小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

卵かけご飯大好き有名人シリーズ、今回は俳優の水谷豊さん。

言わずと知れた『相棒』で有名な方です。

そのエレガントな雰囲気にファンの女性もたくさんいらっしゃいますが、実は「たまごがけごはん」がとっても大好物なのだとか。

数年前、番組で木梨憲武さんが「水谷流のたまごかけごはんが美味しい!」と紹介した事でSNSでも一時話題になりました。

ちょっと変わっていまして、

 ・ごはんに醤油をかける

 ・黄身だけを乗せる

 ・ごはんとあまり混ざらないようにして、崩しながら食べる

と、こんな風な方法です。

このこだわり、結構理にかなっていまして、

以前ご紹介しましたように温かいご飯に直接醤油をかけることは、醤油の香ばしさがアツアツご飯で立つというメリットがあります。

また、卵のうまみ成分の多くは黄身にありますので、よりしっかりとした卵の味を楽しむなら、黄身だけで食べるのは良い方法かと思います。

ただ・・・食感の面では、白身が無いとたまごかけごはん全体の滑らかさがやや出にくくなっちゃいます。

もっと美味に卵を味わうなら

・・・イヤ、べつに水谷さんの方法にケチをつけるワケじゃないのですが、たまごのソムリエとして更に良いやり方を提案するなら、

 ・ご飯の量を半分にする

 ・アツアツご飯を茶わんによそい、2分ほど待ってから卵の黄身を入れる(ちょっとだけご飯を冷ます)

この2点を意識するだけで更に極上の美味しさになります。黄身だけの食べ方だと、ほんのり温かい方がたまごかけご飯の旨味と食感を、より味わえます。

『相棒』と検索すると予測変換で『相棒 紅茶』と出てくるくらい、水谷さんふんする杉下右京特命係長のエレガントな紅茶が有名ですが、卵かけご飯もぜひ杉下流、いや水谷流で優雅に楽しんでみたいですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごかけご飯好きの有名人・・・その8 柳家小三治 師匠

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
コロナウイルス禍、大変な状況になっていますね。防疫措置の面では必要な事とはいえ、歓送迎会のシーズンにこの状況なのは、飲食店様にとって本当に大変な状況かと存じます。
先日お取り引き先さんとお話する中で、「こんなことを今やるとイイよね。」という事にきづきましたので、少し書いてみます。

・提供の独自化を狙う! 
全国の発症状況を見ていますと、あれだけの混雑でも、通勤電車では感染してないっぽいですよね。やはりしゃべる・食べる・運動などの飛沫が飛びやすい状況が影響しやすいのかなあ、と感じます。
当社の取引先様でも、ビュッフェスタイルからテーブルサーブ方式に一時的に切り替えていらっしゃいますが、『非接触でありながらさらに価値の高まる提供方法』を考案できるチャンスなのかもしれません。

ラーメンチェーン店・一蘭さんの「味集中カウンター」は塾の自習室みたいな一人専用カウンターで食べるわけですが、根強い人気がありながら効率も非常に良い方式なのだとか。

お客様に安心してもらいやすい、ニュー提供方式を試してみる良い時期なのかもしれまません。

・情報発信を楽しむ!
待機や自粛などでヒマな時間が生まれてしまい、ご家庭からオンライン情報のチェックをされている方が増加しています。情報発信の効果は以前よりも高いです。観光地はこのウイルス禍で人が激減していますが、観光地を検索する人は増加しているそうです。「行きたいなぁ…!収まったら・・・」と、調べているんでしょうね。
このタイミングを利用して、時間のかかる動画編集をマスターしてyoutubeへ情報発信している飲食店様もいらっしゃるようです。

・メニュー開発で利益を出す!
普段なかなか時間が取りにくい、研究開発の時間を取ってみるのもいかがでしょうか。
フードコンサルタントの大久保一彦氏は、著書の中で「メインとなるメニューでどれだけ利益を取れるかが、飲食店生き残りのカギだ。」と言っています。
人気メニューのコストダウンや提供の改善って、意外と改まった時間が取りにくいんだそうです。今回を良いタイミングにすることも手じゃないでしょうか。

たとえば、卵のLサイズとMサイズの差はわずか6gですが、10kgケースあたりの入数は15個も変わります。相場価格にもよりますが、もしレシピで6gの差をカバーできれば、1ケース15個の差は年間で大きなコストダウンになるかもしれません。

また、オムレツ専門店さんや洋菓子店さんのように、「まとめて卵を手割りする」ような調理メニューなら、逆に10kgで30個ほど個数が少ないLLサイズの卵なら、作業性が2割くらい効率アップすることもあります。一度作業性を計ってみるのも面白いかもしれません。なかなか普段はこんなこと計測したりしないですよね。

また、当社では和食・洋食・洋菓子・中華で「たまごの比較セット」サンプルを無償でお出しおります。ちょっとどんな卵がウチの料理に合うのか確かめてみよう…!という方にはとてもオススメです^^

今回のウイルス禍が続くなら外食産業さんにとって大変な危機ですが、「どうしようもない」と割り切った上で、今しかできないことを考える、僕たちもぜひそのお手伝いをできればと思います。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2020年03月16日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林です。

2月になりまして今更ですが、「干支と卵」に関するコラムを例年書いております。今年の干支は「子(ね)」、ねずみ年です。

実は「ねずみと人間」の関係がチョット違っていれば、今の「卵業界」を取り巻く環境はめちゃくちゃ変わっていたかもしれないんです。

それは・・・

「医学研究」分野でのお話。

医療関連や食材の健康機能を研究する際に「研究用ねずみ」を使用することがあります。いわゆる「モルモット」とか「実験用マウス」と言われるものですね。

かわいそうではありますし、是非はありますが、特に医療や食品の機能性研究においてその尊い犠牲により医学・食品分野が発展たのも事実です。(例えば抗生物質ペニシリンは動物試験により大きな効果と低毒性が確認されたことでようやく日の目をみました)

歴史は古く、研究にねずみが用いられ始めたのは1800年代中ごろから。本格的な普及はだいたい百年くらい前からと言われています。

そして・・・・・・時を同じくして、そのちょっと前に用いられ広まっていたのが、「研究用のうさぎ」。 モルモットと同じく、人間への効果を研究するために世界中で用いられておりました。体が大きく飼育コストが高いこともあり、今ではねずみさんと比べ少なくなっています。

ところであなたは「卵は一日一個まで」というお話を誰かから聴いた事はありませんでしょうか。完全否定されていますが、実に百年に渡って世界で続いてきた「卵の迷信」です。

〇世界に広まった誤解研究

事の発端はロシアの研究。

約100年前、ロシアの研究者が

「ウサギに卵を毎日食べさせると血中コレステロールが高まり体に悪いデータが出た。人体に換算すると一日一個までにすべきだ。」

という論文を書いたのです。

そのセンセーショナルな結果は世界中で話題となり、以降ずーっと、卵は食べすぎちゃダメ……という情報として定着してしまったのです。

ですが……

よくよく調べてみると、ウサギは草食動物。

なので、単に卵の動物性たんぱくを分解する酵素を体内に持っていないだけだったのです。卵を食べると血中コレステロールが上がる、は「草食動物に限って」の結果だったのです。その後、人間で試験を繰り返してもそんな結果は出ませんでした。

例えば日本でも、国立栄養学研究所の数度に渡る研究では、一日10個2週間食べ続けても血中コレステロールは逆に下がる、という結果も出ています。(毎日十個食べている僕の血中コレステロールも標準以下です)

うさぎは草食動物だから。

うーん、

考えると当り前ですよね。

対して、ねずみは雑食性です。

鶏卵のタンパク質に関しては、健康への影響は人間と似ています。

もし百年前、

その研究者さんが草食性のうさぎじゃなくて、同じころ普及し始めていた「ねずみ」を使って健康機能を研究していたら……

卵のイメージは百年の間に今とガラッと違うものになっていた可能性もありますよね。

歴史に「もしも」はないですが、

ねずみさんのおかげで卵の迷信が無く、

「たまごは毎日3つは食べないとダメだよね。おばあちゃんがそう言ってるし。」

なんて風に、世界中の人がもっともっと沢山のたまご料理を食べている世の中をちょっと見てみたかったですね~。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2020年02月14日

あけましておめでとうございます!たまごのソムリエこばやしです。

旧年中お世話になりました皆さま、当社のたまごを応援してくださった皆さま、本当にありがとうございます。

今年は「子(ね)年」ですね!

十二支のはじまり「子(ねずみ)」は子だくさんで縁起が良いとされているそうです。

私共の商いの核となるニワトリさんもご存知の通り子沢山!

金運と結びつく動物でありまして縁起良いイメージです。

また、西洋では卵は『はじまり』の代名詞ですし、

子年のネズミさんと共通点多いですよね~。

私共の取り組みが、皆さまの更なる御繁盛の起点、『はじまり』となれますように

今年一年精進してまいります。

本年のみなさまの更なるお幸せを

お祈りいたしております!

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2020年01月1日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

早いもので本年最終日です。

今年はなんと7件の全国放送・3つの新聞含む全国誌掲載にてご紹介いただきました。

また、一年間「養鶏の友」という業界紙で言いたいことを言わせて頂きました(汗)

おかげさまで、長いご縁だけでなく新たな出会いも沢山あり、本当に多くの方にお世話になりました。

ありがとうございます。

できなかった事も多く、「まだまだだな・・・」と感じる事多々ありますが、

来年はお世話になった皆さまに恩返しの年にしてまいります!

来年もよろしくお願い申し上げます!

カテゴリー | ソムリエ日記 2019年12月31日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

今年6月に出させて頂きました番組「マツコの知らない世界」さんにて紹介をいたしました、極上のゆでたまごの作り方ですが、放送内では時間の限りもありお伝え出来なかった細かな部分の調理方法を、ご紹介しますね。

直後にフェイスブックにてはご紹介していたのですが、サイトにては未紹介でした(汗)


TV「マツコの知らない世界」でご紹介した「究極の茹で方」詳細(※ご家庭でベストの作り方です)
<究極のゆでたまご作り方>
・Mサイズを準備(白身と黄身の黄金バランス)
・冷蔵庫では香りの強い食材から離して保管
・常温である事
・最低3日経過したものを使用する(炭酸ガス抜き→白身のpHを上げる為)

・おしりに押しピンで穴をあける(2~3㎜程度深さ)
・塩を入れる(ヒビ割れた場合のカバー。酢と書いてあるレシピもあるが、phが下がるため剥きにくくなるリスクがある)
・水量は高さ18mm程度(※少ないとすぐに冷やせるため・また沸騰でぼこぼこと揺れてぶつかり割れるのを防ぐ)
・沸騰した状態から必ず卵を投入
・最初の1分半、卵を転がす。(同一方向へ6秒で鍋一周くらいのゆっくりでOK)→ふたをする(蒸す)
・ゆで時間は6分30秒
・ゆで時間後10秒以内に水→氷を入れすばやく冷却(水が少ないので上から足すだけでOK)

・剥く時は鈍端(平らな方)からぶつけて割る(空気が入っている部分なので、ゆでたまごそのものに衝撃が加わりにくい)
・その後水の中で剥くときれいに剥ける(水の嵌入・殻と白身の間に水が入るため自然に剥きやすくなる)

その他補足:
固ゆでなら…→産卵後3日目が最高(それ以前は剥きにくく、それ以上だと黄身外縁が灰緑色になりやすい)
半熟トロトロなら…→産卵後“3日以上”であれば大丈夫だが“産卵後8日以内”がとろみが強くなるので濃厚食感になる


以上です。食感は半熟トロトロ、黄身が最もコク濃厚さを感じる粘度となるゆで時間ですが、お好みでご変更くださいませ。

ではステキな卵ライフを~♪

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。