小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

カラオケ大手のJOYSOUNDが

ミシンの貸し出しをして話題になっていますね。

利用者が急増しているのだとか。

ターゲットは「コスプレイヤー」とのことで

推しの映像を大画面で観ながら

みんなでワイワイ作成をする

そんなシーン利用なのだそうです。

 

または、お子さんの入学グッズづくり

なんかでも利用されてるとか。

 

面白いですね。

これ要するに、自社サービスの価値を

再定義したんだと思うんですね。

 

「歌を歌うところ」という価値づけから

「家でできない広くて便利な作業場所」

「みんなでワイワイ作業できるところ」

というとらえ方に変えたという事で、

そこに独自の価値が生まれてますよね。

 

自分たちだけにお届けできる

新しい価値って大事ですよね。

 

僕たちで言いますと、

たまご業界には、

美味しいたまごを作っている人は

全国に沢山いらっしゃいます。

 

ですが、

すごく良い卵づくりをする方でも

ご自身のお届けする『価値』を

 

『すごく良いたまごをお届けする事』

そのものだとしている方も、

多いのですね。

 

実はお客様は

「すごく良い卵」が欲しい

のではありません。

そう僕たちは考えます。

 

お客様は、

たまごを通して

「すごく美味しい料理が食べたい」

「すごく元気で健康になりたい」

と思っているんです。

「良いたまご」はあくまで手段なんですね。

そして、

僕たちが膨大なデータを取ってみた

その結論として、

「すべての料理に合う卵」

なんてのは存在しなかったのですね。

 

でしたら、

「すごく美味しい料理が食べたい」

という本来のお客様の目的に沿うために

 

「加熱でとろふわになるたまご」や

「生食で大トロみたいに美味しいたまご」

「ケーキがめっちゃ香り良くなるたまご」

なんてのを、考えたのです。

僕たちの仕事の価値を、

『たまごを届けること』じゃなくって

『美味しさを届ける事』だと

再定義したんです。

 

そのために『料理別専用の卵』が

どうしても必要だなあ、という

結論になったのですね。

 

すごく変わった事をやっているように

おっしゃってくださる方もいるのですが、

 

そんなことなくって、

ホラ、豆腐だって同じですよね。

めっちゃ滑らかで口当たりが良く

大豆の風味が濃いからといって、

 

それで麻婆豆腐を作ったら

繊細な香りなんて気にならなくなって

やわらかすぎて崩れちゃうかもしれません。

 

売り場でも、

鍋用・冷ややっこ用、いろんな豆腐があります。

 

たまごも、

「こんなこだわった生産法!」

「放し飼いですごいんです!」

みたいな生産視点だけじゃなくって、

 

「加熱でふわとろに!」

「ゆでると最高!」みたいな

お客様視点のたまごがあっても

良いんじゃないかと思うんですね。

 

これ、そもそもは、

僕たちが食いしん坊集団だから

世の中に美味しいものを

もっと増やしたい!

という想いからも始まってます。

 

あと、「調理がヘタな僕でも美味しく作れるような卵がほしい!」

という想いからも始まってます・・・!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年05月1日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「味変」という言葉をご存知でしょうか?

読んで字のごとく

味を変化させることを言います。

 

食べていると

「だんだん飽きてくる」

という現象がおこり、

 

それを防ぐために

味噌や唐辛子にお酢

ワサビやレモンなど

香味や香辛料を足して

味を変えるテクニックです。

 

先日食べた一風堂のラーメンでも

ごま調味料のカタマリが小鉢で付いていて

飽きたらそれを入れて

担々麺風にして食べられるようになってました。

一食で二度おいしい食べ方ですね。

 

さて、この

「飽きられない」

というキーワード

 

いうまでもなく

飲食店さんでは

非っ常~に需要ですよね。

 

どんなに美味しくても

「充分食べすぎたなぁ。

もうしばらく食べなくても

イイかな。」

 

…と思われたなら

結果リピートの減少をまねき

売上が下がってしまいます。

 

僕なんかは、以前は

その味が好きで食べているなら

最期まで同じ味でも別に良いような

気もしていましたが、

 

味変を楽しんでみると

変化の妙がある方が

たしかに美味しく楽しめますね。

 

以前、あるレストランの

シェフさんとお話した際に

「あともうちょっとだけ食べたいな、

と思わせる絶妙の量や味が

一番良いんだ。」

とおっしゃっておられまして、

 

その理屈で言うと

味変は非常に理にかなっているんですね。

そして、

この「味変」には

たまごが非常に効果が大きいのです。

これは、

当社のお客様の焼き肉専門店さんの

「味変」付けダレですが、

焼肉の甘辛いたれとは違って

 

ちょっとダシ系のたれに

たまごの黄身が入っています。

 

飲み食いが進んでちょっと

お肉に食べ飽きてきたころに

この付けダレを

ちょいと肉をつけて食べると

 

非常に美味しくって

さらにお酒も箸も進むんですね。

このような味変での生卵のメリットは、

大きく2つあります。

◆たまご味変の2つのメリット!

・味のマスキング効果

・食感のアレンジ

です。

 

マスキング効果とは、

塩味とか苦みや辛味酸味など

とがった味をまろやかにする効果です。

 

たまごの黄身には

旨味成分であるアミノ酸

がたっぷり入ってるんですが、

これが塩かどや酸味かどを取り

めっちゃまろやか~にして

食べやすくしてくれます。

 

お腹の減った最初は、

辛味でもなんでも

とがってガツン!と来る味が

美味しく感じますが、

 

食がすすんでちょっと落ち着いてくると

すぐに飽きがきてしまいます。

 

最初はガツン!でそのあとは

まろやかに食べられる、

これは「黄身の味変」の大きな効果です。

 

第二の、食感のアレンジですが、

これは、黄身のとろみ効果ですね。

 

黄身のとろみは

滑らかな食感を舌にのせてくれまして、

やさしい感覚で食を楽しむことができます。

 

焼肉やすき焼きで

生卵がこのように合いますが、

それだけじゃなく、

 

先日ご紹介した出石(いずし)皿蕎麦も

生卵とそばで食感の味変が絶品ですし、

マグロの刺身なんかにも

卵黄を絡めると絶品です。

 

また、意外と洋食でも

卵黄の生卵ソースが非常に合います。

 

ぜひ、「味変」の効果的ツールとして、

あなたのお店のメニューで

卵の黄身を活用してみませんか!?

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年04月30日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

吉野家の役員が

「生娘シャブ漬け戦略」

なる発言をして大炎上した件で、

 

少し前よりSNSでバズっていた

煮たまご料理「麻薬卵」が

批判されていますね。

韓国発祥で→中国→台湾と

人気に火がついた「大麻卵」が

日本へ上陸して同じ意味の

「麻薬卵」と呼ばれまして、

 

それが吉野家炎上の流れで

ネーミング批判されているわけです。

 

うーん、

食べたら麻薬のように美味しく

やみつきになる、

という意味ですから

 

お客様をバカにした表現の

「シャブ漬け」発言とは

趣旨がまったく違いますし、

 

そもそも海外でメニューとして

名前が定着しちゃって

そのまま上陸したものなので、

さほど違和感はなかったんですよね…。

 

ただ、美味しく食べて

幸せになってもらうのが

料理の意義ですから

 

過激な表現は避けていくのが

望ましいのかもしれません。

 

料理研究家のリュウジさんは

「合法たまご」と言い換えてますよね。


さて、あなたのお店でも

繁盛メニューとして

たまご料理を位置づけるなら、

 

すこし「名前」を考え直してみる

これは重要な手段です。

 

たまご料理って

そもそも興味深いメニュー名が

いくつもあるんですよね。

 

たとえば中国のたまご料理

ピータン(皮蛋)って

「皮を剥いたら中身が固まってたよ。」

という古い文献記述から

その名がつきましたが、

 

ピータンの高級品は別名で

「松花蛋」(松の花たまご)

と呼ばれます。

 

灰で固めてアルカリ変性し

中身が透き通ったゼリー状

となる際に、

 

結晶化した

うまみアミノ酸結晶の

細い模様がつくのです。

 

それが松の葉っぽく見えるので

その名がついたのですが

なかなかステキですね。

ピータンって、

別名がいくつもありまして、

「千年たまご」

「明朝たまご」

「百年たまご」

なんて呼ばれます。

英語だと「century egg」

つまり『一世紀たまご』ですね。

 

『長いこと漬けて作る』

というコンセプトを表す

ステキネーミングです。

 

ちなみに松の花って、

1000年に一度咲く

なんて言われもありますので

 

「松花蛋」は両方の

コンセプトを汲んだ

さらに良ネーミングなんです。

目玉焼き乗せトースト料理を

「クロックマダム」(カリっと食感の貴婦人)

 

ポーチドエッグ乗せマフィンを

「エッグベネディクト」(聖人ベネディクトのたまご)

とお店が呼んで

そこから定着していったように

あなたのお店のたまご料理も

「こだわりオムライス」

なんてシンプルなだけじゃ

 

ちょっともったいないですね。

もっと上質なオリジナル名前を

つけちゃっても良いんじゃないでしょうか。

 

ぜひご一考を。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年04月29日

新しいコトって難しいですよね?

 

何にも取り組みを変えずに

あなたのお店を繁盛する差別化店に

魅力アップする方法があります。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

ごま油が切れたので

買ってきたのですが…

日清のごま油って

めっちゃ「コレステロール ゼロ」

推しなんですね。

 

黄色に赤でパッケージの中ほどに

超でっかく書いてありますし、

ふたの取り口のところに

これでもか!というくらい

「コレステロール0(ゼロ)」と

赤文字でアピールしています。

 

へー、健康的なのか!

・・・と、そう思ったあなた

ちょっとまってください。

 

「コレステロール」って、

そもそも動物性脂質のコト。

動物性だけを指す言葉なんです。

 

つまり、どんな油であっても

どれだけカロリーがあっても

植物性油なら

コレステロールは存在しない

…んですね。

 

「この砂糖は塩分ゼロです。」

って言っているようなもの(笑)

 

ちなみに日清の植物油はほか商品も

ゼロアピールしています。

いっとき、

コンビニのレジ前揚げ物コーナーでも

デカデカと「コレステロール0!」と

書いてあったりしていましたが、

なかなか興味深い視点のアピールです。

 

さて、

これ倫理的にどうなの!?

というお話はちょっと置いておいて、

 

この「伝え方」って、

あなたのお店の魅力を倍増させる

すごく必要な手段なんです。

 

つまりこの伝え方は

すでに自分がやっていることには

お客様がへー!って言ってもらえる

すごい魅力がある。それを伝える。」

…という手段だと言えます。

 

長く続いているお店って

お客さまがいらっしゃる理由が

かならずあります。

それもいくつも。

そうじゃないと、とっくに潰れてますから。

 

意外と繁盛店さんでも

長年やっているお店さんでも

その細かな魅力に気づいていない方は

けっこういらっしゃいます。

 

気づいているお店さんがやっているのは

「お客に聞くこと。」です。

 

たとえば、

「あの図書館から百歩で来れます」

「子連れのお客様人気ナンバーワン」

「めっちゃトマト好きにうれしいお店」

「オーナーの会話が面白い」

 

なんてことを

お客様の声から知り

「えっ!?そうなの?」

みたいなこともあるんです。

 

意外と自分達では

「当たり前」だと

思っちゃっていることって

多いんでしょうね。

 

僕たちも

「四国の自然を活かす開放式農場で

一つ一つ毎朝手摘みした卵を

選別後すぐに出荷しています。」

 

なんてことが、あまりに

「あたりまえ」だと思っていて

 

お客様のお店から

「そりゃすごい!」

と言ってもらえて気づいたんです。

 

ですので、

ぜひ、お客様に話して

「へー!そりゃすごい。」

って言ってもらえることや

 

「なんでウチに来てくれてるんですかね?」

って質問して出てくる答えを

新規のお客様にアピールしてみる。

 

これが差別化の第一歩じゃないでしょうか。

「もうやってること」ですから

変える必要もありません。

 

気づいて→伝える

これだけです。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年04月28日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

今朝の徳島新聞に

東京オリンピックの総括連載記事が載ってまして、

テーマはエンブレム盗作疑惑でした。

そんなことありましたね~。

なんだか懐かしさを覚えます。

 

既存の意匠と非常に

似通っていたことで

大騒ぎとなり、

結果、別デザインになったのは、

皆さまご存知の通りです。

 

今見返してみると、

どうなんでしょうね?

少なくとも変更後の市松模様は

なかなか日本らしくて素敵だったなぁとは思います。

 

で、ですね。

広告・デザインの世界は

よく分からないのですが、

 

食品の世界って、

そのときのパクリ疑惑の

比じゃないレベルで

類似なものがあるなぁ

というのが僕の実感です。

 

たとえばこの写真の商品、

僕が地元の小売り店で撮ったもの

ですが、見てのとおり

めっちゃ似てますよね。

コンセプトも外観もそっくりです。

 

こんなことが、

食品や飲食業界では

小規模企業どうしだけじゃなく

大手企業同士でも

平気でやっているんですね。

(ちなみに写真はどれも左が先行)

飲食店さんも同様で、

流行る!とみると

上場企業さんでも

てらいもためらいもなく

 

似たようなコンセプトで

追随するのが

食の業界の「当たり前」ですよね…。

じゃあ、そんな中で

生き残っていこうと思ったら

どうすればいいんでしょう?

 

差別化してもヒットすると

マネされるかもしれない、

じゃあ、

「ライバルがやらない、できない」

そんな差別化、すなわち「独自化」を

するしかないですよね~。

 

ぼくたちが、

83種の作り分けをなぜするのか

 

たとえば

「洋菓子の専用たまご」だけでも

3種類も育てわけを考えるのは

 

この「マネされない独自化」の

お手伝いこそが、

僕たちのお役立ちだと考えるからです。

 

めっちゃ香りが良い

きめ細かい焼き上がりだけど

いったいどうやってるの?

すごい美味しい!

 

みたいな世界づくりの

お手伝いを

 

手間はかかっても

四国の田舎の小規模拠点から

たまごを通して

全国へお届けことで、

 

お客様と一緒に

上記の「マネ当たり前」の世界から

脱出しちゃう

 

これこそが、

僕たちの「独自化」なんですね。

 

83種からあなたの料理に合ったたまごで

あなたのお店の美味しさを

独自化にしませんか!?

 

ワクワクしますよ。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年04月27日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

たまごって、

商売として考えると

特定の記念日企画って

ちょっと苦手な分野なんです。

 

だって、

急に沢山産んでくれないですし、

加工食品と違って

作りだめなんてできないですから。

 

以前、あるギフト関係さんと

「母の日」企画のたまごセットを

やった事がありますが、

思ったよりご注文頂き

ありがたくも

ホントハラハラしました。


さて、

母の日の料理って、

実はたまご料理がベストなんです!

とくに、お子さんからお母さんに

作ってあげる料理には。

 

理由は2つあります。

 

1つは、

包丁を持つシチュエーションが

比較的すくなくてすむこと。

 

小さいお子さんの初めて料理にも

たまご料理は最適です。

たとえば、上記は

31年前の新聞に載った

カゴメの広告記事

「おもひでぽろぽろ」タエ子ちゃんが

漫画で紹介するオムライス

『コロンブスの卵ライス』です。

 

ふつう、オムライスって

かなり調理スキルがいる

けっこう難易度高い料理ですよね。

 

ですがこのオムライスは

ミックスベジタブルとごはんを

先にたまごに混ぜて

一緒に焼くだけなんです。

めっちゃカンタンで、

ウチの小学校2年生のちびでも

作れます。

 

じつは、明治生まれの

いちば~ん最初のオムライスって

この「最初から混ぜる」作り方だったのですね。

ある意味正統派なんです。

 

第二の理由としては、

黄色の鮮やかな料理が

お母さんのおもてなしに

とってもピッタリという事。

黄色は光を意味し

元気と喜びの色で

お祝い事にも向いてますが、

「黄色のカーネーション」

だけは『嫉妬』の意味があって、

母の日に不向きなんですね。

 

自然、お花の方は赤系に傾いちゃいますので

料理で黄色バランスを取るのは

オススメなんじゃないでしょうか。

 

ぜひ、ステキな母の日に玉子料理を!


『コロンブスの卵オムライス』の

レシピは次の通り。

準備するもの:
  お茶碗一杯のご飯(残りものでOK)、たまご一個、ミックスベジタブル、ケチャップ、塩こしょう(他にハムやソーセージを入れても美味しい!)

作り方:
 (1)まずボールに卵を割りよく溶いて、上記の具材 + ごはんを入れて良く混ぜる
  (2)塩コショウをお好みで入れる
  (3)油を引いたフライパンに流し込み、広げます
  (4)中火で焼きます。軽くコゲがついたらひっくり返して同じように
  (5)お皿にポン。仕上げにケチャップをかけて、できあがり!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年04月26日