小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

昨日8月31日は、ナムコの期間限定テーマパーク「たまごっちアイドルパーク」の最終日でした。

1996年に発売されて以来、多くの人を魅了してきた「たまごっち」。

今年で15年も経つんですね。

ところで、先日ご紹介した「人々を笑わせ、かつ考えさせてくれる研究」に対して贈られる「イグノーベル賞」、

実はたまごっち発売一年後の1997年、「『たまごっち』によって数百万人分の労働時間が仮想ペットの飼育に費やされたこと」に対して、この栄えある(?)イグ・ノーベル経済学賞が二人の日本人に授与されています。

それくらい、とても手軽に、とても沢山の人が、電子の丸い塊である「たまごっち」に対して並々ならぬ愛情と時間を注いできたということですね。(^^)

 

◆労働時間は失われたけど・・?
つまり、見方を変えると、それだけ沢山の人が、ペットの愛情に飢えていたということかもしれません。

なにせピーク時には、寿命で死んでしまった「たまごっちキャラ」を悼むために、ネットコミュニティ上の掲示板に“電子共同墓地”ができ、何百人もの登録者があったくらいです。それくらい、その愛らしいキャラクターに惚れ込む人が続出したわけですから・・・。

数百万人分の愛情を育む機械を作ったワケで、平和賞の方が似合うかも?

いやいや、それじゃ「笑え」ません。

同96年のイグ・ノーベル平和賞は、

「広島原爆投下50周年を記念し、太平洋で核実験を行った」ことに対して、フランス大統領ジャック・シラクに贈られています。

なるほど、皮肉が利いてますね。(^^;)

(関連日記)イグ・ノーベル賞受賞の面白たまご研究  

※たまごっちアイドルパークとは、ナムコがバンダイと共同企画した女児向けのテーマパークで、宮城県名取市イオンモールに今年4月にオープンしたものです。  

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2010年09月1日

kandume.jpgまだまだ残暑厳しいですね。

さて、こんなお話をご存知でしょうか?

 

ある缶詰のメーカー。

中東のある国に、自社の缶詰商品を売ることになりました。

もちろん、味には自信があります。

エキゾチックな雰囲気を出すために、「太陽」のマークを記した高級感あるデザインをあしらい、商社を通じてかなりの量を送り込みました。

さて、その結果は・・

まっったく売れませんでした。

「なぜ売れないんだろう?」

担当の商社営業マンは気が気じゃありません。

思いあぐね、売り場にきたお客さんに、

「この商品の、どこが悪いんですか?」

と訊ねてみました。

すると、予想外の答えが帰ってきたんです。

「ああ、そりゃそうさ。太陽のマークが書いてあるからね。」

「!?」

「あの憎たらしい太陽が書いてあるモノなんて、買うわけないよ。」

 

そう。

砂漠の国では、太陽は憎っくきカタキなのでした。

コーランにも、「神は人に試練を与えるために、太陽をもたらした」

という一節があるそうです。

つまりそれくらい辛いつらい苦しみを与える対象ということなんですね。

日本人にとっては、太陽は豊穣の恵み。

それどころか、天照大神(あまてらすおおみのかみ)、たたえるべき神様です。

文化の違いを感じますね。

もっとも、

「9月に入っても猛暑は続きます。」

なんてニュースを目にすると、

「俺は今だけアラブ人だ!太陽のバカヤロー!」

・・・、ちょっとだけ言いたくなります。

 

◆おまけ
ちなみに件の缶詰、「月」のマークに変えたところ、立派に人気商品になったそうです。 アラブ圏では、月は砂漠の闇夜をやさしく照らす、慈愛の象徴なんだとか。

参照:「読むクスリ」(文春文庫)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 食べ物ジョーク・おもしろ 2010年08月31日

ignobel.jpeg 今週のヤングジャンプに、『イグ・ノーベル賞を作った男/マーク・エイブラハムズ』(栄光なき天才たちシリーズ)という読みきりが載っています。

イグ・ノーベル賞とは、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞で、ノーベル賞のパロディ的な賞です。

大真面目にやっている研究でも、ハタから見るととっても面白く感じられるものがたくさんあります。 そんな研究を賞賛(?)しているわけですね。 べつに世の中に貢献してなくても受賞できます。

◆どんな人が受賞?
 受賞者も、大学の研究機関から、あやしげな民間発明家まで、多岐に渡っています。

たとえば、昨年のイグ・ノーベル 平和賞は、

ステファン・ボーリガー他(スイス・ベルン大学)の研究
 ビールのいっぱい入ったと空の瓶のどちらが頭を叩き潰しやすいか、実験により示したこと』

に対して贈られています。

これ、大学の正式研究ですから、強度グラフなど精緻なデータをとって、大真面目に学会で報告しているわけですね。

 

◆たまごのイグ・ノーベル受賞おもしろ研究
 この賞は1991年から始まったのですが、卵そしてニワトリについてのいくつかの研究に対しても賞がおくられています。 それも、すんごい研究。

○物理学賞   ルイ・ケルヴラン
鶏卵の殻中のカルシウムは(生体内の)常温核融合過程によってつくられる、という彼の結論に対して。』(94年)

    ニワトリさん、核融合で卵作ってたんですか・・・。スゴすぎです。(^^;)

 

○消費者工学賞   ロン・ポピール
殻の中で卵を混ぜるもの」などの装置によって、産業革命を再定義したことに対して。』(93年)

    たまごの中身が、産業革命と関係しているとは・・!

 

○気象学賞  バーナード・ヴォネガット(ニューヨーク州立大学オールバニー校)
論文「ニワトリの羽がちぎれる現象を指標とした、竜巻の風速の概算方法」に対して。

    風力計とかでいいじゃん!?ニワトリさん、大変すぎ。

 

○境界領域研究賞   ステファノ・ギルランダ他(ストックホルム大学)
論文「ワトリはどちらかというと美人を好む」に対して。』 (03年)

   うーん、ニワトリさんは面食いなんですね。 知らんかった。鶏舎にグラビア写真とかを貼ったら、もっと元気出るかな!?

 

◆科学を楽しむことの大切さ
 個人的に、このイグ・ノーベル賞の意義は、やはり「楽しんで学ぶこと」だと思っています。

今、国立大学は独立採算制に移行しています。「役に立つこと、世の中へ貢献すること」をより強く求められているわけです。

でも、学問って、そればっかじゃないですよね?

「なるほど!」と思ったときのあの興奮。

「ちょっと試してみるか!」と思い立ったときの、あのワクワク。

知りたいから調べる

これだって、りっぱな学ぶ動機です。

むしろ学問としては、「役立つこと」を意識するほうが不純なのかもしれません。

知的好奇心は、人間の特権です。

もっとも、「美人だって見分ける」くらいですから、ニワトリさんも人知れず考察し、知的探求しているのかもしれませんが・・・。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2010年08月30日

ついに今夜放送。30分間どんな風に伝えてくれるのか?

ドキドキです。

本日は午後から、当社通販向け料理の撮影会。

たまごカフェの福山シェフに作ってもらいます。

こっちはワクワクです(^^)

 

BSジャパン「ふるさと発元気プロジェクト」
8月27日(金) 夜9時54分 – (約30分間)

詳細 : http://www.bs-j.co.jp/genkip/backnumber/sato74.html

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2010年08月27日

あとちょっとで学生サンの夏休みは終わりですが、

残暑はまだまだこれからですね。

暑くって食欲が無いなー・・・、そんな方も多いかと思います。

そんなとき、家庭のちょっとひと手間で、さっぱりしていてすごくおいしくなる茶碗蒸しの裏技はいかがでしょうか?

それは、ポン酢。

たまごとポン酢はすごく相性が良いんですね。

特に茶碗蒸しとポン酢との相性は絶品です!

ぜひ、茶碗蒸しの上からサッと軽くかけてみてください。

冷たくあっさりとして美味しく、たまご本来の甘味がすごく引き立ちます。(^^)

めんどくさければ、スーパーなんかで買ってきた茶碗蒸しにポン酢をかけてもOKです。

でも、茶碗蒸し、って結構カンタンにできるんです。電子レンジで5分でできるので、自分の好みの具材を入れてチョチョッとつくったほうが美味しくできるかも!?

レシピ例です↓

レンジ&めんつゆde簡単!茶碗蒸し [クックパッド] 

ポン酢はたまごに唯一足りない栄養素ビタミンCを含みます。夏バテ対策にもピッタリのタッグなんですね。

ぜひお試しあれ。(^^)

参考 : 調味料を使うのがおもしろくなる本(青木敦子・扶桑社文庫) ※ この本はすごく面白かったです。オススメ! 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2010年08月26日

毎日暑いですね!

NHK朝ドラ「ゲゲゲの女房」では、目玉のおやじが毎朝出ています。まだまだ暑さも続くとの事、ゾクっとする怪談も良いかもしれません。

yamanashi1.jpg

というわけで↑ご紹介しましたが、

上記の写真、火の玉ではありません。

 これは「リチャー」と呼ばれる、ウイスキー樽の焼き入れ作業のひとコマ。

一年ほど前ですが、勉強仲間のY社長さんの計らいでサントリー白州工場(山梨県)を見学させていただきました。

本日はその時の様子を少しだけご紹介。

上記の炎、リチャー。

これは、古くなった樽の内側を焼いてやることで、樽の木の香ばしさや色合いをよみがえらせる作業なんです。

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こんな感じでどんどん焼いていきます。

ひと樽ひと樽、手作業。これ、すごく手間がかかっていますね。

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一瞬で火を消すのもまた、職人技のひとつ。ほんのちょっとの水しか使いません。

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そうやって蘇ったウイスキー樽。

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こうして作られた樽とウイスキーが、白秋工場には何十万樽と眠っています。そして、はるか数十年先にお客様のグラスに注がれるのを静かに待っているんですね。

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 そして、今、まさに飲みごろとなったウイスキーの水割り。アテンダントのお姉さんに作っていただきました。

驚いた事に、この「水割りの作り方」にもすごいこだわりが。

最高の香りと味を引き出すための、なんと混ぜる回数まで決まっているんだとか。

これはワクワクする良いこだわりですね。

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飲んでみて、納得!その香りを余すことなく堪能しました。(^^)

<本日の結論>

怪談なんかなくても、白樺の生い茂る白秋に行けばすずしくなります!

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2010年08月25日