小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

さて、世の中には変わった卵グッズが沢山あります。

この時期に欧米でたくさん売れる面白たまごグッズは、コレ

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「エッグブロワー」という名前で、ようするに「卵の中身吸出しセット」です。これ、卵に小さな穴を開けてカラにできるだけキズをつけず、中身を出してしまう道具なんですね。

1セット、8ドル95セント。900円くらいでしょうか。

そんな事して、なんの意味があるんだよ!?

と、疑問のアナタ、実はコレは欧米のキリスト教文化と密接に結びついているんですね。

欧米で毎年4月に行われる『イースター(復活祭)』というお祭りがあります。 キリストの復活を祝うお祭りですが、この祭りの飾り付けは、たまごを使う風習があるんです。(2014年は4月20日)

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こういった卵飾りをたくさん作るためには、このような便利グッズが必要!なんですねー。 さて、どう使うかを少しご紹介しますと、

1)たまごに穴を開ける

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ドリルでぐりぐりやって、たまごのおしりに穴を開けます。

2)クリップでつついて黄身と白身を混ぜる

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中身を出しやすくするために、中でかき混ぜちゃいます。

 

3)ポンプ(ふいご)で奥から空気を送って、穴から中身を出す

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こんな風に、奥から空気圧で押し出すわけですね。 空気圧に押されて中身が小さい穴から出てくるわけです。プロセス(2)でちゃんとかき混ぜてないと、白身がなかなか出てきません。この「中身押し出し」が、いっちばん時間かかるんですよ。こばやしも何度となく作ってますが、昔はここでスッゴク苦労しました。(^^;)こんな便利道具をもっと早く知っていれば……。

4)中身をキレイに洗う → 乾かす
上記のポンプに今度は水を入れて、洗い流します。これで乾かすと完成です!

さて、いかがでしたでしょうか? たまごは身の回りにあってなじみ深い食材です。 子供の工作やちょっとした飾り付けに卵を使ってみるのも面白いんじゃないでしょうか。ここまで紹介しといてなんですが、ご家庭にあるものだけでもちゃんと作れますので、また後日ご紹介しますねー。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごのソムリ日記たまごだらけ!米国のイースターお祭り【復活祭】は面白い! – たまごのソムリエ日記
(関連:エッ!卵の成る木!?_たわわに実ったたまごのニュース他(ドイツ) – たまごのソムリエ日記

(参照:Pysanky Beginner Class Introductionhttp://www.allthingsukrainian.com/Class/Blow_Egg/Egg_Blower.htm

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2014年04月3日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

私共は、毎日何万というたまごを選別してお客様にお届けしてるんですが、中には世には出回らないけれども、スンゴイサイズの卵がう農場から生まれてくるんですね。

本日はそんな中でもかなりスゴイものをご紹介します。

まずは、超ちっさい鶏卵

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どうでしょう!これちゃんと鶏さんのたまごなんですね。 どんなミニチュアのヒヨコになるのか・・・!? 想像すると楽しいです。

次に超でっかいたまご

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うおお、これはスゴイ!

一個で何人分のお弁当玉子焼きができるのでしょうか!?

両方とも、まごうことなき鶏さんのたまご、しかもおんなじ鶏種から生まれた卵です!

生命の神秘を感じますねー。 じつは、これくらいいろんな大きさのたまごが毎日生まれるのですが、皆さんのお手元に届く卵はすべて機械とベテランスタッフによって、普通のサイズのものだけを抜き出しているんです。

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見えないところでものすごい大きさの幅があるんですね。

本日は、知られざる鶏卵の秘密をお伝えいたしましたー・・・・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・と、いうのは半分ウソです。

毎年恒例のエイプリルフールネタです。(^^;)

上記のたまご写真は、確かに鶏さんのたまごなのですが、比較対象が違います。

小さい方に関しては、比較する“5円玉”がチョットちがいました。

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でっかい方に関しては、ミニチュアの“手”と“硬貨”を用意しました。
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半分だけウソ、と書いたのは、毎日お届けするたまご以外にも、様々なサイズが出ているのは本当だから。ここまでの大小はないですが、日々色んなサイズの卵が農場では産まれていまして、それをお客様の美味しさに変わるように、いっしょうけんめい、きちんと選別をしているんですね。

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「このたまご料理、とっても美味しいなー!」と、思った時にチョットだけ思い出して下さったら幸いです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

◆↓過去のエイプリルフールネタ↓◆

(関連: 【ニュース掲載されました】ペンギンの卵を販売します・・・!?たまごのソムリエ日記

(関連: 4月1日の復興応援・・・!? – たまごのソムリエ日記

(関連: 創業時の貴重な写真をご紹介・・・!?-たまごのソムリエ日記

(関連: 海外の新聞に載りました!・・!?-たまごのソムリエ日記)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2014年04月1日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざ・慣用句第22弾です。

<置いてきぼりは腐った卵>
(Last one in is a rotten egg)

直訳すると、「最後の一個は腐った卵」。

早く来いよ!」「行こうぜ!」とか言った意味でつかわれます。

これ、子供が使う言い回しなんですね。

遊びに誘うとき、それも「やーい!」とちょっと挑発して誘うときに使うフレーズです。

ひとり残ったら味噌っかすだぜー!はやく来いよ!やーい!

みたいな感じでしょうか。 欧米では非常にメジャーな表現です。

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ちなみに「となりのトトロ」英語版(北米版)DVDでも、お父さんがサツキとメイに「家まで競争!」と言って駆け出すシーンの翻訳にこの表現(Last one home is a rotten egg!)が使われています。

ぜひ機会があれば、チェックしてみてください。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年03月31日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

NHK朝ドラ「ごちそうさん」が本日最終話でしたね。ラストの25週連続で視聴率21%超えということで、沢山の方の心をつかんだ良いドラマだったとおもいます。(^^)

このドラマが素晴らしかったのは、「食を通じて皆が元気になる」様子を全編通じて丁寧に描いたところですね。 例えばドラマでもついつい暗くなりがちな戦時中のシーン。 大変さや悲惨さを伝えながらも、「美味しいものを食べる。食べさせる!」という理念(信念)で周囲の人を明るく幸せにしていく様子は、非常に観ていてワクワクしました。(^^)

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辺見庸さんのエッセイにも、「人は食べているいるときならば胃袋で連携できるかもしれない」という言葉が出てきます。 どんな状態でもどんなに考え方の違う人同士でも、美味いもの食べながらケンカしたりできないんですね。 「食」が世の中を元気にする。 このメッセージはささやかながら世の食にたずさわる私にとっても、非常に元気になれる心に残るキーワードでした。

 

◆たまご料理のシーンが非常に印象的
第一回から始まる一週目のテーマが、大正モダンあふれる「ふわとろオムレットライス」。そして二週目が「黄身半熟とろとろのスコッチエッグ をどう作るか」という事でした。 これが特に最初だけあって、メッチャ美味しそうに丁寧に撮ってくださっているんですね。いや、全編通して大きな情熱をもって食べ物をすごく「美味しそうに」撮ってくださっていたと思います。(^^;)

また息子活男が「兵隊さんの『ごちそうさん』になる!」と決意した、濃厚で透き通るような「たまごの黄身の粕漬け」。 卵白を使った、ふわふわ真っ白のお菓子「ハモニカ」。 材料が無いなかで工夫した投入のオムレツ。 鶏さんも飼ってましたしね!

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貴重品であり高価でありながらも、日本人の大好きな食材であり続けるを、食文化の中でたっくさん紹介してくださったこと、本当にうれしく思います。

「人は頭ではだめでも、食っているときくらいは胃袋で連携できるかもしれない」

なにせ、作中の時代、大正→昭和20年代にかけては卵は今の換算で一個数百円もする高級品。 にもかかわらず昭和20年後半には世帯当たり270個も食べているほどの世界有数の卵好き民族です。

このドラマを見て、「作ってみました!」という方がツイッターやフェイスブックでもたくさんいらっしゃいました。 世の中に美味しいものがあふれる元となったドラマが大ヒットとなったこと、単純にうれしいですね。 これをきっかけに料理好きになってくれる方がたくさん生まれますこと、楽しみにしています(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

※そういえば、下のリンクから、今まで出てきた美味しい料理がすべてレシピ紹介されています。思い出しながら作ってみるのもなかなかグーじゃないでしょうか!

NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」め以子のごはん帳https://www.nhk.or.jp/gochisosan/special/recipe/index.html

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2014年03月29日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

春休みに入り、平日でも楽しそうに遊ぶ子どもさんを見かけるようになりました。

さて、都立動物園や水族館で巡回展示をしていた企画展「たまごのあいうえお」が、いよいよ上野動物園で最終展示中です。

この「たまごのあいうえお」は、

「あ」→ 「ありがとうたまごコーナー」として、日本人の好きなたまご料理や、世界有数の卵好き民族であることなど含め、身近なたまご知識の紹介をしています。

「い」→ 「いのちのたまごコーナー」として、驚きの生命の秘密を紹介

「う」→ 「うまれるたまごコーナー」として、実際にふらん器で卵を温めてヒヨコになるまでをその場で観察する、命の誕生について学ぶ場です。

「え」→ 「えになるたまごコーナー」として、ニワトリさんだけじゃなくスズメやウズラにダチョウ・ペンギンなど色んな模様や形の卵の紹介があります。

「お」→ 「おすすめたまごコーナー」として、巡回している動物園水族館とっておきの卵をいろいろ紹介しています。

……ということで、あいうえおの順にのっとって卵の色んなワクワクを知ることができるイベントなんです。大喜利じゃないですが、ウマいこと言ってますねー。

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上の写真は神戸花鳥園の卵展示ですが、こうして卵を一覧で見ると面白い違いがいっぱい。

卵は身近にあって実感しやすい、「生命の始まり」の姿ですから、ぜひお子さんにワクワクしながらその神秘の世界を体験してもらえたら最高です。

恩賜上野動物園 西園動物園ホール1階で開催中、来月の14日までだそうです。ぜひ春休みにお子さんとお出かけになってはいかがでしょうか!?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:4園巡回企画展「たまごのあいうえお」開催【イベント情報】|東京都http://www.metro.tokyo.jp/INET/EVENT/2013/11/21nbr203.htm

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2014年03月28日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

「たまごの値段高騰!」

・・・・・・というニュースがこの半年で頻繁に報道されています。

その原因については、以前このコラムで書きました。(「たまごの値段ナゼ高い!?」たまごのソムリエ日記

ところで、

たまごの値段って、昔はいくらくらいだったんでしょうか?

一般的に卵が広く食べられ始めたのは江戸時代。

その頃のたまごはというと・・・・・・、

当時の記録を見ると、1個20文というのが標準だったようです。

これは今の価値に換算すると、だいたい400円くらい。

1個400円」っていうと、ナカナカの高価な食材ですねェ。(^^;)

1パックで4千円になっちゃいますよ。

 

◆結構最近まで高級だったたまご

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ちなみにNHK朝ドラ「ごちそうさん」で主人公めい子さんが大阪に嫁いだ大正13年ごろだと、卵ひとつだいたい7銭。 カレーライスが同じ7銭でしたから、まァだいたい一個4、5百円くらいの感覚でしょうか?意外と変わってないんですね。

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さて、これが今から半世紀前の昭和30年代、映画「Allways三丁目の夕日」の頃になりますと、これが卸売市場価格で一個約14円。 今の価値に換算すると一個200円くらい。

半分に下がりましたが、うーん、まだまだ高価ですねェ。

ただし、一個14円というと、ちょうど現代の東京市場卸売価格と値段はおんなじです。つまり“価格”としては、ここからの50年間変化なし。

これが“物価の優等生”たる所以なんですね。

これは畜産に関する知恵と技術の向上と、先人の皆様のたゆまぬ努力のおかげでもあります。感謝です!(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2014年03月27日