小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

ディズニー映画「美女と野獣に」

こんな歌詞の歌が出てきます。


ガキの頃には毎日

食べた卵4ダース

でも今じゃ60個食べて

筋肉はモリモリ

すごいぞガストン

射撃もガストン

ブーツもはけば無敵さガストン

(美女と野獣「強いぞ、ガストン」より)


 

おお・・・!たまご

4ダースということは48個

幼少時にそれだけ毎日食べて

大人時に60個/日。

すごいですね。

 

これは劇中の敵役キャラクター

ガストンを村人がたたえる歌でして

 

ハンターで

ハンサムでムキムキ

町の人気者

でも横柄なうぬぼれや

というキャラクターですが

なんとなくスゴさが伝わりますよね。

僕は毎日10個強卵を食べますが、

とてもかなわないですね~。

 

ちなみに作中の映像では

たまごを生で食べてますが

これは欧米では「命知らずの象徴」だったりします。

海外では生卵を食べるのは

おなかを壊すリスクが高い行為

体づくりには良くても超危険イメージがあるんです。

 

あの映画『ロッキー』の有名シーン

生卵飲みも同じで、

「体力づくり頑張ってるぞ!」

という意味だけじゃなく

「なんという命知らずな奴だ!」

という演出なんです。

(関連:たまごの名シーン【映画編】実は超キケンだった!?ロッキーの卵飲み!-たまごのソムリエ面白コラム

 

そんなリスクある生卵を毎日60個も!

これはスゴイ勇気。

さすがガストン!

すごいぞガストン!

…という演出なんです。

 

生卵食べて勇気・・・

特に危険がなく

たまごかけごはん大好きな

日本国民には、それほどピンと来ない

イメージの演出ですが、

なかなか興味深いです。

 

日本人にわかるイメージで言うと

血の滴る生肉をそのままかじる、みたいな。

 

「ええっ!食中毒大丈夫かな?」

ってなりますよね。

 

『でも美味しそう!刺身醤油が合うよね』

なんて受け取られそうでもありますが(笑)

 

なんにせよ、そういう文化の違いを

うまくとらえるのって大事です。

 

飲食店さんで

卵黄を使ったメニューがありますが、

コロナ後のインバウンド需要を考えると

 

「勇気のメニュー!(実はリスクなし)」みたいな

アオリで演出してみるのも

面白いのかもしれません。

 

◆たまごは毎日食べてもコレステロールは下がる

ちなみに、たまごを毎日食べると

逆に血中コレステロールは下がります。

 

また、最近のデータで言いますと、

中国で50万人対象試験を行ったところ

心臓疾患の死亡率が

毎日卵を食べる人は18%も少ない

というデータがでまして

話題になりました。

 

命知らずどころか

卵を食べることは

命をつなぐことになってくるんです。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

先日入ったカフェが紙ストローでした。

最近増えてますね~。

 

環境配慮、悪いことではないのですが、

ただ・・・

ちょっと違和感があったのは、

そのお店の“容器”はプラスチックだったのです。

紙カップならともかく

これじゃぁプラスチック量は

下の写真と変わらないのでは…

ホントのところ、

意味があるのかなぁ?

そんなことを考えてしまいました。

 

いや、ストローは細長いから

海で問題になるのは知ってますが、

東京都内のエキナカ店で

配慮する要素でもないですよね。

 

「なんとなく意味のなさそうな要素」

って、たまごの業界でもありまして、

 

たとえば「業務用たまごの㎏固定」。

慣習的に取引のしやすい10㎏など

キログラム重量での流通になってますが、

そのためにひと箱の中身は

計量にあわせて空きスペースができます。

 

たとえばMサイズのたまごなら

10㎏は164個平均で多少のブレがありますから

ひと箱にもっと多く入る空きがあるんです。

 

よくよく考えると

10個入りパックに9個しか入れずに

流通するようなものですから、

なんだかヘンなカンジです。

 

じっさい、

愛媛の鶏卵会社さんが

卵パックと同様に

「常に満タン」の販売にすることで

配送コストを1割下げた

そんな取り組みもあります。

 

細かな計量も必要ないですし、

お客様が納得ならそれで良いんですよね。

 

あと、ビタミン強化卵も、

個人的には再考の余地があると思っています。

 

飼料で

特定の栄養分をたっぷり食べさせ

そのほんの一部だけたまごに入る。

それを人間が食べる。

 

たとえばビタミンEなら、

ごまひとつまみ食べたほうが

良くとれるかもしれません。

 

ならニワトリに食べさせる

そんな手間かけなくても良いんじゃないの…!?

と思うこともありますね~。

 

意外と飲食店さんでもこんなこと

あるんじゃないでしょうか。

 

以前、肉まんをつくる食品会社さんで

手作業でやっていた上部のねじねじを

億単位の投資をして機械で自動化した

で、いよいよ工場稼働の時に

現場担当の方が

「この線って無くちゃダメですかね…?」

とポロっと言った…。

 

そんな話を聞いたことがあります。

良く分からないけども

慣習的にやってること

早めに一度見直してみるべき

なのかもしれませんね~。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年07月29日

※ご飲食店様向けの内容です。

 

「話題のメニュー!」なんて

取り上げられ方がありますよね。

 

ところが、話題性なんてなくとも

めっちゃみんながリピートして

繫盛する。そんな戦略も

たまごメニューで取れるんです。それは・・


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

都市部の駅構内には

「鍵複製・靴・鞄修理」

なんてスタンドがありますよね。

 

あれ、

とき~どき利用して

サッと寄れてよかったなあ。

なんて感じることがあります。

 

このお店が

実は世界をまたにかける多店舗企業で

社長はエーゲ海でクルーザー乗り回すような

大きな会社だと知ったら驚くでしょうか。

じっさい高収益でもあるんだそうです。

 

その強みは

「めだたない」

ということなんです。

 

一回の修理やカギ複製が700円くらい

「もうかるのかな・・・?」

なんて思ってしまいますが

 

金属板一枚は原価10円程度ですし

おおむねのコストは人件費のみ

なにより目立たないから

「ライバルが来ない」

というのが大きいそうです。

 

ホントかウソか

目立たないよう取材も一切受けないのだとか。

 

この「儲かりそうに見えない」

といのがポイントで、

 

飲食店さんだと、

話題になりすぎると

近隣に出店が出たり

類似コンセプトのお店が増えたり…

場合によっては裁判沙汰にまでなってますよね。

ですので、

来店頻度の高いお店であれば

「目立たない」

「でも好きな人が多い」

そんなお店・メニューって

すごく重要で、

ちゃんと利益を取れる設定ならば

すごい稼ぎ頭になってくれます。

 

たとえば、

手焼きのだし巻き玉子。

たまごは「空気化している」と言われるくらい

日本人にはメジャーな食材ですが、

それだけに

「いつも食べたい」と思っている人が多く、

 

でも意外と家庭では

「おいしく作れないんだよね・・・。」

という人も多くいらっしゃいます。

 

たまごメニューは

「なんか毎回頼んじゃうんだよね~。」

「つい食べたくなって、来ちゃうよね。」

みたいなことを、

狙って起こしやすいのです。

先日ご紹介したサイゼリアの「煉獄のたまご」も

隠れたヒット商品で、注文頻度が高い

そんな話も聞きました。

 

ぜひ、あなたのお店でも

話題性にはならずとも

じんわりファンの多い高収益

 

そんなステキたまごメニューを

育ててくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2022年07月28日

半熟トロトロのたまご

半熟ふわふわのオムライス

こうメニューに書いてあると

あなたはどんな味を想像しますか!?

 

多くの方は「おいしそう!」って

感じるのではないでしょうか。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

世界的にみて日本人は

たまごの「半熟」がかなり好きな民族です。

「エッ!?どこでもそうじゃないの?」

なんて思ったあなた、それは違います。

海外ではそうでもない地域が多くありまして

なんなら半熟なんて一切食べない国も少なくありません。

 

オムレツ的料理だって、

スパニッシュオムレツのように

完全に火を通すレシピの方が

多いんです。

半熟好きは文字通り「レア」なんですね。

たとえば近隣アジアでも、

半熟ゆでたまごを

日常的に食べるようになったのは

割と最近だったりします。

 

コンビニや駅で売っている

半熟塩漬けのゆでたまご。

超うまいですよね。

日本での普及から

コンビニ等経由で

海外で提案した際に、

最初はなかなか受け入れられなかった

そんな話を聞いたことがあります。

 

情熱を持った普及の結果

“日式”として広がった側面があるんです。

 

◆生食文化からの半熟好きに…!?

日本ではもともと生食文化が

ありましたので、

そこからの流れとして

とろとろ半熟たまご料理

というこだわりが生まれてきたんですね。

 

ちなみに半熟が特徴の一つポーチドエッグが

日本でいまひとつ広まらないのは、

似たポジションに温泉玉子がいるからでしょう。

 

◆欧米では昔から人気も

とはいえ、イギリスなんかは逆に

ゆでたまごに限るならば

日本よりも半熟大好きな人もいっぱいいます。

 

カラすら剥けないくらいの

浅ゆでのゆでたまごを

カラの上を切って

スプーンですくって食べるくらいですから。

もともと『レア』という単語は

ステーキじゃなくてゆで卵のコトだったくらいです。

たまごを含む畜産食材については

西洋は歴史が深く、

たまごの食べ方についても

非常に幅がひろいな~と感じることが多いです。

 

目玉焼きなんかも、非常に焼き加減に厳しいですしね。

ただ、多様化はしていますが、

「トロトロ半熟」好きの総人口でいうと

日本の方がダンゼン多いと感じますね~。

 

◆メニューのキーワードとしてはねらい目

トロトロ半熟、ふんわり半熟などは、

飲食店さんのメニューでも誘因効果は大きいです。

10年ほど前には、半熟カステラが流行りましたが

半熟プリンなど

意外な料理でも「半熟」キーワードを使う

目新しさがあったかと思います。

 

何か面白い訴求を考えてみるのも良いのではないでしょうか。

 

◆逆に外してみるのもアリ…!?

ただ、海外よりは少ない比率ですが、

「半熟より固ゆでが好き」

というニーズも

明らかに存在します。

 

煮玉子などは半熟全盛のいま

逆に固ゆでしっかりの

美味しい味を追求するのも差別化になるかもしれません。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年07月27日

トリアタマなんて言われますが、

鶏って実はすごく頭がいいんです。

そこから僕たちが学ぶことは…


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

研究によると、

ニワトリは5まで数えられるんだそうです。

数字に関しては、カラスと同等

またはそれ以上に賢いんだとか。

 

面白いですね~。

一般的に、

カラスは「ちょっと頭の良い鳥」

というイメージがあって、

ニワトリは「3歩で忘れる鶏アタマ」

なんて言われる

「バカ」のイメージです。

 

ぜひニワトリさんの名誉回復

すべきですね。

では、なんで、5まで数えられるのでしょうか?

これは、「補卵性」が関係しています。

補卵性とは、文字通り

たまごを補充する性質のコト。

 

巣にある卵が

5個以下になると

足りない数を産む性質ですね。

 

巣に4個しか卵が無いときは、

もう一個たまごを産む。

5個あるときは、産むのをストップする。

 

3個ならあと2個産めるな…

とカンタンな計算をするんです。

 

つまり、5まで数えられるのは、

じぶんのカラダで温められる

最大のたまご個数だから。

 

卵を温めだすと、

ヒヨコに生まれるまで

だいたい3週間かかります。

そのあいだ動けないわけですから

どうせならちょっとでも多く

温められる方がイイわけです。

へー。と思っているあなた。

自分に置き換えてみるとどうなんでしょう。

 

◆あなたの大事な「数字」は…⁉

例えばお店、商売をしている立場で

自分達の永続性にかかわる数字を

どれだけ把握できていますでしょうか?

 

ここまでなら会社が維持できる売り上げ

「損益分岐点」っていくらなのか?

 

ここまでなら維持できる

スタッフの最大人数は…?

 

大事な数字なのに

いがいと答えられない・・・!

なんてこともあるかもですね。

 

ニワトリさんの方が

“自分経営”の数字を

よほど把握していると言えるかもしれません。

 

何かやりたいこと!があったとき

それを成すのに大事な数字を

KPI(重要業績評価指標)なんて言います。

 

売り上げ達成のための数字が

「ご予約30件」だったり

「インスタ投稿100件」だったりします。

 

「法人」っていうくらいですから

会社をひとつの生き物ととらえて、

5まで数えるニワトリのように

生存にかかわる数字の把握を

していかなくちゃですね~。

 

数字大嫌いなので

自分でもキモに銘じます。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2022年07月26日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

毎日夏らしい暑さですね!

今週・来週は土用(どよう)の暦になります。

 

露出も増え、

うなぎ!の食べたくなる季節ですね~。

「う」のつくものが精が出るんだ!

なんて言われるのが土用のうなぎの由来、

との説があります。

 

実際は暑さのさなかの「土用」

他にも食材のおすすめがあるんですね。

 

たとえば

「土用餅」

「土用しじみ」

これらも食べるといいよ!

と言われています。

 

ようするに、

夏バテ対策でより健康に良い物を!

という生活の知恵ですね。

 

関西の風習・土用餅は

小豆と一緒に食べるとされていて

ぜんざいや小豆もちにするんですが、

小豆から食物繊維やミネラルを効率よく摂るためですし、

 

土用しじみは同じく

ミネラルやオルニチンなど栄養素を

しっかり取って整腸作用で健康になるためでしょう。

 

そして、おなじく

「土用卵」

というものがあります。

今の期間に生まれた卵を食べると

元気が増す!と言われています。

 

食べると商売がうまくいく

と言われる冬の「大寒たまご」と違って

この時期のたまごは

特にニワトリが多くエサを食べて

栄養が増える、という事はありません。

 

むしろ、

江戸の昔の「栄養ドリンク」的な

位置づけとして、

完全栄養食のたまごを暑気対策に食べるべし

そういう意味合いの「土用たまご」だと思います。

 

◆お店のメニューでアピールするなら

「たまごは空気化している」

なんて言われるくらい

たまご大好きの日本では

卵を食べる時期!

なんて言ってもあまりメニュー効果は薄いかもしれません。

 

ですが、土用は

・「健康に良い物」を食べる時期

・「う」の付く食材が縁起物

・土用生まれの「卵」が良い

 

…ということですので、

「うずらたまご」

のイチオシはどうでしょうか!?

「う」が付いてますし、

たまごと同じく栄養豊富、

小さいけれど疲労回復に効く

ビタミンB12がたっぷりです。

 

鶏卵とちがって

意外と普段食べない人も多く、

「夏の季節メニュー」として

お店で提案するのに向いています。

 

さっぱりしたピクルスなどでも

小さい分味しみも良く

評価も高いのです。

 

あと、健康面で言いますと、

「う巻き」がチョーすごいです。

特に、「目に良い」という意味では最強タッグなんです。

ウナギには目に良いビタミンAが

めちゃくちゃ多くって、

効果のあるビタミン量・レチノール当量は

一食分のウナギだけでmax取れます。

 

また、卵に多く含まれる

ビタミンB2やルテインは、

網膜の働きを助け

目の充血を解消してくれたり

加齢からくる網膜症を予防します。

 

今年の夏土用は8月6日(土)までですので、

ぜひ元気の出る季節メニューとして

考えてみてくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2022年07月25日