小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

飲食店さん向けに書いてます。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

息子と二人で

「みちのくプロレス」興行を

観てきました。

リング横のとても良い席でして

二人で大興奮、

帰ってきても技の話ばかりしております。

 

なにより華やかで盛り上がったのは

タッグ戦。

長所のちがうコンビ差を活かした

技がホント!カッコいいんですよね。

 

さて、

もしあなたのお店で、

たまごメニューが複数あるなら

プロレスと同じように

たまご2種の使い分けをする事で

 

利益がまったく変わってくる

可能性があります。

 

それはサイズ差の利用です。

 

◆卵サイズでお得メニューが変わる

たまごは重量取引販売が多いのですが、

たとえば業務用で標準的な

10kg箱商品の場合、

小さめのMSサイズ10kgと

やや大きめLLサイズ10kgでは

「料理のメリット」が異なります。

 

 

MSサイズは一個平均が55g→

10kg一箱に平均182個入っています。

 

対してLLサイズは平均73g

つまり10kgで136個。

 

つまり、同じ10kg箱でも

46個の個数差があるわけです。

 

ということは、

もしお店のメニューで

目玉焼き・ゆでたまご

卵かけ御飯など一食で

「一個ずつ提供する」調理メニュー

があるならば、

同じ一箱10kgの価格でも、

46個ぶんもの差、一個当たりで

なんと25%もの原価差になるんです。

 

これってカナリ大きいですよね・・・

対してこの個数差は

メニューによってマイナスに働きます。

オムレツや玉子焼き・天津飯など

「黄身と白身を混ぜて使う」場合には、

 

おなじ10kgで個数が46個増

34%も増える小卵を使うと、

『割る手間』も34%増える

ということになります。

 

また、カラの割合が違います。

10kg中には、捨ててしまう

卵殻も含まれているんですが、

 

小さい卵では、

割る際にロスする分を含めると

10kgの約20%ほどが殻分として

捨てられます。

 

しかし大きい卵だと、

相対的にカラの割合が小さいため

15~17%ほどのロスですみます。

つまり、オムライスを作るなら

大きい卵だと

手間が34%少なくて

原価ロスが5%少ない

ということです。

いいことづくめですね。

 

メニューによって、

これだけちがうんです。

ですので、

もし、あなたのお店で

目玉焼き・ゆでたまごと、

オムライス・玉子焼きなど

「一個たまご料理」と

「混ぜるたまご料理」の

両方がメニューにあるならば

 

ぜひ、大小2種のたまごを

両方使うべきです。

 

「そんなのしなくても…」と思うなら、

たまごの年間仕入れ原価が

25%変わる

手間が34%変わる

そうすると

どれくらいの利益差になるか

計算してみれば分かります。

 

「ラクだから。」

という理由も

すごく良く分かりますが、

 

この厳しいご時世です

即効性のあるコスト削減として

かなり有効ではないでしょうか。

 

また、

「2種あって余ると困る」

という考えもあるかと思いますが、

 

たまごは常温でも冷暗所なら

2週間以上は一年を通じて

賞味が持ちます。

 

2種あっても

じゅうぶん期間内で

使い切れる方が

多いんじゃないでしょうか。

 

ぜひ、

たまご大小のチームワーク、

あなたのお店の工夫に

活かしてくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2022年03月6日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

『レダの卵から』(AB OVO LEDAEUS)

という表現があります。

「一番はじめから」という意味で

由来はギリシャ神話。

 

ティスティオス王の娘で

絶世の美女レダ

 

彼女にひとめぼれしたゼウスが

白鳥に変化し近づいたことで

レダが産んだのが卵。

 

その卵から

ギリシャ神話一の美女

ヘレネが生まれ、

 

トロイの王子パリス

と禁断の愛に落ちることで

 

10年におよぶ

神々をも2分する

トロイア戦争が起こった…

 

つまり、

大きな物事を議論したり考えるとき、

「最初っから順番に考えましょうよ。」

みたいな意味で「レダの卵から」

という表現が使われるんですね。

 

さて、話変わって

お店様と

僕たちのたまごお届け

ご縁がスタートする

そのきっかけには、

 

新規開店のご飲食店さんが

多くいらっしゃいます。

 

ですが、みなさま、

「どんなたまごを取ろうか。」

…と考えるタイミングは、

意外と開店準備の

後のあとの方になるんですね。

 

まず打ち合わせ&決定するのは

不動産、デザイン・建築関連

 

ついで厨房などの機器設備類

そして人の採用関連

 

最期に食材…

というケースも少なくありません。

「あ、そうだ、食材どうしよう?」

みたいな。

 

いや、食材をないがしろにしてる

という意味では無くて

 

「時間のかかるものから先に」

となると

どうしてもその順番になりがち

ということです。

 

ですが、もし、

けっこう早い段階で

「たまごの検討」をされるならば

 

原価率の比較的低くて

満足度のとても高い

繁盛たまごメニューを考える

そんな余地が多く生まれます。

 

たまご料理は付加価値がつけやすく、

ちょっとした伝え方のちがいで

来店客さんに魅力的で

粗利が取りやすい工夫ができます。

 

ちょっとたまごにこだわって

それをうまく伝える方法を

事前に考えるだけで

たとえば女性ファンがとてもついたり

近所のリピート率を上げたり

そんな価値も盛り込めるんですね。

 

「レダのたまごから」

の格言のように

最初から、とはいかなくても

ちょっと早い段階で

気にしてくださると

「お役立ちが増やせるなぁ。」

そう感じます。

 

御開店準備中のかた、

考えてみて下さいませ。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(参照:「旅行者」の食卓 米原万里・文春文庫)

(関連:たまごからりんごまで!? | たまごのソムリエ面白コラム )

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2022年03月5日

たまごのメニューPRで伝えるべきは

「結果」です。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

飲食店さま、洋菓子店さま、

製パン店さまなどで

こだわりたまごを使っていただく

その目的は

おおきく3つあるかと思います。

健康に良いものを使いたい

・より美味しい料理にしたい

・もっと繁盛につなげたい

 

これらはつきつめると、

「ご来店のお客様に喜んでもらいたい」

ということですよね。

 

最初の2つ「健康」「美味しさ」

については、

当社の理念であり、

日々いろんな試験をしてます。

今日の本題は3つめ、

こだわりたまごを使用して

繁盛につなげたい

という点です。

 

「〇〇卵つかってます」

というPRは比較的効果があって

 

ときどき見かけるのだと

「『銘柄』卵使用です」

「特別な飼育方法卵です」

「〇〇飼料のたまご使用」

 

一例ですが、

こんなパターンですね。

 

でも・・・

じつは、こんなPRは、

不十分なんです。

ある言葉が足りません。

 

それは、

「結果」です。

 

そのたまごを使って、

その結果、

「どんな味になったのか?」

「どんな健康になるのか?」

「食べるとどんなメリットが?」

 

が欠けている、

もったいない

「こだわりたまご使用PR」

なんですね。

 

『当店のオムライスは

〇〇卵を使っています。

 

植物性飼料で育てた卵だけを使い

白身の多いものだけを

厳選していますので、

 

加熱で香り良く

ふわとろの食感になる

絶品のオムライスです。』

 

『瀬戸内の魚を発酵させた

旨味たっぷり飼料と

ハーブで育てた元気鶏の

たまごで、とくに香りが良く、

和の出汁と最大限に合います。』

 

僕たちのお客様の例で言いますと

こんなカンジですね。

 

「ここにこだわってます」

→「だからこう美味しくなった」

という、考えてみれば

当たり前のメッセージなんですが、

意外とたまごでは、

伝えられていない…

ちょっともったいない表記を見かけます。

 

おそらくですがそれは、

「どう作用して美味しくなるのか」

が言えなかったりするから

かもしれません。

 

「放し飼いだから旨い」とか

「箸でつまめるから旨い」

とかじゃないんですね。

 

もっとちゃんとした理由が

ありますので、

それを料理を提供される方に知ってもらう

また、僕たちも料理のことを知る

それが重要じゃないかと思っています。

 

僕たちのたまごをメニューで

ご使用いただいて、

それをアピールに使っていただく

本当にありがたいです。

 

でも、そうであれば、

ぜひ、さらにご繁盛に

つながる伝え方で、

ご来店のお客様に

ワクワクしていただきたいですね。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

関連:メニューに「〇〇卵使ってます」と書いても意味がない | たまごのソムリエ繁盛ブログ

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2022年03月4日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

今日は3月3日、ひなまつりですね。

 

ですが、ニワトリ関係・農業関係では、

ちょっと違います。

今日は「五穀豊穣の占いの日」で

「闘鶏の日」なんです。

 

『鳥合わせ』って言いまして、

今年の豊穣を占うために

宮中行事としてニワトリ同士を戦わせるんです。

なんと!平安時代から続いているんですね。

千年以上ですからビックリです。


(中川喜雲・国立国会図書館蔵)

でも、なんで鶏を戦わせたら

今年豊作かどうかの占いになるのでしょうか?

 

人知の及ばない大きな事がらは、

自然の力を使って天の教えを請おう

そんな考え方は

世界中にあります。

 

そして、鶏=天の意志

という考え方もたくさんあります。

 

例えば、

タイの英雄ナレースワン王は

国の行く末を闘鶏に託し

その結果で、ビルマからの

独立を決意しました。

 

日本でも、和歌山県に

「闘鶏神社(鬪雞神社)」がありますが、

熊野水軍の頭領・湛増(たんかい)が、

源平合戦に際しどちらに味方するかを

闘鶏で決めことがその由来です。

 

もともとニワトリさんは

夜明けとともに鳴くことから

「太陽の化身」

のイメージが世界中であります。

 

日本でも太陽のかみさま

天照大御神の使いですよね。

ちなみに神社の鳥居は

ニワトリさんの止まり木です。

 

古代ローマでも

雄鶏=太陽=勝利と聖なるもの

の象徴でした。

 

おそらくですが、

「人事を尽くして天命を待つ」

というときに、天命の象徴として

闘鶏をするんでしょうね。

 

心理学では、

なにかに迷って決断するときに、

 

その決断が合っていたか

結果によらず、

 

「決断までの時間が短いほど

後悔がすくなかった」

という研究結果があります。

 

迷う、というのは

どっちもメリットデメリットが

拮抗しているからこそ

迷うんです。

 

つまり、どっちも悪くない

選択肢なわけです。

 

そりゃそうですよね。

明らかに悪い選択肢なら

そもそも迷わないですし。

 

ですので、

迷った時に後悔したくなければ、

コインの裏表でもいいので

サッと決めるべき

ということになります。

 

ぼくは商売柄

取引先のご飲食店さんの

「どっちが良いかな・・・」

という迷いを聞くことがあります。

 

新店舗のご出店をすべきかどうか

撤退をすべきかどうか

メニューは、融資は…

 

そしてみなさま、

「ホントに大丈夫だろうか…?」

とやっぱり不安になることが

あるようです。

僕もしょっちゅうあります。

 

ですが、

「宮廷でも千年もトリ任せだし

英雄の王様だって鶏まかせだったんだしな。」

なんて考えて、

コインでも良いので

エイやっ!とはやく決めてしまう

これが良さそうですね。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年03月3日

あなたのお店では、スタッフさんに

何を伝えていますでしょうか?


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

以前、得意先のパン屋さんオーナーから

こんな話を聞きました。


「僕の親はまじめな公務員で、

毎日夕方5時半過ぎには帰ってきて

みんなで食卓を囲める家庭だった。

 

なので、子供のころから

なんとなく、

『儲けイコール悪いこと』

『バリバリ稼ぐ=悪いコト』

みたいな感覚があるんだよね。

もちろん、繁盛して儲けると

雇用も増えるし給料も増やせるし

税金も多く納められるし

良いコトがたくさんある。

理屈では分かっている。

 

だけど、

どこかで“悪い事かも?”

…と感じてしまっている。

そんな瞬間がある。

 

なので、こうやって創業して

パン屋をやっていても、

『儲かるのは良いコトだ。』って

絶えず自分に言い聞かせながら

仕事している。

 

ウチの社員さんも同じなんだよね。

 

世の中の人間は、

儲けることに

罪悪感を持っている人』と、

『儲けに良いイメージを持っている人』

分かれる。

 

育った家が商売やっていたのか

それとも親が勤め人なのかで違う。

 

自分がそうだから、

スタッフには

『利益をだすことの意義』

『利益でどうやって

お客様にステキなメリットを

出していくのか』

を絶えず伝えているんだよね。」


そんな話でした。

なるほど・・・。

 

たしかに、たまご屋3代目の僕は

生まれた時から家で

商売をやっていましたので、

 

『儲ける』という言葉には

一種の尊敬イメージがあって

嫌悪感はありません。

 

ただ、母は公務員でしたので、

なんとなくキチッとしたところ

があって、僕が小さい頃は

「お金は誰が触ったか

分からないんだから、

触った時は良く手を洗いなさい。」

と言われていました。

 

衛生的観念の意味であった

とは思うのですが、

 

もしかすると「お金」に

ネガティブな感情があったかも…

思い返してみるとそんな風にも

感じます。

 

勉強の場で、

酒屋の2代目とか

食品工場の後継者とか

 

「家が自営業だった現経営者」

と議論することがあるのですが、

 

みなナチュラルボーン商売人

というか、

「え!?儲けたらステキじゃん。

それがイヤな人なんているの!?」

というカンジです。

 

でも、社員さんは、

その生まれによって感覚がちがうかもしれないんです。

 

だから、「理念」とか「ビジョン」とか

利益を出して

どんなステキな世の中にするのか

を伝え続けないといけないんですね。

前述の社長さんのお話は、

『何のため』

商売の意味を伝えることを

サボってはいけない、という

自分への戒めになりました。

 

僕たちは、たまご屋ですが、

たまごを売るのが目的ではありません。

 

「美味しさ」と「健康」

そして「繁盛」を届けるのが目的です。

 

たまごって、

調理の仕方でめっちゃ価値が上がる、

お店でお客様にワクワクしてもらい

しかも利益をしっかり出せる

かなりステキな食材なんです。

 

繁盛して稼ぐことも

かせいでもらう事も

とってもステキだという事を

僕たちも発信し続けて参ります。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年03月2日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

即席めんで有名な

東洋水産からこの冬に

マルちゃん製麺の

受験生応援の新商品、

「マルちゃん がんばれ!受験生 かきたまごうどん」

が出てますね。

おなじラインナップで、

「がんばれ受験生 俺の塩焼きそば」

「がんばれ受験生 ホットワンタン」

も出ています。

どれもたっぷりの「たまご」入り。

 

僕もはるか昔の受験生の頃

夜中にチョッと小腹がすいて

台所を漁って見つけた

カップうどんをすすり、

元気を出してました。

なつかしいですね~。

 

今年はコロナ禍に大雪と

何かと大変な受験生さんでした、

ちょっとでも多く元気を

出していただきたいですよね。

 

そして、

たまご屋として気になるのは、

どのへんが

「受験生応援」→「たまご」なのか?

という点。

 

ニュースリリースによると、

たまご”の頭文字で、

くさん るとって うかく”

の応援メッセージなんだとか。

なるほど~。

個人的には、こういう

ゲンかつぎの言葉遊びは

大っ好きです。

 

そういえば、たまごでも

受験含めた「縁起モノ」の

たまごがあります。

 

いわれや伝説も含めると

いくつかあるんですが、

代表的な1つをご紹介

 

◆縁起モノ!『初産みたまご』

これは、

ヒヨコからニワトリになって

最初の頃に産むたまごのこと。

めちゃくちゃ張りがあって

濃厚みも強い、美味しいたまごです。

目玉焼きとかたまごかけ、

また納豆なんかに合わせると絶品です。

 

この「初産みたまご」は、

中国では安産・合格祈願の

いわれがありまして、

 

合格ラーメン!みたいな

応援メニューにも活用できるんです。

また中風(脳卒中の後遺症)予防に

なるとも言い伝えられています。

 

これはおそらく

初産みたまごがちょっと

小さめサイズのため

黄身の割合が多く、

 

血中の油分を除去してくれる

卵黄コリンが豊富なため

という漢方的な効果が

経験的にあってのことじゃ

ないかと思ってます。

 

また、この初産み卵は、

ヨーロッパにもいろんな伝説がありまして、

まずイタリアでは、

新築のお祝いに贈られたりもします。

 

これはイタリア・ナポリの『卵城伝説』から。

あの文学者は大魔導士だった!?イタリアの「たまご城」伝説 | たまごのソムリエ面白コラム

ナポリにある卵城(Castel dell’Ovo)には

『初産み卵』を安置された

秘密の部屋があり、城を守り

 

「この卵が割れた時

ナポリは崩壊する」

と言い伝えらえています。

 

また、スペインやイギリスでは、

竜を退治する武器(!?)が

「初産みたまご」

だと言われています。

いくつもの地方に

「初卵をぶつけて竜退治する」

というお話が残っているんですね。

 

それくらい、

たまご、そして初産みたまごは

神聖視されているんですね。

 

◆飲食店の季節メニューに!

見た目のかわいらしさもあって

比較的コストも安いので、

いわれのある魅力メニューとして

オススメです。

 

ただし、ヒヨコからニワトリさんになる

一時期だけですので、

期間限定メニューですね。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2022年03月1日