小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ヴィ―ガン料理で、いま
チベット産の塩『カラ・ナマク』
とても人気なんだそう。

理由は「卵」
なんです。

カラ・ナマクは
ヒマラヤでとれる岩塩なんですが、

ちょっと変わった特徴が2つあります。

まず、色が黒いこと。

そして、

ほんのりと
たまごっぽい香りが
すること。

ですので、
この塩を使うとなんと!

卵を使ってないのに
卵の風味がする料理
できるんです。

なかなか面白いですね~。

 

料理人さんにのお話では、
ベジタリアン料理、
ヴィ―ガン対応メニューって、

コクや風味の強さを出すのに
ちょっと苦労するんだそう。

味でいうと、
例えば『かつお出汁』だって
使えないわけです。

そして香りもそう。
食欲をそそる複雑な香りや
香ばしさって、

お肉の焼けた香ばしさみたいに
野菜ベースだとちょっと出しにくい
美味しい香りがあるんですね。

そこで、
この「カラ・ナマク」なんですよ。

野菜だけのメニューで
複雑で豊かな風味を演出できる
ステキな塩、
というわけなんです。

でも、卵の香りって
どんなのを言うのでしょう?

じっさい
カラ・ナマクを使ってみると、
ちょっとゆでたまごっぽい
イオウっぽい香りがします。

これはなるほど!・・・とわかる面白い香りですね。

 

◆卵関連の料理にもかなり合う!

さらに、卵料理まわりでも効果性が高いんです。

それは、

・たまご料理の風味アップ

・ヴィーガンエッグ料理(植物性卵料理)
など、卵不使用のたまご料理風味アップ

これらに効果的なんですね。

 

けっこう特徴が強いので、
アボカドスライスとかトースト、
ポテサラにひとつまみかけるだけでも、
かなりおもしろいおいしさになりますし、

またシンプルなオムレツにかけると
そのおいしさがさらに際立ちます。

 

たまごと同じで酸味と相性が良いので、
ドレッシングなんかに使っても
美味しいです。

 

ちなみに日本でも手に入ります。

見た目にも面白いのでぜひ、
あなたのお店のたまごメニュー
差別化にも使ってみてはいかがでしょうか!?

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2025年10月27日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ハロウィンに
卵のコスプレをする人が
けっこう多くいる

というお話を過去にしたことがあります。

それはあるたまご料理が由来。

欧米の定番卵メニューに

「デビルドエッグ(悪魔のたまご)」

というパーティ料理がありまして、

そのネーミングから、
悪魔たまごコスプレを
しているんですね。

おなかに黄色い〇を貼って
ツノとしっぽをつけるだけ。

これで、
デビルドエッグコスプレの
できあがり!

前日におもいついてスグできるのも
魅力のひとつです。

 

ちなみに料理のデビルドエッグって
ハロウィンパーティにも
おばけアレンジがしやすくて
とてもオススメな卵料理です。

(関連:ハロウィンパーティに超オススメ、伝統の「悪魔のたまご」料理レシピ – たまごのソムリエ面白コラム

 

そして、

そのハロウィンの直後

11月2日は、米国で

「デビルドエッグの日」
(NATIONAL DEVILED EGG DAY)

なんです。

「えっ、そんな日あるの!?」

なんて思いますが、
米国でできたのは1965年。

50年も経っている
由緒ただしい記念日です。

デビルドエッグ自体は古く
ローマ時代のレシピに
ほぼ同様のものがあり、

「デビルドエッグ」の呼び名は
欧州で1700年代中ごろには
そのメニュー名で呼ばれ調理されていました。

むしろ記念日できたのがおそすぎ!
とも言えるかもしれません。

ぜひとも11月2日には
いろんなアレンジでデビルエッグを食べ、

また飲食店さんでも
サイドメニューなどでご提供してみても
面白いんじゃないでしょうか。

デビルドエッグは
調理オペレーションは比較的かんたんで
事前に作り置きもできますから、
パーティ料理にも向いています。

 

デビルドエッグの日は
ハロウィン10月31日(金)の
わずか2日後、ことしは日曜日です。

金曜日に
ハロウィンのたまご悪魔仮装をして、
日曜日にぜひワイワイと

仮装使いまわし
&美味しい
デビルドエッグ料理を

楽しんでみてはいかがでしょうか?

「今日って何の日か知ってる!?」
「実は・・・」

なんて、楽しむきっかけにして。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

デビルドエッグのレシピは下記に♪

(関連:レシピ♪ ハロウィンパーティに超オススメ、伝統の「悪魔のたまご」料理 | たまごのソムリエ面白コラム

(関連:米国で人気女性料理研究家の意外なデビルエッグレシピ | たまごのソムリエ面白コラム

※上記にレシピはありますが、固ゆで→半割りして黄身を取り出してお好みスパイスとマヨであえて白身に戻す
これだけでも絶品です!気軽に楽しんでください♪

生活に根付いている卵にはときどき

なんじゃこりゃ!?

と驚く情報が流行することがあります。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「エッグクレンジング」

というものをご存じでしょうか。

直訳すると『たまご浄化』
何年か前からネットで見かけるようになりました。

これは健康法でなくレシピでもありません。
なんなら食べません。

『卵の儀式』です。


生卵を持って
反対側の手の指先から頭に向かって
ゆっくりと転がしていく。

あたまの上まで転がしたら、
今度は卵をへそへ向かって転がし、
そのまま
足先まで体の表面を移動させる。

こうすることで
全身の「悪い気」が卵に取り込まれる。

 

最後に「気」を吸い取った卵を
水を入れたコップに割っておしまい。

悪い気が吸収された証拠に
たまごの白身が濁っているのがわかります。

また、その色や形であなたの状況が占えます。

最後にその卵は捨てます。


・・という儀式。

 

SNSで定期的にバズってまして、
この信仰に共感した人たちが広め
バイラル化しているんですね。

つい最近も
TikTokインフルエンサー、Hoodwichの
ブリ・ルナさんが家族で実践していると紹介し
何度目かの話題になりました。

 

◆「南米の民間信仰」が発祥

調べてみると発祥はメソアメリカ、
メキシコやカリブ海あたりで生まれた
呪術・占い民間信仰のようです。

いわゆる『スピリチュアル』系として
認識されていまして、

生れは比較的新しく
始まったのはここ40年くらい?っぽいです。

 

なるほどわか・・・らないですねェ。

 

◆「卵=聖」は世界にあるが・・・

卵を『聖なるもの』とする考えは
ヨーロッパ中心に古くからありまして、

卵でドラゴンを退治したり
卵から聖人が生まれたり
卵で地震から町を守ったり・・・

いろんな伝説が残されています。
なんならアジアにも日本にもあります。

しかし、
それらの卵伝説と
このエッグクレンジングが大きく違うのは、
この儀式で卵が

「悪しきものを“吸収”する」

という点。

 

古くからある卵信仰って

「卵イコール聖なるもの」

であって、

「悪しきものには
けっして染まらない」

んですね。

キリストが病気を治しても
自身が病魔に染まらないように

たまごは『生命の源』であって
何か奇跡を起こしても
その神聖さは失われないわけです。

 

決して
ごみを吸い取って汚れる
コロコロみたいなイメージじゃないんですね。

 

そういう意味では
「わるい気を吸い取って捨てる」
このエッグクレンジング、
こばやしはやや違和感があります。

元気になる人がいるのは、
もちろんステキな事ですが・・・。

 

なにより『食べずに捨てる』という点が
卵屋としてはナシですね!

僕にかぎらず、
「もったいない」が根付く日本では
あまり広がらないかもしれません。

 

ちなみに
「白身が濁っている」としたら、
それは悪い気を吸い込んだからじゃなくて
新鮮な卵がたっぷり含む炭酸ガスのせい。

むしろめっちゃ良い品質の証拠と
喜んでほしいです。

このエッグクレンジングで
「健康になったよ。」という人は

・卵を全身に転がす行為が、
ゆっくりとした柔軟体操になっている。

・皮膚の上を転がすことで
ツボが刺激され血行が良くなる。

なんて事かもしれません。

 

あなたはどう思いますか?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごがドラゴンを倒す伝説 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2025年10月21日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

前回の続き、
スポーツの「ハムエッグ」について。

ゴルフの
「ハムエッグ(ハム&エギング)」
好プレーでフォローすること、

アメフトや野球でも
ナイスパスやダブルプレー、
良いプレーに使われる言葉です。

そういえば、
西武ライオンズの球弁(きゅうべん)には
ハムエッグサンドがありますね。

 

ですが!

そのずっと前、米国では
ハムエッグは別の意味を持っていました。

それもネガティブな方に。

「平凡。」

「底辺でビンボー。」

そんな代名詞が
ハムエッグだったのです。

◆勝てない底辺ボクサーの代名詞だった

スポーツで使われだしたのは、
ボクシングから。

百年くらい前には、

「あいつはハムエッグだ。」

というと、
ビンボーで勝てない底辺ボクサーのこと
を指していました。

映画ロッキーでも、
シルベスター・スタローン扮する主人公が

タイトル争いの可能性を軽視し、
自分自身を「俺は本当にハムエッグだ。」と
卑下するシーンがありますね。

 

他にも、
力仕事をするだけの労働者を
ハムエッガーと呼んだり、
揶揄する表現になっていたんです。

 

ハムエッグ、
美味しいのに・・・!

 

◆ステーキの下位互換だった!?

じゃあ、なんでハムエッグが
貧乏やしょぼくれたイメージとして
語られていたかというと、

諸説あります。

たとえば
贅沢な金持ちは、ステーキを食べる。

それができないヤツが
ハムエッグを食べたからじゃないか。

 

また、ボクシングでは
ファイトマネー代わりに、
負けても最低限その日は
ハムエッグのサンドイッチが
選手に提供されるので、

いつも勝てないのに
それで食つなぐ選手が
ハムエッグ野郎(ハムエッガー)と
呼ばれた、なんて説もあります。

 

他には、
ダイナー朝食の定番
ハムエッグだったから、という説も。

そこで朝食を食べて
早朝から仕事する人たちへの蔑称だった。

なんて説も。

いずれにせよ、
この「ハムエッグ」のイメージ変遷から
あることが見えてきます。

 

少なくとも卵は百年前には
誰でも食べられる一般的な普及食材に
なっていたこと。

そして、

もともとは
底辺なイメージがあった
卵とハムの組み合わせは、

この百年間のあいだに
とても良マッチングな
ステキペアーに変わっていったということ。

どちらの意味でも
とっても素敵な言葉の移り変わりだなぁ、と感じますね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

(関連:ゴルフの「ハムエッグ」って何のこと?スポーツごとに違う!? | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2025年10月18日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

「これは素晴らしいハムエッグですねぇ。」

なんて表現を
ゴルフの試合で耳にすることがあるんです。

これ、なんだと思います?

まさかラウンド前の朝ごはんの話をしているわけじゃありません。

ゴルフの「ハムエッグ」(ハム&エギング)とは、
チーム戦である人のダメなプレーを
仲間が好ショットで挽回する
交互に良いプレーをすることを言います。

 

カバーしあって美味しいものになる、
みたいなイメージでしょうか?

ハムとたまごって食べると元気になる!
めっちゃ良い組み合わせなので
たしかにチームワークの良さの
イメージがありますよね。

ゴルフの「ハムエッグ」って
けっこう由緒ある言い回しでして

詳しく調べた海外の方によると、
少なくとも1960年代には米国で
新聞に載るくらいは使われていたそう。
(参照:Where does the golf phrase ‘ham and egg’ come from? And what does it even mean? | Golf News and Tour Information | GolfDigest.com

カリフォルニアが発祥のようです。

上記は1966年ポスト紙の記事。

コラムニストのパット・ハーモンさんが、
全米プロゴルフ選手権での
ジャック・ニクラウスとアーノルド・パーマーのパートナーシップについて語った内容です。

2人は9アンダーの63という
大判狂わせで第一ラウンドを回り
後に優勝したのですが、

 

記事では
“ハム&エッグ(エギング)という言葉がありまして・・・”
と、『用語の説明』と共に、

2人が共にミスをしながらも
互いにカバーしあった結果、
ゲームを制したことが書かれています。

 

“「君はハム、僕は卵を取るぞ。」
そんな風なプレーに使われる言葉である”
…と書かれてまして、

それぞれ良い成果を
分け合って築いていく
みたいな感じの表現ですね。

その後、現代のゴルフにおける
『ハムエッグ(ハム&エギング)』は
“ダメな方”を“良い方”がフォローする
みたいな意味合いに変わってます。

 

「フォローする方が卵だよな!?」
「いやいや、ハムだろう?」

なんて議論になることもあるんですが、
もともとは等価だったということですね~。

◆他のスポーツの言葉だった!?

ちなみに
他のスポーツでも、「ハムエッグ」用語が。

野球では古い言い回しで

「ダブルプレー」を意味します。

なんででしょうね・・・?

「両方でオイシイ」、
日本でいう「カモネギ」みたいなカンジでしょうか。

 

アメフトとラグビーでも
パスがつながったときのナイスプレー
「ハムエッグ」が
ときどき使われるみたい。

ハムとたまご、名コンビが
うまくいった」の表現になってるのは
たまご屋としてうれしいですね~。

 

ですが!

じつは発祥のスポーツでは、
ネガティブ表現だったのです。

そのへんは次回に。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2025年10月16日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

大阪万博、昨日終わりましたね。

 

最初はネガキャンが目立つ感じでしたが、
184日間経った閉幕では大盛況のうちに
大いに惜しまれつつの最後でした。

「終わりってどんな様子かなぁ。」

とライブカメラを覗いていたら、
閉幕後に東入口の警備員さんが
かたづけ中のポールでさりげなく

「アリガト」→「サヨナラ」

とメッセージを並べてくれたのが
とても興味深かったです。

◆各国でも賞賛されてるっぽい

各国でも自分たちのパビリオンに
多くの来場者数が訪れたことがニュースになってますね。

 

“2025年国際博覧会(EXPO)ウクライナ館に300万人以上が来場”

“2025年大阪万博が本日閉幕:ドイツ館に300万人が来場”

“2025年大阪万博、本日閉幕 チェコ館に150万人超が来場”

上記含めどの記事も、多くの人が来場して
自国のことを大勢に知ってもらえたこと、
大盛況だったことを報じています。

お互いが「よかったなぁ。」となる、

こういう「未来に向かう好意」が
つながっていくことが、
万博の大きな功績ですね!

 

◆万博はたまごがいろいろだった

さて、会期中はネタ晴らしに
ならないようお話しなかったのですが

じつは万博のあちこちで
卵がモチーフになっていました。

特に日本のパビリオン。
たまご大っ好きですね。

大阪ヘルスケアパビリオンはメインロゴが「卵」。

ちなみに展示に株式会社ファーマフーズさんの卵のうす皮からつくった繊維があって、テンションあがりました。

電気事業連合会の電力館は
建物のカタチが卵でテーマも卵。

あと、
たまご的に圧巻だったのは
小山薫堂プロデューサーのEARTH MART(アースマート)館。
人が一生のうちに食べる卵が
展示してありまして、

おおお・・!と
思わず長居してしまいました。

めっちゃ家にかざりたい!

卵の前から動かない変なヤツになってました。

 

◆未来や可能性イメージがある『卵』

やっぱり卵って生命の象徴であって
生まれてくる未来を暗示するモチーフとして
成立しやすいんだと思いますね。

日本人は特に
世界トップクラスの卵好きですから、

共通のイメージとして
使いやすい一面があったんじゃないでしょうか。

 

◆飲食店さんで活かすなら・・・

大勢に「良さ」を伝えるのに
卵の「カタチ」が使われていた
ということは、

つまり!

飲食店さんの魅力アップにも
なる、ということです。

多くの人が卵の形状
好ましさを感じる、

だったらお店でも
積極的にイラストや
たまごのディスプレイを
していった方が
良いんじゃないでしょうか。

イラストも意外と簡単ですので、
ぜひメニュー表なんかにも
たまごのフォルムを添えて
ワクワクアップにしてみては
いかがでしょう。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2025年10月14日