小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

久々に、たまごの慣用句です。

good egg”(グッド エッグ)

と書いて、「カンジの良い人」「信頼できる人」という意味があります。

反対に

bad egg”(バッド エッグ)

は「悪人」という意味です。

ちなみに“bad apple”(バッド アップル)という言葉もありまして、これも「悪いやつ」を指すのですが、「周りに悪影響を及ぼすヤツ」という意味が含まれます。

金八先生で言う、「腐ったリンゴ」ってヤツですねェ。 周りまで腐らせちゃう、みたいな。 バッド エッグ「悪いタマゴ」の場合は、アウトロー的な「一匹狼の悪人」のような感じなんでしょうか!?

なぜ「信頼できる人」がなのかというと、やはり「見た目じゃなかなか判別つかない」というイメージが反映されてるんじゃないでしょうか?

卵の傷んでいる・新鮮な、の判別は割ってみないと中々わからないもの。人の善悪も、ある程度深く付き合ってみないことには判らない。それだけに「良い卵」であるという周囲の評判や信頼が大事になってくる・・・そんな意味が込められているのではないでしょうか?

日本の卵は世界的に見ても品質管理がトップクラスです。 買いたてのものは「生で食べられるもの」という無条件に近い“信頼”があります。 非常にありがたいことだと思います。また、その中でも更に我々自身が「グッドエッグだ!」と言ってもらえるように、更に信頼を重ねていただける精進をしなくちゃいけません。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年02月1日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

写真の美味しそうな目玉焼き&ベーコン・ソーセージのイングリッシュブレックファスト、

コレ実はぜんぶ「ケーキ」なんです…!

というか、お皿やナイフ、紙ナプキンにケチャップ瓶もすべてスイーツでできています。

スゴイですねー!

作ったのは英国在住のポール・ジェームスさん。

「ポールのクリエイティブケーキ店」として開業準備中にもかかわらず、すでに注文が山のように殺到しているのだとか。

ポールさんは22年間料理人としてお仕事をされてまして、お菓子部門を任されたときに、手の込んだお菓子を家族や友人にプレゼントするようになったそうです。

他にもどんな作品があるかというと…

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ホットドッグとドーナツのセット(※ケーキです)

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食べかけのドーナツとサンドイッチ(※ケーキです)

なんてのもあります。ポテトチップスやチョコレートバーの袋なんて、リアルそのものです。(^^;)

他にも2メートル近くあるお城のケーキなど、ビックリ感満載のケーキ「作品」をたくさん作ってらっしゃるんですねー。

お値段は35ポンド(約5,900円)から作ってくださるそうで、意外に安いんだなーとちょっと驚きました。

もし私が作ってもらうなら、味噌汁とご飯に出し巻き玉子&焼き鮭の和風らしいご飯風ケーキをぜひ頼んで、友人の誕生日にプレゼントしたいところです(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:The cake that thought it was a full English breakfast: Chef recreates anything from bacon and eggs to a packet of Custard Creams using icing and sponge http://www.dailymail.co.uk/femail/article-2107662/The-cake-thought-English-breakfast-Chef-recreates-bacon-eggs-packet-Custard-Creams-using-icing-sponge.html

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2014年01月31日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

上の可愛らしいキャラクターの「たまご広告」は、放映中アニメの原作ライトノベル「のうりん!」中の挿絵。 「岐阜のマジメなたまごです。」などと書いてあることから実在する卵の“萌え広告”と勘違いされ「岐阜県がついに壊れた!」などのコメントと共にツイッターで拡散されているようです。

「萌え無精卵広告」拡散で混乱呼ぶ | ニコニコニュースhttp://news.nicovideo.jp/watch/nw922901

うーん、なんというか、すごく斬新なPRです。 ゴムを付けた、ってのは「無精卵」であることのキャッチコピーなんだそうです。(^^;)

ゴムって・・・・・・

世の中の99%以上のたまごは“無精卵”なので、それをアピールすることってほとんどないんですよね。 有精卵は鮮度の劣化が非常に激しいため、きわめて短い期間しか保存できません。 なので無精卵の方が安全性に優れ、保存性も比較にならないくらい良いんです。 また栄養面でも、有精卵は「精がつく」ようなイメージがありますが実際はそんなことはなくて、無精卵と有精卵の栄養成分に差はありません。

なので「無精卵の方がいいんだよー!♪」とアピールすることも不可能ではないのですが…

ちなみにこの「のうりん!」という物語は農業高校を舞台にしたコメディで、上記の広告(?)は純情な新入生の女の子に「無精卵と有精卵の違い」をHな表現抜きで説明するための苦し紛れの説明をポスターにしたパロディ広告。

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第58回「小学館漫画賞」の人気漫画「銀の匙」や、第12回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞の「もやしもん」のように(両方春までに連載終わっちゃいますが…)、これらのアニメや小説を見て将来畜産を目指して学びの途に就かれる学生さんが増えてくれるとうれしいですねー。

徳島でも農業関係の学生さんとお話しする機会が時々あるのですが、私も元気をもらってます。(^^)

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おんなじ理由で、カワイイキャラクターをもとにして商品PRをすることも、充分アリだと思います。 上記の広告は徳島は勝浦町発、私の大好きな「勝浦貯蔵みかん」のイメージキャラクター、「ちょぞっ娘」ちゃんです。 これホント甘くて美味しいんですよー!

このキャラクターを知って、徳島の美味しいみかんに興味を持って下さった方もたくさんいらっしゃるようで、そういう意味でも「伝え方の多様性」って大事だなーと思います。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2014年01月29日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

大金持あられ、なるお菓子を頂きました。

すごいですねー、たたんだ一万円札そっくりです。

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すぐ食べるのもモッタイナイなー、と思って引き出しに入れておいたのですが、開けるたびに目に入って「あっ、お金!」とドキッとしちゃいます。(^^;)

一個だとそうでもないですが、何個かまとまったらスゴイ豪華なインパクトがあります。 「なんかスンゴイ贅沢なものを頂いちゃった。」みたいな気分に。 お菓子として良いアイデアですねー。 縁起がよいです。

そういえば、1月後半から2月にかけての一年で最も寒い時期のたまごは、風水では「食べると一年間金運が上がる」とのいわれがあります。 我々もこの時期に合わせた2週間限定のこだわり飼料たまごも作ってるのですが、こうなんというか見た目も大事なんだなーと気づかされますね。

もうちょっと縁起の良く見えるデザインに、来年は工夫してみようかなァ。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2014年01月28日

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こんにちは!こばやしです。

3つの食材にまつわる、古い話があります。なかなか含蓄に富んでいて面白いので、ちょっとご紹介。(少し長いです。)

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生きていくことが辛くてたまらない、若い女性がいました。 
「やっと解決したと思ったら、次の問題が出てくるの・・・。  もう現実に疲れちゃった・・・。」
悩んだすえ、母親に悩みを打ち明けました。

年老いた母親は娘の話をジッと聴き、そして話し終えた彼女を黙ったままキッチンに連れて行きました。 
母親は、目の前に三つの鍋を用意します。
水をなみなみと入れ、火を強火に。
すぐにグラグラとお湯が湧きあがります。

母親はその一つ目の鍋にニンジンを入れました。  
2つ目の鍋にはを。 
そして最後の鍋にはコーヒー豆をひとつかみ入れました。
20分後・・・・・・、
母親は火を止め、ニンジンと卵を鍋から取り出しました。
次いで三番目の鍋から、コーヒーを、なみなみとカップに注ぎます。
部屋中に広がる、ふくよかな香り・・・・・・。
それから、娘に尋ねました。

「目の前に何が見えるかい?」
 

「何って・・。ただのニンジンとゆでたまごとコーヒーじゃない。」
「もっと近づいて見てみたらわかるわよ。」
「どうって、ニンジンは良く煮えてやわらかいし、卵は充分固ゆでになってるじゃない。コーヒーだって良い香りだわ。」

親は答えました。

「ごらんなさい。この3つの物は同じ困難、つまり“熱湯”に直面したわ。
でも、その結果は全然違うでしょう? 
ニンジンは生のときは硬くてしっかりしていたわよね? でも熱湯にさらされると、とたんにやわらかくフニャフニャ、弱くなってしまったわ。

はどうかしら。 殻に包まれてるけど生卵の中は液体、もともとは脆かったわよね? でも“逆境”にさらされることで、しっかりと中身が固まったわ。」

母親は続けます。
「最後はコーヒー豆・・・、これって面白いわね。  逆境を糧にして、周りの『水』を変えてしまったわ。」

「さて・・・。」
年老いた母親は優しく語ります。
「あなたはどうかしら。  つらい目に会ったとき、あなたは何になりたい?  ニンジン?、卵?、それともコーヒー豆?」

——————————————-

さて、みなさんはどのタイプでしょうか?

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普段はしっかり屋さん。でも痛みや困難に直面したときには、ついグズグズと弱気になって力を失ってしまう・・。まるで「ニンジン」みたいに・・・。

それとも「たまご」でしょうか? tamago_shiren.jpg
親しい人の死、仲たがい、経済的困難、はたまた他の試練・・・。 困難の後でも、あなたは心の中心にしっかりと黄身を持ち、硬く 強く、変わっていくことができるでしょうか?
一見しただけでは変化に気付きません。 でも、茹であがることで、内面はタフになっているんですよね。

それとも、「コーヒー豆」のような性格でしょうか? ko_hi_mame.jpg
熱湯のような逆境に直面した時にこそ、すばらしい香りと味を周囲にもたらしてくれる存在。
普段は目立たなくても、ひとたびピンチに陥った時には、冗談を言ったり叱咤激励ときには励まし、チームの空気をガラッと変えてくれる・・・。

こんな人が上司だと、すごく頼もしいですねー

 

◆逆境をプラスに変える、「イメージング」
もしあなたが、とっても大変な状況にあるとしたら、
「自分は今、硬い“ゆで玉子”になっているんだ!」
そうイメージしてみると良いかもしれません。

もしあなたのチームが結果を出せずに困っていたら、
「自分が“コーヒー豆”になれるのはどんな事だろう? まずは“声かけ”から変えてみようか。」
何かが、できるかもしれません。
挨拶ひとつ、ねぎらいの言葉ひとつでも、組織は変わります。

ボディビルダーは、自分の理想の体型を思い描きながらトレーニングするそうです。

「こうなりたい!」を分かりやすくイメージする事は、自己変革にとっても有効です。

そして最後に。 
「逆境」をどうとらえるか・・・、これも自分次第なんですよね。
イヤな事』と思うのか、文字通り『美味しい(美味しくなる)チャンス』だと思えるかどうか・・・、ここがカギなんじゃないでしょうか。

「あー・・これは困った・・・!!!」と思った時、ぜひ自分に問いかけてみましょう。

あなたはニンジンですか? たまごですか? コーヒー豆ですか?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
(参照:Ivan Misner – Networking Now – Carrots, Eggs and Coffee Beans)

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2014年01月27日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

本日は、ひさびさに卵の都市伝説をご紹介。

数年前にネットで話題になった、謎の「たまごドリンクレシピ」があります。

それは、「ふき」と「たまごの白身」を組み合わせたレシピで、なんと一生に一度飲むだけで絶対に脳卒中で倒れなくなるというスンゴイ効果のドリンクなんですね。

実はこれ、

20年以上前、

ヘタすると30年前から面々と受け継がれている、

チェーンメール的都市伝説レシピなんですねー。

なにせ、

誰が書いたのか、

どこで始まったのか

これがサッパリわからない。

効き目も根拠もすごくアヤシイ。

なのに、ご年配の方々中心で全国に広まっている「謎レシピ」なんです。

レシピはたいていチラシのような形で出回っており、

文頭にはこんな文句が付いています。

これは福岡市の小学校校長会で紹介された、参考文書の内容を要約したものです。国分市の養護老人ホーム”〇△園”で実施していて、国分市や隼人方面で大変な評判になっています。
今までに数千人の人が試され、そのことごとくの人々が健在であるという実験済みだそうです。
この飲み物は、一生に一度飲むだけでよいということですので興味をお持ちのかたは、早急にお試しください。また、お知り合いやお友達にもおひろめください。

……との事です。 

〇△の部分は、その時々で変わることもあるようですが、

国分市の部分はおおむね共通していたり、ホントナゾ多き紹介文。

そして、紹介されているレシピは以下のとおり↓

脳卒中で絶対に倒れない飲み物の作り方(一人分)
1、鶏卵・・・・・・・・・・・・一個(白味だけ)
2、ふきの葉の汁・・・・小さじ3杯
(ふきの葉の生を3?4枚切り刻むんで搾り潰し、それをこした汁)
3、清酒・・・・・・・・・・・・小さじ3杯 (焼酎は駄目)
4、梅漬・・・・・・・・・・1個をすりつぶす
(土用干しした梅干は駄目) 塩漬けにしてやわらかくなったもの
*注意:製法は必ず番号順に入れること。できるだけ一品を入れるごとによくかき混ぜること。
国分市の養護老人ホーム慶昌園で体験しているということで、国分市および隼人方面で大変評判。
* 梅の塩漬けの頃、入梅の6月頃には、ふきも梅も手に入ります。
(福岡市の校長会で配布の資料)

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脳卒中で絶対に倒れない飲み物の作り方(一人分)
(1)鶏卵 : 一個(白身だけを使う)
(2)ふきの葉の汁 : 小さじ3杯  (ふきの葉を3枚ほど切り刻んですりつぶして濾した汁)
(3)清酒 : 小さじ3杯 (焼酎は駄目)
(4)梅漬 : 1個を細かくつぶす (土用干ししていないもの)

*注意:製法は必ず番号順に入れること。できるだけ一品を入れるごとによくかき混ぜること。 

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ナルホド、お酒ドリンクなんですねー。

他のチェーンメールと同じく複数のバージョンが存在するのですが、レシピについてはおおむねどれもおんなじ。

ふきの葉は食物繊維を豊富に含みますが、

栄養的には他の野菜とくらべそれほど多くありません。

卵の黄身には確かに、

血管を強くして脳卒中のリスクを下げる栄養素がたくさんあります。

が、『毎日きちんと食べた場合』の効能であって、

「一生に一度食べて効く」ほどの劇的な効果は、

残念ながら無いんですねー。(ーー;)

厚生労働省の統計データによると、

脳卒中の死亡は年間約13万人、人口の約0.1%です。

一年間で区切ると「1000人中999人は脳卒中では死なない」…とも言えます。

そういう意味ではこの謎ドリンク、

飲んでも飲まなくてもほとんどの方は、書いてある通りの効能になるっちゃァなるわけですが・・・・・・(^^;)

 

◆「暦」から来たコラボ伝説か!?
なんでこんなレシピが生まれたのか、を私なりに考察しますと、これは「大寒」のこよみが元になっているんじゃないかと思います。

実は「ふき」と「たまご」は、まさに今の時期『大寒』(1月下旬-2月初旬)を指すキーワードなんですね。

二十四節気のひとつ「大寒」の時期は、七十二候で表現すると「款冬華」と書いて「ふきのはなさく」と読みます。

また同じ時期を中国では「鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす)」とも書き表わします。(※注1)

前者は「ふきが目を出す頃」という意味で、

後者は「春が近づき鶏が卵を産み始める頃」という意味です。

それとは別に、ニワトリさんが初めて産む頃の卵・「初産み卵」は『中風(脳卒中の後遺症)を予防する』とのいわれが古来よりあります。

よって、

時期が同じ「卵=ふき」のイメージ + 「初産み卵の効能」

→ 「脳卒中に効く、卵とふきの特別ドリンク」

というところに繋がったんじゃないでしょうか?
(※注1:日本では「款冬華」直後の時期を「鶏始乳」と呼びます)

「いわしの頭も信心から」とも言います。

上のレシピ、少なくともカラダに悪いわけじゃありませんので、ダメ元でお試しいただくのも・・・・まァ面白いかもしれません。(^^;)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:【たまごの都市伝説】秋分の日に立つ卵- たまごのソムリエ日記

(関連:【たまごの都市伝説】1卵+2携帯電話=??(携帯への恐怖!) – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2014年01月25日