小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

本日は卵のジョークご紹介です。


妻「ねえ、わたしの作ったオムレツ、どうかしら?」

夫「愛してるよ!」

妻「料理の味のことを聞いてるのよ?」

夫「食べたから言ってるのさ。それでも愛してるよ!」


 

なかなか辛辣ですね(笑)

実際、オムレツって難しいんですよね。

頑張って練習して、ちょっと上手になっても、しばらく作ってないと途端に……またうまく作れなくなっちゃいます。

定期的に作ってみて楽しみ、

回数を重ねておくしかないですよね~。

個人的には、オムレツを上手に焼くコツの第一歩は、

「まず卵一個から始める」

包んでひっくり返すコツを小さめのサイズで訓練して、そこからサイズアップすると良いんじゃないでしょうか。

なんにせよ作らない事には上達しませんですから、

上記のジョークのように、心広く受け止めてくれる家族がいてこその料理上手への一歩が踏み出せるんですよね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごのソムリエ面白コラム-「食べ物ジョーク」

カテゴリー | ソムリエ日記 , 食べ物ジョーク・おもしろ 2021年01月15日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

帝政ローマ時代の博物学者で軍人のプリニウスさんという人が書いた「博物誌」という本、そこに「3スパン人」という小人のお話が出てきます。

スパン、とはローマ時代の単位で、手を広げた親指から小指の先までの長さ。1スパンだいたい9センチくらいですね。

3スパンだから……27センチの背の高さになります。

ちいさい!

博物誌の記述を要約すると、

インドの山奥に3スパンより小さい小人族がおり、鶴に取り巻かれている。春になるとヤギにまたがり全員で隊列を組んで海まで下って行き、弓と矢で3ヵ月間ツルと戦う。ツルの卵を食べ、泥と羽毛と卵のカラの家に住む。

のだそうです。

ちなみに頭が大きくて体はムキムキなんだとか。

卵を食べ、ヤギに乗ってツルと戦い続ける小人。うーん、なかなか面白いイメージですね。

この「博物誌」はドラゴンやユニコーンなど現代でも知られる幻獣が多数紹介されている超有名な伝承本ですが、「鶴と戦い卵を食べる小人族」はその他にも、トロヤ戦争を描いたホメロス著「イーリアス」や哲学者アリストテレスさんの著述にもが登場しています。

卵の家…、どんなカタチだったのでしょうね。とても気になります。

〇日本でも食べられていた食材、鶴のたまご

ちなみに日本でもツル肉ツルのたまごは普通に食べられていました。

江戸時代の食材について細かく記された『本朝食鑑』(1697年)には、上品な風味の高級食材としてツルの肉やツル卵が紹介されています。

鶴は百病に効く、と信じられていたのだとか。

なにせ江戸時代に「三鳥二魚」と呼ばれた代表的な珍味のひとつが鶴でして、割とメジャーな食材だったようで解体方法を記した料理本がいくつか残っています。

鶴のたまご…うーん、どんな味なんでしょうね。卵屋としてはとても気になります。

現代ではもちろん法で禁じられておりまして、鶴のたまごを食べることはできません。

鶴は植物食嗜好の強い雑食性で、果肉や種子・葉のほか魚などをバランスよく食べるそうです。

現代の養鶏配合飼料も同じようなバランスを考えた配合になっていますので、意外と鶴の卵は「現代の鶏卵」に近い美味しさがあるかもしれません。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2021年01月12日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

毎年書いてます、干支と卵の豆知識です。

牛ステーキの肉汁したたる濃厚な旨味、大好きな方も多いかと思います。

レア、ウェルダン、いろんな焼き方がありますよね。

実はこれ、そもそもは『ゆでたまごの茹で加減』を表す言葉。

レア(rare)は半熟卵を表す古い英単語で、ウェルダン(well-done)は固ゆで玉子を表す英単語でした。

それがいつしかお肉の焼き加減に・・・

英語辞書にもちゃんと載っています↓

面白いですね~。

半熟とろとろ玉子も、『レアたまご』と呼ぶとなんだか格調高いような気も……しますね。

『ウェルダンエッグのサラダ』なんてメニューに書いてあると、ちょっと興味を惹きます。

僕ならまず頼んでみます。

そして注文してみたら、何のことはないゆでたまごが乗っているサラダ・・・

ちなみにこの情報を知ったのは、農林水産省のサイトから。(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2009/spe1_01.html)

意外といろんな食のこだわり情報が載っていて、あなどれないです。

ここまでお読みくださってありがとうございます。

(関連:鼠と卵の惜しい関係 | たまごのソムリエ面白コラム

(関連:犬とたまご鶏のコラム | たまごのソムリエ面白コラム

あけましておめでとうございます!たまごのソムリエ・こばやしです

昨年は子(ね)年で「子だくさんに色々増える年」と言われていたわけですが

とんでもないものが世界中で増えてしまったものです…

今年はウシ年ですから、のんびり安心の一年であってほしいですね~

「丑(うし)」という字はもともとギュッと指を握り曲げたようすを表すのだそうですね

私共もこぶしを握り強い意志を以て

歩みはゆっくりでも時世に合わせた

御繁盛のお役立ちとなれますように

今年一年精進してまいります

本年もよろしくお願い致します!

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2021年01月5日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

報道でも出ていますが、今年は鳥インフルエンザが国内で多く発生しておりまして、まだ冬の入り12月だというのに12県30農場で感染・殺処分という大変な年になっております。

私共の出荷拠点がある四国・徳島でも先日発生し、当社にても要注意・厳戒態勢がつづいております。

そして、お客様から「僕達が食べても大丈夫なの?」というお問合せを頂くことがあります。

結論から言いますと、

「卵や肉を食べてヒトが鳥インフルエンザに感染する可能性はゼロ」です。

内閣府・食品安全委員会の発表でも、ハッキリと明言されています。(https://www.fsc.go.jp/sonota/tori/tori_infl_ah7n9.html)

でも、なんでうつらないの……?という事ですが、下記のような理由があります。

理由①コンセントが違うので、エネルギーが取れない

『ウイルス』とは、そもそも生き物として不完全で、取りついた生体エネルギーが無いと活動することも増えることもできません。いわば、生体から電源を取って充電したバッテリーで動くロボット。アニメ「エヴァンゲリオン」では、電源でつながって戦う巨大ロボットが、電源コードが切れると数分動いて活動限界で停止するシーンがありましたが、あんなカンジです。

そして、ウイルスは生き物の体内に入るとまず電源を取ろうとする(結合)のですが、鳥とヒトでは、コンセントの規格(受容体)がまったく違うのです。

ですので、鳥インフルエンザウィルスが人の体内に入っても、バッテリーで動ける間は活動しますが、人の体内からエネルギーもパーツも取れないのでしばらくすると、そのまま停止してしまうんです。

大事なポイントですが、「増殖」もできません。

たとえ100個のウィルスが人体に入っても、その数以上にはならないのです。

対して、ヒトインフルエンザウイルスの場合は、100個体内に入ったら、それが増殖して一千億個にも一兆個にもなって悪さをします。これが、「症状がでる」ということなんですね。

※世界でみると、「鳥インフルエンザが人に感染!」というニュースが出る事があります。

それは、体内で増えたわけではなく、最初から数千億個のウィルスを吸い込んで、それがバッテリーが切れるまで体で暴れまわったからです。 なので発症者は、農場で気づかずに吸い込んでしまった養鶏従事者がほぼ100%。そこから他のヒトにもうつりません。

ここを混同したり意図的に伝えずに、「鳥インフルは人にもうつる!コワイ!!」とあおるメディアが時々ありますが、これはデタラメ、ひどい話です。

繰り返しますが、

体内で増える → 別の誰かに乗り移る → そこでまた増える

こうやって増えるからウィルスはコワイのです。ですが、鳥インフルエンザウィルスが人体に入ってもそうなりません。

鳥インフル → ヒトの体内に入る → ほどなく活動停止

こういう構図ですので、

卵や鶏肉を食べても100%安全なのですね。

(ちなみにもちろん逆も言えまして、ヒトのインフルウィルスも鳥の体内では増えません。)

そして鳥インフルエンザ発生でなぜ殺処分を行っているのかというと、

鳥インフル → 鳥の体内に入る → 増える → さらに別の鳥に感染

となる、鶏→鶏の増殖を防ぐため。あくまで『家畜防疫』の観点からです。

 

理由② 胃酸で100%死ぬ

鳥インフルが人体に影響しないもう一つの理由として、酸にめっぽう弱いことが挙げられます。ヒト体内の胃酸などで消化されてしまうんですね。

まぁ、そもそも人体に入っても問題とならないので、だから何だという話ではありますが…

以上の2つの理由により、

卵や鶏肉を食べても人体に感染する可能性はゼロ、と明言されているわけです。

鳥インフルエンザのまん延は、小さくは僕たちの業界にとっての緊急事態でですが、マクロの観点では日本の食料自給率にも関わる重要な問題です。

大事な鶏さん達には絶対に健康でいてもらえるように万全を尽くします。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:鳥インフルエンザの怖くない話 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2020年12月21日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

本日14日発売のプレイボーイ誌に、「温泉玉子の特集」として小林の温玉話が載ります!

さて、温泉玉子ですが、最近特にいろんなメニューで使われるようになりました。

ピザやパスタ、サラダ、ハンバーグやカレー……、

黄身と白身のとろみ食感が味をまろやかにしてくれますし、見た目にも映え、より美味しそうに料理を演出できます。

ご取材の際にふと気づいたのが、

温泉玉子は「ビスマルク風料理」の日本風ヘルシー代替なのでは?ということ。

ビスマルク風とは、ハンバーグやピザ、アスパラソテーなどいろんな料理に目玉焼きを添えたものを言います。

ドイツの鉄血宰相、ビスマルクさんが好んで食べた料理方法ですが、欧米では根強い人気があります。

(鉄の宰相、ビスマルクの目玉焼き愛 【ビスマルク風料理】 | たまごのソムリエ面白コラム)

そして、油を使ってひと手間かかるビスマルク風料理の目玉焼きから、

「よりヘルシー」

「手軽に割り込むだけ」

……の『温泉玉子乗せ料理』に、日本では独自進化したのではないでしょうか。

実は、世界的に見ると、温泉玉子を食べるのは日本人だけなんです。英語でも温泉玉子は「onsen tamago」。

海外の方にはあの白身の食感が受け入れられない様ですが、日本では大人気のたまご料理です。

「こっちのほうがいいじゃん。」

となるのは自然な発想かもしれません。

 

〇健康にも有利!“温泉玉子”

以前ご紹介しましたが、野菜から採れるカロチノイド系のビタミンは、卵と一緒に食べることで吸収率が5倍ほど上がります。

温泉玉子は食感・味ともにサラダと相性が抜群なのですが、健康の面からもメリットが大きいです。

シーザーサラダなんかは有名ですが、和風のじゃこや海藻と組み合わせた和風温玉サラダも根強い人気ですよね。

視覚的な誘引力も比較的高く、温玉トッピングで価格を上げても写真などでシズル感を出すことで、2割売り上げがアップした例もあります。

店舗メニューにての粗利獲得にもメリットが大きいです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごとサラダでビタミン吸収がめっちゃ良くなる!【米国研究】 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2020年12月14日