小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

昨日中国のたまごアートをご紹介しました。たまごの表面を薄く削って、絵を彫っています。これ、ニワトリさんの卵じゃないんですね。

絵を描くのではなくて、表面を削って細工する場合、やりやすいのは強度があって殻の厚みもある、ダチョウのたまご。

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約2mmもの厚みがあります。一円玉が1mmくらいの厚みですので、これが二枚分・・・いかに分厚いかお分かりになっていただけるかと思います。 ニワトリさんの卵殻は厚さ0.3mm前後ですから、なんと6倍以上の厚みです。

 

もちろんサイズもでっかいので加工もしやすいです。

ほかにも、ガチョウやアヒルのたまごなんかも、入手しやすい卵の中では結構しっかりしていてやや大きめですので、加工に向いています。

ちなみに夏と冬で、卵の殻は強度が変わります。 夏場は水をたくさん飲み飼料の食べ具合が減っちゃう事から、どうしても殻の暑さが薄くなっちゃうんですね。 冬場はしっかりと食べるので、カルシウム吸収もたっぷり!の硬い殻になるんですね。

たまご細工を作るなら、冬場のたまごがピッタリなんです。それも大寒前後のもっとも寒い時期あたりから春にかけてが最高です。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年08月9日

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こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

写真は中国のアーティスト、PuDerong氏のたまご細工アート。美しいですねー。 龍が描かれていますが、爪が5本あります。日本で描かれたり彫られている「龍」の爪はだいたい3本。

なぜかと言うと、これは中華思想が元になっていまして、かつて「5本爪の龍」は皇帝の持ち物にしか描いてはダメだったんですね。一般人が持つと死罪。ヒエーッ!

なので、日本に文化として入ってきたものには、5本爪の龍はいなかったわけです。 もっとも、京都の天竜寺にある天井画には、5本爪龍が描かれていますので、朝廷どうしの交流などから爪の意味も伝わっていたのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 世界のたまごアート 2013年08月8日

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こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。 お盆前で、バタバタとしています。

徳島は「阿波踊り」がいよいよ来週から始まります。

お盆前のいまごろになると、町中で「ぞめき」というお囃子の音や踊りの掛け声が聞こえてきます。 有名連も無名連も、直前の猛練習中なんですね。

さて少し前ですが、関西ネットショップ大学さん(http://www.netshopdaigaku.com/)のオープンキャンパスにて、お呼び頂き、当社の「たまご戦略」についてお話をさせていただく機会がありました。

関西ネットショップ大学さんとは、その名のとおり「ネットショップの高等教育をすること」を目的としたセミナーで、EC事業(通販事業)に関連する各分野のプロフェッショナルが集まる学びの場なんです。

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見てのとおり、めっちゃたくさんの方に私たちの取り組みを聞いていただきました!(汗) 私たちもオンライン販売をやっているとはいえ、ホントひよっこですし大変恐縮ではありましたが、少し違った視点で取り組んでいる点から、(反面教師的な部分も含めて)何かのヒントになれば幸いと思っております。(^^;)

そして、何よりとっても嬉しかったのが、後半のパネルディスカッション。なんと!ウチの「たまごのソムリエ」通販サイトを題材として、「より良くする手法」についてその道のプロ講師の皆さんから、たーくさんの公開アドバイスを頂きました!

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いやー、ホントすごいです。なるほど!と思えるご助言の数々、間違いなくその場で一番勉強になったのは私です!ご縁に感謝、ですね。 そのウチちゃんと時間を作って受講生として参加せねば!と思える講師の皆さんとの出会い、うれしく思います。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

※トップの写真は、関西ネットショップ大学様から御引用致しております。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2013年08月7日

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こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。 先日は卵の怖い伝説をご紹介しましたが、今度は反対に、卵のハッピー伝説です。(^^)

イタリアのモンフェラートでは、キリストが昇天した日に新しい巣で生まれた鶏卵は、胃と頭と耳の痛みを治し、麦畑に持ちゆけば麦奴の侵害を予防し、葡萄ぶどう園に持ち往けばその葡萄が霰あられに損害を受けることは無くなると信じられている 南方熊楠著 十二支考(下))

・・・のだそうです。

うーん、素晴らしいですね。

もともとキリスト教圏では、卵は「復活の象徴」と考えられてきました。 復活祭(イースター)でたまごを飾るのも、このためです。

また、「麦畑ぶどう園キリスト昇天日産まれの卵で災害から免れる」というのも大変興味深いです。麦は聖書で最も良く出てくる植物で、200箇所にわたって引き合いに出されています。 また、小麦でできたパンはキリストの肉、そしてぶどう酒はキリストの血と考えられています。

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聖餐式、と言いまして、いわゆる“最後の晩餐”の際にキリストが弟子にパンとワインを分けて与え「これは私の血と肉です。今後もこのように行っていきなさい。」と語ったことが始まりです。 教会での礼拝において聖餐式が行われ、洗礼を受けた人が皆でパンとワインを食べます。

上記の伝説でいうと、卵は復活したキリスト、ぶどう園と麦畑は今まさにキリスト教を信じ深めていく人々とも言えるでしょう。

卵の伝説を通して、「キリスト教の教えを守るとハッピーになりますよ!」と感じてもらう仕組みになっているのではないでしょうか。

ちなみにこの「昇天日」(昇天祭)は、毎年変わります。復活祭の40日後なので、今年は5月9日でした。来年、2014年は5月29日です。 ウチに葡萄畑は無いですが、目と耳と頭が健康になるように、来年は「昇天日新しい巣生まれの卵」を食べてみようかと思います。

 

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連)【納涼】たまご・にわとりのちょっと怖い伝説 その1 – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2013年08月6日

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こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

息子を連れて、動物園などに行くのですが、当然あちこちに上記のような警告が貼ってあります。かわいい絵で「指を中に入れないでね」と書いてあります。

ところが、海外だとちょっと伝え方が違うんですね。funnyanimalpop (1).jpg

たとえば上記の注意書きは、「指を動物に与えないでください」と書いてあります。funnyanimalpop (2).jpg

こちらは、「柵を乗り越えて生き残った人は起訴されます」

・・・だそうです。(^^;)

ほかにも私が見たものだと、 「ワニに手を餌として与えたい人は、水に手を入れ音を立てて動かしてください」(フロリダ・エバグレーズ国立公園)

なんていうのもありました。

なんというか、ブラックジョークですねー。

しかし、この違いには、根底に「自己責任」に関する考え方の違いがあります。

日本では、たとえケガした本人が悪い場合でも、動物園などの管理責任が大きく問われます。

対して欧米の施設では、『ちゃんと警告してある以上、それでもケガをするならばそれは本人の責任です。 それぞれが自己管理しましょう。』 という考え方。

どちらが良い悪いという訳ではないですが、訪れる方に一定のマナーと品位を求める欧米の考え方も、必要ではないかと思います。

そして、キツく言うのではなくて、ニヤッと笑えて気をつける、そんなメッセージになっているところに長年の歴史というか慣れを感じますね。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2013年08月5日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

普段、みなさんがご利用くださっている「たまごパック」。これには衝撃を吸収するたくさんの知恵と仕組みが入っています。 このパック、カナダで発明されてから100年経つんですね。プラスチック製のパックができて50年になります。

さて、未来のたまごパックとして、何か新しいものを考えよう!と新容器を考案したのが、ハンガリーでデザインを学ぶ学生Eva Valicsekさん。

このような、容器を考案したんですが、これが非常に面白い!と関心を集めているようです。

これ、段ボールと輪ゴムだけでできているんですね。

このように、穴の開いた段ボールに輪ゴムをひっかけると完成!です。

非常にシンプルな構造ですが、大きなメリットが二つあります。まず、「どんなサイズの卵でも入る」という点。 従来のパックは、MSからLLまで、サイズに合わせて何種類ものパックが存在します。一種類の容器では小さすぎるとカラカラと卵が動き割れてしまい大きいと入らないため、特に少量生産している卵だと、サイズに合わせての取り回しがちょっとめんどくさいです。 このパックであれば、ゴムの伸縮でサイズは自由自在!です。

そして第二に、パックに邪魔されずにたまごの良しあしが見える。という点。 特に海外では、モウルドパックといいまして、紙容器が主流で中が全く見えません。 透明のプラスチックパックがメインの日本よりもニーズがありそうです。

そして、それ以外にも、接着剤を使わずに環境にやさしい段ボールを使用しており、なおかつ「再利用できる」という点からもエコとして優れており、関心が挙がっているようです。

なるほど!

選別ラインにかけるにはちょっと難しそうですが、我々も含め、こだわりの手詰め商品をお出しする小規模なたまご農場では使い勝手が良さそうです。 見た目もオシャレなのがイイですねー!

このように積み重ねる事もできるようなので、実用性もありそうです。既成概念にとらわれずこういった新しい価値が生まれてくるのは素晴らしいですね。 環境配慮という世界的な観点からも、もしかすると次の100年の主流になる新しい卵容器になるかもしれませんね。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照):BBC – Future – Technology – The egg box that updates a humble yet classic design(http://www.bbc.com/future/story/20130319-updating-the-humble-eggbox-design)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2013年08月2日