小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

5月27日発行の学術専門誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」で発表された研究によると、サラダはそのまま食べるよりも卵と食べることでビタミン吸収が飛躍的に良くなるそうです。

カロチノイドの豊富な緑黄色野菜、トマト・ニンジン・ほうれん草・レタスのミックス野菜サラダを、
(1)そのまま食べる
(2)たまご料理と一緒に食べる

のそれぞれの食べ方で食事してもらい血液を調べたところ(※)

なんと!

たまごと一緒に食べた場合、野菜に含まれるαカロテン、βカロテン、リコピンなどのカロチノイド栄養素の吸収量が4-5倍になったのだそうです。

つまり、卵と一緒に野菜を食べると、野菜の栄養をより沢山取ることができるんですね。

 

◆脂質の貢献度がすばらしい!
なぜ吸収量が上がるのかと言うと、それは鶏卵中の脂質が貢献しているから

ビタミンAの素になるβカロテンなどのカロテン類栄養素は“脂溶性”といいまして、水には溶けないけれども油には溶けやすい性質を持ちます。

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たまごの黄身に多く含まれる良質の脂質と一緒に食べることで、これら緑黄色野菜に多く含まれる栄養素が血中に吸収されるのを助ける効果があるんですね。

『じゃあ、脂質がある食べ物だったらたまご以外でも良いんじゃないの!?』 と思った方、ある意味ではその通りでもあります。

この研究をしているパーデュー大学のウェインキャンベル教授によると、「たまごほど最適とは言えないけれどもチーズなども有効かも。」と言っています。

ゆで玉子や温泉たまご・ポーチドエッグと共に、チーズをトッピングするのも悪くなさそうです。

ぜひお試しくださいませー♪

(※)味付けとドレッシングかけた状態を模して、実験では少量のキャノーラ油とクコの実を砕いてかけています。

(参照:“Effects of egg consumption on carotenoid absorption from co-consumed, raw vegetables” Am J Clin Nutr May 2015 ajcn111062

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの健康情報(研究など) 2015年06月19日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

先日、名古屋で開催された「国際養豚養鶏総合展」という展示会に行ってきました。これは養鶏、養豚にかかわる施設や器具機械、資材などの最新情報が一堂に会した会なんですね。

最新の情報・トレンドなど、つぎのワクワク企画に活かせそうな沢山の学びとヒントがありました。

ついでに鶏卵関連の書籍もいくつか買い込んできたので、間を見て勉強です^^

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2015年06月17日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前に、「玉子焼き」と「卵焼き」の違いについてここで書いたのですが、今回は「黄身」と「黄味」について。

ネットやSNSなどでは、どちらの表現も見かけます。正式にはどちらが正しいのでしょうか……?

実は、

「黄身」はいわゆる卵黄のこと

「黄味」は「黄み」、つまり「黄色いもの」の事を表すんですね。「赤み」「青みがかった」などの表現と同じなんです。

なので正確にいうと「黄身」のほうが正しいのですが、「黄味」も「きいろちゃん」みたいなカンジで“俗称”として卵黄をあらわす、親しみある表現のひとつと思ってよさそうです。

ちなみに英語で“黄身”のことを「yolk(ヨーク)」と言います。

これは辞書にも載っている一般的な言葉ですが、

単に「イエロー」と呼んでも卵の黄身を表すんですね。(例:the yellow of an egg)

つまり、「黄“味”」って事ですね!

卵黄は日本語・英語、ともに『きいろ』の代名詞……!

面白いです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:実は違いがわからない食べ物の名称「『卵』と『玉子』」が一位に! – たまごのソムリエコラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2015年06月12日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

いよいよ梅雨入りしましたね!

じめじめしていやーなもの、とお考えの方も多いかと思いますが、美味しいお米のためには無くてはならない天の慈雨、なにより田んぼの苗が雨に濡れそぼっているのも風情があってナカナカ良いものです^^

さて、放し飼いのニワトリさんは、当然雨に濡れてしまうのですが、割と平気なんですね。

 

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なぜかというと、羽毛に油を含むため水を弾き、濡れないから。 これは、白鳥やカモなど水鳥とおんなじ特徴です。

ただ、好き嫌いで言うと雨の日はそんなに好きじゃないやつもいるみたいで、雨の日は小屋から出てくるニワトリさんはちょっと少なめです。
平気なヤツも沢山います。
これが、スズメなんかだと、もともと雨をはじくことができませんので、「濡れる=死の危険」ですから、ぜったいに雨宿りします。
ちなみに、濡れても全然ヘイキなのはめんどりさんだけでして、雄鶏は尾羽(飾り羽)が水に濡れてしまいますので、なんというか雨の日はションボリした感じになっちゃいます。(当社でお届けしている放し飼いたまご農場にはオスはいませんが…)
同じ男性(?)として、少し悲哀を感じますね^^;
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
羽毛に油を含むため水を弾き、雨に濡れないからなんですね。 これは、白鳥やカモなど、水鳥とおんなじ特徴です。
カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2015年06月8日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

ライト兄弟が、世界初の動力飛行機を成功させた後のお話し。

兄オーヴィル・ライトはスピーチを頼まれた場でこう述べました。

「オウムのように良くしゃべる鳥は飛ぶのがヘタです。
飛ぶのが上手な鳥は、おしゃべりをしません。
僕のスピーチもこれで終わります。」

とても短いスピーチでしたが、大喝采だったそうです。

ライト兄さん、ホントにスピーチがヘタなんでしょうか!? かなりセンスありますよね。

 

実はライト兄弟の飛行機が正式に特許を認められてから、まだ100年しか経っていません(1914年正式取得)。

◆大発展は名コンビのおかげ・・・・・・!

さて、「飛ぶのが苦手な鳥」のもうひとりの代表といえば、我らが「ニワトリ」さん。

そのニワトリと飛行機には、ある大きな“共通点”があります。

それは、19世紀後半に発明された科学技術とコラボしたことで、大発展したということ。

まず飛行機ですが、

ライト兄弟が正式に特許を取ってからたった100年(1914年正式取得)。 現在では、約3万機もの航空機が世界中を飛び交っています。

わずか百年で世界中に広がったこの大発展は、飛行機設計が「アルミニウム金属の精錬技術」とくっついたおかげ。

あらゆる土に含まれていながら19世紀後半まで取り出す技術が無かったこの金属は、 めちゃくちゃ軽量でやわらかくて加工しやすくて、飛行機を作るのにピッタリだったんですね。

そして、ニワトリさん。

実は広く一般に食べられるようになってから、150年程度しか経っていません。 小さくて効率よく育てられる反面、内臓の割合が多いため腐りやすく、遠くまで運べないのがネックでした。 それが、同じく19世紀後半の新技術である「冷蔵技術」の発達によって、たくさん飼われるようになったんです。

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現在は世界中で110億羽!畜産動物としてダントツの一番になりました。(牛は13億、豚は約9億頭)

 

◆長所を活かす大切さ
上記のライトさんの名スピーチは、見方を変えると「それぞれの強みを活かす」という意味でもあります。

「空を飛べる」「おしゃべりでカワイイ」…鳥でもその強みが全然違っていて、それぞれ価値があるわけです。

我々も、飛行機やニワトリさんのように、自分の良さを高めてくれる良い「出会い」を見逃さないようにすべきですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:鶏さんとベーコンの意外な関係 – たまごのソムリエコラム

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

ゆでたまごは好きだけれども、剥くのがめんどくさい、という方。

いろんな剥き方があって、当ブログでも何度か紹介したのですが、この方法はとてもシンプルです。

カツン!とたまごの横側を平らな所にブツけて、手のひらを上から押し付け、まな板の上をコロコロと転がすだけ。 自分もやってみましたが、スルッと殻が剥けます。

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ただし、半熟たまごの場合はすこーし優しくコロコロしないと、いきなりつぶれてしまいます。 私も最初の一個だけは、強く押し付けすぎてつぶしちゃいました^^;

ぜひお試しあれー♪