小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

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こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

世界で愛されている「卵」は
多くの人の関心をかうため
SNSでもバズりやすいのですが、

最近わりと頻繁に見かけるように
なったのが、

ポーチドスクランブルエッグ。

 

「『ポーチドエッグ』と
『スクランブルエッグ』なら
知ってるけど
なにそれ・・・!?」

という方も多いかも。

決して下の写真のような
2つの合体料理じゃぁありません。

カンタンに言うと

お湯でつくった
スクランブルエッグ

です。


<ポーチドスクランブルエッグの作り方>

①たまごを3つボウルに割る

②大さじ3杯の水と塩コショウを入れて混ぜる

③お湯を鍋で沸かし塩をふたつまみ入れる

④沸騰したお湯に
しずか~に卵液を入れる

⑤固まったたまごを
網杓子ですくって
ペーパーナプキンの上に取る

⑥お皿に乗せ、
付け合わせを添えて完成!


 

こんなたまご料理が
流行ってきているんですね。
今年になってからも
海外SNSで何度もバズってます。

フワッとトロッとした食感が
美味しい、
作っていて楽しい料理です。

 

◆ヘルシー志向なたまご料理

このポーチドスクランブルエッグ
メリットが2つありまして、

まず
油を使わないので
ヘルシーだということ。

オムレツや
スクランブルエッグって
バターを使いますが

こっちはお湯だけ。
ゆでたまご並みの低カロリー
健康イメージも高いんです。

 

◆カンタンでキレイで美味しい

もうひとつは
スクランブルエッグや
ポーチドエッグと違って

誰でも
同じ出来栄えに
つくりやすい
ということ。

 

スクランブルエッグって
すご~く難しいんですよね。

火加減がむずかしい。

ちょっと火が通りすぎると
固いいり玉子になっちゃいますし…

ポーチドエッグもそうですよね。
あれ、割り込んでそ~っと取り出す
テクニックって結構大変です。

それにくらべると、
お湯に落として充分固まったら
アミで取り出すだけ、ってのは
かなり簡単です。

「お湯を沸かす手間さえかければ
誰でも美味しくサッとできる」
朝食向きのたまご料理といえます。

◆実は日本の〇〇とおなじ!?

バズっている動画へのコメントには

「水っぽそう」

「ホントに美味しいのか?」

味が想像できないな

なんて意見もあります。

 

たしかに調理方法としては
異質感ありますね~。

でもやってみると分かりますが、

「これって
『かきたま汁の玉子部分』
じゃないか・・・!」

と、日本人なら
気づくかと思います。

そう。

日本人にとってはさほど
目新しい調理方法では
ないんですね。

 

じゃあ、
飲食店ではウケないかというと
そんなことはありません。

油を使わないないばかりか
汁物とちがって
塩分も大幅に減らせます。

ヘルシー志向は
年々強くなっていますし、

また
洋風な食べ方として
非常にマッチしています。

あなたのお店のモーニングでも

「これは美味しい、新しい!」

と満足度たかく
受け入れてもらえる
ポテンシャルがあります。

 

ようは聖書の名言
「新しい酒は新しい革袋に」
ってヤツです。

ぜひ、
健康の波に乗る
新たなたまご料理として
メニューに活用してみては
いかがでしょうか!?

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 料理別・たまごのこだわり , オムレツ 2024年09月21日

飲食店さんに行くと、
「〇〇の由来」なんて風に
その料理の起源を
紹介してくださっている
卓上POPを時々見かけます。

 

ですが、
ちょ~っともったいない!
ぜひその由来の知識

雑学だけじゃなく
あなたのお店だけの
メニューにして活かすべきです。

 


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

『オムレツ』はその語源に
3つの由来・説があります。

お店でフツーに紹介しても
おもしろいですが、

これを応用して
新メニューにすれば・・・

あなたのお店のワクワクに
きっとつながります。


起源その①
はちみつ入り(オウェメーレ)
だったから説

ローマ時代全盛期(紀元前一世紀~)に

美食家アピキウスさんが書いた
世界最古の料理研究書(レシピ集)

『料理大全(De re coquinaria)』

というものがありまして、

そこに、
はちみつ入りのオムレツが
出てきます。

はちみつたっぷりで
コショウがはいった
デザートっぽい贅沢たまご料理でして、

筆者のアピキウスさんも大好物だったそう。

 

この当時の呼び名

『オウェメーレ』
(ハチミツ入りたまご)

が転じて→ オムレツ

になったという説ですね。

 

・応用するなら・・・

甘いオムレツは、
海外で定番のメニューもあります。

甘いジャムをのせたり
オレンジ系のソースかけて
オムレツを食べたり・・・

また、パンケーキ風にして
ベリーやバナナ、生クリームと
一緒に食べる
スイーツオムレツも人気だったりします。

『オムレツの起源(語源)は
スイーツオムレツなんです♪』

・・・として起源とともに
メニューに取り入れてみると
説得性があって面白いんじゃ
ないでしょうか!?

 


起源その②

剣(アルメーテ)に
似ていたから説

もともと“薄い板”をあらわす
『ラメラ』という言葉がありまして、

14世紀ごろ
これにフランス語の
冠詞がくっついて

『アルメーテ』(剣・ナイフ)
という言葉になったんですね。

 

そのカタチと似た玉子料理
ということで”oeuf(卵)”がアタマに
くっついて

『オメレート』→オムレツ

になったという説です。

言われてみればオムレツって
たしかにカタナっぽい
カタチしてますね~。

 

・応用するなら・・・

たとえばより「剣」っぽく
見えるように
もっと細長~くしてみても
面白いかもしれません。

 

見た目の奇をてらう
だけじゃなくって、
長くすることで
たとえばソースを3種かけたり

長いとシェアしやすくなりますから
居酒屋さんで出してみると
すごく盛り上がりそうです。

 

『オムレツの起源から生まれた!
カタナ型オムレツ
3種ソースかけ♪』

みたいな!

 


起源その③
フランスの『素早い男』説

めっちゃ早くつくったことで
王様が驚いた!

というお話しがあります。

 

野外に出ていた際に
食事を求めた王様。

それに対して
お付きの料理人さんが
サッと玉子を焼いてみせたのです。

あまりに早くできたので

「オム(男)レスト(素早い)だ!」

と超おどろいたことから

『素早い男』→『オムレツ』

となった・・・という説。

 

日本ではわりとメジャーな説です。

 

小林は若いころにこの話を
お世話になっている料理人さんから
教えてもらいました。

ただ・・
この説って海外では
耳にしないんですよね・・。

 

調べてみても
どこから出た説なのか
ハッキリしません。

 

とはいえ、

オムレツは
最速の料理のひとつ

だと僕も思っています。

 

溶いたりの下準備をのぞくと、
フライパンを火にかけて一瞬で
魔法のようにできてしまいます。

見る人に
感動を与えるレベルじゃないでしょうか。

 

・応用するなら・・・

朝食メニューやビュッフェで

「速さ」

をアピールするのはアリですよね。

キューピーたまご白書(2023)によると、
オムレツを一年以内に作ったこと
がある人はわずか25%。

7割超の人は
わずか数十秒でオムレツができる
ということを知らないかもしれません。

目の前で『素早く』できる
オムレツを見て
大いに満足になるんじゃないでしょうか。

『“素早い”が語源!
できたてオムレツを
ぜひ目の前で楽しんでください♪』

みたいな。


 

以上、3つの説と
そのアピールを書きました。

ぜひ、オムレツの世界を
もっと楽しいものに
してみてくださいませ。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

連日のお米不足、
ちょっと驚きですね。

たまごの相場価格推移と
根っこは同じなんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ウチの田んぼの収穫、
しばらく前に終わりました。

四国はかなり早くって
先の台風の前に収穫が
できたんですね。

 

お米だけでなく、
もみ殻は
当社の「焦がし香味たまご」に
活用しておいしさにお役立ち
となります♪

ところで、

世の中はお米不足ですね。

うわさには聞いてましたが、
徳島県でも売り場は
すっからかん・・・。

 

展示会などの際は
お米をとぐことができないので
小分けになっている無洗米を
ときどき購入するんですが、

先週あたりから
小売店さんではどうにも
手に入らくなっていて
びっくりです。

 

ですが、
お米がぜんぜん無かったのは
じつは昨年のほうで、

「今年はそれよりはマシ。」

というのは、
お米問屋さんの
共通した意見なんですね。

 

いまになって
売り場から消えるのは、

『昨年のコメ不足が
遅まきながらメディアに
取り上げられたことで

おどろいた一般の方々が
買いだめをした。

解消しつつある
タイミングだけども、

すぐ売れてしまうため
売り場から無くなっていて
ずっとないように見えている。』

というのが
どうも理由の様です。

とりあえず
そんなにあせることは
ないんじゃないでしょうか。

そう思いますね~。

 

 

◆需給のバランスで決まる卵価格

この状況って、
まいにちの、たまご価格の決定の
メカニズムと同じなんです。

 

全農など
大きく生産量と需要を把握できる組織が
毎日の動きを見て

いま足りない
いま余っている

の状況によって価格を決定しています。

 

それが、

鶏卵相場価格

として新聞などに
掲載されるんですね。

 

そして、
お米とおなじで
急に増産したりできるものじゃ
ないですから、

食べたい人が
生産量より多いと
鶏卵相場は上がる

生産があまって
食べる人が少ないと
鶏卵相場は下がる

ということになります。

ですので

食欲が減る夏は
たまご相場価格が低め

年末の
みんなが食べる時期は
たまご相場が高くなりがち

という傾向があります。

日々変わりますから、
たとえば

連休前に
「仕入れとかなきゃ!」
と多くの飲食店洋菓子店さんが
考えて注文するため

GW連休前やお盆前に
鶏卵相場が上がりやすく

連休が終わると
生産量はそのままで
みんな頼まないので
価格が下がることも。

 

これは世界共通でして、
たとえば米国だと
イースター前になると
たまごが売り場から消えたり
高騰したりします。

 

◆注文は冬早め夏はこまめに直前で♪

そうすると、
飲食店さん洋菓子店さんパン店さんは

相場が
あがり基調の季節(秋~年末)は
ちょっと早めに注文して、

下がり基調の季節(夏)は
在庫を少なめにして
直前でこまめに注文すると、

たまごの相場を活用して
原価をさげることができます。

年間でバカにならない
粗利になってきますので、

ぜひ考えてみてください。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2024年09月6日

お店の繁盛たまごメニューに
こんな考え方があります。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

連続で代替食関連の
パリの話題を書きましたが、

和食の伝統的な
代替肉といえば

ひろうす(がんもどき)

があります。

雁(がん)のお肉みたいだから
『がんもどき』なんでして、
これ、美味しいですよね~。
僕、大好きです。

 

この大豆料理を
海外の方にご説明すると、
たいてい

「なんてクレイジーな
手間のかかる料理だ!」

・・・と
おどろき感動されます。

 

“大豆を蒸して潰し
濾した煮汁を
ミネラルで冷やし固め、

それをもう一度すり潰し
刻んだ野菜と混ぜて
あらためて固め、

今度は油で揚げて
最後に煮込んだ料理”

となるわけですが、

考えてみると
大変な手間ですね~・・・

 

「蒸したり煮たり揚げたり
なんで?
一度でいいんじゃないの?」

なんて
言われたことがあります。

 

 

◆すでにある「途中部品」的な食材

これは
『トウフ』という存在を
知っているかどうか
手間の印象が大きく変わりますよね。

上記の作り方の前半→『豆腐』までは
すでに世の中に広く用意されていて
入手がカンタンである、

 

だから、

『いつもの豆腐を
すりつぶして食感を
変えて揚げてみようか。』

なんて発想に
なるわけです。

 

豆腐を完成状態じゃなくて
いわば「料理のしかかり品」
として考えるわけで、
知らない方には

「すごい。」

となるんですね。

 

◆知らない『多段階料理』は感動する

こういう

多段階の組み合わせ料理って、
知らない方にとっては

調理方法が
合理的に想像できず

感動を呼ぶ繁盛メニュー

になるんです。

 

明治期に入ってきた
『カツレツ』が
感動をもって受け入れられたのも、

小麦粉を練って
何時間もかけて発酵させて
それを焼いたもの(パン)を、

すりおろして粉に戻して
肉にまぶして
油で揚げる

 

という
最初から考えると
めっちゃ複雑な調理工程が
当時の日本人の想像を超えていて
感動と大満足を呼んだからでもあります。

 

そして令和のいま!

同じ論法で
めっちゃ面白い
たまご料理ができます。

 

たとえば
この目玉焼き。

中までしっとり加熱され
白身は表層がカリッと
その内側はふるふる食感

めっちゃ美味しいんですが、
これは

温泉玉子を焼いた
目玉焼き。

温泉玉子を
そっと割り込んで
すばやく両面を焼いただけ。

 

でも、
この調理方法って、
知らないと
なかなか想像できないんです。

何も言わずにふるまってみると

「これすごくおいしい!」

ってビックリされます。

 

上で書いた
がんもどきと豆腐の関係や
パン粉とカツレツのように、

温泉玉子を
『しかかり品』としてとらえ
それを材料にして調理する。

 

じっくり時間のかけ方や
熱の通し方が
想像しにくい分
面白い繁盛メニューに
なり得ます。

 

『温玉調理』は面白い可能性が
いっぱいあります。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

(関連:えッ!?ナニコレうまい!とろとろのオムレツを作るおきて破りの裏技! | たまごのソムリエ面白コラム

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

パリ五輪あっという間に
開催一週間が過ぎましたね。

 

普段あまり目にすることのない競技も
丁寧に説明してくれるので
とても楽しくって
連日睡眠不足です。

 

さて、
先日のブログで
パリ五輪選手村での
たまご不足に非難殺到している、

『二酸化炭素削減のために
肉、チーズ、乳製品などを
メニューから削っていた』
ニュースについて書きました。

これは
トップクラスのアスリートが集う
五輪の舞台にはちょっと
合わないんじゃないかと思ってます。

 

いや、
ヴィーガン食の栄養バランスが
卵や肉より劣っている、
というわけじゃないんです。

完全バランスに調合した
植物代替肉もありますし。

ですが、
重要な点として

「普段の食への信頼」

が欠けてしまうから
良くないんじゃないかと
思うんですね~。

 

スポーツ選手においては、
植物性100%食品は
大きく広まっていません。

普段のトレーニング
肉や魚、そしてとくに卵という
良質な動物性たんぱくを摂って

世界一の晴れ舞台に出るまでの
好成績を出してきているわけです。

かつてイチローさんが
『毎朝カレーを食べる』
という事が話題になりました。

「同じことを続けられるのは僕のとりえ。」

そうおっしゃっておられましたが、
良いと思った食を信頼して続ける。
余計なことに考えをめぐらさなくていい。
そんな意図があるんじゃないでしょうか。

 

五輪アスリートの皆さんも、
いきなり

「植物性のみのメニューです。
栄養はそんしょく無いですよ!」

なんて言われても、

「いつもと違うコレを食べて
成績が下がっちゃったらどうしよう。」

なんて不安が1%でもあるなら

普段通りに
卵や肉を口にしたい

そう思うんじゃないでしょうか。

8年後12年後と、
市場が変わってくれば
ヴィーガン食への信頼性も
また変わってくるとは思いますが・・・。

 

◆過去にもあった五輪での食の持ち込み

実は、
過去のオリンピックでも
食の信頼が
されないことはありました。

 

たとえば
ロンドン五輪の際には
中国選手はコーチから

「自分の家で飼った
ニワトリの
卵と肉だけを食べろ。」

と指示されています。

これは、
『中国の食肉市場で流通する肉の一部に
筋肉増強効果のある薬物が検出された』
報道を受けての指示でした。

畜産物は
その飼料の由来まで
注意するべき、ということですね。

 

また、東京五輪では
韓国チームが
自前の給食センターを立ち上げ
24名の本国シェフによる弁当で
選手の『食』を完全コントロールして
話題になりました。

今回のパリオリンピックでも
同様の給食センターを立ち上げていますね。

 

ちなみに人類最速の男
ウサイン・ボルトさんは

北京五輪の際
中華料理にいっさい手を付けなかったそう。

これは食の不信じゃなくて

大のチキンナゲット好きのため。

一日100個のチキンナゲットだけを
マクドナルドブースで
食べまくっていたのだとか。

 

なんにせよ、
晴れ舞台での「食の不満」って、
うらをかえせば
これまで成績を出してきた
がんばってきた
自分達の習慣への
自信の裏返しでもありますよね。

後半には選手村の不満が解消され、

どの選手の皆さんも
最高のパフォーマンスで
パリ五輪を終えられること
祈っております。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

(関連:ロンドン五輪選手はニワトリを飼え!?のビックリ指導(中国) | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2024年08月3日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

パリ五輪、
盛り上がってますね!

毎夜活躍を見るのが楽しみです。

 

ですが、
選手たちの活躍を支える「食」で
ちょっと問題が上がっています。

『苦情殺到でオリンピック選手村にステーキと卵を空輸』
Olympic Games ditch woke approach as steak and eggs are flown into athletes’ village after major complaints from stars | Daily Mail Online

“オリンピック主催者はアスリートの要望に屈し、フェイク肉料理や乳製品を使わないオプションの代わりに、700kg超の卵と1トンの肉を追加注文した。”

 

パリ五輪では
持続可能社会の推進
がテーマになっていまして、

 

二酸化炭素排出量を減らすため
肉・チーズ・乳製品を大幅削減し、

オリンピック会場
の食べ物の60%を
ヴィーガン食(植物食)に

という準備が
なされていました。

ですので、
お肉は植物100%でできた
フェイクミートが主、

たまごは代替食
またはメニューなし

という状況で、
アスリートからは

「卵は無いのか!?」

「肉を出せ!」

と先週から非難殺到
だったのですね~。

最も強く苦情をいれていたのが
英国で、

「選手団にとって卵と鶏肉は
ゼッタイ必要だ。」

「バゲットは豊富だけども、
ヴィーガン食は選手たちが
競技中に好んで食べるものとは
一致していない。」

と強い要望を出した上で
イギリス本国から
卵や肉・食材とシェフを緊急で
もちこんでいました。

 

サラダなんかは
充実していたようですが、

アスリートは
すごくたくさんの
たんぱく質を必要とします。

 

世界トップの能力を
発揮するためには

やっぱり
動物性たんぱく

が欠かせないんですね。

そして『卵』は
完全栄養食と言われる
理想のアミノ酸構成に
なっていますから、

ムダを採らず
必要な栄養を求める
アスリートにとっては
本当に必須なんです。

そういう意味では
ヴィーガン食と
ゼロコンマ秒を争うオリンピックは
ちょっと相性悪いと思いますね~。

 

◆かなりの鶏卵輸入国なフランス

あと、
たまごが足りない、の報道で
ふと思ったのが
フランスのお国事情。

EUは
世界生産量の1割超を生み出す
世界二位の
鶏卵生産地域なんですが、

じつは
フランスは
大の卵輸入国
なんです。

生産も多いんですが
輸入量はなんと
EUでダントツトップ!

国内消費の2割ちかく
年間32万トン(2007年)を
他国から輸入しています。

(ちなみに最大の輸出国はオランダ)

それをふまえると
選手村での料理も、

世界各国の食に合わせつつも
やはり
「自国の自慢となる
食材でのおもてなしに
したいな。」
と考えた上で

ついつい
卵メニューを外して
しまった可能性も
あるかもしれませんね。

ちなみに
緊急に持ち込まれた
卵700キロ、
これって全然足りないと
思うんですよね。

たまご
Mサイズ換算で
1万2千個くらい。

 

オリンピック選手村では
一日に4万食が提供され
メインレストランは3300席も
あるそうですから、

みんなが望んだら
朝食一日分くらいにしか
ならないですね~。

今後さらに卵が
追加されていくのか、
推移がとても興味深いです。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2024年08月1日