小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

こんな暗算ドリルが
売れてるんだそうですね。

『小学生がたった一日で
19×19が暗算できる本』

これ、子供対象なのに
大人もどんどん買っていて、
27万部も売れてるんだとか。

たしかに、
「うっ!暗算できないな・・」
となって、
どうやるんだろう・・・!?

とすごく気になる本ですよね。
実際やってみたら
たしかに!暗算できるように
なりました。

すごいな・・・!

 

出版担当者のインタビューで
おもしろかったのが
「この本が売れている理由」

 

ここまで売れた理由は

「タイトルです。」

とおっしゃってました。

へ~!

「とにかく内容が良いからです。」

とかじゃないんですね。

つまり、
本の名前に魅かれる

手に取って中身を読む

内容に納得する

これの初手が
効果的だから、
ここまで売れてる、と
いうわけですね。

 

「『誰が』『どうなれるのか』が
ハッキリわかりやすいタイトル
だから選んでもらえるんです。」

ともおっしゃっておられまして、
いやこれって、飲食の世界にも
通じるものがありますよね。

僕たちのたまご商品や
あなたのお店の料理メニューも
そうだと思いますが、

「この人に買ってもらいたい。」

というターゲットって
あるかと思います。

 

その人に、
味を楽しんでもらいたいのか
美肌になってもらいたいのか
お腹いっぱいになってもらいたいのか

誰にどうなってほしいかが
メニュー名から分かると
良いですよね~。

 

たまご料理も、

「美味しいたまご料理」

じゃあ不十分でして、
たまごの美味しさを細分化すると

「味」「香り」
「色味」「食感」

の4つの「おいしさ」に分かれます。

僕たちの例で言うと、

「ハーブで育てた
香りが爽やかで
美味しいゆでたまご」

だと、イオウっぽい香りが
苦手な方がお求めくださる
かもしれませんし、

「目玉焼きで黄身が
ねっとりトロうま食感に
なる若鶏のたまごです」

だと、朝目玉焼きを
食べたい方に、より響いています。

昨年の好きな牛丼チェーン
一位の吉野家では
『ベジ』の名前を冠した女性ターゲット
メニューを強化していましたが、

冒頭の算数本のように、
食べる前に伝わる価値
を打ち出していきたいですよね~。

 

たまご料理は特に
多様な価値をつくりやすいので、
ぜひご一考して繫盛メニューに
変えてくださいませ。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2023年04月25日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

昨日ご紹介しました、

元王室料理人が紹介して話題になった
エリザベス2世女王のゆずれない
こだわりスクランブルエッグ

時間の関係でアップできなかった
レシピをご紹介しますね。


材料

・オーガニック赤卵3個

・海塩(シーソルト) 少々

・牛乳 大さじ1

・バター 大さじ1

・レモンの皮すりおろし 小さじ1 

・ナツメグ ひとつまみ

・黒コショウ

・刻んだチャイブとキッパー (お好みで)

 

作り方

1:卵をボウルに割り牛乳を入れ、よく混ぜ塩を入れる

2:フライパンにバターを入れ、中火で加熱

3:弱火にして、卵液を流し込み、ゆ~っくりとヘラでかきまぜる

4:固まる直前にレモンの皮・ナツメグ加えて混ぜる

5:お皿に移して、チャイブとキッパーを添える

 

チャイブとは西洋ネギですね。
いろどりと風味づけです。


風味は和ネギと玉ねぎの中間くらい?です。
細ネギでも代用可ですし、
いろどりだけ活用するなら
イタリアンパセリでも大丈夫かも。

キッパーはニシンの塩干しです。
お好みですが、アンチョビなどで
代用可だと思います。
添え物なのでなくてもオッケー。

 

ナツメグはご家庭に
置かれている方は
そう多くはないかと思いますが、

あると結構便利です。

ヱスビー食品さんやS&Bさんが
粉末になったものを出してますので、
スーパーでも買えます。

 

◆詳細レシピのワケ

故エリザベス2世女王は健康には
とても気を使っていらっしゃったそうです。

元王室シェフのダレン・マクグレイディさん
によると、
「女王はシェフが用意した
すべての料理の詳細なレシピを
要求したんだよ。」
とのことで、

 

スクランブルエッグの
レシピが残っているのも
女王のこだわりのおかげなんです。

スクランブルエッグの少し前に
スコーンのレシピが公開され
話題になったこともありました。

◆『〇〇風』は繁盛メニューに!

ただ美味しいというだけじゃなく、
女王陛下の、や過去の偉人の
エピソードがある料理は
『ストーリー』という
料理をさらに美味しくする
スパイスがかかっています。

『ナポレオン風』

『エリザベス2世が愛した』

みたいなエピソードも
活用しながら
魅力あるご繁盛メニューを
作っていただければと思います。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(関連:「あなた風」の命名料理はいかがでしょう!? | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2023年04月23日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前に、取引先さんの
展示会に出展したのですが、
その時の会場のBGMが
バートバカラックと坂本龍一でした。

ご担当主幹の幹部さんが
この一年に亡くなった巨匠を
しのんでのチョイスとのこと。

考えてみればすごい方々が
無くなった年ですね~。

 

そして、
昨年亡くなったお一人が
エリザベス2世女王。

1952年より在位、若干25歳にして
即位され戦後英国の象徴となって
長く愛された方です。

 

90歳になっても公務に
積極的に取り組まれ、
バッキンガム宮殿で接遇した人は
一年で10万人近くにのぼったとか。

 

少し前に、
元英国王室シェフの

エリザベス女王の
スクランブルエッグ
こだわりレシピ

が公開されて話題になっていました。

 

エリザベス女王は、
食事に関して質素を旨として
華美なものを食べることは
ほぼなかったのですね。

 

ただし、

どうしてもゆずれない料理

がいくつかありまして、
例えばチョコレートとか
シャンパンはこだわりが
強かったのだとか。

そしてあと、
スクランブルエッグ。

 

スクランブルエッグには
ナツメグとレモンの皮
この2つを絶対入れる

これが譲れない点だったとか。

なかなかおもしろいですね~。
日本の家庭ではどちらも
玉子料理にはあまり使いませんが
じつは!

ナツメグって、香りが
めっちゃ卵と合うんですよ。

玉子焼きやオムレツにも超合います。
もちろん、スクランブルエッグにも。

そして、レモンの爽やかな香りも、
卵と非常に合います。

 

スクランブルエッグに入れるのは
ちょっと珍しいのですが、

イギリスの伝統料理に

レモンカード

というものがあります。
これはいわば
卵とレモンを使ったジャム
バターと卵とレモンが
すごく良いハーモニーで
めっちゃ美味しいんです。

故エリザベス女王が
スクランブルエッグに
レモンの皮を指定したのも
きっとこのレモンカードから
来ているんじゃないでしょうか。

 

伝統料理から
本質的な価値を抜き出して
応用しているわけで、

ユニークに見えて根拠しっかり

というのは
繁盛たまごメニューの
大事な要件です。

ぜひエリザベス2世女王の
慧眼を、僕たちも応用しましょう!

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

詳しいレシピはこちらです↓
【レシピ】エリザベス2世女王のスクランブルエッグレシピ | たまごのソムリエ面白コラム

 

(関連:古典の『甘いたまご料理』が新しい!【オレンジオムレツ】 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2023年04月22日

たまご料理の
クオリティを変えずに
時にはクオリティを落としても
満足度を上げてしまう。

そんな方法があります。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ぼくは30年ほど、
マジックと大道芸を
趣味にしています。

若いころのこと。

知り合いに頼まれまして
ある公務員部署の忘年会で
マジックショーをすることに
なったのですね。

報酬をしっかり
いただいたこともあって、

6名チームでしっかり
準備をして行ったのです。

会場が食事でワイワイと
盛り上がってるころ、
いよいよ出番がきました。

ところが・・・

だ~れも
マジックショウを
見てくれない・・・!

まったく盛り上がらない!
のです。

 

考えてみれば
当たり前でして、

大人数の部署、
上下関係もある
大勢の大人が集まる
忘年会ですから、

マジックをジッと
眺めるよりも、
お酒を注いでお互いで
話をしたいわけです。

頼んでくださった方だけが
気を使って「パチパチ」と
拍手をしてくれるんですが、
それすら周りの会話に
かき消されるレベル・・・。

 

申しわけなさと悔しさで
皆でやけ酒をあおったのを
覚えています。


 

これって、お酒の席に
かぎったことでは
無くって、

たとえば僕の手元に

『マジシャンのためのウケるキッズショーの作り方』(デビッド・ケイ著)

という専門書がありますが、

その中で

「観客やその親が
こっちを観てくれない
場合にどう対処するか」

についてなんと
43ページにもわたって
細かく解説されています。

 

それくらい
お互いが会話したい場や
お酒の席では、モノを見せる
難易度が高いわけです。


そして
それから・・・

何度もお酒の席、
忘年会なんかでマジックで
お呼びいただくことがありましたが

僕のウデの良しあしは
別として少なくとも
「最初っから観てくれない」
ということは一切
なくなりました。

それも、

たった一つのことを
しただけで。

それは・・・・・・

 

 

観客を舞台に
あげてしまう。

これだけです。

 

演者 舞台 ❘ 観客おおぜい

こういう構図じゃなくって

 

観客
演者 舞台 ❘ 観客おおぜい
観客

こんなカンジですね。

いっしょにやる。楽しむ。

こういう構図をつくるだけで
いとも簡単に、

全員が(時には)
大盛り上がりで
観てくれるように
なったのです。


これって、
飲食店さんのメニューにも
言えるんじゃないかと思うのです。

作る人  ❘ 食べる人

という構図だけじゃなくって、

作る側に引き込んでしまう

たとえその素人の腕前で
料理クオリティが落ちても、
満足になるんじゃないでしょうか。

 

たとえば、
アツアツのチョコソースを
最後にかけて
完成させるデザートがありますが、

 

 

これなんかも
最後のひと手間を
お客様と一緒に
完成させているわけです。

 

以前泊った旅館では、
目玉焼きと湯豆腐を
テーブルで作れる
専用食器を特注して
いましたが、

これも
「作る側に引き込む工夫」
でしょうね。

 

自分も一緒に作ると、
喜びも2倍になるのです

 

あなたのお店でも、ぜひ、
どこかのひと手間で
お客様を作り手に引き込む
そんな演出メニューに
してみてはいかがでしょうか。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること , マジック 2023年04月20日

少し前に
横浜山下公園を通ったのですが、
フラワーガーデニングのフェアを
やっていました。

横浜のいろんな造園業さんが
花のディスプレイを
しているんです。

これ、ステキですね~。

 

どれもキレイで
見ていて飽きないくらい
だったのですが、

いくつか特に
面白いものがありました。

 

なんというか、
ファンタジーの生活感を
想像させるというか
世界観を感じさせるものが
いくつかあったのです。

ただ花がステキなだけ
じゃなくって、
ドアがあったり
タンスがあったり、
線路があったり・・・

『誰かがそこに生きている』って
イメージが膨らむと、
ステキさも倍増して見えますね。

そして、これって考えてみたら
出展されている造園業さんの
施行のPRにもなりますよね。

 

じっさいの生活するお庭の様子や
エクステリアのイメージにも
通じるわけですから。

 

一見花を見せているようで、
自分たちの伝えたい企業の
“魅力”や“世界観”を伝えられる。

これってなかなか
やり手なんじゃないでしょうか。

 

こういう、おまけ的に
サラっと自社の価値
伝えていくのって、
僕たちや飲食店さんでも
役に立つ技術です。


 

我々たまごの世界でも
ただ美味しいだけじゃなくって
こういった『世界観』が価値になる
事があります。

 

たとえば、
たまごの味の良しあしと
ニワトリの育った環境は
必ずしも一致するものでは
ありませんが、

でもすごいド田舎感や
自然感が伝われば、
その卵の美味しさも
倍増しますよね。

 

アニマルウェルフェアなど
飼育に関する考え方

地場の農産物などを飼料にする
『もったいない』の考え方

地域的な地産地消や
逆に遠方のたまごの取り寄せで
非日常感や特別感を伝えたり・・・

 

いろんな周辺イメージの
伝え方もあるかと思います。

 

また、洋菓子店さまやご飲食店さま
であれば、
商品の名づけから店の雰囲気
開発秘話まで
いろんなものが物語や
イメージ膨らむものに
なります。

ぜひ、繁盛につながる
おもしろいイメージづくりに
トライしてみてくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2023年04月20日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

世界のたまご鶏ことわざ 第79弾

今回はドイツから。

 

<『卵は卵だ』と言ったが、
小役人はガチョウの卵を取った>

“An egg is an egg,” said the beadle, but he took the goose-egg.

ヘンなことわざですが、ようは
「同じだよ~。」と言いながら
よりトクするものを持っていく
ずるい行動のことです。

 

いますよね~。
イベントの準備なんかで
「みんなで分担ね♪」
なんて言って、
いちばんラクな役割りを
しっかり先に取ったり…。

 

こばやしは子供の頃、
法事でもらったお菓子を
子供たちで分ける際

「ぼくがやるね!」
なんて言って、
一番人気のチョコパイを
自分に4つ取って、
怒られたことがあります。

「数は合ってるじゃん・・!」

なんて抗弁しましたが、
まさに小役人のガチョウ卵ですね。


 

このことわざは前提として、

「ガチョウの卵は鶏卵
よりも価値が高かった」

…という事が分かってないと
なんじゃこりゃ?と
なっちゃいます。

 

ガチョウのたまごは
鶏卵より2.5倍も大きく
味は濃厚でクリーミー、
年間に産む量は鶏卵よりも
少なく希少なんです。

黄身の割合も多くて
好きな人も多いんですよね。
今でも高級品としての位置づけに
なってます。

 

以前ご紹介したことわざで

『ガチョウの卵をもらうために鶏の卵を屋敷に持って行く』

というのがありますが、
これも「エビで鯛を釣る」
つまりより高価な
「ガチョウのたまご」に
替えてもらおう、という
意味なんです。

 

ちなみにこのことわざの
小役人(ビードル)とは
教会で案内や宗教的行事の
補助をする人のことで、
『偉い人の使いっ走り』
的なイメージもあります。

英国だと“学生代表としての補佐役”
みたいな立派イメージがあるそうですが

このことわざでは
スネ夫的なイメージでしょうか!?

 

なんにせよ、
目先の小さなトクを得ようと
考えちゃうよりも、

自他の心で
多くの人のハッピーを
目指す方が、

結果として信頼され
得られるものも多いわけです。

 

企業も同じですよね~。

たとえば老健施設で
必ず地元町内からしか
仕入れをしないグループが
ありますが、
仕入れコストは合い見積もり
より高くなっても、

地元の信頼が増える方が
メリットになっているわけです。

 

社会貢献を第一にして
結果として繁盛する。
先義後利を
自分でも心に銘じてまいります。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2023年04月18日