小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!こばやしです。

本日は卵アレルギーについて書きます。

「いやー、△△県の○○卵ってタマゴはスゴイらしいよ。卵アレルギーで困ってる子供が知り合いにいてさァ、評判聞いて試しに食べさせてみたら症状がぐっと軽いんだって。」

・・・・・・なんて話を時々耳にします。

これってホントなんでしょうか?

試しにその卵の販売サイトを見てみると、「お客様の声」みたいなコーナーで「卵アレルギーの人でも大丈夫なんです。」なんて書いてあったりするんですね。

これ、とっても恐ろしいことなんですね。

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◆ニワトリさんである限り不可能!?
結論から言うと、現状「卵アレルギー症状が出ない鶏卵」は存在しません

(1) たまごアレルギー症状を示すタンパク質は、反応の強弱併せて全鶏卵中の65%もあること
(2) それだけ多量の成分が、たかだか水や飼育環境、飼料を変えただけで変性してしまうことはあり得ないこと

 (1) たまごアレルギー症状を示すタンパク質は、反応の強弱併せて全鶏卵中の65%もあること

  (2) それだけ多量のタンパク成分が、たかだか水や飼育環境、飼料を変えただけで変性してしまうことはあり得ないこと

少なくともこの二点が、分っています。鶏卵はインフルエンザワクチンの製造にも必要ですので、もし「アレルギー症状の出ない卵」があれば、真っ先に医療用としてすでに使用されています。が、残念なことに現状そういったワクチンは存在しません。

 

◆「たまたま」は絶対ではない

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「いや、でも実際ウチの子に食べさせたら大丈夫だったのよ。ホントなの。」

そういう方もいらっしゃると思います。

そういったケースは十分あり得ると、こばやしも思ってます。

実は、アレルギー症状自体は、

食べるお子さんのコンディション、によっても左右されます。

そもそも、なぜ小さな子供さんに卵アレルギー症状が出やすいのか? というと、それは

 “消化機能”が未発達だから。

卵を食べると消化により「タンパク質⇒アミノ酸」と分解されるんですが、消化器官が未熟な子供のうちは、「中途半端に分解された中間物質」(ペプチド)が体内でたくさん作られてしまいます。 これが特にアレルギー症状をひきおこしやすいのではないか、とも言われています。 であれば、症状の強さは毎日の「消化吸収コンディション」にも左右されるとも言えます。

加えて、「アレルギーに困って卵を探すうちに成長しちゃった。」というケースも考えられます。 卵アレルギーを持つ子供さんの8割から9割が、成長と共にアレルギー症状がでなくなります。 耐性が付くんですね。

「普通の卵は食べられなかった(去年)」→「今取り寄せている卵は大丈夫だ。スゴイ!(今年)」

・・・・・・なんてケース、そのお子さんが頑張って成長したわけで、どの子供が食べても大丈夫、じゃァないんです。

また、赤ワインに多量に含まれるレスベラストールや海藻由来のヨード成分など、摂取することでアレルギー症状全般を緩和させる食べ物がありますので、食事を摂った時の献立や状況でもアレルギー症状の強弱は変わります。

ですから、冒頭のお話、

「この農場の卵は、食べてもアレルギーが出ない。出なかった。」

・・・は、

たまたま」症状の軽い体調だったのかもしれない。そうなる年齢になったのかもしれない。

たまたま」活性を下げる加熱料理だったのかもしれない。

ただ、

だからといって

この○○卵 だ か ら、食べても大丈夫だよー。」

・・・・・・という意味にはならないんですね。

「たまたま」のベストシナリオだけでは、お子さんは守れません。

次に食べた時に、お子さんがアレルギー反応で、とてもツラい思いをするかもしれないんです。場合によっては命にかかわります。

アレルギー物質を薄めて接種することで体を慣らす、そういう治療法もありますが、あくまで医師の指導立会いの下でなされていることです。

私も、お子さんの卵アレルギーについて本当に悩んでいらっしゃるお母さん、お父さんからのご相談を、何度もいただいております。 でも、結局被害を受けるのはお子さんなんですね。

繰り返しますが、65%もあるアレルゲンを“変質”させる飼育法なんてものは存在しません。 あるとすれば、医療分野が先行です。 ぜひ、上記のような伝聞評判を鵜呑みにされないように、お願いいたします。

疑ってかかってください。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:子供をアレルギーにしない、「お母さん」の食事 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの健康情報(研究など) 2013年09月9日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

本日はカステラについて。

得意先さんの新発売カステラがかなり好調とのこと、次々とお客さんが手に取る売り場をみて私もニヤけています。(^^)

あの甘ーくてふんわり美味しい「カステラ」が日本に伝わったのは室町時代の後半。ポルトガルの宣教師より伝えられました。

今ではポルトガルでも食べられることは無いそうで、わざわざカステラの作り方を習うため来日修行するポルトガルの菓子職人さんもいらっしゃるようです。

さて、このカステラ、

なんと!江戸時代には「ご飯のおかず」だったんです。

お吸い物に入れたり、大根おろしをかけて食していたんですね。

えー!

それって、どんな風味になるんでしょうか!??

まァ考えてみれば「あまちゃん」にも何度も出てくる「お寿司屋さんの玉子焼き」(厚焼き玉子)は、カステラみたいないわゆる「ふわふわの甘い玉子焼き」です。 それで立派なおかずになるわけですからカステラだって充分「おかず」として成り立つのかも・・・・・・

お吸い物に・・・、ってのは「麩」を味噌汁に入れるカンジなんでしょうか!?「パンの入ったスープ」だってあるし、これはけっこうイケそうです。

・・・・・・と、ここまで書いてもまだ試してみる気が起きません(^^;)

カステラを買ってきても、大好きな自分としては「そのまま楽しみたい!」んですねェ・・。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2013年09月7日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

このどうみてもエビフライにしか見えないものは、なんと山の中に落ちている自然物。 埼玉県立自然の博物館の公式アカウントで公開された、「松ぼっくりの芯」なんだそうです。 リスやムササビにとって松ぼっくりはごちそうで、美味しく食べちゃったその残り部分だとか。 それにしてもエビのしっぽ部分まであるのは驚きですねー。(^^;)

 

◆マヨが秘訣!エビフライの超カンタン調理法
さて、子供にも大人気の「エビフライ」ですが、ご家庭で作るのはちょっとメンドクサイですよね。

キューピーが平成17年に日本調理学会で発表した研究によると、筋切りしたエビの表面に小麦粉→マヨネーズ→パン粉の順番で付け、オーブンで5分焼くと、揚げなくてもカリッとしたエビフライができます。

油を用意する必要がない!ので、とってもラクチンなんですね。

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マヨネーズは黄の乳化作用によってお酢と脂が自然になじんでいますので、揚げ油がなくても同じ状態が美味しく作り出せるんですね。 こちらも「揚げてない」という意味では「ニセ」フライですが、美味しさは本物です。

ぜひお試しくださいませ。(^^)

詳しくは、キューピーさんのサイトで見られます。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連):卵の代わりにマヨネーズを使った衣で 揚げ油が不要! | 裏ワザ | キユーピー マヨネーズキッチンhttps://www.kewpie.co.jp/mayokitchen/urawaza/urawaza03.html

普通にたまごでおいしいフライが食べたい方は、コチラをどうぞ。↓

009「ピカタ・天ぷら専用たまご」

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2013年09月6日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

ウチの畑の収穫を、わが息子(5)が手伝ってくれます。

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無農薬なので形は悪いですが、味はギュッと詰まっていてホント美味しいんですよね!

そして、なんと!

彼がニワトリさんみたいなキュウリ!を見つけてくれました。

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じゃーん!

ツルの部分も含めて、ホント鳥さんそっくりです。

家族で大興奮・・・!でした。

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彼もご満悦!えらいぞ!!

こういう動物みたいな野菜は時々新聞やニュースでも取り上げられてるんですね。 下記はその一例。

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我々もどこかに投書(?)してみればよかったかな・・・?(^^;)

こういう楽しい野菜が偶然じゃなくて意図的に作れるのなら、カタチを活かした面白い料理メニューができそうですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2013年09月5日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

集英社さんのニュース記事にて、当社のご紹介をいただきました!

おしゃれ朝食に欠かせない“ポーチドエッグ” 実は江戸時代に存在していた!? (集英社ハピプラニュース) – Yahoo!ニュース
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130903-00003043-shueishaz-ent

当ブログにて以前、ポーチドエッグについて書いたエントリをご引用くださっています。(たまごのソムリエ日記:江戸の包み玉子と英国ポーチドエッグの最新調理器

いやー、うれしいですね。

ポーチドエッグは英国や米国では結構ポピュラーな調理法なのですが、調理がちょっと難しいので日本ではまだまだ作って食べる方は少ないです。でも実は江戸の昔から存在する伝統和食料理でもあったりするんですね。

集英社さんのニュースサイト「Happy Puls」は、特に女性の方にとって気になるニュースが満載で、私もいくつかの記事をyahooニュース経由で拝見しておりました!

ぜひ、本記事が沢山の方の目に留まって、この美味しいたまご料理に興味を持って下さる方がたくさん出ますこと、ワクワク楽しみにしております。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 取材・掲載・ご紹介 2013年09月4日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

まだまだ暑いですが、あれやこれやとアタマの中はすっかり冬のことを考えています。

さて、冬の準備、というと実はが大きくかかわっているのをご存知でしょうか?

それは、「インフルエンザワクチン」。

いざ大流行した時に備えて、政府はたくさんのワクチンを備蓄するのですが、このワクチン製造にはニワトリさんの卵が必要なんですね。

これは、本来私たちが食べる卵とはちょっと違います。

まず「受精卵」でなくてはなりません。なので、本来なら飼うことのない雄ニワトリさんも飼育します。

そして生産場所も一般の食べるためのものとは異なります。 専用の特別飼育施設の中で、ワクチンのためだけに飼われているニワトリさんの卵でなくてはなりません。

さらに、生後半年以上で一年未満の若鶏の卵でなくてはいけません。

うーん、これは大変ですねェ。 要するに一年以上前に「若鶏」サンを用意しなくちゃいけない訳ですから、「来年の冬にどれくらいワクチンが必要なのか?」を一年前に決定しなくちゃいけないんです。急に「もっと作ってくれ。」はムリ、ってことですね。

最近では、もっと迅速な対応ができないものか、一度にたくさんのワクチンをつくる方法はないものか、そういった観点でカイコからワクチンを培養する方法であったりダチョウの卵を使う方法であったりさまざまな検討がなされています。

食べて健康になる!以外にも、卵は我々の元気に関わる、たくさんの方の命を守る役割をになってるんですね!

卵に感謝です。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年09月3日