が新規事業にワクワクしながら取り組んでいたんです。

 

少なくとも僕たちがなんとか継続できてきたのは、

僕が代表になったときに、

スタッフとお客様・取引先さまに育ててもらう

時間をかせげたこと

 

そして

誰か一人に頼り切る業務になっていなかったことで

みんなで新しいことにチャレンジする余力が

あった事が、大きかったのだと思います。

 

僕たちは料理に合わせて卵を使い分けることをご提案していますが、

人も、それぞれの長所を活かし合う集団を目指しています。

ヒトもタマゴも「違い」が活きるのがサイコー!

という点で、理想がつながっているんです。

 

さて、

僕たちの今の分業のひとつのあらわれが、

ニュースレター「たまごのソムリエご繁盛通信」。

今月はスタッフのマルさんから、あの人気商品の発展形をご紹介。

繁盛ネタとして、伝統技法を応用したたまご料理の最新調理法についてのご紹介です!

お取引先様にはほどなくお届けさせて頂きますので、

ぜひご覧くださいませ!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年10月2日