小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

台湾の自転車ブランドが
海外輸出する際に、

あまりに破損が多いので
包装に「液晶テレビっぽい絵」をつけたところ
破損が激減したのだそうですね。

 

 

おお~!
なるほど。自転車だと
ぶつけても「大丈夫だろう。」って
考えられてしまうんでしょうね。

この写真、たしかに
『黒い四角』が付いているだけで
なにもウソ書いてあるわけじゃ
無いですもんね~。

興味深いです。

さて、たまご屋にとって

割れずに届くかどうか

ってすごく大事な問題です。
全国の多くのお店さんに毎日
宅配便でお送りをしていますから。

配送会社さんにはホントに
お世話になっていまして、
おかげで日々おいしく
新鮮なたまごをお届けできております。
ありがとうございます。

ただ・・・、
時にぐわん、と箱が
凹んでしまっていたり、
破損というものは
なかなか「ゼロ」には
ならないんですね。

とくに、多くの荷物が
集中する年末や春先、
お盆前なんかは大混乱の中で
僕たちもさらに工夫が必要になってまいります。

以前は、少しでも破損を
減らすために段ボールに

「たまご」と印刷したものを
使っていたのですが、

箱の印刷の注意喚起って
意外とご担当の方は
気にしにくいんだそうです。

そりゃそうですよね。

空き箱の再利用をして、
描いてある文字と中身が
ぜ~んぜん違うことなんて
よくあるわけですから。

おひっこしで
「ガラス容器」なんて
書いてある箱に、
おもちゃや衣服が入って
あることもあるでしょうし、

逆に「野菜」の箱に割れ物が
入っていることもあるでしょうし。

そこで、僕たちがたまごを
お送りする際は、

「生卵」と別の紙で貼る

ようにしています。

これなら「わざわざ貼った」
ということが分かるわけですから、
ご配達いただく物流便の方々にも、
気づいてもらいやすいのかな、
と思っています。

もっとも、
前述の自転車のような例が
広まって、
「いや、中身は別のものに違いない。」
なんてなっちゃったら困りますが・・

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2023年01月11日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

「ハリッサ」が売ってるんですね。
近くのスーパーで。

北アフリカ生まれの調味料、
地中海両岸・ヨーロッパと
アフリカで広く使われる
大人気スパイスでして、

数年前に見つけたとき、
めっちゃテンション上がりました。

ハウス食品すごい。

これがあると、
アルジェリア名物たまごサンドイッチ

『フリットオムレット』

が作れるんですよ。

直訳すると

「フライドポテト入りオムレツ」

名前の通り、フライドポテトと
たまごを一緒にして焼き上げます。

めっちゃカンタンで、

フライパンにバターを入れて
フライドポテトを熱します。

そこに、
軽く塩コショウふって
ハリッサを混ぜたたまご2個と焼きます。

熱いうちにお好みで
トマトスライスと一緒に
バゲットに挟んで完成です。

超ウマいんですよね。

あちらではかなりメジャーな
屋台フードです。

あ、もちろんですが、
できあいのフライドポテトを
使わずに、
ジャガイモを切って多め油で
揚げてからオムレツにすると
さらに絶品です。

◆ポテトとたまごは超合う!

じゃがいも入りオムレツって
世界に結構ありまして、

たとえばスペインの名物
スパニッシュオムレツもそう。

アルジェリアって
元フランス領なんですが、

位置的には
地中海を挟んで反対側に
スペインが最も近いお隣です。

茹でじゃがいもとたまごで作る
スパニッシュオムレツ
影響しているのかもしれません。

ですが、アルジェリアでは
ポテトを揚げてから使う分、
すご~く香ばしくておいしい!んです。

個人的には食感がすごく好みですね。

 

◆サンドイッチの歴史が古いアルジェリア

130年間フランス領だったことから
サンドイッチが広がったのかな…?

と思っていたんですが、
そうじゃなくってかなり前から
あるんだそうです。

フリットオムレット・サンドイッチと
同じくらい屋台で人気の
ガランティータっていうひよこ豆の
サンドイッチがあるんですが、

これなんかは500年もの歴史が
あるんだとか。

アルジェリア的サンドイッチ
アフリカンなたまご料理

奥が深くてかなり面白そうです。

 

◆アフリカ料理は伸びてくるかも?

これからアフリカ圏の料理は
注目されてくるかもしれません。

なにせ人口増加率がトップクラス
2050年には世界の4人に一人は
アフリカ人になります。

必然的に料理文化も
メジャーになってくるでしょう。

また、日本人と逆に、
減塩料理が基本なのです。

内陸の地域が多いため、
塩を摂らなくても大丈夫な
食文化なんですね。

高血圧に悩む日本人にとって
減塩料理の美味しい文化は
積極的に取り入れるべき
なんじゃないでしょうか。

フライドポテトが残った時にでも
ぜひ作ってみてくださいませ。

おススメです!

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 料理別・たまごのこだわり , オムレツ 2023年01月10日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

メディアに出させていただくと
たまに番組記念のグッズやお菓子
いただくことがあります。

たとえば
番組のペンや上記のような
クリアファイルだったり、


なかにはお菓子のときも。

NHKさんで特集を頂いた時に
「NHKの焼き印が入ったおせんべい」
をいただいたこともありまして、

かなりレアだなあ、と面白かったです。

こういうのって
非売品的な要素がありますから
特別感があってなんだか
うれしいですよね。

いちど、
ある高校さんで講演をさせていただいた際
当社の社名ロゴ『CGE(Cobayashi Gold Egg)』と
絞り染めしてくださった手拭いを
生徒さんが作ってくださって
頂いたことがあります。

これはうれしかったですね~。

さて、たまごでも、
コストをあまりかけずに
こういう記念品的な、
グッズ的に何らかの特別感
出せる方法があります。

それは、卵殻への印字です。

可食インクで印字する方法ですね。
フツーはこういう機械って

ぼくたちもスーパーさん向けの
パック卵に賞味期限を印字するのに
使うのですが、

当社は飲食店さま向けにも
使用できるようにちょっと改良しています。

ですので、
業務用出荷包装の形態で、
いろんなメッセージを
お付けすることもできるんですね。

「祝!〇周年」とか

「ご開店記念!」など

だいたい7文字くらいの
メッセージでしたら、
いろいろ印字できます。

たとえば令和になったとき
キャンペーンで特別に
おめでとうメッセージを
入れた卵をご用意したこともあります。

以前に
英国の老舗スーパー
ウィートローズが
たまごの表面印字を

スポンサー広告に使用して
話題になったことがあります。

日本でもベンチャーが提案して
チキンラーメンが広告を出したり
したことも。

ただの卵が、
メッセージツールや
記念品になるのです。

何か、お店のイベントや
季節と関連付けると
面白い効果がでるんじゃないか
そう思います。

ぜひご一考くださいませ~。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2023年01月9日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ニューヨークに超有名レストラン
ル・ベルナディンというお店があります。

そこに、メニューに載っていない
知っている人だけが楽しめる
絶品たまごスイーツがあります。

その名も「ザ・エッグ」

 

 

すごいですね~。
たまごに「唯一」を表す定冠詞が
付いているわけですから、
自信のほどがうかがえますよね。

これは、
ポ・ド・クレームという
フレンチのお菓子でして、

生クリームとプリンの
間をとったような
チョコレートスイーツです。

卵黄を使ったカスタードと
生クリーム、チョコと牛乳を
使ったシンプルですが
とても奥の深い料理で

とろ~り食感がめちゃ美味しい
んですよね~。

この名前の『ポ(pot)』は
壺という意味でして、

通常はココットみたいな
ちょっと小さなガラスや
陶器の容器に入れて
作るのが定番です。

つまり、いうなれば
和菓子的な小さな料理ですので、

たまごの殻を容器にする

にはピッタリなんですね~。

以前にも書きましたが、
たまごの殻を容器にすると
たくさんのメリットがあります。

まず、こだわり感と特別感が出せる
なのに、普段は捨てるものを
使いますから、コスト的にも
メリットが出るんですよ。

ただ、容量は卵一個分ですから
ちょっと小さい・・・

ですので、上記のような
もともと小さいものを
ちょと食べる、という
スイーツや料理には
向いているわけです。

 

◆裏メニュー・シークレットという強み

以前ある取引先さんに
たまご殻を容器に使った
料理を提案したとき、

「ちょっと手間かかりそうだなぁ・・・。割れるし。」

と言われたことがあります。

たしかに・・・。

たまご殻は他の調理容器よりも
割れやすいのは確かです。

ですので、
このル・ベルナディンの
裏メニュー化はなるほど!と思いました。

特別感を打ち出しながら
数は限定できますし、

常連さんをさらに大事にする
というおもてなしができます。

ぜひ、あなたのお店でも、
面白いやり方じゃないでしょうか。

スイーツじゃなくても、
・スクランブルエッグ
・茶碗蒸し
・エッグ&ソルジャーズ

いろんなアレンジが考えられます。

ぜひご一考を。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2023年01月7日

昨年後半より記録的な
鶏卵相場の高騰が続いています。

2023年今後に何が起こるのでしょうか


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

鶏卵相場が高くなっています。

30年間無かったとんでもない
高騰でして、

たしかに僕もここまでの
事態は初めてです。

ただ、『これでも適正な価格だ。』
という意見も多い状況なんです。

まず、なぜこうなっているかと言いますと

一つには、供給量が大きく減っている
のが原因です。

たまごは輸入による調整も
冷凍など長期保存による
流通調整もできないですから

レタスやキャベツ、葉物野菜と同じで
短期的な買い―売りの需要
バランスで市場の価格が
大きく変動するんですね。

そしていま、
たまごは、二つの理由で
大きく生産量が減っているんです。


理由その1:飼料価格の大高騰

ウクライナ戦争、為替の問題、
コロナ禍の影響などで
世界的な穀物価格の上昇がありまして、

飼料価格は二年前から5割増しの
コスト増になっています。

さらに相場価格が昨年前半
まだ低めだったため、
「飼っても合わない。」と
減産や廃業が相次いでいます。

 

理由その2:鳥インフル処分による減産

過去最悪の発生と言われた
一昨年の2020年には、
ひと冬の間に全国51農場で
鳥インフルに罹患-処分がありました。

そして今年
いま正月明けですから
冬はまだ半分なんですが、
すでになんと55農場で発生しています。
最悪を更新する勢いなんですよね。

それだけ想定外のニワトリさん
殺処分があり需要期の減産と
なっています。

 

◆過去の遺産で2月に大不足!?

そして・・・

来る2月には、昨年末のように
ふたたび大きく相場価格が
上がる可能性があります。

 

遠因は2年前にあります。

たまごを採る農場の場合、
鳥インフル発生→処分のあとは
フルに鶏を補充することができません。

ニワトリは約2年間たまごを産みます。
入れ替えの瞬間は生産量ゼロになっちゃいますから、

安定供給のため
何ロットかに分けて
ヒナを入れていき、

年齢をずらしておく
必要があるのです。

ですが・・・
2年前の際には、
あまりに大不足したため
一度に全数のニワトリを
入れてしまっている農場が
いくつもあったのです。

すると・・・、2年経ったら、
いったんゼロにして、
全てのニワトリを入れ替える必要がある・・・

それがつづくのが
ちょうど2月・・・と
予想されているんですね。

ですので来月には
「全国で大幅な鶏の入れ替え」
という『理由その3』ができてしまうのです。

もしかすると、昨年末の大高騰を
超える可能性もあります。

 

◆相場変動のたまごは「早めのご注文」が吉!

なので、
1月中盤→2月~3月は
連日たまごが高騰する可能性が
ありますので、

相場変動お取引をされている
ご飲食店さんは、
可能な限り早め早め、少し多めに
ご発注されるほうが、
トータルでコストを抑えられるかと
思います。

昨年末には、
わずか一週間で20円UP/㎏もの
相場上昇タイミングもありました。

冬場はたまごの保存性が高いです。
4,5日余裕を見てご注文される
だけで、だいぶん違ってくるのでは
ないでしょうか。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2023年01月7日

昭和以前に流行った玉子料理メニュー。
令和の今、メリットが出て
再評価される流れがあるんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前に出張で泊ったホテル
カギがレトロなカギ、
『ウォード錠』でした。

個人的に、
すごくテンション上げなんです。

もともと僕は
レトロなものが好きなんですが
とくにこのウォード錠は思い入れがあります。

ぼくが学生時代に下宿していた
木造アパートのカギがまさにコレ
だったんですね。

なつかしい!

現代社会はカードキーや
ナンバーキー全盛の時代ですから、

こんなホテルにチェックインした
お客様は、よりワクワク感が
あるんじゃないでしょうか。


◆レトロなたまご料理3選

さて、
たまごって歴史の長い食材ですので
古くから続いている料理が沢山あります。

ちなみに世界で
もっとも古いレシピ本に
載っているたまご料理は
オムレツです。

そして・・・
何らかの理由で
現代ではあまり食べられなく
なっているけど、

改めてみるととても美味しい!

というたまご料理も
多くあります。

少しご紹介しますと・・・

・ひき肉入りオムレツ

昭和生まれの方ならば、
「あ!食べたことある。
家でよく作っていたな。」
となる人も多いんじゃないでしょうか。

ひき肉と玉ねぎを塩コショウでいため
それをたまごで巻いたオムレツです。

面白いことに、
どこかのお店で人気メニューとなって
登場したわけじゃないんですね。

昭和40年ごろに日本中の「家庭」で
同時多発的に作られるようになって
普及しました。

ウチでも母親が良く作っていましたね~。

戦前の海軍料理が
もとになっているのでは
という記録もありまして、
あと広まったのは料理雑誌や料理教室
経由じゃないかともいわれています。

ちょっと手間がいるためか
今ではあまり食べられていませんが、

オムライスと比べて

圧倒的に低糖質

な点、現代ですごくメリットがあります。

また、お酒のツマミにも合いますから
居酒屋さんなどのメニューや
低糖質健康メニューとして
人気再燃のポテンシャルは十分にあります。

 

・昭和のプリン

しっかり固めの食感で
カラメルが利いたプリンです。

生クリームを使ったり
卵黄多めにしたり、
ふわっととろっとしたプリンが
今の流行ではありますが、

この卵白と卵黄の総合的固化作用
を余すところなく利用した
しっかり食感に、懐かしさと
強い好みを感じる方は多いです。

以前に伊勢丹百貨店が
レトロと最新、両方のプリン食べ比べ
みたいな企画を打ち出してヒットとなりました。

そしてなんと
2層構造で昭和プリン令和プリンの
両方を楽しめる新型プリンまで登場しています。

 

・アスピックゼリー

たまごをブイヨンゼリーで固めたものです。
1950年代以降に米国で流行しました。

当時はまだまだ
冷蔵庫が高価だったため、
「冷やして固める」
この料理を作れるのは
ちょとしたステータスだったとか。

現代では冷蔵庫がある優位性は
ありませんが、

「冷えても旨味がおいしい」
「健康的に黄色が映える」
のが卵の特徴です。

野菜と一緒に涼しげに
ゼリーよせにするのは

いま見ても鮮やかで
とてもステキですよね~。


以上、3つのレトロたまご料理をご紹介しました。

どれもいまでも十分!
ステキ感・満足感ありますよね。

またこれ以外にも、
たとえば昭和の『給食』には
今以上に「たまごメニュー」が
多くありました。

たとえば給食で
「たまごとじうどん」
が定番だった地域は多いですが
料理店さんでメニュー復刻的
な打ち出しをすれば、

『めっちゃなつかしい!』

みたいなノスタルジー
含めた付加価値になってくる
でしょう。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2023年01月6日