小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

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こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

漫画「ゴルゴ13」の作者

さいとうたかをさんがご逝去されたとのニュースが出てましたね。

 

父が読んでいた「ゴルゴ13」が家にあり、

セクシーなシーンもあるので

十代の頃ドキドキしながら初めて読んだのを覚えています。

世代を超えて愛される漫画ってホント貴重ですよね。

災害を描いた傑作「サバイバル」も好きでした。

 

残念なのはもちろんですが、

注目すべきは今後についてです。

 

何と、連載は継続されるとのこと。

 

連載をしていたビッグコミックの編集部によると、

「そのさいとう氏は生前から「自分抜きでも『ゴルゴ13』は続いていってほしい」という、いわば分業体制の究極とも言えるご希望を持たれ、さいとう・プロダクションを、そのような制作集団として再構築されました」

 

とのことで、

ずいぶん前から分業化をすすめていて

脚本を書くひと

背景を書くひと

メインキャラを手掛けられるひと

みんなで仕上げる形式にしている

以前にも聞いた事がありました。

 

これって、企業でも大事なリスクヘッジですよね~。

 

僕はたまご屋三代目ですが、

先代は57歳で他界しました。

肝臓を患って、

「ちょっと体調悪いから診てもらう。」

って言ってでかけ、そのまま入院ののちすぐの事でした。

 

スタッフも予期しない、早世だったのです。

僕はそのとき愛知県でサラリーマン。

ですので、引継ぎ無し

 

で、29歳の

たまご屋の経験ナシ

経営の経験ナシ

のド素人社長が誕生したわけですが、

 

その後17年つぶれずに

なんとかなって今に至ります。

 

それは、とりもなおさず先代とスタッフのおかげ。

さいとうたかを氏と同じように先代は、

『自分がいなくても会社が回る体制』

を皆で創りあげた上で、

自分一人が新規事業にワクワクしながら取り組んでいたんです。

 

少なくとも僕たちがなんとか継続できてきたのは、

僕が代表になったときに、

スタッフとお客様・取引先さまに育ててもらう

時間をかせげたこと

 

そして

誰か一人に頼り切る業務になっていなかったことで

みんなで新しいことにチャレンジする余力が

あった事が、大きかったのだと思います。

 

僕たちは料理に合わせて卵を使い分けることをご提案していますが、

人も、それぞれの長所を活かし合う集団を目指しています。

ヒトもタマゴも「違い」が活きるのがサイコー!

という点で、理想がつながっているんです。

 

さて、

僕たちの今の分業のひとつのあらわれが、

ニュースレター「たまごのソムリエご繁盛通信」。

今月はスタッフのマルさんから、あの人気商品の発展形をご紹介。

繁盛ネタとして、伝統技法を応用したたまご料理の最新調理法についてのご紹介です!

お取引先様にはほどなくお届けさせて頂きますので、

ぜひご覧くださいませ!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年10月2日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

月見バーガー、今年は3社から出てましてどこも大ヒット中だそうですね。

ところで、ふと考えたのですが、

月見はなぜなんでしょうか?

 

だって、夜月を見るのなら

冬の方が夜が長いですし、

空気が澄んでいて月がキレイです。

 

むしろ12月の「冬至」の方が『月を見る』ならピッタリなんじゃないでしょうか。

でも中「秋」の名月です。

そこに、お店繁盛のヒントがあります。

 

つまり、

お月見といいながら、

「月がキレイ」はいちばん重要じゃないってことです。

 

緯度の関係で夏は月が低すぎて山にかかり

冬は高度が高すぎる。

見上げすぎて首が痛い…!とか、

 

秋がちょうど収穫も終わって

「やれやれ」のタイミングだとか

 

うまいものが多い時期だとか

 

いろんな「月そのもの」以外の要素が重なって

ピッタリの時期になっているわけです。

 

これって、「繁盛」と同じなんです。

 

僕たちが、ご新店のお客様とたまごメニューの相談をしていると、

「とにかく味にこだわっている」

というオーナーさんが多くいらっしゃいます。

とてもとても素敵なことなのですが、

 

問題は、

味「だけ」に強くこだわっている

そんなオーナーさん。

「食べてもらえばわかる。」

っておっしゃって、

真実とても美味しい料理をつくられるんですが、

お客様が付かずに半年でご閉店…

なんてことを何度も目にしました。

 

おいしい味なだけに、

こんなときは僕たちもすごく悔しい…!

 

これ、

月見とおなじで、

「美味しい」だけが重要じゃないんです。

 

まえ味

なか味

あと味

 

なんて言葉がありますが

店に入って注文するまでのワクワクする雰囲気(前味)

食べ終わった後のホッとした時間(後味)も

料理の味そのもの(中味)とおなじくらい

すごく重要なんですね。

 

すなわち、来店したときの店構えやあいさつ、

事前のメニューから入るこだわりの情報

そして食べ終わった後の

ステキなサービスまで含めて

ホントの「美味しさ」

 

月だけキレイな冬よりも

いろんな楽しみが合わさった秋の月見がサイコーなのと同じです。


僕たちのお届けするたまごも同じで、

単に味が美味しいだけじゃダメなんですね。

手間かけてすだち外皮を飼料にしていることや、

毎日の手摘み方式を取っていること

料理別で細かな飼育と選別をしていること

こういった情報がお店のメニューで

食べるお客様の魅力になっているかどうか

 

お店さまからの聞き取りと

僕たちからのご提案…

 

いろんな要素ふくめて

ぼくたちの理念である

「美味しさ提供」になる

そう考えてます。

 

たとえば今も

新店のお客様からご要望いただいて

たまごのこだわりを伝えるPOPを作っているんですが

こんなのも飲食店さんの

「前味」「後味」づくりに

ちょっとでも貢献となれば、と思って打ち合わせします。

 

中秋の名月のように、

イメージに残る卵屋をめざします。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年10月1日

飲食店さま、洋菓子店様、小売店さまに向けての内容です。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

少し前からですが、

全国あちこちのドン・キホーテで

「担当者仕入れしくじり市」

なるものが開催されていますね。

 

 

コロナ禍で思ったように売れず倉庫がいっぱいで、次の激安商品が仕入れられない!

 

面白いですね~。

商品点数の多いドン・キホーテさんでは切実な問題ですよね。

 

戦略的には、

失敗やマイナス点を積極的にあらわすことで

共感してもらい、くすっと笑って買っていただける。

そんな狙いもありそうです。

 

僕たちのたまごでも、

マイナス点を活かした

似たような商品があります。

 

僕たちは、毎朝農場から選別場に集卵したたまごを、

選別後に夕方即出荷しています。

でも…

その日の内には着かないんですよね。

かならず翌日以降になります。

 

また、商品の単位が一番小さいもので18個入り。

産みたてのうちに全部食べ切っていただくのは、

難しい量です。

 

そこで、

時間が経つほど美味しくなるたまご」

を考えてみたのです。

『焦がし香味たまご』

って言いまして、

新米のもみ殻を焙煎して、

香ばしい香りと共に産みたてたまごを封をして

お送りするんです。

 

すると、

ピラジンって言う成分なんですが、

お釜で炊いたおコゲの香り、

焼きおにぎりの香ばしい香りの成分

 

そんな食欲をくすぐる香りが、

お届けまでの間に卵に付くんですね。

これがまたウマい!んです。

 

四国の田舎だから、

お届けまでに一晩かかる。

その時間が、

たまごをより美味しくしてくれるんです。

 

また、冷蔵庫で保管している間にも、

香りがじっくりついて美味しくなる。

そんなたまごです。

 

あなたのお店のメニューでも、

弱みをPRすることで、美味しさや魅力になります。

お出しするのに時間がかかるメニュー

採れた時にしかないメニュー

 

あと、

「今年苦労したけどイマイチ売れなかったイチオシメニュー」

なんてのも見たことがあります。

よく売れてました。

どんなものでもぜひプラス思考でファンづくりのヒントにしてくださいませ!

 

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2021年09月30日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

先週発表されたiPhone13

新聞を見ると、ちょっと面白いことに気づきました。

『スマートフォンアイフォーン」の新型「13」シリーズの…』

…と書いてあります。

スマートフォンのアイフォーン

英語で書くと“smartphone”の“iPhone”ですから、

同じ綴りなのに

読み方が違うんですよね。

 

仮にも文章を伝えるプロとしてこれはどうなのか…?

そう思って調べてみたら、

 

アップルが日本でiPhone販売を開始した際に、

インターホン大手企業「アイホン」と

商標がかぶることに気づき、

協議により円満解決、

その際よりメディアでは「アイフォーン」

と伸ばす慣習になったんだそうです。

 

なるほど!

日本の「アイホン」も上場してますし、

落としどころをさぐったカンジなんですね。


さて、たまごでも「表記」が大事になります。

「卵」「玉子」「たまご」「タマゴ」

 

どれも読めないお客様はいないでしょうが、

与える印象が変わってきます。

 

お店のメニューなどで伝える際は、

どの文字が良いでしょうか?

 

〇新聞などメディアルール

もともとは、生物学的なたまごを「卵」

鶏サンのたまごだけは「玉子」と言ってもよくって、

新聞では料理の場合だけ「玉子」表記を

使うことになっています。

 

「卵」って書くと魚や虫の卵も含み、

玉子丼、温泉玉子、茹で玉子みたいに、

「鶏卵の料理」は必ず新聞で「玉子」って記されるんですね。

 

ちなみに男女差がありまして、

NHK放送文化研究所が2013年3月に行った「日本語のゆれ調査」

によると、「玉子焼き」「卵焼き」のどちらを使うかという質問で、

「卵焼き」をえらんだ人は、

男性26%・女性40%と、

女性の方が多いんですね。

 

想像するに、

レシピ本などでは「卵」表記が

使われることが多いので、

よく料理する、しないの

読んでいる情報の差で

違ってくるのかもしれません。

 

ちなみにマンガや小説はほぼ「玉子」表記です

 

〇メニューの場合は…!?

これは雑誌のたまご特集ですが、

漢字かひらがなかでちょっとイメージがちがいますよね

 

メニューで表記する際のポイントは3つです。

その➀:「たまご」か「玉子」とすべき

料理としての印象が強くでる「玉子」が、やはりより美味しいイメージにつながりやすいです。

また、ひらがなの「たまご」は視認性が良く、

やわらかい印象にもなりますので

メニューで表記する際はこちらをお勧めします。

 

その②:周りの漢字とのバランスをみる

たとえば上記の雑誌だと「料理男子 たまご特集」「レタスクラブ のおかず」

と、漢字-ひらがなのバランスを取っていますね。

 

たとえば

「きくらげの子炒め」

たまごと春雨の中華風炒め」

どちらも同じホテルニューオータニ監修レシピの表記です。

逆にすると、

「きくらげのたまご炒め」

「玉子と春雨の中華風炒め」

上はなんだかバカっぽいし、

下はメニュー表では漢字ばかりでちょっと読みにくいかもですね。

 

その③:カタカナはワンポイントだけ

キャッチコピー的な要素で言うと

カタカナ用語は「文章に元気さ」をだしやすくなります。

 

なにか特定のメリットを訴える、

どこか一か所だけ「疲れにはタマゴ!」

みたいな使い方であれば活きます。

 

たまごに限らず、

最も大事なのは

おいしそうなイメージを重視する

ということです

 

おくら オクラ

じゃがいも ジャガイモ

きゅうり キュウリ 胡瓜

サンマ さんま 秋刀魚

どれを使うかで相当イメージが変わります。

 

神は細部に宿ると言います。

ぜひより良いイメージで

あなたの美味しさをお伝えくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2021年09月30日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

「ブラック企業の精神は聖闘士星矢から教わった」

というツイートが話題になってましたね。

よく考えたらこれヒドイですよね(笑)

 

ちなみにこの女性(アテナ)が、

主人公がぶっ倒れることになったそもそもの原因です。

 

僕は70年代生まれですが

マンガに限らず

アニメでも戦隊シリーズでも

「死ぬ気でがんばれ」的なストーリー

 

すごく多かったですよね。

 

今の10代・20代ターゲットの

ライトノベル小説では、

「苦しい修行シーン」を書くと

読む人が減るんだそうです。

 

上のシーンも

いま見ると笑えますが、

当時の小学生は手に汗握る

「がんばれ!」シーンだったわけです。

 

世の中の

頑張りの方向性について、

確実に考え方が変わりましたよね。

 

また、年末の人気番組「笑ってはいけない」

シリーズが終わりになったのも、

「暴力による笑い」がもう時代に合わないからだ

という専門家の声もありますね。

たしかに。

 

こんな風に

世の中が変わったように

「良いたまご」も

時代と共に変わっています。

 

昭和の時代・戦後

「いいたまご」とは

「安心安全なたまご」のことでした。

 

きちんと管理された農場

ちゃんと洗卵選別された

食べても安全なたまご。

 

これだけで、とても貴重で

価値があったのです。

 

先代であるボクの父は、

そんな安心なたまごを届けるべく

洗卵選別工場(GPセンター)を

つくりました。

 

でも、現代

安心で安全なたまごは、

「あたりまえ」なんですね。

 

自販機で買ったコーラが必ず冷えているくらい

卵が安全なのは当たり前。

 

そして安心安全であり、

昭和にはフツーだった

自然を取り入れた飼育たまごが

希少で価値があるものとなっています。

昔の人が見たら、

「エッ!?こんなのフツーじゃん。」

って感じるでしょう。

 

僕たちも、以前は

「安心であること」

「すぐにお届けすること」

が強みでした。

いまはあたりまえになっちゃいました。

 

ですので、今のお客さまに

ホントのお役立ちをするために、

『繁盛』の源となるたまご

『料理になったとき』いちばん美味しくなるたまご

という価値を目指しているんです。

 

おかげさまで

北は網走の小売店さん

南は沖縄のレストランさんまで

全国からご注文いただくようになりました

 

僕たちの考える「いいたまご」を更に高めて、

そんな新しい価値を感じてくださっているお客様と、

ワクワクする仕事ができる!

これはハッピーなことだなぁ

と毎日感じております。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年09月28日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

コロナ禍で売れたもの、売れなくなったもの

のデータで、売り上げが伸びたもの一位が「玩具菓子」という発表が少し前にありました。

 

アニメのおもちゃ菓子や、

『ねるねるねるね』みたいな

知育菓子も増えているんだとか。

 

コロナ禍で出かけられないため、

『家庭で遊べるもの』に脚光が当たってるんでしょうね。

 

最近のおもちゃって、ホントよくできてます。

子供に手をひっぱられるようにして

おもちゃ売り場に行くと、

ビックリするようなよくできたメカや

ギミックのおもちゃもあって、

子供そっちのけでテンションあがっちゃいます。

 

さて本日は、

「お店メニューで使える面白たまご調理おもちゃ」

のご紹介です。

『おかしなたまご まわしてまわしてまるごとプリン』(タカラトミー)

たまごの殻まるごとプリン

を作れる器具です。

機能は比較的単純で、

鶏卵を固定し高速回転させることで

中身がシェイクされ、

均一になります。

 

これを茹でると不思議!

たまごまるごとそのまんまで

どこにも切れ目がない面白プリンの完成です。

この装置、業務用としては以前からありまして、

「こだわりのプリン」

として量産している会社さんもあります。

 

ですがニッチな用途だけあって

機材はめっちゃ高価なんです。

それを『家庭用』として

商品化しようとしたタカラトミーさんは

いい意味でアタマがどうかしてますね。

 

かわいらしい見た目とうらはらに

細部までよく考えられていまして

組みたてやすく扱いもカンタンです。

 

作ってみるとわかりますが、

「たまごの殻を容器として使う」のは、

調理器具も少なめですみますし、

コスト面からみても理にかなっています。

作り方の性質上、

最初は味が付いてませんので(カラメルを後からかける形となります)、

和風の出汁餡などをかける事で

「ちょっと不思議なこだわり茶わん蒸し」

等としてもご提供可能です。

 

一気に大量に作れるものじゃぁありませんが、

カフェさんとか

小料理の一品として

仕込みをして作るのには

非常に便利です。

 

ウチでもいろいろ試作してみてるんですが、

どちらかというと茹で方にコツがいる感じですね。

熱湯からちょっと冷ます、くらいの温度の方がうまくいくカンジです。

 

ぜひちょっとした『単価の取れる一品』として

あそび心でご活用してみてはいかがでしょうか!?

※アマゾンで3000円くらいです。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2021年09月27日