小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

みなさんも大好き、ふわふわのオムレツ。

英語で書くと「omelette」、この語源を知っていますか?

オムレツの語源は「オムレット(素早い男)」との説があります。

数あるたまご料理のなかでも特に手早くできる、美味しい料理なんですね。

帝国ホテルなどの高級ホテルでは、朝食メニューでお客様のテーブル、目の前でシェフがオムレツを作り出来立てをサーブするサービスがあります。 それが可能なくらい手早くハイクウォリティな料理ってことです。

ちなみに、ギネス記録のオムレツ早焼き記録は、米国在住ハワード・ヘルマー氏の“30分に427食”という記録。 まさにオムレット(素早い男)ですね!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2015年09月1日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

先日「地獄から来た鶏」という異名の新型恐竜をご紹介しました。

さて、この「地獄」と「ニワトリ」というとりあわせ。

仏教ではずっとむかしからあるんですね。

奈良国立博物館所蔵の「地獄草子」という、その名の通り7つの地獄を絵巻にしたものによると、生前に犯した罪によってどの地獄へ行くかが決まるのだそうです。

その中の一つが、「鶏地獄」。

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ニワトリさんのいる地獄です。

ここは生前に『生き物をいじめた人』が来る地獄で、なんと!火を吐く鶏に追い回され続けるという責苦が待っています。

・・・・・・

巨大ニワトリさんにつつかれて燃やされる・・・・・・

あまりタイヘンそうなイメージが湧いてこないですが、

確かに痛そうですねー。

ノースカロライナ州立大学の研究によると、ニワトリさんとティラノサウルスのDNAはほぼ一致するのだそうで、ニワトリさんは恐竜の正当な“子孫”であることが判っています。

鶏地獄は言うなればジュラシックパーク的な恐ろしさを味わえる地獄なのかもしれません。

 

niwatori_shinka.jpgでもなぜ鶏さんなのか・・・!?

火を吐くクマとか火を吐くライオンの方がよっぽど怖いんじゃないかとも思いますが、

そこは「生き物をいじめた人が落ちる地獄」ですから、人の身近にいて、卵を取られるは肉として食べられるわで、他の動物よりも比較的虐げられている率の高い動物・・・その代表として鶏さんが地獄でリベンジしているのだそうです。

ここまでお読みくださってありがとうございます。

(関連:たまご・鶏の怖い伝説コラム一覧-たまごのソムリエ面白コラム)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2015年08月28日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

あるお店で、こんなパンを見かけました。

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ホテル食パン

と書いてある商品。 なかなか美味しそうです!

ホテルの食パンって、なんだか“優雅”でステキなイメージがありますよね!?

カレーだってそうです。「ホテル御用達」「〇〇ホテルのカレー」なんて書いてあるだけで、もうスンゴイこだわっていそうなイメージがあります。

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ホテル「ニューオータニ」監修のレトルトカレー

でも、これって面白いことに、欧米ではその感じ方が全然逆だったりするんです。

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このパン↑は海外の高級量販店で売られているものなのですが、

シカモアおばあちゃんのホームメイドパン

と書いてあります。

欧米では日本と感じ方が真逆で、

「『ホテルの味』ってのは人間味が少なくて冷たいカンジがするなぁ。」というイメージがありまして、むしろ「家庭で作ったおばあちゃんの味」の方がはるかに高い価値のイメージがあるんですねー。

なので、割と格の高いホテルのロビーにすら「家庭の味(ホームメイド)クッキー」が売られている、なんてことも普通にあります。プロコンセプト研究所岡野勝志さんは、「欧米人は潜在的にマザコン気質を持っている」とおっしゃっています。個人主義を尊重する風土だからこそ、理屈を超えた愛情に飢えているのかもしれません。

日本では家で「ホテルのパン」を食べ

欧米ではホテルで「家庭の手作りクッキー」を食べる

なかなか興味深いです^^

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2015年08月25日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

スコットランドのあるお店のトイレ標識です。女♀と男♂なのですが、ニワトリさんで表現とは面白いですねー。

オスとメスのニワトリさんの見分け方は、尾羽やトサカの違いが分かりやすいです。

オスの方がトサカが立派で尾羽も長めです。

体もメスはちょっと小さ目なんですね。

上の写真で言うと、右がオスです。

尾羽が立派ですが、この部分だけは水を弾きませんので、今日のような雨にうたれると、ションボリトホホな尻尾になっちゃうんですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2015年08月22日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

以前、米国の“目玉焼きの焼き加減”についてのパワハラで760万円の和解金を支払ったニュースを紹介しましたが、今度はゆでたまご一個で28万円の罰金をくらったお話し。

ドイツの話です。さる4月5日、2部サッカーリーグ、インゴルシュタット 対 FSVフランクフルト戦。

間の悪い(?)ことに、この日はイースター(復活祭)の日でした。ドイツでは、ゆでたまごを飾り付けてお祝いする習慣があります。観客の手元にはゆでたまごが・・・・・・

後半85分、インゴルシュタット観客席からピッチに固ゆでたまごが投げ込まれたんですね。

ドイツサッカー連盟はこれを「スポーツマンシップに反する」として2000ユーロ(28万円)の罰金をクラブに命じました。

この試合に2-0で勝利したインゴルシュタットは、創立100年目の今シーズンにみごと2部優勝を飾り、クラブ史上初の1部昇格を達成するなど順風満帆。 それだけに観客もヒートアップしすぎたんでしょうか・・・!?

いやー、生卵ぶつけるのもいかんですけど、ゆでたまごは正直あぶない。危険ですよ^^;

欧州には伝統的にお祭りの一環として、断食明けの謝肉祭に卵をぶつけ合う風習がありました。 今でも英国やイタリアの一部で行われているくらいです。 モッタイナイの日本人的感覚とは異なり、あまり違和感なく投げつけるのかもしれません。

ですが、あの硬さで固形ですから、70gの石を投げるのと同じです。 観客席からピッチに放り投げたならば、当たると確実にケガします。

立派な傷害罪になっちゃいますので、投げるならスモウ場所みたいに“柔らかい座布団”くらいにしないといけないですねェ。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:Ingolstadt left with egg on their face following fine | VAVEL.com)

※ちなみに日本でも毎日新聞が記事にしていましたが、「280万円罰金」との見出しを付けていまして、コレが金額ちがい。 一ケタまちがっちゃうなんて・・・ ^^;

しかも文章では“罰金240万円”と、また違う数字になってるし。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2015年08月18日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ30弾、今回も中国から。

<家にいるニワトリよりも、野にいるアヒルを気にかけろ>(家鶏野鶩(かけいやぼく)

これは、

「見なれたものを遠ざけて、新しいものや珍しいものを尊びなさい」という意味です。

中国には「犬鶏」という表現がありまして、これは村里が近くにあることを表わすんですね。 すなわち、犬とニワトリさんは、人が住んでいる場所の象徴である・・・・・・転じて“家鶏は「見慣れたもの」「良いもの」「古いもの」を表わす言葉になります。

この諺は、現代風に言うなら、

ネットやTV・知人のうわさで手軽に入る情報ばかりじゃなく、ちゃんと出かけて実際に体験しなさいよ、

という風にも取れるでしょうか。

 

◆ひきこもりはやっぱり不利!?◆

このことわざの由来には、こんなエピソードがあります。

晋という国があった頃のお話し。

庾翼(ゆよく)さんという方がいました。 この人は軍人でありながら著名な書家でして、同時代の「王羲之」さんとならぶほどの評判がたかい売れっ子でした。

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が、年がたつにつれ、王羲之さんの方がさらにドンドン有名となっていき、ユヨクさんに習っていた人たちも王羲之さんに習うようになっちゃったんですね。

そこで、「ああ、オレが家鶏みたいに家でノンビリしている間に、世の皆は野生の鶩アヒル)みたいな王羲之を愛するようになっちゃったんだなぁ・・・・・・。

・・・・・・、という嘆きを手紙にして友人に送った。

これが、この故事成語の由来となりました。

まぁ、確かにその通りでして、

王羲之さんは精力的に活動する中で行書・楷書・草書の書体を完成させ、世の中に受け入れさせたスンゴイ人物です。 各地を回り「書」を“芸術”にまで高め、1600年以上経った現代でも愛され続けているほどの功績をつくりあげたのですから、なるほどジッと家にいたユヨクさんではとても太刀打ちできる相手ではなかったのかもしれません。(ちなみに日本でも奈良時代以降、王羲之さんの書がお手本とされていました)

 

◆アヒルだって、中国ではメジャーな畜産動物◆

余談ですが、世界で飼われている畜産鳥(家きん)は、86%が鶏さん、アヒルは4%ちょっと、ガチョウが約3.5%となっております。 ニワトリさんが多くてアヒルは少ないわけですが、じつは全アヒルのうち7割が中国で飼育されています。 中国は「アヒル大国」でもあるんですね。

現代中国では、アヒルは「珍しいものや新しいもの」では無くなっていたりするわけです^^

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2015年08月14日