小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

タクシーに乗るたびに、
「着くまでのあいだに
ぜったい運転手さんと仲良くなる」
と目標を立てています。

いろんなことを聞いたり話したり
するんですが、

景気の話をすることも多いんですね。

「コロナ明けてから景気はどうですか。」

なんて聞きますと、
最近は景気の良い話が返ってくるように
なりました。

「あ~、忙しいですね~。
夜の繁華街への送迎がだいぶん
増えましたよ。」

なんて、地元でタクシーに乗ると
どの方もおっしゃいます。

 

で、ですね。
先日東京に参った際に、
同じようにタクシーで聞いてみたのです。

「最近景気はどうですか?」

「あ~、忙しいですね~。

お客様も景気がよいみたいですよ。
さっき乗せた若いご夫婦は、

資産が100億増えた

って言ってましたよ。

使い切れないよ、なんて二人で
話されてましたね~。」

 

とのことで、
さすが東京はレベルが違う・・・
と度肝を抜かれました。

使い切れなくて困っている~、
なんてセリフは、
近所の方から山ほどの
野菜をいただく時くらいしか
つかったことないですね~(笑)

 

さて、僕たちの仕事で
レベル違い、と言いますと、
「衛生レベル」「異物レベル」など
でしょうか。

衛生レベルについては、
僕たちがたまごをお届けするお客様のうち
病院さんが多くいらっしゃいますので
その衛生管理レベルに合わせ、

異物に関しましては
菓子工業のお客様でしょうか、
最も厳しいお客様にご納得いただける
基準で考えます。

僕たちは日々お客様に
育ててもらっていると言えますね~。

上記の写真は、
当社選別ラインの検卵工程です。

光で下から透かして、
卵の中に異常がないかを
ぜんぶ確認するんですね。

表面の模様などが規格外になる
ものも、ここではじきます。

 

本日も、新しいお客様との
打ち合わせがありますが、
成長の糧となるチャレンジになる事
わくわくしております。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2023年06月6日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

本日は「たまごにまつわる名言」をご紹介。

『現在は、過去が産んだ卵であり、その殻の中に未来がある。』
(ゾラ・ニール・ハーストン・米国作家)

“The present was an egg laid by the past that had the future inside its shell.”

うまいこと言いますねぇ。

 

 

過去に食べた栄養で
卵がつくられる。

産み落とされた卵は、
「現在」目の前にある。

あるんだけども、
中身が今後どうなるのかは
まだ分からないわけですから、
たしかにこれすなわち
「未来」なわけです。

かなり好きな言葉です。

 

たとえば困った状況になって
「なんでこんな状況なんだろう・・・」
なんてボヤいてみてもたいていは
考えてみれば自分の過去に
やったことにしか起因しません。

また、自分の力で変えられるのは
未来のみで、それをステキにするために
努力していくしかないですよね~。

 

哲学的なお話ですが、
じっさいの「鶏卵」のメカニズムも
このとおりなのです。

たまごは、
約2週間かけて、卵管を通ってだんだんと
卵がかたちづくられていきます。

まず、黄身ができて
その次に白身、
最後に周りにカラができます。

ですので、
食べたもの、育った環境の
影響がたまごに出るんですが、
それは少なくとも直近2週間の
生活が影響するんです。

たとえば、
飼料を夏仕様に切り替えたり、
より香りや色味が良くなるような
飼料にすると、

すぐではなく
『2週間後』に色鮮やかで香りの良い
卵になるわけですね。

まさにゾラさんがおっしゃるように
「過去(の育ち方)が産んだ卵」なんです。

 

良い過去(育ち方)じゃないと
良い現在(たまご)にはならないし、
良い料理(未来)にもならない

ってわけですね~。

 

ウチの理念は、

卵を通して美味しさと
健康をお届けすること

です。

 

ぜひ、未来の食べるお客様に
良い「過去」から
美味しい料理を楽しんでいただければと思います。

もっとも、自分では失敗して
最高の「過去」なステキたまごから
しょんぼりなオムレツをつくっちゃったり
してますが・・・

この言葉を語られた
ゾラ・ニール・ハーストンさんは
1920年代に活躍された作家さん。

また、民族学者としても有名で、
カリブ海周辺の民族文化や
アフリカ系アメリカ人に伝わる
民間伝承をかなり詳しく調べ
まとめあげたスゴイ方。

カリブ海のブードゥー教も
教義や経典、教団もないため
なぞの民間信仰だったものを
わかりやすく著書にして
世界にしらしめたんですね。

ゾンビ映画ブームも
レゲエ音楽の浸透も、もしかすると
ゾラさんがいなければ起こってなかった
かもしれません。

 

超有名な代表作
『彼らの目は神を見ていた』が
めちゃくちゃ有名なんですが、

人種差別や貧困に対峙する
カッコいい主人公を描きつつも
白人社会への批判など政治的な事は
ほとんど書いてないんです。

憎しみでも対立でもない物語
だからこそ多くの人に
受け入れられてるんですね。

 

そんな物語を描けたのも、
幼少の頃過ごした町が
米国初の黒人郡区で
「黒人として劣等感も差別もほとんど受けずに育った」
からなんだとか。

まさに過去の良かった卵を
ステキな物語という未来に昇華させたわけですね~。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2023年06月5日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

考えてみれば、
目玉焼き、って
シンプルの極みですよね。

いろんなコツがあるにせよ、
調理形態としては、

割って

焼く

これだけのシンプルさです。

人類がはじめて卵を目にして
「食べよう。」と思ったら
まず思いつく料理の一つですよね。

 

日本人も目玉焼き大好きですが、
英国、オランダにドイツスペイン
インドにエジプト・カンボジアにも
古くから目玉焼きの名物料理がありまして、
世界の超スタンダードたまご料理
言って過言じゃないです。

 

千年以上前のローマ時代の
目玉焼きレシピも残ってますし、

スペインには400年以上前の
目玉焼きをつくるシーンが
絵画になって残っているくらい。

(関連:400年前の名画に描かれた目玉焼きが超ウマイ! | たまごのソムリエ面白コラム

 

なのに、意外なことに
日本での目玉焼きの歴史は
そう長くありません。

記録を見てもせいぜい百数十年、
明治時代になってからなんです。

それも「洋食」として・・・

 

たまご料理が普及した江戸時代には
「卵百珍」のようなたまご料理専門書が
いくつか出版されていますが、
目玉焼きに類するレシピって
どこにも載って無いんですよね。

ゆでたまご料理は
けっこうたくさんあるのに。

考えてみれば、不思議です。

平安時代に書かれた
日本最古の説話集『日本霊異記』にも
毎日卵を獲って料理する男が出てきますが、
「毎日たまごを煮て食べる」となっています。

 

なぜなんでしょうね?

記録がないので推測するしかないのですが、
個人的には「鮮度」と「流通」の問題
大きかったのじゃないかと思います

 

◆たまごは保存食だったから

目玉焼きって、そもそも
「鮮度」が重要なんです。

新鮮じゃないと、
割り入れた時に
黄身が崩れちゃいます。

古いたまごで試験的に
目玉焼きをつくることが
ありますが、崩れずにできても
黄身白身ともに平た~くなって
火がすぐに通ってしまい、
さほど美味しく作れないんですよね。

 

しかし、江戸時代のたまごって
なが~く置ける「保存食」としての
位置づけで、

新鮮なものを食べる食材じゃあ
なかったのです。

じっさい常温でかなりの日数持ちますし。

 

しかもカラがカプセルになっていますから
割れさえしなければ虫も寄ってこず
保存もしやすいのです。

 

そして当時の日本の養鶏は、
農村部で家ごとに少しずつ
飼っているのが主流でした。

なので
鶏卵の産卵場所から消費地まで
どうしても日数がかかり、
また少量生産のため
あるていどまとまってから
売りに行く必要もあったわけです。

そのため、
手に入るたまごの黄身は
くずれやすくなり、

「混ぜて焼く」または「煮る」
最適な調理方法だったんじゃ
ないのでしょうか。

 

加えて、江戸時代から
ゆでる・煮るのたまご調理
レシピは豊富なのは、
日本のキレイな水資源が
たっぷりあったからじゃないかと
思います。

「こっちの方がうまいじゃん。」

と、目玉焼きよりも
「煮る」ほうに行っちゃったのかと。

 

新鮮なたまごが豊かに手に入る今こそ、

和食としての目玉焼きを、

さらに探究してみるべきかもしれません。

というか、めっちゃ食べたいです。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(関連:江戸の文化本「 守貞謾稿」はなぜ貴重なのか? | たまごのソムリエ面白コラム

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

読売テレビ情報番組
「朝生ワイド す・またん!Zip!」さんの
『まるとくZIP』というコーナーで
6月6日に出させていただきます。

タレントの中尾周統さんと
最っ高の「目玉焼き」「ゆでたまご」
作る、そのコツを余すことなく
ご体験いただきます!

ご家庭で極上のたまご料理がたのしめますので、
ぜひ!6日はご覧になってくださいませ~。

朝生ワイド す・またん!|読売テレビ・日本テレビ系
毎週月~金 朝5時10分~

7時すぎごろ!?です(たぶん)

 

シンプルに見えて変化の要素が大きくって
ちょっとしたコツで美味しさが激変するのが
「目玉焼き」と「ゆでたまご」なんですよ。

それを知らずに
毎朝の食卓を迎えるなんて
ホントもったいない!のです。

 

余談ですが、海外では日本以上に
この2つのたまご料理への関心が高くって、

例えば英国では、
ちょっと検索すると

「完璧なゆでたまごはどう作る!?」

みたいな特集記事がめっちゃ出てきます。

また、欧州では

理想のゆでたまごができる公式

を研究して論文を物理学者さんが発表したり、

パーフェクトな目玉焼きやゆでたまごが
できる調理器具の研究や特許は
枚挙がありません。

(関連:カンペキなゆで玉子を作る公式がある。 | たまごのソムリエ面白コラム

この身近すぎるたまご“調理”ワールドの
ステキなコツを、こばやしと中尾さんと共に
楽しんでくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 取材・掲載・ご紹介 2023年06月3日

たまごのフライパン調理には
濡れふきんを使うと
めっちゃ美味しくできるんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご料理って、好きですか?

この質問に7割の人が「大好き」と
回答します。

では、

たまご料理を作るのは好きですか?

今度はどうでしょう?

ちょっと面倒だな、と感じる人も
多いのではないでしょうか。

 

その理由の一つには、

温度コントロールが
とても難しい

ということがあります。

とろふわオムレツを
作ろうと思っても、
すぐに火が通ってしまう。

目玉焼きを作っても
あ!しまった。固焼きに・・・

という経験がある方も
多いのではないでしょうか。

たまご料理の変化って、
不可逆、つまりもとに戻らない
わけですから、やりすぎちゃうと
後の祭りなんですよね。

そして、
フライパンは熱伝導率が良いですから

「あ!火を止めなきゃ」

と思っても、
そこからの熱の影響が
大きすぎるんです。

 

そこで、有効なのが、
ぬれ布巾です。

フライパンの横に
濡れたふきんを置いておくだけで、
サッとそこに乗せれば

ジューッとなって
気化熱で一気に冷めます。

 

タイミング的に有効なのは
オムレツと目玉焼き

 

オムレツの場合は、

①卵液を熱したフライパンに入れる

②かき混ぜる

③ある程度固まってきたら
濡れ布巾の上にフライパンを置く

④ゆっくりとオムレツのカタチを
ヘラで形成していく

目玉焼きの場合は、

①油を入れて中火で熱する

②たまごをそーっと入れる

③白身のフチがこんがりしたら
すぐ濡れ布巾にフライパンを置く

④再度じっくり弱火で加熱

これで、
白身がカリッと香ばしく
黄身はトロトロ半熟
めっちゃ上手に
火加減をコントロールできます。

 

繰り返しになりますが、
急加熱は「強火」でできても、

加熱の急停止は
火を止めるだけでは
できません。

それを可能にするのが
濡れふきんなんですね~。

 

「家にきれいな布巾ないよ。」

という方は、
キッチンペーパーを多めに重ね濡らして
そこにフライパンを置いても
大丈夫です。

 

やってみると驚くくらい
出来上がりが変わってきますので、
ぜひお試しくださいませ~。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前ですが、
地元の海岸清掃「ごみゼロ運動」に
家族で参加してきました。

海岸って、
流木やらビンやらでっかい貝殻やら、
足で踏むとやっかいなものが
たくさん流れ着くんです。

夏の海開きを前に、
それをぜんぶ取り除いちゃおう
そういう取り組みで、

コロナ禍中は無かったので
4年ぶりになります。

当日いらっしゃった方は
なんと960人!

ごみもでっかいのから
小さいのまで、
かなりの量が取れました。

終わった後の海岸を見ると・・・

おお・・!めちゃスッキリ!
すごくキレイで気持ちいいです。
今年の夏が楽しみですね。

 

こういう、
多くの人の積み重ね努力の
すごい結果を一望できるのって、
あまり機会がありません。

ウチの子供も
「すっげー!」と驚いていました。

 

積み重なってすごい成果を
示すのって、繁盛にも
社内の良い雰囲気醸成にも
なかなか良い手段じゃないかと思うんです。

 

たとえば、
僕が定期購入している大豆麺「ZENBU」が

一千万食突破!

なんて打ち出しをしていましたが、

「へー、そんなに。」

という驚きって、
新規にもファンにも魅力として
映りますよね~。

 

「そんなの大きな企業だけじゃないの。」

なんて思うかもしれませんが、
そんなことはありません。

ある人気のイタリアン店では、
ピザを頼むと

「〇〇〇〇〇〇枚目です」

と記したカードが付いてきます。

これって結構インパクト強いんですよ。
すごい数字ですから。

これだけの人が楽しんだんだ!

という素直な驚きは、
お客様にもスタッフの誇りにも
つながるんじゃないでしょうか。

専門店じゃなくても、
自慢のメニューとか
使用量や出数の多い料理
使える手かもしれません。

たまごは使用量も多い食材で、
個数もけっこうしっかり計算できますから

「創業以来〇万個の煮玉子が~~」

とか

「オープンからおかげさまで
〇トンのオムレツを楽しんで下さって~~」

みたいな打ち出しには
比較的向いている食材です。

ちなみにウチの社内でも
毎年の方針発表の際に

一年の成果をふりかえり
まとまった成果を出しますが、
やっぱりインパクトあります。

ぜひ、ご繁盛の盛り上げに
いままでの振り返っての
あなたのお店の成果を
ちょっと計算してみて、
打ち出してはいかがでしょうか。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2023年06月1日