小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

4月1日より、警察庁に「サイバー警察局発足」

という記事が出てましたね。

 

増えつつあるサイバー犯罪に対して

240人体制、海外の捜査機関との連携

コンピューターウイルスの解析

と頼もしい限りです。

 

ただ・・・

発足式の様子は、超アナログ

なかなか趣がありますね。

日経新聞の様子ですが、

手書きの垂れ幕で

写真からはサイバー感が

ちょっと少なめでしょうか

 

『サイバー警察局発足式』

という見出しから

ボクが受けるイメージは

こんなカンジというか、

なんとなく「攻殻機動隊」みたいな

イメージを勝手に持ってました。

 

ただ、良く考えてみたらカッコいいカンジの

攻殻機動隊だって、

映画は27年前、原作は33年前ですから

僕のイメージそのものも

古くてオカシイのかもしれません。

今はもっと、

温かみのある雰囲気が

逆に好まれていて「あたらしい」

と感じる要素もありそうです。

 


さて、たまごでも、

イメージの変遷がありまして、

上記とおなじく30年前くらいは

たまごは「安全性」「クリーン」を

全面に打ち出した農場が

もてはやされる時代にありました。

もちろん大事な要素ですので、

とても良いことなのです。

当社でも、選別の際の「安全管理」を

強く打ち出した販売チラシなんかも

かつて作ったりしていました。

 

ただ、今は

安心安全で「あたりまえ」

大前提としたうえで

魅力あるおいしさを

どんなステキに届けるのか

が重要になってきています。

 

ですので、

もうすこしレトロな自然イメージ

田舎イメージのたまごの方が

取引先さんのお店でアピールしてもらったとき

お客様もよろこんでくださっているようです。

当社のまわりはこんなカンジなのですが、

農場の周りの雰囲気

その土地の雰囲気なども、

お伝えすると意外と面白がってくださる

最終のお客様が多いんです。

ぜひ、お店のこだわりのお伝えの際に

ご参考にしていただきましたら幸いです。

 

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年04月18日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

苺好きなので

よく食べているのですが、

最近は近所のお店で

大量に買い込んできて

尋常じゃない量を

毎日食べまくっています。

 

実は、ぼくたちがお届けしている

「究極のたまごかけごはん専用たまご」

など料理別専用たまごは、

もともと苺がきっかけなんです。


徳島県には「ももいちご」という

ブランドがあります。

とてもやわらかくて水分と甘みが多い、

めちゃくちゃ高級ブランドです。

 

18年前、ももいちごブランド

開発立役者だった方のお話を

聞く機会がありまして、

 

「山間の日照が少ない村だからできた」

「小さい村だからできた」

 

という事をおっしゃっていたのです。

 

ふつう、作物を作るとき

日照が少ないのはマイナスになります。

 

山あいは陰になりやすい、

日の出と日の入りの角度が狭く

一日の日照が少ないんですね。

ですが、

苺の場合は、

日照が少ないと、

ゆっくりゆっくり色づいて、

ものすごく甘みが増すんですね。

山間なのが、強みになるんです。

 

そして、

さらにその強みを活かすために、

もっとゆっくり色づいて甘くなる

1~3月の冬場のみ、

「ももいちご」のブランドとして

出荷することにしたんだそうです。

 

この、

『弱みを強みにする』

『最も美味しい時期だけに絞る』

 

これが、

ぼくたちの大きなヒントになったのです。

たとえば、ぼくたちのお届けしている

「究極のたまごかけごはん専用たまご」

は、お茶碗一杯のご飯に

いちばん合うサイズだけを

厳選します。

なぜなら、サイズで白身と黄身の割合も

ゼンゼン変わるからですね。

ご飯との食感も、

サイズで大きく変わります。

同じ様に育った美味しい卵でも、

お茶碗一杯のご飯に合うたまごの量

のものだけを抜き出すと、

さらにめちゃくちゃ美味しくなるんです。

 

ですので、そこだけ抜き出すのですね。

 

これは、3ヶ月に絞った

ももいちごから得たヒントです。

 

◆異業種からちょっとだけ学ぶ

結局のところ、

他の業界から参考になることって

めちゃくちゃあります。

 

たとえば、

お肉の売り場だと、

すき焼き専用

焼肉専用、

ちゃんと消費者目線なのは

業界の「当たり前」ですし。

 

ぜひ、あなたのお店でも、

たとえば家電店のサービスとか

スポーツジムのメニューが

いきなり参考になる事もあるかもしれません。

 

僕たちも、たまごからの視点で、

繁盛の提案をしてまいります。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年04月16日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

ミスタードーナツが4年で200店舗閉店

そんな記事が出ていました。

こんなニュースを聞くと、

 

僕の手元にある

古い携帯電話を思い出すんですね。

スマホを使う前に

使っていたもので

ノキア製。

 

カメラが使いやすく

めっちゃ気に入ってまして、

仕事にも役立つツールでした。

 

当時は。

 

ノキア社って、

携帯市場世界トップだったんですね。

1998年から14年間。

 

僕がこの携帯電話を買ったのが

たしか・・2001年ですから、

まさにイケイケのころでしょうか。

 

その世界一の企業は、

その後わずか4年間で

90%の時価総額を失い

マイクロソフトに

買収されちゃったんですね。

 

あっという間にiPhone

そしてandroidのスマホが

世界を席巻してしまったから。

 

買収された時点のCEOの言葉は、

「我々は何も間違ったことはしていない。なのになぜか負けた。」

(“we didn’t do anything wrong, but somehow, we lost”)

です。

うーん、考えさせられますね~。


◆飲食でも卵でもイノベーションが大事

つまり、一生懸命やっているだけでは、

革新的なあたらしいことに

チャレンジしてくるライバルに

あっという間に潰される。

 

めちゃくちゃ繁盛している

カフェさんでも、明日

いきなり向かいに

スターバックスが

やってくるかもしれないですよね。

 

ぼくたち卵の業界もおなじです。

大量生産→広域配送といった流れが

ありまして、

 

地場で卸していた農場さんが、

県外から安く安定して入ってきた卵に

押されて廃業、なんて話を

あちこちで聞きます。

 

じゃあどうすれば良いんでしょう??


◆中小企業の3Kって??

結局のところ

大手さんができない、

やらないことをする。

しかも進化しながら。

これしかないですよね~。

 

中小企業が生き残る3Kというものを

教えてもらったことがあります。

「こまわり」「こだわり」「顧客密着」

の3K。

これウチのような小さな会社にとって

ホント大事な3点なんですね。

 

大事な点で、

とにかく「革新」をつづける

 

そして、そんなお店さんに

日本一「繁盛提供」となる

たまご屋になること

 

これが僕たちの

目下のビジョンです。


冒頭のミスタードーナツは、

大量閉店のあと

別ブランドとのコラボや

有名シェフとのタイアップなど

高付加価値化し、

 

コロナ禍で

強みを活かした

「持ち帰りやすさ」に特化し

ふたたび高収益企業になりつつあります。

 

ノキア社は、ガラッと変わり

携帯メーカーから

通信機器メーカーとして再出発

5Gの波に乗って大復活しつつあります。

 

大変な時期だからこそ、

変革できるチャンスが

あるのだと思います。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年04月15日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

江戸時代から続く

鶏料理の老舗店主さんから

聞いたお話。

 

「いろんな地鶏を研究して食べ比べするんだよ。

すると『これはスゴイ!』ってなる鶏がいる。

 

料理人同士であつまって、勉強する場でも

腕たちの料理人皆が口をそろえて

「これは最高だ。」って言う肉が

あるんだけど、

 

そんなのを時々、

アルバイトのまかないで

こっそり出すんだよ。

そんで、

「今日の味どうだい?」って

聞いてみるんだよね。

 

すると驚くことに

「今日のはちょっとイマイチですね。」

「なんだか固いです。」

「いつもと違ってヘンですね…」

みたいな反応になることがあるんだ。

 

ボクら料理人の考えでは

肉のうまみが、

とか香りがイイ香ばしさがイイ

なんて基準が高い評価であっても

 

一般の人にとっては

そんなの些末なことで、

食感のやわらかい

普通の国産若鶏の方が

ずっと好き、なんてことがあるんだよ。

 

だから、腕たちの料理人

皆が絶賛しても

決してそれが良いとは

決めつけちゃいけないよなぁ。

 

自分の舌に自信があっても

僕はそれだけを信用したりは、

しないんだよね。」

 

とのお話でした。

10年ほど前ですが、

僕にはビックリなお話で

とても印象に残っています。

 

多くの方に「美味しい」

と思ってもらうために

修行を極めた料理人さんが

「これだ!」と思うものが

必ずしも喜んでもらえない

可能性があるということです。


このお話から、

2つ言えることがあります。

 

ひとつは、

「頭のかたい玄人的」

であってはいけない、

ということ。

 

どれだけ味に自信があっても、

主体は「お客様」なんですね。

 

自信があるほど

他者の意見を柔軟に

取り入れる

そんな一面って大事ですよね~。

 

ぼくたちの仕事でも、

「自分が美味しいと思うから」

ではなくて、

 

できるだけ「大勢のチカラ」で

おいしさづくりに

取り組むように心がけてます。

中心チームで評価して

パートさん含む大勢で評価して

お使いいただく料理人さんの評価

…と、多くの方のご意見が

僕たちにとっての宝物なんです。

もう一つは、

「おいしさは1つではない」

ということですね。

 

たとえば卵でも、

『臭みが無い』なんてフレーズが

使われているのをよく見ますが、

 

もし中華料理好きの方であれば

繊細な香りの差よりも、

「加熱でふわとろになるかどうか」

の方がすごく重要かもしれません。

 

差別化メニューで使うのであれば、

色味の鮮やかさの方が

大事かもしれません。

 

 

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年04月14日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

ウィル・スミスさんが

アカデミー賞授賞式で

司会者をビンタした事件

日本では

「ガマンできないのは当然だ。」

「司会者がひどい。よくやった!」

みたいな意見が多く、

 

当の米国では

「ウィル・スミスが悪い。」

「ジョークだから笑ってすまさなきゃ。」

という意見が大半と、

 

日米でガラッと違っている点

日本のメディアでも

驚きの報道になっていました。

 

この日本人の受け止め方、

その理由が

『忠臣蔵じゃないの?』

という意見が

Twitterで話題になっていますね。

 

 

「格式ある場所で」

「揶揄されて暴力沙汰」

「言ったほうはお咎め無し」

 

なるほど!

たしかに似てますね…!

日本人が200年以上親しんだ

人情物語の展開と

現代の有名俳優さんのエピソード

 

無意識に心情を重ね合わせ

くっつけて考えてしまうのは

ありそうです。

 

僕も

「暴力はさすがにあかんよなぁ。」

と思った反面、

「よくやった」的なスッキリ感も

正直あったのは、

なるほど言われてみれば

『忠臣蔵的な展開』が

心のどこかにあったのかもしれません。

 

そうやって考えてみると、

意外と、何か起こった事への

自分の反応が、

 

『あ、これドラゴンボールから

来てる思考かも。』

なんて、意外なルーツと

結びついているかもしれませんね。

 


さて、

お店で繁盛メニューとなる

たまご料理でも、

全くちがうように見えるものが、

意外とリンクして成功する

そんなケースがありえるんです。

 

たとえば、温泉たまご

世界的に類を見ない

『日本だけ』の珍しい

玉子料理なのですが、

 

意外と西洋料理にも

すごく相性が良く、

 

フレンチやイタリアンなど

積極的に温泉玉子を取り入れる

西洋料理のシェフさんは

たくさんいらっしゃいますよね。

 

これ、温泉玉子は

西洋の歴史には無くても、

「ビスマルク風」と言われる

『目玉焼き』を乗せた料理ジャンルが

 

広範囲に定着していて

バリエーションも

すっごく豊かでして、

そことリンクしたからじゃないかと思うんです。

↑こういったメニューが、

より日本人好みで

ヘルシーな方へ進化し、

『温玉』とくっついて…

こんなバリエーションに

なってきたのではないでしょうか。

 

そう考えると、

海外の、目玉焼きをアレンジしたメニューを

さらにヘルシー化する過程で

温泉玉子のアレンジに置き換えると、

とてもすんなり受け入れられやすい

人気メニューになるかもしれません。

 

ぜひ、新メニューのきっかけに、

ウィル・スミス氏と忠臣蔵、

いやいや、

目玉焼きと温泉玉子で

考えてみて下さいませ!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年04月13日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前に、東京新橋駅を歩いていたら、

めのまえに看板がかっていまして

何気なく読んでみると・・・

『「放置少女」は、

今すぐダウンロード

しないでください。』

って書いてあるんですね。

 

ええ・・・!?

 

ビックリしつつ左部分を見ると

『STOP!歩きスマホ』の文字が。

 

あ~そういうこと!

 

つまり、逆説的に

「その場ですぐ

ダウンロードしたくなるくらい

面白いんだよ♪」

…という事を伝えているわけですね。

なるほど~。

 

面白いですね。

人間ってこんな風に

「するな。」

と言われると、なんだか気になって

やりたくなってくるんですよね。

 

ホラー映画の

「決して見ないでください。」

みたいな。


この、ストレートに

「〇〇してください。」

って伝えるんじゃなく

「△△しないでください。」

と言う手法、

 

これはメニューのアピールでも

使える方法ですね。

 

大阪にある料理店さんに

「コレ頼まないでください」

って、お店でアピールしている

 

そんな料理を

見かけたことがあります。

 

なんと

「原価率100%」の

フォアグラステーキ。

ようするに、仕入れ原価から

利益を一円も取ってないんですね。

 

全く儲からない

利益ゼロ。

 

お客さんも

知ってますから、

 

食べるな、どころか

めちゃくちゃ評判になってまして、

わざわざ目当てに遠方から

お客様も来ているそうです。

 

面白い集客のフックですよね。

 

たまごでは、

居酒屋さんシメの

「たまごかけごはん」

があります。

僕はお客さまのお店で

『もう一品飲み物が増えるメニュー』

と言ってますが、

 

たまごかけごはんって、

食べ方が人によって

めちゃくちゃ違うんですよね。

 

先に小鉢でかき混ぜたり、

後から醤油をかけたり、

人によって食べ方が

ゼンゼン違いますので、

 

2人以上で注文すると

「おいちょっと待て、

なんだよその食べ方は!」

みたいにワイワイ会話に

華が咲くんですね。

 

せっかくこれたべて帰ろう

と思ったのに

そこから再度会話が弾む

 

「シメでは決して2人以上で

注文しないでくださいね!」

なんて逆説的なお伝えをするのも

面白いかもしれません。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年04月12日