小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

5月8日は母の日ですね!

今朝のユニクロ「母の日」広告、

人気漫画アニメ『あたしんち』の新聞広告が

3連発でめちゃくちゃ面白い!

と話題になってますね。

 

 

これは面白い(笑)

あの「あたしんち」ママなら言いそう!

という所もポイント高いです。

 

さて、明日の母の日、

子供さんと何かしなくちゃ!と気づいたお父さん、

もしかすると、卵のパックがお役立ちできるかも!

こんな↑たまごパックが、

カンタンな工作で、

こんな素敵な花になるんです。

 

実は海外では、

「エッグカートンフラワー(卵パックの花束)」

という工作が、特に母の日のプレゼントで

良く作られるんですね。

 

「mother’s day egg carton flowers」

で検索すると、たくさん出てきます。

割りばし

卵パック(プラでも良いけど紙の方が塗りやすいかも)

色塗る道具(絵具・クレヨンなど)

色紙

ボタン(あれば)

のり・テープ

 

これだけあれば、できます。

ウチの息子が作ったのが

こんなカンジです。

トイレットペーパーの筒なんかを使ったり、

いろんな応用もできますので、

ぜひお子さんと工作試してみてはいかがでしょうか。

 

◆お店での活用の可能性は?

お店さんでは、たまごは

業務用の大きなモウルドトレーで

たまごを使われているんじゃないかと思います。

 

これ、形状が特殊なので

変わった活用方法があります。

わざわざトレーだけ買いに

来られる方もいるくらい…!

使用後は廃棄になるものですので、

「もったいない。」

SDGsにもつながる活用として、

ぜひイベントなどで上記ご紹介のような

お花など作成の場づくりも

面白いのではないでしょうか。

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2022年05月7日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

5月のこの時期になると

「ああ、いよいよだな!」と思う事があります。

 

それは、海外で

「海鳥のたまご」が最盛期なんですね。

カモメやウミガラスは

5月に入ると営巣して産卵を始める

そんな時期なんです。

 

いや、海鳥は飼育してませんし、

ウチもお届けするわけじゃないですから

 

僕たちの食生活には影響のないハナシなんですが、

この「海鳥のたまご」って

たっぷりと魚を食べた鳥さんから生まれるため

超濃厚で美味しい卵なんですよ。

歴史的には、それをめぐって紛争まで

おこったくらい。

極上の卵をめぐって銃撃戦!?西部劇で起こった「卵戦争」 | たまごのソムリエ日記

たとえばイギリスでは来週から

わずか4万個しか年間に採れない

「黒頭カモメの卵」の卵で作った

オムレツが食べられます。

 

別名「世界一高価なオムレツ」

一食90ポンド(1万4千円)

提供するレストラン

「Boisdale(ボイスデール)」のオーナーいわく

『この味は「儚い命の宝石」です。』

 

だそうで、

食べると極上の味ですから

誰でも名グルメリポーター

彦摩呂さん状態になれそうです。

 

・5月のたった数週間のみ

・英国ロンドンでだけ

・契約した料理店でしか食べられない…!

 

という超限定ですので

日本から食べに行ける方は

多くないかもですが、

在英の方や渡英機会のある方は、

ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

◆鶏卵でも、時期を区切ることでメニューの付加価値に!?

さて、カモメのたまご食は

日本では鳥獣保護管理法で禁止されています。

食べられるのは銘菓だけですね。

 

食べられませんが、ただこの

『「儚い命の宝石」を食べる』

という考え方って、

 

飲食店さんや洋菓子店さん、

あなたのお店のたまごメニューで、

活かすことができるんです。

 

例えば、ニワトリさんは、

農場で年に数度入れ替えがあります。

年を経た鶏さんから、

ルーキーの親鶏さんに変わるのですが、

 

その最初の時期のたまごを

「初産みたまご」と言いまして

これは大変な縁起モノなんですね。

 

「今の時期だけ」

「たった数週間だけ」

「ハリがあって非常に濃厚」

こんな特徴を伝えた玉子料理は

お客様にとってもワクワクしてもらえます。

また、その時期を少しすぎた

「若鶏のたまご」も

同様に品質が良く、魅力的です。

 

ちょうど、

今頃の時期から夏場にかけて

鶏の入れ替えを行う事が多く、

ウチにかぎらずですが、

時期的に手に入りやすくなる卵です。

 

僕たちはほかにも、

一年のうちで数週間しか生産しない

特別たまごを何種類もお出ししていますが、

メニューご採用でも非常に人気です。

 

一年中食べられる「鶏卵」ですが、

ぜひ「季節」「一時期」に注目して

メニュー訴求するのは

ワクワク価値として面白いですよ!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2022年05月6日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

5月5日、端午の節句ですね!

お子さん向けのイベントもあちこちでやってまして、

なんだかこっちまで童心にかえって

ワクワクしますね~。

 

節句というのは季節の節目のコトですが、

商売柄、気になるのは食べ物のこと

 

スーパーさんに行くと

昨日今日は「子供の日に!」

なんてPOPで

手巻き寿司向けのお刺身や

ステーキやローストビーフ用の塊肉なんかが

ドーンと並んでまして、

ウチの子供達もテンションが上がっています。

 

ですが本来は、歌にもある通り

柏餅とかちまきですよね。

 

なんにせよ、

うまいものたっぷりなのは、

子供の日らしくてステキです。

 

端午の節句って、

日本だけじゃないんですね。

そもそもは中国からきてまして、

ほか韓国台湾やベトナムでもお祝いの日なんです。

(ただし旧暦5月5日なので6月末ですが)

 

そして、

中国東南部では、

たまごがお祝いで使われるんです。

 

卵を煮込んで赤く染める

「染紅蛋(べに染めたまご)」

というものをつくって、

これを赤いひもで編んだ袋に入れて家につるすんです。

なかなかステキですね~。

もともと中国では

赤ちゃんが生まれたお祝いに

赤く染めたたまごを食べる習慣がありまして、

その後、元気に育ったお祝いも

同じように卵でするんですね。

 

欧州・米国の春の祭り

イースターでもたまごを

色とりどりカラフルに染め、

地域によっては飾りますが、

中国の節句お祝いの場合は

赤一色です。

これはこれで壮観です。

 

どちらも似た時期の

卵染め風習ですし、

なかなか興味深いですね。

 

◆たまごぶつけバトルも!

赤く染めたたまごを入れる、

真っ赤なひもで編んだ卵袋は

「編蛋袋」と呼ばれますが、

 

これを軒につるさずに

子供同士がひもを持ち

ゴツンゴツン!とぶつけ合って

割れなかった方が勝ち!

みたいな遊び「童蛋(こどもたまご)」なる

端午の節句あそびもあります。

 

イースターエッグづくりのイベントを

お店さんでされているのを

ときどき見かけるようになりましたが、

 

中国料理のお店さんで

5月5日または旧暦5月5日(6月25日)に

子供向けイベントとして

「紅染蛋」づくりや

「童蛋」バトルをやってみるのも

面白いかもしれませんね!

 

ちなみに次の節句、7月7日

「七夕の節句」にも

やはり赤い卵飾りをする中国の風習がありますので、

そっちのイベントで考えてみるのも

ステキなんじゃないでしょうか。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(参照:端午節の伝統行事 国際ニュース:AFPBB News)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2022年05月5日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

3年に一度、

養鶏、たまご関係のメーカーが一堂に集う

国際養鶏養豚総合展という催しに

行ってまいりました!

 

最新の機械や飼育設備、

鶏卵の選別とチェック装置や

はたまた鶏卵向けの新容器など

今後必要になる未来投資のための

情報だらけでした。

コロナ禍で順延し、

一年間が空いて4年ぶりだったこともあり

展示内容はすごく進化した技術や

普及がかなり進んだものも

多かったですね~。

4年前の展示会時もそうでしたが、

ここ近年でとくに!

目覚ましい進歩を遂げているのが

ロボットとAIを組み合わせた技術。

 

元来、僕たちが行っている

たまごの洗卵選別工程は、

 

割れモノである鶏卵の

安心安全が大事ですので

 

途中や最後の工程で

どうしても「人の目」に

頼らざるを得なかったのですね。

たとえば、洗浄工程で

どれだけ性能を上げても、

 

ヒビ卵検知器の音波検査で

どれだけ高性能に設定しても、

 

最終出荷の前には、

包装前に必ず人の目で工程ごとの

チェックをする必要がありました。

 

洗卵選別をして

機械でパック詰めされた卵を

透明のパック越しに

「ヒビが無いか?」

「汚れた卵が入ってないか?」

を最終チェックするのは、

ベテランの目がいちばん信頼できていたんです。

 

僕も中学生の頃から手伝っていたので

ささやかながらも感じるのは、

『なんとなく違和感をもって気づく』

という説明できない、

よーく見ると気づくレベルで選別できる

高いスキルがあるんですね。

 

ですが、

判定カメラの性能向上と

その認識精度の向上から、

「人の目じゃなくても大丈夫だよね。」

という工程が増えてきました。

 

人が最終チェックしなくても良いなら

ロボットが最後の箱詰め出荷を

する方が効率が高くなるんですね。

もっとも僕たちの場合は、

卵の種類・商品が多岐にわたり、

細かな作業がたくさんありますので、

まだまだベテランおばちゃんたちの

すごい技術が必須なんですが、

 

とくに単一のたまごを

大量に出荷し続けるような

たまご出荷工場さんを中心に、

このようなロボット技術は

この先どんどんと導入されていくと思います。

 

人間と肩を並べて

ロボットがほいほいと割れモノのたまごを

丁寧に箱詰めし続ける未来。

 

うーん、鉄腕アトムの世界だなぁ。

仕事の業務って本来は、

「誰がやっても同じこと」は

どんどんIT化自動化機械化して

 

「お客様が喜んでくれること」

に時間と手間とアタマを使う

これが求められる方向だと思います。

 

僕たちも、少しづつですが、

お客様の満足のために

たまご商品のお届けの仕方を

進化させてまいります。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年05月4日

ときどきお客様に、

「卵アレルギーでも食べられるたまごって無いの?」

とお問い合わせをいただきます。

 

結論から言うと、

「現状では存在しない」

ただし将来は可能性大いにあります。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

先日のブログ

ワクチン研究と卵の関係について

お話しました。

 

当初のウィルス・ワクチン研究に

鶏卵がとても役立ったこと

 

そして現在のワクチン培養に

鶏卵が大いに使われている、

そんなお話でした。

 

ただ…

1つ問題なのが卵アレルギー。

 

卵にアレルギー反応を示す人は

鶏卵で作ったワクチンを打てない

んですね。

 

今回のコロナ禍では、

アレルギー対策のメリットがあり

短期間で大量生成できる手法として、

 

『mRNAワクチン』と言う

ふつうの風邪ウィルスに

コロナウィルスの遺伝子を

組み込んでつくる方法も

用いられています。

 

ただ、

この手法はコロナ禍で

緊急的に用いられた生産方法なので

まだもう少し研究が必要でして、

 

鶏卵によるワクチン培養が

主であることは変わりありません。

 

そこで「医療用たまご」として

遺伝子改良などの技術を用いた

「卵アレルギーを発症しない鶏卵」

の開発が進んでいます。

 

◆アレルギーフリーの食用たまごが近い将来スーパーで買える!?

「健康な飼い方、良い飼料で育てたりで

なんとかならないの?」

 

なんて思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、それは不可能なんです。

 

アレルギー反応を示す

卵のタンパク質は、なんと

全たまご中の65%もあります。

 

6割強ものたんぱくが、

「自然で健康に育てる」

「飼料をこだわる」

なんて方法だけでは

別の性質に入れ替わったりは

しないんですね。

 

つまり、現状は

飼育の工夫だけでは

「アレルギーにならない卵」は

100%不可能です。

 

ですが、

新たな育種・新種の研究の中で

医療ワクチン用の鶏卵から

将来は食用の鶏卵へ、

アレルギーの方でも大丈夫な

たまごもできつつあります。

日本の大学でも研究がありますし、

オーストラリアのディーキン大学と

国立科学研究機構の共同研究など

国を挙げての研究も進んでおり、

じっさいに低刺激性の鶏卵が

試作段階ですが、生まれています。

 

まずは「ワクチン製造への利用」へ、

「医療用の特別な鶏卵」として世に出てきて

いずれスーパーに並ぶ日は

そう遠くないかもしれません。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(関連:どうして卵アレルギーになるの?それを防ぐには?【アレルギー最新話 その①】

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2022年05月3日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

ゴールデンウイークですね!

僕たちはニワトリさんと一緒に

変わらずの仕事ですが

 

同じ四国愛媛の道後温泉では

全ての旅館が満室、

道後温泉そのものは

朝からなんと6時間待ちとのこと。

 

コロナ禍も少しずつ落ち着き

世の中の賑わいが戻ってきつつある

そんな様子が見えて、期待ですね。

世の中がもとに戻りつつあるのは、

医療関係の方々の研究と

ご尽力のおかげですが、

その最初の一端には

「卵」が関係しているのをご存知でしょうか?

 

◆数十億人を救った、たまご製ワクチン

1931年の事です。

米国ヴァンダービルド大学の

アーネスト・ウィリアム・グッドパスチャー博士が

卵を使って、疫病の原因となる

「生きたウィルス」の純粋培養に成功したんです。

 

パンやクッキー、果物など

生物じゃない「栄養源」で

増えるのはカビ類ですが、

それと違ってウィルスって、

生きている物の中でしか

増えられないんですね。

 

しかもウィルスって、

生物から取り出しても

そのままだと、ほかの雑多な

ウィルスや菌と混ざっていて

 

特定のウィルスの性質が調べにくく、

ワクチンも増やせなかったのです。

 

それが、

鶏卵(有精卵)をつかうことで

単一の種類だけを純粋に、

大量に、培養ができるように

なったのです。

それまでは

ワクチンを作ろうと思ったら

豚に感染させてから

その抗体を肝臓から殺して取り出す

しかなかったのですね。

しかも数人分、ちょびっとだけ。

 

それが、

グッドパスチャー博士の

卵を使った培養方法だと、

 

一個のたまごから

1000人の子供を守れる量の

天然痘ワクチンが採れるように

なったのですね。

 

おかげで現在では天然痘は撲滅され、

麻疹、風疹、おたふく風邪など

今もこの鶏卵培養で作られたワクチンが

多くの人を救っています。

 

2009年の新型インフルエンザ発生時

世界に流通したワクチンの大部分も

ニューヨーク医科大学で培養された

30個のたまごが元になっているんです。

 

◆さらに進化!たまご製ワクチン

ちなみに、

「どうせつくるならでっかい卵

ダチョウたまごの方が

もっと効率いいんじゃないの!?」

という研究も進んでいます。

 

ダチョウ卵だと、

一個でワクチンが数十倍採れますから。

京都大学の塚本康浩学長がその第一人者ですね。

さらに大量に急ピッチ生産できる

 

今回のコロナウィルスには、

mRNAワクチン方式という

鶏卵培養ではない新ワクチンが登場しました。

急ごしらえの技術で不安視する声もありましたが、

今のところ成果は大きいようです。

 

これらの新技術にも、

ウィルス理解の礎となった

鶏卵の存在が大いに貢献しています。

 

正常な世の中まであと一歩。

楽しみに、油断せずに

世の中を活性化していきましょうね~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2022年05月2日