小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

皆様は、「夏のバレンタイン」というものをご存知でしょうか?

実は七夕のことなんです。

この呼び方が広がったのは、中国から。

もともと中国では、七夕は日本以上に広く普及している行事です。

日本と同じく織姫と彦星が一年に一度出会える日、という恋人伝説もあるため、恋する男女の重要な行事になっているのだとか。(もっとも、中国の七夕旧暦7月7日を祝うので、8月23日ごろですが・・・)

summerballentine.jpg

この「夏のバレンタイン」は日本でも少しずつ普及してきておりまして、洋菓子店さんでも涼しげなフルーツのお菓子と共にさまざまな催しを目にするようになりました。

 

もともと古代中国では、七夕は織女(おりひめ)さんが主役伝説として始まっておりまして、そのため針仕事や機織り・子宝祈願などの風習が多く、「女性主導のイベント」という要素が強いところも「バレンタイン」と似ていますねー。

 

中国南部では、女性が自分の家事の腕前を披露するために、七夕には卵の殻をくりぬいた灯篭を飾ったり、意匠を凝らした刺繍細工を飾っているようです。

さて、この「織姫と彦星」の伝説ですが、中国と日本のストーリーがちょっと違うんですね。これが面白いんです。また後日に紹介します。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます!(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2013年07月3日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

上の写真は「たまごのカラ」を使った絵の具で描いたものです。 タンパク質膜粒子の影響により、淡い色調のしっとりとした絵柄になるんですねー。 なんというか、日本画っぽいとても侘びのある絵になります。

たまごの殻は多孔質で、ミクロの微細な穴がたくさん開いています。 色素をはじめ「水と油」両方の成分を吸収する珍しい作用があります。 このため化粧品の保湿剤や脱水剤、凝固剤など天然由来原料として様々な用途で使われています。

さて、「タマゴの殻 絵の具」ですが、実はご家庭でも結構カンタンにできてしまいますので、ご紹介します。 用意する道具は、冷蔵庫にあるものと、薬局ですべてそろっちゃいます。(^^)

 

【準備するもの】

・たまごの殻の微粉末  (各色)100g
・水           50g
・色素(お好みの色)    3gずつ
   食紅・藍など天然色素、なければnyubati.jpg
赤色1号
   青色2号
   黄色5号
・乳鉢(※薬局で買えます。アマゾンでも400円くらいからあります)
・ニカワ液(膠液)(※絵を描く時に使います。アマゾンでひとビン400円くらい)

 

【事前準備】 たまご殻 微粉末の作り方

   たまごの殻から、白身のねばねばを水洗いしたあと、日陰で乾かします。 コレを乳鉢で少しずつ粉末にします。 内側の薄皮はそのままでも大丈夫です。

 

【卵殻絵の具作成方法】

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(1)透明のプラスチック容器に、卵の殻微粉末100gを取り、水50gを加えます。(割合は2:1ですので、量はお好みで御調整ください)

(2)食用添加物色素の微粉末を、単独、あるいは混合したもの3g(卵殻粉末100gあたり)加え、全体が均一の色調になるまでよくかき混ぜます。

(3)風通しの良い気温の高い場所で乾かします。全体が固まった状態になります。

(4)もう一度、微粉末に砕きます。 乳鉢があればいいのですが、ご家庭では厚めのビニール袋に入れてビンの底などでトントンたたくだけでもオッケーです。

(5)ご使用の際は、上記(4)を、ニカワ液などで溶いて絵の具にします。
※ニカワ液(膠液)とは、日本画や書道などで使われる薄め液のようなものです。

 

◆身の回りの「再利用」と夏休みの自由研究
たまごはご家庭やレストランで、だいたい300億個程度が食べられています。 ご家庭で卵の殻約25万トンが生ゴミとして廃棄されるわけですね。

身の回りにあるものの有効利用、リサイクルとして、たまごの殻の利用方法を考えてみることは、とっても意義があることだと思います。ぜひ、夏休みの自由研究の課題として、チャレンジしてみてください。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。(^^)

(参考:たまごの殻の利用法・1993年・株式会社日報)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2013年07月2日

HPakusesu.jpgこんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

6月のウチのアクセス数が、実はとんでもなく上がっていてビックリしています。

先月は一日当たりの訪問者が一万数千人もいらっしゃってくださり、毎日本当にうれしくワクワクしておりました。

もしかして間違いじゃないのか!?(^^;)

とも心配しましたが、

良いことは素直に感謝する性分、この結果から大いに発奮して、

たまごの美味しさと健康をもっともっとたくさんの方に知っていただけますよう、これからも精進致します。

いつもご覧くださり、本当にありがとうございます!(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2013年07月1日

こんにちは!たまごのソムリエ、こばやしです。

さて、たまご・鶏のことわざ第13弾、今度は中国です。

<鶏鳴狗盗>(けいめいくとう)

直訳としては、「鶏の鳴きまねをしたり、イヌみたいに物を盗む」となります。

面白いのは、その解釈です。

  1.  小策を弄ろうする人や、くだらない技能をもつ人、つまらないことしかできない人のたとえ。
  2.  つまらないことでも何かの役に立つことがあるたとえ。
                (「新明解四字熟語辞典」(三省堂)より)

……という、ポジティブ・ネガティブ両方の意味があるんですねェ。
なぜでしょう・・・・・・?
コレ、「史記」のエピソードが元になっているんです。
 
◆適材適所の達人!?

斉という国に孟嘗君なる人物がいました。 この方は斉の政治家だったのですが、才能を持つ者を集め、自宅に食客として住まわせていたんですね。 その数、なんと数千人! まァこれだけいると中には「ちょっとモノマネができます。」なんて一発芸レベルの人達もたくさんいて、「なんであんなヤツらまで食わせてやってるのか?」と周囲に不審がられていました。

 

が、孟嘗君が秦の昭王に捕えられちゃったときに、そのピンチを救ったのがこの食客たちだったんですね。 狗(いぬ)みたいな「素早さ名人」が秦の宝物「狐白裘」を取り戻し、王の娘・昭姫にコッソリ献上、その取り成しで釈放してもらいます。 しかしその後追手を差し向けられ、国境の門で追い詰められます。 絶体絶命、そのとき・・・・・・!「鶏の鳴きまね名人」が「コケコッコー!」の名演技、ウッカリ守衛が夜明け前の夜中に国境を開門しちゃったことで、あわやの脱出を図ることができたんですねー。

町の人いわく、「なるほど、人は使いようなんだなぁ。」と孟嘗君の「先見の明」に感心しきりだったそうな。

・・・・・・以上が、「鶏鳴狗盗」の元エピソード。

なので、(1)つまらないことしかできない人のこと   (2)つまらないことでもいつか役に立つ

という二つの意味を持つことになるわけです。

なんにせよ、孟嘗君さんの「人の長所を活かす」という発想は、我々中小企業にとってすごく大切な考え方だと思います。

ところで私は少々整理が苦手でして、「この資料、いつか役に立つかもしれん。」などと思うとなかなか捨てられません。

これって戦国四将の一人と称えられる孟嘗君サンの「いつか役に立つ」思想と共通する・・・・・・・・・と良いなァ。 そう思いながら仕事しています(^^;)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

 

◆おまけ
ちなみにこの孟嘗君さんは5月5日生まれで、中国の占術によると「門戸の高さに成長した頃に親を殺す」凶運を持つ子として生まれました。 日本だったら、「子供の日」なのに・・・!

が、孟嘗君のお父さんはリッパでした。

「そんなもん、ウチの門戸をめっちゃ高くしとけば問題ないだろ」と周囲の意見を取り合わず、孟嘗君を立派に育て上げたのだとか。 こういう柔軟な発想と価値観が後の立派な大人物を創るんですねー。 為になります。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年06月29日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。ドラえもんは机の中からやってきました。ウルトラマンはM78星雲から。さて、物語のはじまりがたまごから・・・、そんな伝承やストーリーをご紹介するコラムの第二弾!

○バイキンマン

○ドキンちゃん

baikinman_dokinchan.jpg・・・・・・公式設定によると、この有名キャラ2人は、卵から生まれた事になっています。
我が息子の持っている「アンパンマン大図鑑 公式キャラクター2000」によると、ばいきんまん最初の登場は「あかちゃんばいきんまん」で、「ばいきん星からたまごに乗ってやってきた」とありますので卵は宇宙船の役目もしていたようです。いわゆるエイリアンというヤツでしょうか!?

ちなみに菌の中には、栄養が無い環境に置かれると“芽胞(がほう)”と呼ばれる極めて耐久性の強い外皮を持つ形態に変化するものがあります。 メチャクチャ熱に強い納豆菌もこの「芽胞菌」の仲間です。 固い外皮で守られた芽胞状態は、ある意味「菌のたまご」と言えます。 その特徴、
100℃でも死なない、消毒液でも死なない、
・・・・・・というタフさはまさにバイキンマンのイメージです。
作者のやなせたかしさんは、もしかすると芽胞菌をイメージしてバイキンマンを作り出したのかもしれません。baikinman_tamago.jpg

 

右の写真が「あかちゃんバイキンマン」なのですが、あんまり可愛くないですねェ・・・(^^;)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2013年06月28日

こんにちは。こばやしです。

「味には三つあるんですよ。」

こんな話を、こだわりうどん・とんかつ店の幹部Sさんから伺いました。

それは、

前味

中味

後味

の三つ。

前味(まえあじ)とは、店に入る前に感じる『美味しそう』な雰囲気。期待です。駐車場が広くてとめやすいとか、のれん店構えが老舗の重厚なイメージで期待できそうとか。いらっしゃいませの挨拶や笑顔がすばらしい、店に入った時の雰囲気や清潔感の良さ・・・、すべて食べる前に感じる前味です。『美味しさ』に関わっています。」

中味(なかあじ)は、料理の美味しさそのものです。もちろんコレが駄目なら話になりません。」

「そして、後味(あとあじ)とは、食べた後にまた来よう!と思える満足感のことです。美味しかった。店の雰囲気も良かった。でも食後にくつろいでいるときに、例えばスーッと上から蜘蛛が下りてくるとか、そんな事があると今までの美味しさがいっぺんに嫌な気分になっちゃいますよね?」

「ですから・・・・・・、我々は単なる味としての美味しさだけじゃなくて、その前後、合わせて三つの味で満足していただかなくてはならないんです。」

 

なるほど・・・!

我々だって、おんなじです。

飲食店のお得意先さまに、日々ご納品するのですが、やはり「おはようございます!」の元気な挨拶がちゃんとできていなければ、たまごも美味しそうには思ってくれないでしょう。 「ありがとうございました!」のお礼も同様です。

通販のお客様へのメールやお電話でのお話、良いと思っていただけるかどうかがすべて美味しさ、「味」にかかわっているという事です。

「売れてないけど、とにかく食べてみてもらえば判る!」という意見をときどき聞くのですが、

これは「食べてみたくなるような『前味』が足りていない。」という事かもしれません。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2013年06月27日