生きてるみたい!?幻想料理ってなんだ?
こんにちは!
急に涼しくなって、とたんに鍋料理が恋しいこばやしです。(^^)
さて、みなさん、
幻想料理(イリュージョンフード)
というものを知っていますか?
幻想料理とは、中世に流行した、宮廷料理のひとつです。
例えば、ロースト・ピーコック(孔雀の丸焼き)。
おいしく料理したあと、ニセの羽をつけ、骨格をととのえ、まるで生きているかの様にリアルに「再現」され、テーブルに饗されたそうです。
また、城そっくりに形作られたパイは、扉をあけると中から音楽師や芸人が飛び出してきそうなほどのリアリティを持っていたとか。
幻想料理とは、もはや「芸術品」と言ってもよいくらいの、趣向を凝らしつくした超高級料理なんです。
漫画「沈夫人の料理人」にも、桂魚(けいぎょ)に飾り付けをすることで、極楽に住むといわれる幻魚をつくりあげ、主人が夢で食べた幻の料理を再現しようとするシーンがあります。
これなんかも、さしずめ中国版幻想料理と言えるのではないでしょうか?
日本だと、精進料理などの「見立て料理」こそありますが、ここまで見た目の豪奢さにこだわったものはちょっと記憶にありません。
◆たまごと幻想料理の関係
このような中世ヨーロッパの宮廷料理には、金色がふんだんに使われました。
サフランなどのスパイスとともに、卵黄がたくさん使われたんです。
卵黄によって照りを出し、黄金の光沢を表現したのです。
ちなみに「たまごの幻想料理」だってあります。
哲学者ビエールメ著「料理大辞典」によると、
豚の膀胱を使って作られた架空の「巨大たまご」が食卓に並ぶことがあったと記されています。
漫画「大使閣下の料理人」でも、豚の膀胱にたくさんの食材を詰め調理した、古典フレンチ料理が出てきます。開けてみるまで何が入っているか分らない。ワクワクドキドキの料理です。
見た目の楽しさ、豪華さ、そして驚きを追及した幻想料理。
先日ご紹介した「キャラ弁」にも、あい通じるものがありそうです。
皆さんどう思われます?
(参考 : 不思議図書館・寺山修二著・角川文庫)
(関連 : 社長日記-キャラ弁を作ってみました)