小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは。こばやしです。

少し前に話題になっていましたが、超電導のデモンストレーション動画、超スゴイですね。 まるで魔法です。 動画一分ぐらいからは圧巻です!

 金属や化合物を超低温にしたときに、まるで水が氷になるように別の状態に相変化すること、電気抵抗がゼロになる・浮遊する(磁気浮上)などさまざまな現象が起こることを「超電導状態」というのですが、いやはや、上記の動画を見るともう「バックトゥザフューチャー」の世界も遠くない気がしてきます。

◆たまごは高速回転で空を飛ぶ
 最新の素材だけがスゴイワケではありません。 実は、たまごは高速回転すると浮き上がることが、研究により判明しています。

なんじゃそりゃ・・? 、と思った方に以下ご説明。flyingegg_picture.jpg

たまごの形状を一秒間に30回転させると、「フワッ」と浮き上がる。 慶応義塾大学の下村教授が予測・検証し、神戸大学海事科学部の西岡教授らも詳細な映像を収めている結論です。 テーブル上でたまごを回転させると、重心が上に偏り、だんだん起き上がってきます。 回転時の乱れが重なり、秒間30回転を超えると重力とほぼ同じ力が浮かぶ方向へ加わるため、結果として宙に浮くんだそうです。(約0.1mm・0.002秒間ですが)

すごいですね!

「浮遊」という概念はとてもロマンがあります。 マイナス269℃という極低温の非日常な世界で生まれる超電導物質と、日常にある普通のたまご、両者が「浮かぶ」という点でつながっているとは興味深いですね。

また、どちらの発見も「偶然の気づき」から生まれています。 私達も好奇心をいっぱい持って、まだ見ぬ発見や価値創造のために、小さな気づきも大事にしながら良いモノづくりをしていかなくては!と再決意しました。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

参照:ケンブリッジの卵―回る卵はなぜ立ち上がりジャンプするのか(下村 裕 著)
※なぜこんな着想を得たのか、どうやって解明していったのかなどが綴られており、非常に読み応えあります!おススメ(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2011年10月31日

こんにちは。こばやしです。

ハローウィンネタの第二弾です。

日本でもメジャーになりつつあるハロウィンパーティ、欧米ではオバケにちなんだビックリお菓子を食べるのが最近の流行のようです。 ただ、お母さんが忙しいのはどこの国も同じ、手の込んだホラー料理に「メンドクサイわー・・・」と感じるお母さんも多いようです。halloweentreats2.jpg

そんな中、こんな英文記事がありました。

Not-So-Tricky Halloween Party Treats(実はそれほど面倒じゃないハローウィンパーティのお菓子) – Galloway, NJ Patch(※リンク先英文です)

ちょっと不気味だけど簡単な料理を作るアイデア特集の記事です。
普通のサンドイッチをカッターで切って「モンスターの手」のように見せる手法、クロワッサンを切って包帯ミイラに見せる、ゆでたまご半割りの上にオリーブを乗せるだけで怖そうなオバケの目玉に!などなどの手抜き(笑)アイデアが色々紹介されています。

さて、そんな中面白いな、と思ったのが冒頭の写真、フルーツたっぷりのぶどうカクテルジュース。

記事中では「ぶどうジュースが無ければ着色料を数滴」などと怖いこと書いてますが(さすがアメリカ!)、赤紫のぶどう果汁はホラー映画のしたたる血を表現しているのでしょう、その中に氷でできたモンスター(?)の手がどーん!と浮かんでいます。

子どもたちは大喜び!です。

コレ、わざわざ型を取ったりといったメンドクサイ事はいっさいナシ、100均で売ってる薄いゴム手袋に水を入れて氷を作ったんですね。

子供たちには、おタマですくってコップに分けます。 フルーツだけじゃなくて、緑や赤のグミを入れてもおどろおどろしくてグー、だそうです。

単なる「ジュースを冷やす氷」であっても、手間を掛けずにちょっと工夫するだけで、たちまちオバケのワンダーランドになります。

こんな工夫も楽しいですね(^^)

(関連)ハロウィンパーティに超オススメ、伝統の「悪魔のたまご」料理 – たまごのソムリエ 小林真作

(関連)クリスマスの食べるオーナメント – たまごのソムリエ 小林真作
(関連)ハロウィンと日本のお祭り – たまごのソムリエ 小林真作
カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2011年10月28日

こんにちは。こばやしです。

少し前からノートパソコンの調子が悪く、頻繁に「深刻なエラー」いわゆるブルースクリーンが・・・。

Bluescreen.jpg

どうやらHDDの交換が必要なのですが、交換部品を入手するまでドッキドキです。

とにかく頻繁にバックアップを取ってます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2011年10月27日

deviledegg1.jpgこんにちは。こばやしです。

気がつけば、もうすぐハロウィンですね。 日本でも徐々に浸透してきているように感じます。

さて、そんなハロウィンのパーティにオススメの、たまご料理があります。

それは、「悪魔のたまご(Deviled egg)」

といっても、そんな邪悪な料理じゃありません(笑)

欧米では、割りとポピュラーなたまご料理なんです。

飾り付けが美しく、簡単な割に見栄えがするのでパーティ料理に最適なんですね。deviledegg2.jpg

ちょっとレシピをご紹介。

<準備するもの>
固ゆでたまご 6個
マヨネーズ又はプレーンヨーグルト 1 / 4カップ 
ガーリックパウダー、またはオニオンパウダー 小さじ1杯
乾燥パセリ 少々
レモン汁 小さじ1杯
マスタード 小さじに3/4杯
塩 小さじ1 / 4
ウースターソース 小さじ1 / 4(※お好みで)
コショウ 少々
パプリカ(赤)(※お好みで)

<調理>
固ゆでたまごをタテ半分に切って、黄身をスプーンでくり抜く
上記の材料(パプリカ以外)を、味を見ながら混ぜ混ぜする。
白身の器に、再び盛り付ける
パプリカをその上に乗せます。
完成!

カンタンですね。
要は、「黄身と混ぜて盛り付け直す」だけです。
絞りチューブなんかを使うと、すごくキレイに見えます。
洋風和風カレー味、ブレンドもお好みで変えちゃって問題ないかと思います。
名前が「デビル」なので、オリーブやミニトマトなんかで目と口を作って「オバケ」っぽく演出するもの面白いです。

ぜひお試しあれ。

こんにちは!こばやしです。

少し前、妻と映画「ガリバー」を観に行ってきました。

さて、このガリバー旅行記の有名エピソード「ガリバー小人国へ行く」ですが、実は「ゆでたまご」が物語の重要キーワードになっているのをご存知でしょうか?

「子供のころに読んだけど、どんな話だっけなぁ・・?」という方も多いかと思います、
簡単に粗筋を紹介すると、
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 船医であるガリバーは航海中、嵐に遭い難破、小人たちの国「リリパgariba_1.jpgット王国」に打ち上げられる。 彼らは非常に驚きつつも、“巨人”であるガリバーを客人としてもてなす。
 一方王国の 隣には「ブレフスキュ国」があり、お互いに仲が悪く戦争状態にあった。 リリパット王(皇帝)の求めに応じガリバーは戦争に協力、ブレフスキュ国連合艦隊を見事打ち破る。 しかし、国内の陰謀に巻き込まれ暗殺されそうになり隣国ブレフスキュ国へ亡命、その後ボートで出航、商船に拾われて故郷へ帰る。

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と、まぁこんな内容です。 絵本でガリバーが沢山の船を綱で引っ張ってるのは、このブレフスキュ国連合艦隊“拿捕”のシーンですね。

さて、問題はこの「リリパット王国」と、「ブレフスキュ国」。

この二国間で戦争の原因が、なんと!「ゆでたまごの剥き方」だったんです。

 

◆あなたはどっち派? ゆでたまごの剥き方
 ガリバーが流れ着いたリリパット王国は「小さいほうの円弧から割る」派で、お隣ブレフスキュ国は「大きい方の円弧から割る」派。 リリパット王国では「大きい方から割る派」は官職にも就けず、「大きい円弧から割る食べ方」について書かれた本はすべて発禁。 といった有様・・・。

もともとリリパット王国も「大きい円弧から割る」のが正統だったのですが、リリパット先々代皇帝がこの方式で指を切ってしまったことから心変わりし、「これからは『小さい円弧から割る』ようにせよ。」と勅令を出します。

 

さあ、これに猛反発したのが国民。
「大きい円弧」原理主義者は6度の内乱を起こして抵抗、「小さい方から割るくらいなら死んでやる!」と処刑されたヒトの数なんと1万1000人・・・! 残った反対派はゲリラ化し潜伏、大半は「大きい方から割ること」を国是とする隣国ブレフスキュ王国へ亡命してしまいます。

この事が、長く続く二国間の戦争を招いてしまうわけです・・・。

うーむ。 どっちでもいいじゃん、バカバカしくもけっこうハードな内容なんですねぇ。ガリバー旅行記は。 しかし・・・

 

◆「ゆでたまご」は何を例えている?
 この「ガリバー旅行記」、実は大人向けの鋭い風刺物語なんですね。 ここで言う「ゆでたまごの剥き方」論争は、当時の「カトリック」と「プロテスタント」の諍いを皮肉っているわけです。 リリパット王国とブレフスキュ国は、イングランドフランスのパロディ。gariba_kenka.jpg

つまり、「どっちも同じキリスト教でしょ? 教義のいさかいなんて、『ゆでたまごの剥き方』くらいどうでもイイことジャないの。 そう思いません?」と、揶揄してるんです。

我々にはピンとこなくても、当時の人たちにとってはすぐに分ることだったわけです。 例えるなら「ミンチュ党とジーミン党があって、互いに言い争いをしていました・・・」と書かれると、現代の大人なら、「ああ、なるほどね。」となるわけです。

さて、
「ガリバー旅行記」が書かれた英国。 現在、若者の8割が「ゆでたまご」の茹でかたを知らないという驚きの調査結果があります。 徹底的に「ゆでたまご」にこだわった寓話を描く「ガリバー旅行記」は、現代の英国世情まで風刺しているようにも見えますねェ (^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2011年10月24日

terumaeromae2.jpgこんにちは!こばやしです。

「テルマエ ロマエ」という人気漫画をご存知でしょうか?
古代ローマ人が主人公なのですが、来年には阿部寛主演の実写映画が公開されます。 予想以上に似ていてビックリです。

terumaeromae_abe1.jpg

 古代ローマ時代の浴場設計技師ルシウスが、現代にタイムスリップすることで日本のお風呂文化に触れ、そのカルチャーショックに大いに驚きつつもそのアイデアをローマに持ち帰り大人気となっていく・・・。そんなストーリーのマンガです。

古代ローマと現代ニッポン、風呂を通じての意外な共通点が新鮮で、抱腹絶倒の面白マンガなのですが、さて、そんな漫画「テルマエ・ロマエ」第二話に、露天風呂と温泉玉子の話が出てきます。

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こんな滑らかな食感のたまごは食べた事がない!」と興奮するルシウス。 それもそのはず実は古代ローマでは「たまご」が意外な食べられ方をしていたんですね・・・。

 

◆はじまりの食材・・・たまご
 古代ローマ時代、たまごは何と「生たまごを丸飲み」で食べられていたんだとか。 それも「食前酒」として。 超ビックリ!ですね。 かの時代、卵は「始まり」の象徴とされていたことから、前菜や食前酒として先に興されることが多かったそうです。 うーん、それだけでお腹いっぱいになっちゃわなかったのでしょうか・・・!?

基本の食べ方が生なわけですから、当然「温泉玉子」という調理法はなかったようです(※茹で玉子は食べられていたようですが)。

そういえば、古代ローマ皇帝ジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)の名前にちなんでできたとの俗説もある「シーザーサラダ」は、日本では「温泉玉子」を乗せたものが定番人気になっています。

温泉玉子には、辛味や塩味、とがった味をまろやかにし、口当たりを非常に滑らかにする効果があります。 洋の東西を問わず、どんな料理にも相性が良い魔法の調理玉子です。

シーザーが生きていたらさぞビックリしたでしょうね!

※映画もメチャクチャ楽しみです!

参照:「テルマエ ロマエ」(ヤマザキマリ)・「旅行者の朝食」(米原万理)
参照:阿部寛がローマ人に!上戸彩と風呂限定冒険漫画「テルマエ・ロマエ」映画化で共演決定! – シネマトゥデイ

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2011年10月19日